フレスコバルディとドメニコ・スカルラッティの間の時代に活躍したベルナルド・パスクィーニ。主に鍵盤楽器の作品を残しており、ブリリアント・クラシックスでも、チェンバロ・ソナタ、オルガン・ソナタ等がリリースされています。一方、70以上のカンタータも残しており、それらは若きヘンデルが書いたような、簡潔で劇的な1声、2声のための通奏低音の伴奏つきカンタータです。ほとんどの声楽曲は未発表で、この新録音は、非常に価値のある待望の1枚と言えるでしょう。また、パスクィーニが、当時のローマを代表する劇音楽作曲家であったことを立証するものでもあります。
バス独奏のための6曲では、鋭い演劇感覚と表現の豊かさが際立っており、聖書の歴史、ローマの歴史、牧歌的で艶やかな物語を題材にしており、チェンバロのための作品を挟みながら、想像力豊かにひとつの作品としてまとめられています。18世紀初頭のローマの宮殿で行われた、洗練された音楽の夕べを再現しているような印象です。
カペラ・ティベリーナを率いるチェンバロ奏者アレクサンドラ・ニジートは、パスクィーニの声楽曲を研究し、カンタータを作曲以来初めて録音しました。この音楽については、現在最も優れた研究者として知られています。またイタリアの古楽音楽界で活躍する、経験豊かな演奏家が参加して録音されました。(輸入元情報)
【収録情報】
パスクィーニ:
● トッカータ ヘ長調(チェンバロのための)
● Il fulmine son io cantata(バス、チェロ、チェンバロのための)
● パッサカリア ニ短調(チェンバロのための)
● Che volete da me cantata(バス、チェロ、アーチリュート、チェンバロのための)
● アルマンド - コレンテ - ジーグ(チェンバロのための)
● Era risorta invano “L'ombra di Solimano”cantata(バス、チェロ、アーチリュート、チェンバロのための)
● サルタレッロによるパルティータ(チェンバロのための)
● Agrippina, compagni “Germanico”cantata(バス、バロック・ギター、チェンバロのための)
● 幻想曲ホ短調(チェンバロのための)
● Misero cor, nascesti solo a piangere cantata(バス、チェロ、バロック・ギター、チェンバロのための)
● ヴェルセット第5(チェンバロのための)
● Quei diroccati sassi “A Bella Donna sopra le ruine di Castro”cantata(バス、チェロ、アーチリュートのための)
● ビッツァッリア - 変奏ニ短調(チェンバロのための)
カペラ・ティベリーナ
リザンドロ・アバディー(バス)
ドーメン・マリンチッチュ(チェロ)
サム・チャップマン(アーチリュート、バロック・ギター)
アレクサンドラ・ニジート(チェンバロ)
録音時期:2021年6月
録音場所:イタリア、トレヴィーソ
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)