インタビュー:THE SENSATIONS
Monday, December 13th 2010
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“モータウン、ノーザンソウルなどの60'sフレーバーをPUNKのテンションで吐き出す”がモットーのTHE SENSATIONSの単独全国流通盤『THE SENSATIONS』が12月15日ついにリリースされます!今回はメンバーのVo:OSAWA17氏、Ba.Vo:BALL氏、Dr:ICHIKAWA氏にHMV本社にお越しいただきインタビューを敢行!PV試聴、動画コメントも掲載!
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THE SENSATIONS『THE SENSATIONS』12月15日発売
『THE SENSATIONS』/
THE SENSATIONS
[2010年12月15日発売]
通常価格:¥2,300
“モータウン、ノーザンソウルなどの60'sフレーバーをPUNKのテンションで吐き出す”がモットー!ex-UNITED SKATESメンバーを中心にWienners、LACK OF SENSEのメンバーで結集されたTHE SENSATIONSの単独全国流通盤がついに登場!
オリジナル特典
◆HMV ONLINEオリジナル特典:「FIVE SOUL FAR EAST」(自主制作デモCD)
※先着特典のため、なくなり次第終了となります。
※HMV ONLINE、HMV MOBILEでご購入の方が対象となります。HMVストア(店舗)は実施しておりません。
◆HMVオリジナル特典:ステッカー
※先着特典のため、なくなり次第終了となります。
「BREAK ME DOWN」PV試聴&THE SENSATIONS動画コメント
10曲目収録「BREAK ME DOWN」PV試聴
THE SENSATIONS 動画コメント
※上記の
で動画が切り替わります
THE SENSATIONS「THE SENSATIONS」より2曲試聴
04.
LOCKING UP MY YOUTH
06.
MISTAKE
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HMVインタビュー:THE SENSATIONS
- ---OSAWA17さんとBALLさんは10年来の長い付き合いとのことですが、THE SENSATIONS結成するきっかけは何だったんでしょうか?
BALL:前にやっていたバンドSCHOOL YOUTHの2007年解散ライブの時に、大澤君(OSAWA17)の前バンドUNITED SKATESも一緒に出ていて、その打ち上げの席で、まだ内緒なんだけど実はうちも解散するんだよ、それで、新しいバンドやるから良ければ一緒にやらないかって誘われてですね。
- ---その時のメンバーはどんな感じだったんですか?
OSAWA17:UNITED SKATESのギターとサックスとドラムとボーカルの4人プラス玉井君(BALL)。
ICHIKAWA:当時は俺いないです。
OSAWA17:そこで、新たにスタジオに入って曲を作り始めたわけですけど、まあ、大変(笑)。メンバー内に元同じバンドメンバーが4人いるから、周りからは前のバンドと同じような感じで見られるじゃないですか。だから前のバンドとのギャップが欲しくて、もっとディープな感じの全然違うことがやりたかった。やりたいことがいっぱいありすぎて、こういことがやりたい、こういうのもミックスして、こういうのもやろうっていうのを話していくうちに、おや?全然良くないじゃないか?(笑)
BALL:出来た5曲くらいを録った音源を聴いたらオムニバス聴いているみたいな(笑)。最終的に骨太ロックみたいな曲とかも出来たしね(笑)。
(一同笑)
OSAWA17:いろんなことやってたら、だんだんバンドのモチベーションも落ちていって、スタート地点に立つ前に終了の恐れがあるぞと、みんなを奮い立たせている間に、玉井君は玉井君で自分のやりたいサウンドがあって、SCHOOL YOUTH解散の時に考えていた新たなるプランのWiennersを始めて。その活動も盛んになって忙しくなってきた頃に、THE SENSATIONSもようやくライブをやるようになった。とりあえず、ライブをやってみないと分からないと思って、その骨太ロックとかのオムニバスのような曲たちをライブでやっていくうちに、もっと“?”マークが出てきた。やっている側も“?”なんだから、観ている側はもっと“?”じゃないですか。初ライブの時、楽しみにして来てくれたお客さんもいたんですけど、「(困惑気味に)うーん、勢いはあったよ!」。
ICHIKAWA:俺、それ、観に行ってた。あんまり、何やっているか分かんねぇって思ってたなぁ(笑)。
OSAWA17:そんな中、Wiennersも忙しくなっていき、ドラムの560はSEVENTEEN AGAiNでドラムと、Wiennersのベースもやっていて、そんなにかけもちが無理だってことでTHE SENSATIONSを辞めて。ドラムがいなくなったし、これで終わりかと考えたんです。そんな中、だいぶドタバタしたドラムをたたく若手がいると(笑)。元々LACK OF SENSEとは仲が良かったし、あの時、全然活動してなかったもんね?
