Top 100 Japanese pops Artists - No.51
2003年10月11日 (土)
1998年2月、デビューシングルつつみ込むようにがクラブヒットとなり、瞬く間にR&B女性シンガーというマニア向けなジャンルをメインストリームに広げたソウル・ディーヴァ、Misiaの功績は大きい。リリースする作品は常に大ヒットし、その伸びやかなボーカルは他に追随を許さない圧倒的な存在感をもっている。
彼女のルーツは、16歳の時に見た映画「天使にラヴソングを2」の中でゴスペルを歌う、ローリン・ヒルだという。そして、黒人のボイストレーナーに師事し、本格的にブラック・ミュージックを歌うことに取り組み始めた。ボーカル・トリオを組んで、クラブで歌い始めたことも彼女にとって、大きな経験だったようである。才能と人並みならぬ努力によって、持ち前のハイトーン・ボイスを自在に操る音域の広さは、時に超音波並みの高音域に象徴されるように、それが彼女の強烈な個性になっている。
なにより鮮烈だったのは、彼女はブラック・ミュージックに影響を受け、身体や魂の隅々に染み込んだ、新しい世代のシンガーだったことである。海外では前に述べたFugeesのローリン・ヒルのソロ作が爆発的にヒットしていたこと、エリカ・バドゥの鮮烈なデビュー作Baduizmの大ヒット、メアリー.J.ブライジの3年ぶりのアルバムShare My Worldのリリースなど、次々に大物女性R&Bシンガーが話題になっていたことと、クラブシーンが再び盛り上がり始めていた時期と重なって、日本でも充分な受け皿ができていた。そこへ彗星のごとく現れたのが、Misiaである。
1998年2月、デビューシングルつつみ込むようには、DJ Wataraiのミックスによって、クラブ中心に話題となり、じわじわと一般層まで広がっていきながら、ロングセラーを続け、60万枚を超えるヒットとなった。完全生産限定の同タイトルのアナログ盤は、中古屋で何万とする超希少アイテムなことは殊に有名である。そう言えば、最近は飾っている中古屋すら見かけないような気がするのは気のせい?持っていても手放さない、ということはそれだけこの楽曲の完成度が高く、需要があるからとも言えるだろう。そして同年6月、待望の1stアルバムMother,Father,Brother,Sisterがリリースとなる。シングルの話題性もかなり高かったのも手伝って、今作のセールスは新人では異例ともいえる200万枚を軽く突破した。新人ということでも異例だが、内容がポップスではなくブラック・ミュージックということでも当時日本の音楽シーンにおいて注目された大きな要因である。前向きな励ましソングやサビのフレーズしか思い出せないポップスが飽和状態だったところへ、クラブユースのブラック・ミュージックの歌そのものを聴かせるという発想の転換が彼女の歌声によって成功したのである。彼女の成功によって、続々と後続者が続き、一大シーンを巻き起こした。Sugar Soul、Tina、Silva、Double、Birdら挙げれば切りがないが、すべてはMisiaが女性R&Bシンガーというジャンルを確立させたことから始まったのである。
続いてリリースされたマキシ陽のあたる場所、ミニアルバムGlory Daysも当然のごとくヒットし、1stアルバムの記録的なロングセラーもあって、以降リリース作品は途絶えたが、99年4月に貴重なライヴビデオWMのリリース、生産限定のリミックス・テープが話題を呼んだ。この当時に、宇多田ヒカルが鮮烈なデビューを飾り、彼女のデビューアルバムはトータルセールス600万枚という、今までにない記録を打ち立てた。同じR&Bベースの天才シンガーという理由でMisiaの存在が霞んだかのような印象を世間に与えたが、宇多田ヒカルの歌謡メロディーやネイティヴな発音による日本語歌詞の崩し方に特徴があるものの、Misiaにはクラブユースが確実にあり、その上さらに一般的なポピュラーさを感じさせる軽快さがある。それは99年4月リリースのBelive、11月リリースの忘れない日々、そして2000年7月にリリースされた「Escape」を聴けば一聴瞭然。その歌唱力はもとから認められていたが、着実に彼女は歌う表現力を体得していき、歌う喜びを感じさせる唯一のボーカリストになっていった。
そして、満を持して2000年の元旦発売になった2ndアルバム「Love Is The Messageをリリース。続いてリリースされたリミックス・アルバム「Misia Remix 2000 Little Tokyo」は、Satoshi TomiieやDJ Watarai、MALAWI ROCKSといったトップリミキサーたちによって構成された、リミックス・ベスト的内容で、コアな音楽リスナーも絶賛し、彼女のファン層を一気に広げた作品である。そして初の本格的ライヴツアーを行ない、ライヴでもその歌唱力は衰えることなく、パフォーマーとしての評価も高かった。その模様はビデオLOVE IS THE MESSAGE TOUR OF MISIA 1999-2000に収録されている。そして同年10月、初のドラマ主題歌となったEverythingが大ヒット、クリスマス・シーズンと重なって、冬の季節の新たな定盤曲になっている。2001年元旦には、彼女の歌声に惚れたという、ドリームズ・カム・トゥルーのプロデュースでI Miss You〜時を越えてをリリース。ドリカムの吉田美和がバッキング・コーラスをするという、夢の共演たる2人のコラボレーションが話題を呼んだ。
