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フルトヴェングラーSACDシリーズ

2011年5月1日 (日)

フルトヴェングラー名盤
デジタル・リマスター・カタログSACD(hybrid)シリーズ

アビー・ロード・スタジオが総力を挙げて取り組んだ、最高の音質!

EMIミュージック・ジャパンによるフルトヴェングラー生誕125周年記念企画の目玉。定評ある名盤が96Hz/24Bitでデジタル・リマスタリングしてSACD化することとなりました。
 リマスターはアビー・ロード・スタジオの技術者がおこない、基本的なポリシーとして、不要なクリック・ノイズは除去しながらも、楽音と録音会場全体の音響をできるかぎり忠実に再現するべく取り組むことを掲げ、この点について相互に確認した上で作業が進められています。
 また、演奏芸術の再現という観点から、素材が残されている音源に関しては、楽章間の音響も収録、音楽的な繋がりがより自然に聞き取れるようにしてあり、たとえば『バイロイトの第9』では演奏開始前の聴衆の拍手や、フルトヴェングラーからコンマスにかけられたコメント部分などが取り込まれています。
 さらに、オリジナルソース探索の過程で、『ベートーヴェン7番』の未使用アナログ・テープが発見され、60年の経年にも関わらず良好な状態が保たれた驚きの音質を楽しむことができるのも朗報です。(HMV)


フルトヴェングラー名盤
デジタル・リマスタリング・カタログSACDプロジェクトについて

サイモン・ギブソン

このたび、ロンドンのアビー・ロード・スタジオの4人のエンジニアが、フルトヴェングラーの歴史的音源のオリジナル・ソース(アナログ・テープまたは78回転レコード)のリマスターを行いました。日本のEMIミュージック・ジャパンからSACDとして発売するためです。
 その4人、サイモン・ギブソン、イアン・ジョーンズ、アンディ・ウォルターそしてアラン・ラムゼイは、EMI及びその他のレコード・レーベルのために様々な歴史的録音を、長年にわたってリマスターしてきた経験を持っております。

【オリジナル・ソースの洗い出し】
 そのプロセスはまず、ロンドンに保管されているEMIのアーカイヴの中から、オリジナル・ディスクとテープを洗い出し、各作品に最もふさわしいソースを選定することから始まりました。
 ほとんどの録音は、1950年代に遡る古いアナログ・テープを使うこととなりましたが、これらのテープは長い時間の経過にもかかわらず非常に良い保存状態を保っており、我々の機材 Studer A80 1/4インチ・マスタープレーヤーで問題なく再生することができたのです。

【未使用テープ発見】
 ベートーヴェンの「交響曲第7番」については、これまでに未使用の、1950年1月にウィーンのオリジナル・セッションで録音されたテープがみつかりました。このテープを現存するLPのマスター・テープと比較しても、大変優れた音をしていたため、今回はこの未使用のテープを使用することにしました。このテープの音源が世に出るのは、世界で初めてとなります。

【SPはメタル・マスターから】
 また、オリジナルが78回転レコードのものについては、可能な限り、最高にクリーンな音質を確保するためにメタル・マスターを使うようにしました。シェラック盤よりも鮮明な音質をつくることができるからです。

【高信頼度機材による高解像度フォーマットへの変換】
 最高のリマスター・ツールと環境を整えるため、私達はアナログからデジタルへの変換を Prism ADA-8コンバータを使って96KHz,24bitにし、音源をSadie Digital Audio Workstationに取り込みました。
 それからCEDAR オーディオ・レストレーション技術を使い、気になるディスク上のノイズやクリック、ポップなどを取り除きました。各録音について編集を行い、スコアと照らし合わせてチェックを行いました。 
 私達は最終的にEMI独自のアナログEQ、TG12412トーン・コントロール・ボックスを使ってイコライズされたヴァージョンをつくりあげましたが、他のいかなるアナログまたはデジタル・プロセッシングもおこないませんでした。リマスターされた完成版の音源は、PrismDSD コンバータを通じてSadie DSD Workstationに移され、SACDマスター、及びCDマスター製作のためのオーサリングが行われました。
 これらの偉大な録音が高解像度フォーマットとして発売されるのは初めてのことで、リスナーの皆様にはこれまでにない鮮明かつディテールに富んだ音質をお楽しみ頂けることと思います。
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

SACD

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