ICHIKAWA:ちょうど就職活動の時期だったからね。
OSAWA17:メンバーが就職活動の時期でライブが出来ない状況だったんで、それでドラムをたたいてみないかと誘いました。
ICHIKAWA:スタジオ入ろうよ!スタジオ入ろうよ!って勧誘みたいな感じでね(笑)。
- ---それで、即OK出したんですか?
ICHIKAWA:もともとUNITED SKATESを観てた側だったんですよ。だから、マジか!?と思いました。
- --- UNITED SKATESがすごい好きだったんですね?
ICHIKAWA:好きっすねぇ。だからこそ、冗談かと思った、当時は。
OSAWA17:このドタバタドラムは、音も大きいんですよ。力任せにたたくみたいな(笑)。それで、ようやく今のメンバーになる。新しいドラムも入ったことだし、まず、曲を聴いてもらうことになるんですけど、待てよ、この曲を聴かせるのかと。
(一同笑)
OSAWA17:とりあえず、肝になっている曲、「LOCKING UP MY YOUTH」と「BEAUTY TO SOUL」を生き残らせて、後は全部捨ました。
- ---じゃあ、「LOCKING UP MY YOUTH」と「BEAUTY TO SOUL」は骨太ロックなんかの時からあった曲なんですね?
BALL:そうですね。
ICHIKAWA:その骨太ロックの曲、マジ聴いてみたいな。
- ---その曲は、もう二度と聴くことは出来ないんですか?
OSAWA17:もうやんないっす。すげぇ、ダサかった(笑)
(一同笑)
OSAWA17:それで、曲を今の5人で作るようになって、個人的に60年代のモータウンとか、ノーザンソウルとか、ガールズコーラスグループとか、ポップなものを好んでいて、こういうのがいいんじゃないの?ってスタジオで言い放ち、よき理解者である玉井君がそれをちゃんと噛み砕いていろいろアレンジしてくれ、REDも色々アレンジしてくれ、曲作りも1個のフレーズとかサビを持ってきて、それをみんなで肉付けしたりしていき、それでだいぶ道筋が見えてきて。
BALL:その時くらいからですよね。あっ、こういうことだな!って分かったの。モータウンとかの雰囲気をパンクに持ってきてやるっていう。
OSAWA17:そう。やりたかったのはこれかもしれないって。といいつつ、結局、それが影響されているのか?って感じだけどね(笑)。ようやく曲が揃って自主制作デモの「FIVE SOUL FAR EAST」が出来たものの、あんまり前と変わんなくねぇ?みたいな。今だにスカパンクバンドとか言われがちだしね。実際裏打ちの曲なんて2曲くらいしかないだけど(笑)。
- ---自分が一番影響を受けてきたと思うアーティストって誰ですか?
BALL:当たり前に言ってしまえば、Hi-STANDARDを観てバンドを始めたんですけど、THE SENSATIONSで共通しているところはFRUITYです。
- ---FRUITYってリアル世代じゃないですよね?
BALL:年代的には解散した後でした。discographyが出た頃に知った感じです。FRUITY以外はみんなバラバラです。俺は、ポップミュージックとか、ヒップホップとか、ロックとか、ワールドミュージックとかが好きなんで。もちろん、モータウンも好きだしフォークもとか、とにかく何でも。
OSAWA17:玉井君的に影響を受けたバンドっていうと?
