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Top 100 Albums - No.31

Friday, April 23rd 2004

個人的なことで恐縮ですが、私にとって マ−ヴィン・ゲイは、「マ−ヴィン・ゲイ・ライヴ!」の5曲目、"Distant Lover"の観客とマーヴィンと同じ、まさに「キャ〜ッッッ(女性の黄色い声)」な存在であります。マ−ヴィンの存在を知ったのは彼が他界してからずっと後のことですが、レコード越しにも関わらず、そのセクシーな唄いっぷりと俳優顔負けのルックスに痺れましたね。当時、もし自分がマ−ヴィンのライヴに行くことができたのなら、他のシスター達がそうしていたように私もステージに下着を投げ込んでいたのでは...なんつって、マ−ヴィンには色々と想いが巡ってしまいます。

ベトナム戦争や環境問題について取り上げたモータウン初のコンセプト・アルバム「ホワッツ・ゴーイン・オン」から一転、あからさまに性的な部分を表現した「レッツ・ゲット・イット・オン」はセックス・シンボル、ラヴ・マンとしてのマ−ヴィンを決定づけた作品です。しかし、個人的にこの作品は神への愛に溢れ、宗教的で最もゴスぺリッシュな内容のように思えてなりません。牧師の息子として生まれ、一時期真剣に修道士になることを考えていたマ−ヴィンのこと、性的情熱と神への信仰心に少なからず重なる部分を感じていたのではないでしょうか。ただ、それだけでこの一大セックス讃歌群ができるはずもありません。既に妻アンナとの仲は回復不可能なほどに冷め切っていたこの頃、プロデューサーであるエド・タウンゼントの紹介で、レコーディングを見にきていた16歳になる少女ジャニス・ハンターとの運命的な出逢いを果たします。マ−ヴィンはジャニスと思いっきりドラマティックな恋に落ち、「レッツ・ゲット・イット・オン」は自ずとジャニスに捧げるような作品になっていったのです。つまりこのアルバムが単なるポルノにならなかったのは、マーヴィンの何の衒いもない素直な気持ち、「聖」と「性」、この両方の愛に満ちた溢れた作品であったからなのではないでしょうか。

アルバム前半部分はナット・キング・コールフランク・シナトラら、マーヴィンが最も理想としていたヴォーカリストたちと仕事をしてきたエド・タウンゼント、後半はアレンジャーのディヴィッド・ヴァン・ドゥピットが参加し、リズム・セクションにはLAの腕利きセッション・メンがバックを固めています。ストレートで感情を抑揚させて歌う"レット・ゲット・イット・オン"、同系統の"ひとりにしないで"、"ゲッティン・イット・オン"、60年代モータウン調の"夢を追いかけて"では多重コーラスがドラマティックさを演出。何種類かの声を操った"淋しい祈り"、スウィート・ソウルっぽい"遠い恋人"、オリジナルズをバックにファルセットで囁く"別離のささやき"などマ−ヴィンのソウルフルな表現を堪能できます。シングルはR&B、ポップ両チャートでトップになり、アルバムも全米チャート2位となるほど大ヒットを記録しました。

またこの作品の収録曲には別ヴァ−ジョンがあり、CD化の度にそれらの曲がモータウンの手によって少しずつ少しずつ蔵だしされてきたことがUniversalが企画したDeluxe Editionシリーズでのリリースにより明らかになっています。また、この「レッツ〜」Deluxe Editionシリーズには、アルバムの制作過程についての詳細が記載されているライナーの他、未発表ヴァ−ジョンなどを数多く収録しており歴史的価値の高いものとなっています。

ナイ−ヴで繊細。麻薬や女性問題、異常なまでのステージ恐怖症。女性を惑わすマ−ヴィンのセクシャルな危うさと愛することの喜びに溢れた「レッツ・ゲット・イット・オン」。シリアスな「ホワッツ〜」が何かとマーヴィンの代表作とされがちですが、「レッツ〜」と「ホワッツ〜」は表裏一体のようなもの。対照的な二つのアルバムを短期間で制作したことにマーヴィンの天才の所以があるのです。マーヴィン・ゲイを知る上で、どちらかのアルバムを聴き逃すといったことは決して許されません。
* Point ratios listed below are the case
for Bronze / Gold / Platinum Stage.  

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Let`s Get It On

CD

Let`s Get It On

Marvin Gaye

User Review :5 points (9 reviews) ★★★★★

Price (tax incl.): ¥1,834
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(tax incl.): ¥1,687

Release Date:05/August/1998

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