こんな『牧神の午後』は聴いたことがない!
ロトとレ・シエクルによるドビュッシー・イヤー最大の話題作登場!
ドビュッシー・イヤー最大の注目新譜の登場です。今年(2018年)6月12日、東京オペラシティで超満員の聴衆を熱狂の渦に巻き込んだロトとレ・シエクルが、当日にも演奏したドビュッシーの『牧神の午後への前奏曲』と『遊戯』を、その半年前にパリで録音していました。もちろん初演当時の楽器と奏法にこだわったもので、待ちきれないリリースと申せましょう。
今回選ばれた3篇のうち、『牧神の午後への前奏曲』と『遊戯』はニジンスキーの振付でディアギレフのロシア・バレエ団により初演されたもので、ロトの『ペトルーシュカ』『春の祭典』『ダフニスとクロエ』の系譜上の作品となっています。また『夜想曲』はバレエ作品ではありませんが、初期の『牧神』と後期の『遊戯』の中間に位置するものとして、作風の変遷を実感させてくれるようになっています。
『牧神の午後への前奏曲』は、ピリオド楽器による録音もありますが、ロトとレ・シエクルは格が違います。エラールのハープの繊細な音色、ノンヴィブラートのフルートの不思議な響きいずれも超新鮮。それでありながら潤いと香りにも欠けていません。
『夜想曲』の「雲」は、ノンヴィブラート奏法でどこか雅楽のような響きを感じさせます。また「祭」は驚くほど強烈で大きな演奏で過去の巨匠の解釈を彷彿させます。そしてレ・クリ・ド・パリの女声合唱が入る「シレーヌ」の、この世のものとは思えぬ世界こそドビュッシーが思い描いていた音と目から鱗が落ちます。
ドビュッシー晩年の『遊戯』は1913年にパリで初演され物議を醸しましたが、2週間後に同じ団体がストラヴィンスキーの『春の祭典』を初演、一大スキャンダルとなったため不遇な扱いを受けてきました。ドビュッシー後期の前衛的で実験的な手法が難解と思われがちですが、ロトとレ・シエクルは、この作品が実はとんでもないエロ音楽であることを認識させてくれます。
今回もブックレットに弦楽器以外すべての使用楽器と制作年が明記され、貴重な資料となっています。ロトの演奏はますます精緻になり才気煥発。歴史的な意義はもちろんながら、切れの良いリズムとスピード感など驚くほど魅力的な演奏を繰り広げています。(輸入元情報)
【収録情報】
ドビュッシー:
1. 牧神の午後への前奏曲
2. バレエ音楽『遊戯』
3. 夜想曲
レ・クリ・ド・パリ(3)
レ・シエクル
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
録音時期:2018年1月
録音場所:フィルハーモニー・ド・パリ
録音方式:ステレオ(デジタル)
【ボーナスDVD】
ドビュッシー:
1. 民謡の主題によるスコットランド行進曲
2. バレエ音楽『遊戯』
3. 夜想曲
レ・シエクル
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
収録時期:2018年6月
収録場所:アルハンブラ、カール五世宮殿
第67回グラナダ国際音楽と舞踊祭ライヴ
NTSC
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※表示のポイント倍率は、ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。