BALL:FRUITYもHi-STANDARDももちろんだし、ソウル・フラワー・ユニオンとか、BOREDOMS、CORNELIUS、フリッパーズ ギター、Jackson 5、Bob Marley、Lee Perry・・・と挙げたらきりがないです。パンク以外のところでもかなりいますね。
- ---音楽というものに興味を持つきっかけになったアーティストって誰ですか。
BALL:J-POPとか子供の頃聴かなかったんですよ。J-POPとか超チャラいし、みたいな小学生だったんですよ(笑)。サッカーが好きだったんで、サッカーの応援歌しか聴かなかったし。だから、そこが始まりです。だから、ワールドミュージックのサンバとかがめちゃくちゃ好き。でもみんなで話してると、J-POPを通ってこなかったことを後悔します。
OSAWA17:俺もそんなにはJ-POP聴いてないけどね。小学校の頃は兄貴がいたんで、爆風スランプとBOΦWYとTM NETWORKとTHE BLUE HEARTS・・・
- ---それって完全に上の世代ですよね?
OSAWA17:上です(笑)。そういう音楽が車ん中で永遠に流れているような家だったんですよ。中学に入って激はまりしたのがLUNA SEAでコピーバンドをやってました。中3、高1くらいの時にHi-STANDARDを友達に教えてもらって、そこからGOING STEADY好きになってコピーバンドもやり、オリジナルもやるようになる。高校時代は人並みにCD買うくらいだったんですけど、大学に行くくらいの時にTHE SPECIALSに出会ったんですよ。大学にスカが好きなやつがいて、お前、スカ聴かないとダメだぞって(笑)。ダンスダンスレボリューションってゲームが流行ってたじゃないですか。その曲の中にTHE SPECIALSの「Little Bitch」が入ってたんです。俺、その曲が好きでめっちゃやってたんです。この曲、ヤベェ!超かっこいいと思ってて。その時にその友達が色々とスカのCDを貸してくれて、THE SPECIALSを聴いた時に、「わぁ!これダンスダンスレボリューションの曲だ!」って。
(一同笑)
OSAWA17:これが、アイツが言ってたスカってやつかって。そこから、スカにどっぷりはまって。で、GOING STEADYはずっと好きだったんですけど、GOING STEADYの周りにはアングラなバンドがいっぱい見え隠れしていて、THE DUDOOSとかDASH BOARDとか、西荻窪WATTS周辺のバンド。それもちょうどスカとリンクするんですよ。西荻窪WATTSに初めて行った時にデモテープとか布パッチとかが汚いテーブルの上に置いてあってそれを売ってるっていう物販を見て衝撃を受けたんですよ。GOING STEADYのライブに行っている時はTシャツをみんな並んで買うっていう物販だったんで。そんな布切れが1枚置いてあって売ってるらしい、何これ!?忘れ物!?って(笑)。値段も書いてないテープが置いてあって、このテープいくらですかって聞いたら、「100円です」って。安っ!
(一同笑)
OSAWA17:そういう文化があることに衝撃を受けて、そこからこれは聴かないといけないぞ、面白いものが溢れているに違いないと、どんどんデモテープを買っていくうちに、レコードじゃないと聴けない音源もあるぞと。それでプレイヤーを買って、そこからドロ沼ですね。漁り狂いました。それまで、洋服大好きだったんですよ。今、こんなダサい格好してますけど(笑)。でも、レコードを買い始めてからは、今までなんてものに金を使ってたんだと、今までの洋服を全部売ったりあげたりしました。
- ---良かったですね(笑)。
OSAWA17:良かったです。クソでした(笑)。THE SPECIALSが救ってくれたのかドロ沼にはめてくれたのかは分からないですけどね。でも、そこから、FRUITYにも出会ってこういうサウンドになってきたって言うのもあるし。まぁ、あげたらきりがないです。
- ---ICHIKAWAさんはどうですか?
ICHIKAWA:小学校の頃はずっとピアノをやっていたんですよ。中学に入ってからは大澤君とかぶるけど、ドラムマニアをやってて、中3くらいの時に、これ、本物はどうなんだろうと思ってミュージックスクールに通い始めたのが最初ですね。高校に入ったらバンドでもやってみたいなくらいな。
OSAWA17:で、どうだったの?実際のドラムは?
