Top 100 Albums - No.68

2004年3月17日 (水)

第42回グラミー賞で『スーパー・ナチュラル(Supernatural)』マイケル・ジャクソンと並ぶ史上最多の全8部門での受賞という快挙により世代を越えて支持されるようになったラテン・ロックの第一人者で最高峰のサンタナカルロス・サンタナを中心に30年以上にわたる活動歴を誇る彼らの1972年にリリースした4作目『キャラヴァンサライ(Caravanserai)』が68位にランク・イン。

サンタナは1966年にサンタナ・ブルース・バンドとしてカルロス・サンタナ(G)を中心にグレッグ・ローリー(Key)、友人ロッド・ハーパー(Ds)、ガス・ロドリゲス(B)、マイク・カラベロ(Per)、トム・ブレイズル(G)らと結成。地元サンフランシスコではかなりの人気があった。
サンタナ・ブルース・バンドはブルースのカヴァーをメインに演奏するバンドだったが徐々にラテン・テイストを取り入れるようになりサウンドが徐々に変化していった。

サウンドの変化とともにメンバー・チャンジも行われ1969年にカルロス・サンタナ、グレッグ・ローリー、マーカス・マーロン(Per)、デヴィッド・ブラウン(B)、ボブ・ソヴィングストン(Ds)の5人で「のサンタナ」としてスタートするもマーカスとボブが脱退、ブルース・バンド時代のメンバー、マイク・カラベロが再び加入、さらにマイク・シュリーヴ(Ds)とホセ・チュピート・アリアス(Per)が加わるという非常にメンバー・チャンジの激しいグループでもある。

1969年発表のファースト・アルバム『サンタナ(Santana)』が全米最高4位を記録、ウッドストック・フェスティバルでの熱狂のライヴなどもありその知名度を上げていった。その翌年1970年には人気を決定的なものにしたセカンド・アルバム『天の守護神(Abraxas)』を発表し6週連続全米No.1を記録、1971年には当時17歳の天才ギタリスト、ニール・ショーンが新たにメンバーに加わったことでも有名なサード・アルバム『サンタナV(Santana V)』を発表。このアルバムも全米No.1に輝くと完全にラテン・ロックの地位を築いたのだった。

1972年、後に高評価を得ることとなるコンセプト・アルバム『キャラヴァンサライ(Caravanserai)』を発表する。このアルバムはインストゥルメンタル中心のジャズ的なアプローチを見せており、官能美の極致である壮大なスケールのインプロヴィゼーションは見事としか言いようがない。またこのアルバムは、コンセプトにもなっているヒンズー教へのカルロス・サンタナの傾倒や体験が反映されているもので、ジャズ的なサウンドに宗教色が入ったサウンドが混ざり合っているのが特徴だ。

しかしこのサウンドの変化とカルロス・サンタナの宗教への傾倒が原因とも言われ、レコーディング中にメンバーが相次いで脱退、新旧入り混じった形でのレコーディングとなり、カルロス・サンタナジョン・マクラフリンらジャズ系ミュージシャンとの交流が深まっていった。そして、ニール・ショーンと結成時から一緒にやってきたグレッグ・ローリーはこのアルバムを最後に脱退しジャーニーを結成している。

セールス的にはあまり芳しくなく全米最高8位、レコーディング中のメンバーの交代など自身のバンドへの影響は決して良いとは言い難いが、この当時のコンセプト・アルバムとしては最高傑作で、カルロス・サンタナのギターが堪能できる作品としてこの作品は現在も他の追随を許さないものとして人気がある。

※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

featured album

Caravanserai (Remastered)

CD 輸入盤

Caravanserai (Remastered)

Santana

ユーザー評価 : 4.5点 (33件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥1,781
会員価格(税込) : ¥1,639

発売日:2003年09月30日

  • 販売終了

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