メロコア!Anchorの1st!

2011年3月7日 (月)

interview

Anchor

2月9日に元Hi-STANDARDの難波 章浩が何とPUNK ROCKの作品を解禁した。
もちろんシーンやファン、メディアが大きく取り上げ、音楽雑誌も難波パンク解禁!の話題で大いに盛り上がりを見せた。
2011年はバンドブームがくる!と言われたりして確かにアニメ『けいおん!!』の影響でバンドを始めた人も増えたかもしれないが、特にPUNK業界はコレ!とゆう派手な話題は無かった。
難波の復活は明らかにシーン全体が盛り上がった話題であり、PUNKとゆうシーンが確実に注目を浴びつつある状況だ。
そんな中、満を持して1st FULL ALBUMをリリースするバンドAnchor。
彼らは今のシーンでは数少ない本格的な90年代の西海岸メロコアの継承者で自分達の中で消化し、独自の音楽にしていきつつ、遂にその全貌をアルバムによって解禁する。
THE OFFSPRING、PENNY WISE、LAG WAGONなど好きな人には涙ものであろう。
もちろんHi-STANDARDの影響も根底にあると話す彼らが、難波の登場で大いに揺れるパンクシーンでどのような動きを見せるのか。
今回そのAnchor本人達にインタビューを敢行した。
音楽的なバックボーン、レコーディング秘話、オススメの1枚など色々語ってもらった。
アーティスト写真とは違く、柔らかいイイ人達だった(笑)。

INTERVIEW & TEXT : 川崎 洋平(HMVららぽーと横浜)

※動画コメント、メンバーによる全曲解説も掲載!HMV ONLINEオリジナル特典あり!

Anchor『FUEL INJECTION』3月9日発売

Anchor 『FUEL INJECTION』/Anchor
[2011年3月9日発売]
通常価格:¥1,890


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Anchor 動画コメント



Anchor メンバーによる全曲解説

01,We'll never lose
決して諦めず揺ぐことのない気持ちを歌ったナンバーです。 重くスローな曲調は沸々と湧きあがる決意をイメージしてます。 ライブでも必ず最初に演奏する曲です!

02,Decision of day
イントロからブチ上げまくりのハードドライヴィングサウンド! 激しくコードチェンジを繰り返しながら畳み掛けるように攻め立てるAnchorの代名詞的な楽曲。 バンド結成初期の頃からプレイし続けているナンバーです!これぞAnchor!!

03,Suffer
ミドルテンポで曲が次々と展開していく表情豊かな楽曲です。 辛い悲しい後悔の過去を哀愁たっぷりに歌ってるのでそこを聴いてほしいです。 Anchor史上最長の楽曲で、新たな試みがたくさん詰まってます!

04,A ray of hope
一筋の希望の光が見えている限りは走り続けるとゆう内容のナンバーです。 Gu担当のGEN的に一番のお気に入り曲で、初めてデモを聴いた時はビビッ!っときました!! 歌のメロディーといい、2本のギターの絡みといい・・・最高!!!

05,Broken wing
ハイトーンで伸びのあるヴォーカルと哀愁あるGuフレーズにファストで畳み掛けるAnchorの持ち味炸裂のナンバー!! 高速メロディックパンクの中でもかなり独特の臭いがプンプンしますよ〜! 特に最後の超ハイトーンボーカルパートに注目!!

06,Virus
曲の全面でハードドライブ&疾走感が随所に感じられるナンバーですね。 メインでは歌を聴かせつつ、ラウドなパートありコアありとリスナーも飽きることがないんじゃないかな。 最後のサビ前のラウドパート&ソロは最高ですよ!! 演奏している僕らも相当アガります!!

07,Misunderstood your feelings
大切な人が自分を想い支えてくれていた事に気付いたときは遅かった・・・。 どんなに願ってももう戻れない。そんな甘く切ないシンガロングなミドルナンバーですね。 唯一バラード感覚で聴いてもらえる曲です。 昔からかなり評判イイです、コレ。

08,Fuck the terrorist
今も世界各地で起こっているテロ行為、何の罪も無い人々が命を落としていく。テロリストへ向けてのメッセージが前面に出ているハードコアナンバー。 これぞ問題作!! 政治的な歌詞にはなってますけど、ただライブでは拳を上げて一緒に『FUCK YOU!!』って叫んでもらいたいですね!!