ICHIKAWA:いや、全然違うよ。超面白いってなって。全然出来ないのが逆に面白い。なんで手と足が一緒に動いちゃうの?みたいな。
OSAWA17:ゲームすごいなぁ。このアルバムもね、ギターマニアとかね、ドラムマニアとかに入れておけば、こういうバカ野郎が出てくるかもしれない(笑)。
(一同笑)
ICHIKAWA:俺は、高校1年の頃に兄貴にScafull Kingを聴かされてHi-STANDARDより先にScafull Kingでしたね。Hi-STANDARDは流行った頃に聴き始めて。当時はHi-STANDARDよりScafull Kingでしたね。そこからも兄貴のオススメをずっと聴いて、band apartとかPE’Zとか聴いてました。バンドではHi-STANRADS、PENPALS、SABOTENとかをやってました。そして高校2年の時に受験があるから一度解散して、その休んでる間に他のメンバーもFRUITYに出会ってたんですよ。活動再開してから、徐々にスカパンク方面に。八王子でやってたんですけど周りにはスカパンクバンドが一切いなくて1年間は仲良いバンドは出来ても、スカパンクをやっているバンドには出会えず。2年目に突入してから学園祭でUNITED SKATESを観て聴きだして、その後に八王子でUNITED SKATES、SORRY FOR A FROG、yellow gangとかとやる機会があって繋がりがやっと出来た。
- ---ではそろそろ新作のお話を。ついに初の全国流通音源『THE SENSATIONS』が12月15日にリリースですね。おめでとうございます。
一同:ありがとうございます。
- ---全国流通は初ということで、特別な思いがあったりしますか?
OSAWA17:バンドのモチベーションはかなり上がりますね。ライブではやっていたけど、音源になってなかった曲もあったんで、今回はそういう曲も入って、これでライブでやっても反応があるなとか。
- ---全国流通盤を出そうってなるのはどういうきっかけなんですかね?
OSAWA17:ちょうど今が良いタイミングだったんです。来年からみんな忙しくなりそうだし、曲もちょうど良い感じに貯まってきたんで、ここかなって。
BALL:あとはデモだと自分達で録るんで音があんまり良くないんですよ。でもTHE SENSATIONSは、ちゃんとした音で録ったほうがいいなって思ってたんで、次、音源出すならちゃんとスタジオで録ったものを出そうと思っていた。それで、CD出そうかっていうタイミングだったんで、それだったらっていう感じですね。
- ---タイミングが良かったんですね。スタジオではどうでした?
BALL:スタジオでも、その場を詰め込むみたいな感じだったんで良いテンションで作れました。きつかったって感じはないです。もちろん、大変でしたけど。結構ファーストアルバムっぽい感じになりましたし。
- ---このアルバムを作るにあたって、新曲も作られました?
BALL:1曲目ですね。1曲目の曲が欲しいと思ってね。テンション高いやつ。
OSAWA17:パッと出来たね。
- ---みんな、分かり合ってるんですね。
OSAWA17:やっぱり、ツボが全員同じなんですよ。ツボも合うし、好きなフレーズとかの細かいところまで、なんだか分かってるみたいな。
BALL:こんなフレーズはギターのRED君は得意分野だなとか、こういうのが好きだからベースをこういうのやれば気持ちよく乗っけてきてくれるなとか、そういうのが分かってきて。
OSAWA17:「ジャララララ〜」から始まればいいべって言ったら、REDがこんなんか?、じゃあ、ベースはこうか?って感じ。じゃあ、こう乗っけて、今のダサかったから直してとか。
- ---え?元もなくその場で作っちゃたんですか?
BALL:マジでその場ですね(笑)。1曲目はノーアイデアでしたもんね。とにかく1曲目のを作ろうって。RED君は勢いがある感じが欲しくて、俺は4つ打ちのベースがいいかなって。俺的に2010年モータウンなんですけど(笑)。サビはみんなで歌える感じがいいね、じゃあ、コード進行はこういうことねっていう。だいたい全部そんな感じで曲作ってますね。スタジオでアイデアを出してそのまま曲を作れるっていうことを出来るところがTHE SENSATIONSの良いとこですね。ワンスレーズ持ってきてっていうこともあるけど。曲によっては、持ってきたフレーズから作ってるのに、変わりまくっちゃって原形がなくなったりする曲もあるしね。
OSAWA17:全然あるね。別々に作った曲を一緒にしてみたりとか。
ICHIKAWA:イントロから作ったのに、そのイントロは使わないとか。
BALL:そうそうそう。こういうイントロがいいって作ったのに、その後をどんどん作っていったら、ちょっと、このイントロはないねって(笑)。そういうの結構あります。
- ---イメージの元になってるんでしょうね。なんか自由な感じでいいですね。
BALL:そうですね。結構、ラフな感じで曲は出てきますね。みんなでアイディアを出し合ってるんで、ぶっ飛んだ曲展開が作れるんですよね。1人でやってたら、こういう曲展開は思いつかなかったけど、みんなでやってるとどんどんアイディアが出てくるし。そこがすごくいいと思います。
- ---今回のアルバムの聴きどころは、ずばりどこでしょう。
ICHIKAWA:個人的には「MISTAKE」のサビのメロディー。最高だなと。この曲がダントツで好きです。
OSAWA17・BALL:(笑)
- ---みなさんで、この曲が一番好きっていう話はしないですか?
