Top 100 Japanese pops Artists - No.30

2003年11月1日 (土)

B'z、出せばたちまちNO.1のモンスター・ユニット…。デビューしてかれこれ15年。その間に一体いくつのNo.1を記録し、いくつの賞を獲得してきたのだろう。熱狂的なファンを持つ一方で、オジサン、オバサンでもその名前を知らない人はいない!くらいのポピュラーな存在。稲葉浩志の卓越したヴォーカル力に独特の感性で書かれた詞、そしてそのルックス。松本孝弘のオリジナリティーたっぷりなこれまた卓越したギター・テクニックに、ポップもハードも両方イケるメロディー・メイカー、アレンジャーとしての才能。この天賦の才能を持ち合わせた二人が出会ったことを、神様に感謝したいくらい。だって、どれだけの人が彼らの曲で楽しみ、勇気付けられ、救われただろう。20世紀の日本のポピュラーミュージック史にしっかりと足跡を刻む彼らのこれまでを振り返ってみよう。

B'zが結成されたのは1988年に遡る。既にプロのセッション・ギタリストとしてTMNのサポートなどをしていた松本孝弘が、自身のバンドを…と思いヴォーカリストを探す。その頃1stソロアルバムThousand Waveをリリースしている。これはかなりのマニアしか手にしていないアイテムでしょうね。ギタリストとしての彼の力というのはかなりなもので、興味のない人には想像つかないかも知れませんが、そうですね、今の日本で、フレーズ聴いただけで「あ、これ誰誰じゃん」と判るようなオリジナリティーを持った人というのはそうそういないのですが、松本孝弘のギターというのは一聴してそれと判る類のギターなのです。でも、意外な事に彼とギターの出会いというのは割と遅く、高校1年の時にグレコのレスポールを手にしたのが最初とか。しかしそれからのハマリ様はすごかったようで、すぐに色々なコンテストで頭角を現すまでになったと。高校卒業後、音楽の専門学校に入学したものの、先生の勧めでプロへの転向を。デモテープが音楽プロデューサーの目に(耳に)留まり、前述したTM NETWORK浜田麻里らのバックを務める。ツェッペリンディープ・パープルといったハードロックに多大な影響を受けたギタリスト、松本。

一方稲葉は音楽的に早熟で、小学校の頃から洋楽に興味を持ち、キッスクィーンなどやはりハードロックを聴いていた。スポーツ少年でもあった彼は高校でもテニス部に所属する傍らバンドも始め、ラウドネスのコピーをしていたとかいないとか。お気に入りのバンドもディープパープルエアロ・スミスなどに移って行く。二人とも根っからハードロック志向な訳ですね。稲葉が横浜国立大の教育学部数学科を出ていることは有名!教育実習に行く為髪を切らなければいけないという選択を迫られた時に、教師への道を捨て、音楽をチョイス。そして稲葉のデモテープが、音楽プロデューサーからヴォーカルを探していた松本の手に渡り、気に入った松本が稲葉を呼び、"Let It Be"と"Oh Darling"をセッションして、そこからB'zが誕生した。

セッションからわずか4ヶ月でデビュー!記念すべき1stアルバムはB'z。この頃のサウンドはTM NETWORKのフォロワーとして受けとめられるようなデジタルなもの。最近のハードなB'zサウンドしか知らない人には信じられないかも!そう、稲葉の唱法も今とはかなり違っています。1stシングル(こちらの方が先だからその手を離しては、ベストアルバムB'z The Mixtureに新バージョンで収録されています。
89年に2ndOff The Lock90年に3rdBreak Throughをリリース。この辺りまではデジタルなビートが前面に出て、ダンスミュージックとしてジワジワ人気が高まってくる。2ndと3rdの間に出たミニアルバムBad Communicationが人気の火付け役となったか。いや、正確に言えば3rdの後、90年6月にリリースされたミニアルバムWicked Beatの英語バージョンがダンスミュージック・ファンに受け、そこから遡ってB'zを聴き始めた人が多いのでは?

そして勢いに乗って同じ年の12月に4thアルバムRiskyリリース。これはもう初期B'zの集大成といっても過言ではないスバラシく内容の濃い作品。TMフォロワーというレッテルと訣別した作品とも言えるでしょう。ビートはデジなのにギターはめちゃエモーショナル。Easy Come Easy Go!のRiskyバージョンも入っています。捨て曲ナシ。ファンなら持つべき。91年ミニアルバムMarsをはさんで11月には5thアルバムIn The Lifeをリリース。ここでセールス的にも200万枚を超えるという、当時のひとつの頂点に立ったB'z。ここから稲葉のヴォーカル・スタイルにも変化が顕著に現れ始める。もともと持っていたハードロック魂が芽吹いてきたのだ。もはや全然「機械くさく」なんかない。フェイクやシャウトに注目!"快楽の部屋"なんかはかなり現在の彼らに近いでしょう。"もう一度キスしたかった""あいかわらずなボクら"といった名曲も収録。そうそう、M2の"Tonight(Is The Night)"では、当時まだ無名だった大黒摩季がコーラスで参加。ビーイング繋がりですね。92年には6thRunをリリース。更にグッとワイルドに。んもう、松本のギター炸裂ですよ。熱いですよ。かと思うと"さよならなんかは言わせない"のようなしっとりめもアリ。稲葉のヴォーカルが泣かせます。。同年4月には松本のソロWanna Go Homeもリリースされていますので、ギター・フリークは必聴。