09,Games people play
inner circleのレゲエカバーで『nanana〜nanana〜nanana〜』の歌いだし、CMやバラエティー番組のBGMとしてもお馴染み、あの曲のパンクカバー。 ただのカバーではなく、Anchorらしい遊び心を取り入れ、カントリーからレゲエ、スカ、パンクと展開されていくキラーパーティーチューン。 意外性のあるカバーかもしれないけどこれが俺たちの真髄というか。 ライブでは思わず踊っちゃう女の子がいたりで、自然と皆ノリノリになっちゃいます! この曲で皆で踊りましょ!!

10,We are one
疾走感たっぷりのファストメロコアチューン。 この時代に起きている問題を問い、関係の無い人が苦しんでいる事が歌詞になってます。 ちょっと北欧メロディックの香りがして、MILLENCOLINやNO FUN AT ALLが好きな人にはかなりささると思います! SK8する時とかにバッチリかも!!

11,Throw away
ストロングスタイルのミドルテンポナンバー。 この楽曲もかなりAnchorらしい斬新なアレンジの曲になってます。 聴きどころはやはり2本のギターの絡みですね。

12,Puppet
イントロからストップ&ゴーなファストでストレートなパンクチューン! 物事は何が正しく何が間違いなのかは自分で見て感じて判断し事実を確かめるんだ!とゆう曲です。 曲の構成もタイムもかなりパンクらしいストレートな曲です!

13,Find my way
Anchorでは珍しく、キャッチーで耳に残るミドルテンポのポップなパンクナンバー。 常に新しいものを追い求めていく上で出来上がった新曲です。 引き出し又一つ増やしちゃいました。 バンドとしても新鮮でかなりお気に入りのナンバーです!

14,Come back
ラストを飾るのはAnchorの18番的なファストで哀愁あるサウンドを堪能できるナンバーです。 挫折を味わって立直れない想いと気持ちを歌にしてます。 この曲はかなり初期の頃から演奏し続けている曲で、自分達としてもかなり感慨深い曲です。 楽曲自体もシンプルだし、一回聴いただけで単純に楽しんでもらえる曲だと思います!
解説 MIYAZAKI(Vo&Gu)&GEN(Gu)

HMVインタビュー:Anchor

---Anchorのみなさん、本日はよろしくお願いします。それでは、さっそく自己紹介からお願いします。

GEN:ギター、コーラス担当のGENです。(以下、G)

MIYAZAKI:ヴォーカル、ギターのMIYAZAKIです。(以下、M)

SATOU:ベース、コーラスのSATOUです。(以下、S)

G:あと、今日は不在ですが、ドラムがHATAYAMAと言います。

---Anchor結成のいきさつについて教えてください。

S:もう、かれこれ結成十年くらい経ちますね。

M:元々、僕はギターの音とか嫌いだったんですけど(笑)、サーフィンが好きで、あるときサーフ・ムービーを見てたらエクストリーム系の曲が使われていて、それ聞いて、なんか良いなぁー、って。それで、ギターを弾き始めて、サーフィン仲間とコピー・バンドを組んだのが最初ですね。その後、今のドラムのHATAYAMAが入ってきて、スタジオに貼った「初心者でもオッケイです」って(笑)メンバー募集を見てSATOUが入ってきて、三、四年前かな、GENちゃんがインターネットでAnchorのことを見つけてくれて、いまの面子に落ち着いていますね。

---結成当初、意識していたバンドというか、こういうバンドをやりたい、という理想像などはありましたか?

M:意識してたバンドってのはあまりなかった、ですかね…。結構最初から、それこそライヴも未だやったことがない、ドラムも居ないって時から、打ち込みに合わせてギターを弾いて音を出すのが愉しくて、誰かのコピーをするよりもとにかく、曲を作るのが好きでしたね。 まぁ、それで、みんなが共通して好きだったバンド、オフスプリングだったり、ペニーワイズだったり、NOFXだったりとか、所謂90年代のメロコア・バンドのコピーをやりながら、そういったバンドの良いところを自分なりに消化して作った曲をみんなに聞かせて、あーでもない、こーでもない、って曲を完成させて、じゃあライヴでやってみようかって流れですね。

---曲作りについて教えてください。どういったプロセスを経て作っていますか?