OSAWA17:しないですね。
- ---じゃあ、ここでやりましょうか。どの曲が好きですか?
OSAWA17:俺は「BABY IT’S YOU」かなぁ。「MISTAKE」も好き。俺、「MISTAKE」出来た時、キタコレ!って。これこそ、一番やりたかったことだって思った。モータウンビートにパンクのテンションって。
BALL:そうですよね。俺は「I WANNA BE THE ONE」と「BREAK ME DOWN」が好き。みんな結構バラバラですね(笑)。
- ---みなさん全曲好きだと思うんで、強いて言えばってことですからね。では、セールスポイントは?
OSAWA17:サイトウ"JxJx"ジュンさんがね!(笑)
- ---そう!それ、すごくないですか?FRUITY好きならなおさら。
OSAWA17:めちゃくちゃ嬉しいですよ!
- ---どういう経緯で参加してもらうことになったんですか?
OSAWA17:前のUNITED SKATES自体がFRUITYが大好きでやったバンドだったっていうのもあって、その頃に大人の先輩方のバンドに可愛がってもらっていて、Oi-SKALLMATESとYOUR SONG IS GOODの2マンクリスマスイベントに遊びに行って。打ち上げも出させてもらって、その時にOi-SKALLMATESのトロンボーンのHIROSHI BROWNさんが隣の席にサイトウ"JxJx"ジュンさんを呼んでくれたんですよ。
- ---うわっ!超ドキドキじゃないですか!
OSAWA17:もう、ドキドキですよ。FRUITYが大好きすぎて、闇のルートなどで情報収集をして、ライブビデオとかデモテープとか、7インチとかを入手して、コレクションするくらい好きだったんで、そんな中で会っちゃったもんだから、何も話せなくて、号泣をかまして、サイトウさんが困りはてるみたいな。
(一同笑)
OSAWA17:最終的にサイトウさんは、「俺、ちょっと、あっちに忘れ物取りに行ってくるわ」って立ち去ったまま、二度と戻ってこなかった。
(一同笑)
OSAWA17:その後、緊張に緊張を重ねて、何度も会っていくうちに、ちゃんとお話が出来るようになりました。それで、今回、最後の「BABY IT’S YOU」に参加してもらってるんですけど、この曲の完成まで実は時間がかなりかかってたんですよ。2、3ヶ月間くらいかかってやっと完成した時に、キーボードが欲しいなってことになり、その中でもサイトウさんにもし弾いてもらったら最高だなと。ギターのREDがTROPICAL GORILLAでサイトウさんとお会いした時に、フライングでお願いしちゃって。そしたら快く了承していただいて、今回参加していただけたんです。しかも、前もってスタジオのラフでいいから送って欲しいとか、聴いた後にも、確認したいことがあるからって打ち合わせまでしてくれたり、すごい親身になっていただいて嬉しかったです。しかも、お願いしてコーラスまで参加してくれました。
- ---良いお話ですね。もちろんセールスポイントはもちろん他にもいっぱいありますよね?