それまで早いペースでリリースを続けてきた彼らとしてはちょっとインターバルを開けて、94年The 7th Bluesをリリース。7枚目というのとギターなんかのコードで言う所のセヴンスを掛けてるんでしょうね。って、今書きながら気づいた鈍い私。なんと2枚組。ブルースがテーマの、松本色濃厚な作品ではないでしょうか。エアロ好きな稲葉としても、アメリカン・ハードロックのルーツにはやっぱりブルースがある訳で、お互いに気合い入りまくり。シングルとしてもヒットした"Don't Leave Me"収録。"Lady Navigation"の変身ぶりにも注目!あのダンスチューンがこんなにブルージーに!ロック好きにはたまらない2枚組みです。入門編にはキツイかも。翌95年、爆発的セールスを記録したLooseリリース。もうこの頃は出すシングル全てが初登場1位状態。別にギター・フリークでなくても、ハード・ロック・ファンでなくても普通にお茶の間レベルでB'zなのでした。カラオケしかり。"ねがい""Love Phantom"収録。これはそんなにブルースしていないので、ある意味聴きやすいと思いマス。またもやインターバルを十分に取って、97年Surviveを発表。その前に稲葉のソロマグマというのもリリースされていますので、お忘れなく。「マグマ」は98年ゴールドディスク大賞でベスト・ロック・アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。スゴイ。で、「Survive」に話しは戻りますが、これはそれまでのB'zのスタイル全てを集約したようなとても幅のある、バラエティに富んだ作品。仕様も凝っていて、当時そんなにポピュラーではなかったCDエクストラ仕様、そしてミニ写真集つき。M6"Fireball"は名曲でしょう。この頃、テレビ番組「ミュージックステーション」で憧れのエアロスミスとご対面!エアロもB'zのことを大変気に入ってくれたとか。このアルバムリリース後、ビデオにもなっているLIVE-GYM'98が始まる。

そして98年、待望のベストアルバムPleasureがリリースされ、500万枚突破という記録を樹立。(今は宇多田ヒカル750万枚突破というのがありますが。。。)そりゃ、文句なしのベストですよ。アルバム未収録、シングルにならなかった曲も含めて自らが選曲した、痒い所に手の届くアルバム。入門者は迷わずこれから買いましょう。ちなみにベストは3種類ありますが、これは「金」です。その4ヶ月後、今度はファンによる選曲で編纂されたベストTreasureが。結成10周年の年に、こんなステキなアルバムが2枚もリリースされるなんて。ちなみにこれは「銀」。重要事項です。
翌99年、最もロック色の強いと思われるオリジナルアルバムBrotherhoodをリリース。めちゃヘヴィです。自分たちのルーツを如実に昇華させた作品なのでは?バンド経験のある人なんかにはウヒョヒョものです。が、反面、カラオケ対応には難アリ。コアな人にオススメ。

2000年2月23日、3枚目となるベストB'z The Mixtureをリリース。昔の曲もミックスし直したり、あるいはトラックダウンし直したりと、音のフィーリングをイマに合わせ、ベストでありながらもオリジナルのような、神業みたいな1枚。これが「パール」。その後もマキシシングル今夜月の見える丘にMayがいずれもNo.1を記録し、B'z未だ衰える気配微塵もナシ。更にシングルJuiceRingElevenなどヒットシングル&アルバムをハイペースでリリース。2001年に入り、Ultra SoulGoldなどシングルのタイアップも相次ぎ、デビューから13年、スタイルを大きく変えながらも多くの人に支持されつづける彼らは健在。

そして、2002年第1弾は熱き鼓動の果て。正直最近のB'zは...と思っていたファンが、「おー!」と唸った感すらある、昔のB'zを思わす曲調。正直、大名曲だったのではないでしょうか。そして発売されたアルバムGREEN。予想通りというかびっくりしたというか、ものすごく素晴らしい。初期の彼らのいいところと、今現在の彼らの成長が一緒になり、ものすごい密度で迫ってくる。しかしこの作品に漂う余裕はなんだろうか。改めて、彼らの才能の凄さを知らされる傑作。
そして2002年はそれぞれのソロ、稲葉浩志志庵に、松本孝弘西辺来龍dragon From The West、さらにスタジアムやドームを沸かした70万人ツアーを収めたBeautiful Reelとリリース多数でした。

そして2002年の最後を飾るのがFriendsの流れを汲むバラードベスト・アルバムBallads-Love&B'z!数々の有名バラード曲を1枚に閉じ込めた、まさに冬に持って来いのアルバム。そして2003年、遂にデビュー15周年!と、今年の活躍はご存知の通り!で、割愛してます、すいません。

※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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