Top 100 Albums - No.60

2004年3月25日 (木)

トム・e・ヨーク、コリン・グリーンウッド、エド・オブライエン、フィル・セルウェイ、ジョニー・グリーンウッド。イギリス・オックスフォード出身の5人組レディオヘッド

1993年にデビューし、シングル"Creep"がアメリカで大反響を起こした彼らが"UKを代表するロックバンド"として躍進するキッカケとなった2ndアルバム『ベンズ』。年間を通して2回に分けてレコーディングされた事で、ギターロックの曲、プログレッシヴの曲もあれば、歌モノもありといったように非常に充実した内容となっています。

ストレートなギターロックで構成された1st『パブロ・ハニー』と比べると、リズム的な変化を持たせているのも特徴で、1曲目に重圧感のあるミドルテンポの"Planet Telex"を持ってきた事が、それが象徴しているのではないでしょうか。また、続く"The Bends"での歌の力強さも、前作に比べると格段に強力になっていると感じます。また、その凝りに凝ったアレンジは、時間をかけて完璧に作り上げられたという印象を持たせてくれます。

そして、続く2曲の究極のバラードソング、"High And Drt"と"Fake Plastic Trees"。シングル・カットされ共にヒットを記録したトラックで、シンプルなアレンジによって、歌本来の持つ力を最大限に表現していまうす。彼らの成長を物語るこれらのトラックは、このアルバムの最初のハイライトであると共に、後に発表される3rdアルバム『OK コンピューター』において、そしてそれ以降も、彼らが表現し続けている"世界観"を作り上げる為には欠かせなかった、重要なポイントになったのではないでしょうか。

その後、ライブなどで非常に盛り上がる豪快なロック"Bones"で熱くなってきたところへ、再び"Nice Dream"でメランコリックに。。。しかし、次の瞬間にはイントロだけでテンションが上がる強烈なギターロック"Just"、静かなサウンドからへビィなサウンドに展開していく"My Iron Lung"に移るという、まさに息もつかさぬ展開が続いていきます。

また、ここまで聞いたところで気付くのが、サウンドの強弱にかかわらず、アコースティックを基調としたトラックが増えた事。これも特徴と言えるのではないでしょうか。

ハードなトラックが続いた後に待っているのが、とても穏やかな空気が漂う"Bullet Proof...I Wish I Was"。美しいメロディのギターロック"Black Star"。この様なメロディーラインが美しいトラックになると、より一層トムの歌に対する気持ちが声に現れてきて、心に染みます。。。そして、そのまま静かな中に、とてつもな熱さが感じられます"Sulk"へ。そしていよいよラストの"Street Spirit (Fade Out)"。このアルバムを締めくくるのにはこのトラックしかないでしょう。シンプルでクールな演奏、メロウなトムの歌声、そして完璧な美しさを持ったメロディ。感動し胸打たれるラストトラックでこの名盤アルバムは幕を閉じます。

全体を通して、このアルバムを聴いてみると彼らの"温かさ"と"冷たさ"の両極にある顔が同居しているアルバムであると思います。その優れた構成により、最初から最後まで彼らに魅了され、Radiohead Worldに引きずり込まれてしまうのではないでしょうか。音楽を愛する方にぜひとも聴いてもらいたい一枚です。
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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Bends

CD 輸入盤

Bends

Radiohead

ユーザー評価 : 5点 (168件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥3,619
会員価格(税込) : ¥3,149

発売日:1995年03月13日

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