OSAWA17:自画自賛ですけど、これをやっているヤツは他にいないだろうっていうものが作れました。個人的な意見になっちゃいますけど、最近は似たようなバンドが多いなっていう印象があるんでね。疾走感もまったく感じない2ビートとか。そんな中で良いものをつくれたんじゃないかなと。偉そうに話してしまいましたが(笑)。ま、そういうのも嫌いじゃないんですけどね、メロコア自体は。嫌いじゃないし否定するつもりもないです。
- ---新しい風を吹かせるわけですね。
OSAWA17:そういうことですね。現在のところ関係者各位にしか好評を得てないんですけどね(笑)。
BALL:若い子はどうかなぁ。この間、某レコード店の人と話していて、西荻窪WATTSの頃にやってたらめちゃくちゃ人気出たんじゃないかって(笑)。確かにそうだなと。俺が高校のときに西荻窪WATTSに行ってこんなバンド出てたら、すぐフライヤー全部持って帰ってたと思います(笑)。でも、こういうバンドがどんどん出てくるべきだと思ってます。
- ---それは強く思います。
BALL:今、出ているバンドを否定するつもりはまったくないですけど、もっと面白味がある人たちが出てくるべきだと。メロコアやってますとかスカパンクやってますとかじゃなくて、音楽って面白いってことを体現できているバンドがいるべきだなと思うし。
- ---最近はちょっと型にはまっちゃってるなって思う時がありますね。そんな型にはまってるバンドも全然好きなんですけど(笑)、なんかもっと自然な感じでね。たとえばライブだったら、やってる人たちも、観ている人たちも、好きに楽しむ。ノリ方なんてみんなバラバラでいいんですよ。そういうことが出来るバンドがたくさん出てきたら、もっともっと面白くなる。
BALL:そうなんですよ。やる側もそうだし。むしろ、やる側だと思うんですよ。やる側が面白いことをやればいいんですよ。べつに上手じゃなくてもいいし、ライブ中になんか壊してもいいし・・・
(一同笑)
BALL:いや、壊すのは良くなかったですけど、でも、それくらいのなにか出来事があってもいいと思うんですよ。ステージに上がって、うまいことやって、今日もありがとうございました!じゃなくて、それくらいのことをやって、やっちゃいました!すいません!!みたいな感覚。自分達もまだ若いですけど、これから出てくる若いバンドも、小奇麗にやるんじゃなしに好きなことやればいいんですよ。
OSAWA17:こうじゃいけないっていうものなんてないからね。
BALL:聴いているお客さんも、別にスカダンスなんてしなくてもいいんですよ。
OSAWA17:左に回らなくてもいいんだよ。
BALL:1人くらいね、右に回るやつが出てきてもいいんですよ。
OSAWA17:この間、右に回ったよね。
BALL:そう!この間ブッキングに出た時、高校生とかの若い子もたくさん居て、たぶんパンクとかハードコアとかスカパンクとかをあまり聴かないお客さんだったと思うんですね。
OSAWA17:そこでやった時に、すごい盛り上がってワーッ!ってなったんです。煽れば煽るほど盛り上がっていっちゃって、最終的に右に回りだすっていう。とりあえず、こういうのは回るんだろ!?って(笑)。
BALL:世間の流れとは、良い意味で別次元のところで音楽が出来ているからいいかなって。アルバムの話に戻すと、個人的な感想になっちゃうんですけどバンドがリリースしていく時、1stは初期衝動で作りました、2ndはやりたいことを突き詰めていって、3rdくらいで完成するって感じがするんですね。個人的にはその1st、2ndの感じがすごい好きで、全然出来上がってないんだけど、こんなことやろうとしてるんだっていうのが伝わるアルバムが好きで。
- ---それ、まったく同意見ですね。それで、まさにその感じが出せたんですね。
BALL:そう。整理できてないんだけど、そこはあえて整理しない。うまくやれば、合わせられるところもあるんですけど、でも、それをしないほうが、このアルバムはいいなと思って、ひっ散らかったまま。ベースはやりたいことやって、ギターはこんな感じでいっちゃって、ドラムはドタバタで、ボーカルはそこに無理やり乗っかってくる(笑)。その感じがTHE SENSATIONSはいいな。
OSAWA17:サックスは違うほう向いちゃってるから(笑)。全然違う音鳴らしてるからね。
(一同笑)
BALL:完成されたものも好きなんですけど、それよりも完成する一個手前が素晴らしい。未完成の美学じゃないですけど。ギリギリ出来てないけど、やろうとしてるという意思が伝わるアルバムがすごい好き。俺らみたいなバンドは、出来てないくらいで笑えたほうがいい。全然出来てないじゃん、ズッコケまくってんじゃんくらい笑えたほうが様になる。そんなところがセールスポイントです。
- ---素晴らしいです。THE SENSATIONSは、ライブもそんな感じですよね。
OSAWA17:ライブはハプニング感が大切だと思っていて、1回のライブはそこでしか味わえないっていうものにすごい憧れがある。ダメなライブもあるかもしれないですけどそれはそれで、その時にしか味わえないライブ。決まりきったライブをしている人たちは、平均的に毎回のライブが良いと思うんですよ。それより、当たりハズレもあるかもしれないけど、良いときは良いし、物を壊しちゃう時もあるし(笑)。そういうハプニング、事件性のあるライブがしたいなって。そういうライブのほうが、観る側もドキドキするし、面白い。
