オランダの作曲家、ペーター・スハット(1935-2003)が1989年から1990年7月にかけて作曲したオーケストラ作品。スハットは若い頃には前衛を好んでいた時期もあったものの、当初から安易な前衛は音符の官僚主義やマニエリスム、意味不明な状態に陥りやすいという見方も表明していました。この作品が書かれた頃には「クロマティック調性」という概念に基づく「トーン・クロック」理論を提唱しており、ここでも非常に多様な響きを追及しています。
「デ・ヘーメル(天)」作曲のきっかけとなったのは、1989年10月にスハットがニュージーランドのオヒワ海岸を訪れた際、海、砂浜、太陽と昼、月と夜、そして天空の光景に圧倒され陶酔したことでした。
スハットは「早朝から午後、夕焼けと夜、そして新たな日の出に至るまで、太陽、月、風、雲という空の動きに触発されて」作曲し、すでに「海(ドビュッシー)」と「大地の歌(マーラー)」が存在しているので、次は「天」の番だと思ったとも述べています。
12の交響的変奏曲と書かれていますが、通常の主題とその変奏というスタイルではなく、冒頭の主要動機群の音階的要素と和声的要素が変容するというもので、スハット自身は「主題を探す変奏曲集」であるとしています。
音源はリッカルド・シャイー指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団による演奏をライヴ収録したもので、音質は優秀。オランダのNMクラシックス・レーベルのライセンス発売です。
ブックレット(英語&オランダ語・12ページ)には、音楽学者でジャーナリストのミハエル・ファン・エーケレンによる英語での解説と、音楽家のエーリク・フォールマンスによるオランダ語の解説が掲載。
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