M:大体、僕が作るんですけど、ギターを弾きながら良いリフを思いついたら、そこからコード進行を重ねていって、唄メロを乗せて、歌詞を乗せるっていう感じですね。で、歌詞については、SATOUに僕からコンセプトを出して、それに基づいた歌詞、日本語の英訳ですね、を5パターンくらい作ってもらっています。

---曲作りに関して、お手本にしているミュージシャンは居ますか?

M:お手本かどうかは分かんないですけど、バンドを組むずっと以前から、それこそ一人で練習をしているときですね、そのときから、ハイスタの曲は何でも出来るようにって、ハイスタの曲を憶えておけば、パンク・バンドをやる上で誰とでも合わせられると思ってましたから、なので、一日一回は、その頃に持っていた三枚のアルバムを通してコピーしていたので、どこかしら影響はあるのかな、って思います。 あとはやっぱり、サーフィンからの影響はありますね。とにかく好きなので。曲作りのときも、サーフィンに行きたくなるような曲を、っていう意識というか、自然に出ちゃいますね。

S:そうだね、自分たちの曲がスノボのビデオのBGMに使われたら良いなぁ、っていうイメージで、というか。

---いまのレーベル(HIGH-SPEED-FLOWER-RECORD)からアルバムをリリースすることになった経緯は?

G:元々、レーベル側からコンタクトして来てくれて、最初、2008,9年くらいでしたかね、レーベルのオムニバスに参加しないかって打診があって、でもそのときはタイミングが合わず、で、今回やっと、アルバムを出しましょうってことになってメールでやり取りして、って感じですね。

M:それで、スタジオで練習しているときに知り合った、旧知のエンジニアのひとに、アルバムを作りたいんです、って相談して、去年の六月くらいからライヴも一旦止めて、ちょこちょこ録り貯めて行きました。

---アルバムの収録曲について教えてください。インナー・サークルで知られる、”games people play”をカヴァーしていますが、この曲を選んだ理由は?

M :もともと、ライヴでも良く演ってた曲で、やっぱりライヴでもそうなんですが、ガラっと雰囲気が変わるじゃないですか、オフスプリングとかもアルバムの中に一曲スカっぽいのが入っていたりとか、そんなイメージでアルバムに表情を持たせたかったので収録しました。前からそういうスパイス的なものを演りたくて、誰が聴いてもどこかしら知っていて愉しめる、って感じの曲だと思うし。

---レコーディング中の面白いエピソードなんかがあれば教えてください。

S:何だろう?ほぼ毎日、スタジオのミキサールームに一緒にいましたからねー、合宿みたいな感じというか、毎日が修学旅行の夜みたいな感じというか(笑)そんな雰囲気が愉しかったですね。

G:ほんと、レコーディングの最後の最後は和気あいあいとした感じが愉しくって、その感じが、”games people play”のコーラスとか、曲の愉しい雰囲気に出ていると思います。

S:録りながらいろいろと変わっていったもんね、途中、GENちゃんの声が出なくなったりとかねー(笑)。

M:とにかくレコーディング全般が愉しかったですね。アルバムに入れた一曲一曲に思い入れも出来たし、レコーディングをした時点での、自分たちが持っていた力、込めたいと思っていたところは表現出来たと思います。

---アルバム・リリース後の予定があれば教えてください。

G:暫くやっていなかったライヴを又再開させたいですね。ちょっと時間が空いちゃうんですけど、飛び飛びでツアーもやりたいと思っています。以前、HMV渋谷店でインストア・ライヴを一緒にやったNO☆GAINともツアーの頭の4/10、HEADROCK NIGHTで一緒にやる予定です。

S:今回のレコーディングでようやく一曲一曲が固まったというか、昔からやっている曲でも、アレンジを変えたりとか、練り直せた部分もあったので、今はアルバムの曲をライヴで演るのが新鮮だと思うし、凄く楽しみですね。

 
---バンドをやっていて良かったと思うことはありますか?