BALL:ライブハウスは非日常であるべきだと思うんで、ハナタラシくらいやっちゃっても良いと思うんですよね。ショベルカーで突っ込むまではやらなくていいですけど(笑)。俺が西荻窪WATTSに行ってた頃は物販が俺にとって宝の山だったんですよ。置いてあるフライヤーは全部持って帰った。そのデザイン画も自分達で描いてるすごいカッコイイのだったり。パッチも安いし、デモテープも売ってたし、全部ライブハウスでしか手に入らなかったんですよ。ライブもハプニング性のあるライブがだったし、毎回何かがあった。時間が押しすぎて苦情が入って警察がきたり、トリのバンドが時間なくて3曲で終わりとか。そんな感じが今のライブハウスでもあるといいかなって。当たりハズレはあると思いますけど、それでいいと思います。
OSAWA17:それだろ。ライブってさ。
- ---そんなライブを多くの人に味わってもらいたいですね。ということで、ツアーのご予定は?
OSAWA17:12月から来年の3月くらいまで色々と回りますので、ライブ会場に来てもらうか、ライブを企画してください。呼んでくれて日程が合えば行きます。発売後の12月26日に下北沢SHELTERでTROPICAL GORILLAと2マンライブをやります。これは演奏時間長いので興味がある方は是非。RED君は両方のバンドでギターを弾いてるのでヤツだけワンマンショーです。
- ---では、最後にHMV ONLINEをご覧の皆様にメッセージをいただけますか?
ICHIKAWA:色々なものが詰まった音源だと思うんで、とりあえず聴いていただいて、気に入ったら、ハプニング性のあるライブを観に来てください。もし、ハズレたら、次のアタリを狙って来ていただきたい。よろしくお願いします。
OSAWA17:こういうのもあるってことで、お願いします!
BALL:僕らが高校の頃、衝動で聴いていた音楽、あの初期衝動のようなものを、ちょっと世の中というものが分かった歳になった今、またやれて、すごいいいなと思う。ハプニング性があるっていうのと悪ノリは違うぞというのが分かった上での悪ふざけが出来ているんで、それを観ていただければいいと思います。
- ---ありがとうございました!!!


-

L→R
SAX:MASAKI(ex-CHANGE UP)
Ba/Vo:BALL(Wienners)
Gt/Vo:RED(TROPICAL GORILLA)
Dr:ICHIKAWA(LACK OF SENSE)
Vo:OSAWA17(SEVENTEEN AGAiN)
2008年にUNITED SKATESメンバーを中心に結成。ベースに現WiennersVo/GtのTAMAYA氏がベースで加入。その後ドラムがメンバーチェンジの為LACK OF SENSEのDr、市川が加入し現在に至る。「モータウン、ノーザンソウルなどの60'sフレーバーをPUNKのテンションで吐き出す」をモットーに精力的な活動を始める。2009年3月に自主制作デモ「FIVE SOUL FAR EAST」を発売。
- THE SENSATIONS作品
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- THE SENSATIONS
THE SENSATIONS - 2010年12月15日発売
- THE SENSATIONS参加作品
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- Make It Alright!
- 2010年12月15日発売
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- CHOICE OF A NEW GENERATION
- 2009年12月18日発売
- PICK UP !!
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- FRUITY
SONGS - 2001年11月22日発売
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- SEVENTEEN AGAiN
NEVER WANNA BE SEVENTEEN AGAiN - 2009年8月21日発売
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- Wienners
CULT POP JAPAN - 2010年7月7日発売
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- UNITED SKATES
SHITS OF SKA -THE STAGE IS NOTALL- - 2006年10月6日発売
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