そして、4/25に待望の3rdアルバムMarvelous、関係者の間でもかなり評価の高いツアーファイナル公演の模様を映像Tour Of Misia 2001、1998年以降のPVを収めた映像Misia Collection Music Clips Since 1998、11/21にはリミックスアルバム第2弾Misia Remix 2002がリリース。
2002年に入り、まさかのレーベル移籍!これが結果的に大ヒットアルバムMisia Greatest Hits を生むことになるのだが、今作は一家に1枚のほんとに名盤。どの曲を聴いてもはずれなしの、さすがグレテストヒッツという内容。当然、超ロングヒット。その作品がリリースされる前に果てなく続くストーリーもリリース。彼女らしい包み込むようなバラード。またキリンのCMソング+ドラマ主題歌というダブルタイアップ曲眠れぬ夜は君のせいをリリース。そんな大ヒットシングルを収録したアルバムKiss In The Skyが2002・6月に発売。2002年はこの2枚のアルバムによって年間チャートでも10位以内に2枚とも送り込むという偉業を成し遂げた。
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
Top 100 Japanese pops Artists The List So Far....
- 1. Southern All Stars
- 2. YMO
- 3. Yumi Matsutoya
- 4. Happy End
- 5. Hibari Misora
- 6. Tatsuro Yamashita
- 7. Momoe Yamaguchi
- 8. Yosui Inoue
- 9. Eiichi Otaki
- 10. Seiko Matsuda
- 11. Ryuichi Sakamoto
- 12. Keisuke Kuwata
- 13. Motoharu Sano
- 14. Eikichi Yazawa
- 15. Flippers Guitar
- 16. RC Succession
- 17. Kenji Sawada
- 18. Kyu Sakamoto
- 19. Blue Hearts
- 20. Miyuki Nakajima
- 21. Tetsuya Komuro
- 22. Boowy
- 23. Yutaka Ozaki
- 24. Hikaru Utada
- 25. Tamio Okuda
- 26. Mariya Takeuchi
- 27. Mr Children
- 28. Kazumasa Oda
- 29. Spitz
- 30. B'z
- 31. Pizzicato Five
- 32. Off Course
- 33. Murahachibu
- 34. Pink Lady
- 35. Tulip
- 36. Ringo Shiina
- 37. Toshinobu Kubota
- 38. Char
- 39. Godiego
- 40. X Japan
- 41. Yujiro Ishihara
- 42. Ayumi Hamasaki
- 43. Cornelius
- 44. Haruomi Hosono
- 45. Dreams Come True
- 46. Takuro Yoshida
- 47. Anzenchitai
- 48. Checkers
- 49. Candies
- 50. Yasuyuki Okamura
- 51. Misia
- 52. Minako Yoshida
- 53. Namie Amuro
- 54. Taeko Onuki
- 55. Akina Nakamori
- 56. Tsuyoshi Nagabuchi
- 57. Alice
- 58. L'Arc〜en〜Ciel
- 59. Shogo Hamada
- 60. Tatsuya Ishii
- 61. Unicorn
- 62. Chage & Aska
- 63. Dragon Ash
- 64. Hi-standard
- 65. Glay
- 66. Masayoshi Yamazaki
- 67. Akiko Wada
- 68. Moon Riders
- 69. Smap
- 70. Tomoyasu Hotei
- 71. Tokyo Ska Paradaise Orchestra
- 72. Lisa Ono
- 73. Blankey Jet City
- 74. quruli
- 75. Roosters
- 76. Kyosuke Himuro
- 77. Michelle Gun Elephant
- 78. Denki Groove
- 79. Kenji Ozawa
- 80. Yuzo Kayama
- 81. Yellow Monkey
- 82. Jacks
- 83. Fishmans
- 84. Noriyuki Makihara
- 85. Ken Hirai
- 86. Yonin Bayashi
- 87. Rip Slyme
- 88. Princess Princess
- 89. Original Love
- 90. Luna Sea
- 91. Mute Beat
- 92. Alfee
- 93. Hiroshi Fujiwara
- 94. Sadistic Mika Band
- 95. Mondo Grosso
- 96. Judy And Mary
- 97. Zeebra
- 98. Crazy Ken Band
- 99. Ua
- 100. Begin