ムルシュハウザーはバッハより22年先に生まれたドイツ・バロックの作曲家で、カトリックの街、ミュンヘンの巨大なフラウエン教会でほぼ半世紀にわたってカペルマイスターを務めた人物。
「プロトティポン・ロンゴ・ブレーヴェ・オルガニクム」は、長短さまざまな器楽曲のプロトタイプといった意味のオルガン曲集で、礼拝で演奏される声楽曲の前奏、後奏などの役割を担う音楽です。
ムルシュハウザーが着任した頃のミュンヘンの人口は2万数千人でしたが、フラウエン教会の収容人員数は約2万人で、高さ約100メートルのランドマークとして注目度も高かったと考えられます。
そのため、前奏、後奏のオルガン曲の役割にも大きなものがありそうで、8つの教会旋法で書かれた、イントナツィオ、フーガ、トッカータ、前奏曲、カンツォーナにはさまざまな工夫も凝らされています。
CDの録音に用いられたオルガンは、ミュンヘンの東、約230kmに位置するオーストリア、バウムガルテンベルク教会の1662年製フロイント・リヒターによる楽器で、イタリアのオルガニスト、シルヴァ・マンフレ・が演奏しています。
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