M:表現するのが難しいんですが、僕はこの四人で演奏したときに、音がカッチリとはまった時の高揚感というか、そういった感覚が凄く好きで、四人がシンクロして音を鳴らしているときが、もう、最高に気持ち良いですね。それこそ、大好きなサーフィンをやっているときの感覚に近いというか、兎に角、アガってくるんですよねぇー。

S:一人じゃ出来ないところですね。他人同士が一緒になって音を出したときに、どんな音よりもブ厚くなって自分に還って来るというか、その瞬間が好きですね。

M:意外とその音って、自分たちの精神状態によっても合わなくなったりもしますし、常に四人のバンドとしての音をベストな感じで出せるように、って練習していますね。

G:同じような感じになっちゃうんですけど、バンドで音を鳴らして、その音がリンクしたときに、思わず、お互いの目が合う瞬間があるんですよね、「いまのサイコーだったよね!」って思わずハッとして、うわっ、キタなー、これ!って(笑)。その瞬間がサイコーに気持ちよいですね。

M:あとは、やっぱりライヴですね。ライヴハウス、お客さん、僕ら四人で作るその場の雰囲気が好きですし、Anchorを知っている人でも知らない人でも、観に来てくれている人たちを取り込んで、四人が出す最高の音を聴いてもらって一緒にアツくなるっていう、そういう瞬間を多く作って愉しんで行きたいですね。

---最後に、アルバム『FUEL INJECTION』の聴き所を聞かせてください。

G:そうですね、他に俺らみたいなバンド居ないと思うんですよね。ライブの企画やなんかに出ても浮くし(笑)、イメージ的にもNOFXとかがやっている曲の構成に近いものが今回のアルバムにはあると思うし、色々とちょっとした仕掛けもあるので、そこを聴いて欲しいですね。

M:今回、曲の表情がそれぞれありつつ、GENちゃんが考えてくれた曲順もあって、アルバム一枚がストーリーを持ったものになっているので、そういったところを是非聴いて欲しいですね。あと、都合により訳詞は載せられなかったんですけど、メッセージ性のある詞もAnchor独自のものだと思うので、そこも聴いて欲しいですね。

S:普段こういった音楽を聴かない人、メロコアやパンク好きの人以外が聴いても愉しめるような、そんな感じのバラエティに富んだ一枚になったと思うし、これが、俺たち四人の音楽です、って、これが、Anchorっていうジャンルの音楽です!って自信を持って言えるアルバムなので、是非、いろんな環境で何度でも聴いて欲しいですね。

INTERVIEW & TEXT : 川崎 洋平(HMVららぽーと横浜)

Anchorが影響を受けたこの一枚

SATOH

NOFX 『Punk In Drublic』/NOFX
これがはじめて聴いたパンクのアルバムだったんですよね。
高校のときだったかな。”linoleum”がスノボのビデオに使われていて、メチャクチャ衝撃を受けましたねー!

GEN

GREEN DAY 『Warning』/GREEN DAY
それまでのグリーン・デイのいろんな要素が入りつつ、且つ、次のアルバムの爆発前夜というか、もの凄い可能性が凝縮されている感じが堪らないですね。今回のAnchorのアルバム構成とかも、グリーン・デイのアルバムに影響を受けているとかいないとか(笑)。

MIYAZAKI

OFFSPRING 『Ixnay On The Hombre』/OFFSPRING
エピタフ移籍後のメジャー第一弾だったかな、音圧もグっとあがって曲も粒揃いで素晴らしいし、最初、『Smash』で知ったんですけど、トータルではこのアルバムが一番好きで、よく聴きましたね。

HATAYAMA

AVENGED SEVENFOLD 『Walking The Fallen』/AVENGED SEVENFOLD
ボトムが効いている重厚サウンド。激しくも繊細なドラムが最高ですね。哀愁漂うメロディーに虜になりました。

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profile

Vo.Gt:MIYAZAKI
Gt.cho:GEN
Ba.cho:SATOU
Dr:HATAYAMA

Anchorは2001年、MIYAZAKI(Vo. & G.)を中心に当時のサーフィン仲間によって東京で結成。その後、現在に続くメンバーである HATAYAMA(Dr.)、SATOU (B.)、GEN (G.)が加入。 デビュー前のデモ音源から、SNOW BOARDのDVDで楽曲が提供されるなどボードスポーツに縁が深く、SURF、SK8、SNOWなどエクストリームスポーツ、ストリートカルチャーを意識し活動。 数々の大御所バンド、海外バンドとの対バンを重ね、近年では今は無きHMV渋谷店でNO☆GAINとの2 MANインストアイベントを開催! アマチュアバンドがHMVのインストアライブのステージに立つという異例の抜擢に各所から注目を浴びた。 そしてアルバム発売を機に日本各地へのツアーも行うことが決定!今後の動向から一瞬たりとも目が離せない!