HMVインタビュー:locofrank2

2010年6月8日 (火)

interview

locofrank

---どの曲ももちろんみなさん好きだと思うので、難しい質問かもしれませんが個人的に好きな曲はどの曲になります?

笹原:僕は「Pack of mutts」です。色んな意味で思い入れが強くて、個人的にすごく好きです。僕らがずっと好きやったバンド、よく口に出すのはHi-STANDARDですけど、それ以外の好きやったバンドもたくさんいたわけで、その憧れが改めて爆発した感じになったんですよね。特に、Pennywise、Lagwagonなどの洋楽の人たちが、むちゃくちゃ好きなんですけど、なかなか曲の表には出えへんかった感じはしてたんですよ。それがええ意味で爆発したのがこの曲かな。歌詞も自分が書いていて、平たく言えば政治家死ねみたいなことが書いてありますけども。

---森さんはどうでしょう?

:僕ですか?僕は、この中にはないなぁ・・・

(一同笑)

木下:それ、俺や!オチ俺やんか!

:僕は「Birth」が好きですね。個人的になっちゃうんですけど、好きな感じのギターを弾けた。もちろん気持ちよく全部の曲を弾いてるんですけど、この曲は一番悩んで悩んで出せた曲なんで。小難しいことをすれば出来るけど、すごく悩んだ結果、シンプルにした曲で、苦労したけど出来がいい曲です。

---では、木下さんは?

木下:俺はないっす。

(一同笑)

木下:作ってる段階で一番最後に出来たのが「CROSSOVER」でその前に出来たのが「Birth」だったんですけど、「Birth」が出来たから「CROSSOVER」が出来たっていう感覚が俺の中ではある。だからその2曲は印象的ですね。
今回よく人から言われるんですけど、今回のアルバムなんか違う感じありますか?

---違うって言ったら違うのかもしれないですけど、やっぱりlocofrankさんらしさ、良さみたいのは全面に出てる作品だと思いますけど。

木下:前回のとは違うって言われるんですけど、意識して変えたつもりもないですし、前作も意識して作ったつもりもなくて。何が違うんだろうって思うんですよ。

---そう言われて、自分達が思う違いっていうのは何か思い当たりました?

木下:違わないんですよ、俺はね。前のほうが突っ込んでるみたいなことをよく言われるんですけどね。

:なんか、よりシンプルになったのかなって気はしますけどね。

笹原:小手先のことで表現するっていうよりも、大きな意味で音で表現できるようになったかなと思います。今のシーンに対しても言えることかもしれないですけど、大味が効いていないというか、こういうことが出来るからって小手先で表現して小味の曲が揃いましたみたいなのもあったと思います。今回のアルバムは大味の曲が12個揃ってめっちゃ大味になった。その分、難しいことをやっているイメージもないし、ほんまストレートなんやろうな。よりパンクっぽくなったんかなって思う。

---locofrankさんはもうベテランなんで上手に綺麗な作品に仕上げていても、すごいなって納得いくんですけど、実際出来上がったこの作品を聴いて、良い意味で子供らしさっていうかやんちゃな感じもあって、その感じが今でも出ているlocofrankってすごいなって思ったんですよね。

木下:子供なんですよね。いつまでたってもね(笑)。

笹原:いつまでも、それで勝負できるバンドではありたいんですけどね。

---変に大人になって綺麗にまとまっちゃわない感じが出ているというか。

:そうですね、より「Starting AGE」に近づいた感じはなんとなくあるような気は自分の中にもあります。まぁ、あん時よりは100倍くらいうまくなっていないと駄目ですけど(笑)。

笹原:12年もやっていれば経験値とか、バンドとしてのレベル、個人としてのレベルは確実に上がっていると思うんですよ。それに頼ろうと思えばなんぼでも頼れるし、頼るだけでアルバムを作ることも出来ると思うんですけどね。逆に頼らんままで、さっき言ってくださったようなことで一生勝負出来るんならやりたいです。じゃないと、逃げてるっていうか、結局一番勝負したいところで勝負してないんちゃうかな。

locofrank

---ここからは、せっかくなのでlocofrankさんについてもお聞きしたいんですけども、みなさんの楽器を始めるきっかけは何でしたか?

木下:これは勇介(森)が一番先だな?

:きっかけは親戚のおじさんで、おじさんがギターを弾いているのを見てかっこいいなって思って始めたのがきっかけですね。だから歌謡曲から入りました。中学でエレキになり高校でHi-STANDARDとかパンクというものを知り・・・という感じです。中学校までは完全にJ-POPでB’zとか大好きでした。ま、B’zは一切弾けなかったですけどね(笑)。

笹原:楽器始めて触ったのは中学生でギターなんですよ。みんなやってるしギター弾けたらかっこええから俺もやってみてみたいな。友達と6人くらいでスタジオに入ったら、ボーカル1人でギター4人でドラム1人だったんですよ。ベースがいなかったんで、興味あったんでそこからベースをやりました。ベースやりつつも、初めてのライブでは俺、ボーカルもやっていたんですよ。こいつら(木下・森)に出会って、ドラムがおらへんって言うんで、俺、ドラムにすごい興味があったからドラムやっている奴に教えてもらってやり初めて、半年くらいの時にこいつらと飲みに行って「俺、ドラムやってんねん」、「じゃあ、1回一緒にやろうや」っていうのが始まりなんですよ。なのでドラムは17歳18歳からなんです。誰かに影響受けたりとか一切ないです。憧れてた人がおったわけでもなく。すべてが興味です。興味湧いたことやから、こんなに好きになれて長く続けられてるのかもしれない。

木下:中学の時に勇介(森)と一緒で、家に遊びに行ったらエレキギターがあって。そんなのミュージックステーションくらいでしか見たことなくて、「これ、音鳴るん?」って音鳴らしてそこからですね。それからバンド組もうかって言われたんで、俺は二つ返事くらいで「ああ、ええよ」って始めました。初めは2人で弾語りなんかをフォークでしてました。森と笹原が高校で一緒になって、笹原がドラムで初めてスタジオで一緒になって、そこからですね。最初はパンクには出会ってなかったんですけど、たまたま聴いた海外のコンピに、from Canada、from U.S.A.、from U.K.っていろいろなバンドがある中にfrom JapanってHi-STANDARDが日本代表みたいな感じで入ってたんです。それも英語で歌ってて日本人でも外国人とタメはれるんやってことに感動を覚えた。しかも3ピースバンド。そこから俺たちはHi-STANDARDのコピーを始めて、そして自分達のオリジナルをやっていきました。

---バンド改名してますよね?

木下:最初の相撲茶屋というバンド名はちゃんこ屋さんの名前なんですよ。

笹原:高校の修学旅行で北海道に行った時に、札幌のCOUNTER ACTIONのすぐ近くにある相撲茶屋というちゃんこ屋のご飯があまりに美味しくてカルチャーショックを受けて帰ってきたんですよ。その修学旅行から帰ってきて1ヶ月くらいの時に、初ライブが控えていて。とりあえず出ることだけは決まってたんですけど、ライブハウスの人に「バンド名決めてもらってもいい?」って言われて、急遽3人で集って、バンド名を決めることになったんですけど。どうしようかってなった時に、当時、自分らの中で漢字のバンド名ってのが流行ってたのもあって、森が「すごいカルチャーショックを受けたお店が相撲茶屋って言うねん」って言ったところから、相撲茶屋で行こうやっていうノリで決めて5年くらいずっとそのバンド名でやってたんですよ。いざ、これから単独音源作って世の中に出て行きますって時にそんな軽い考えでつけた相撲茶屋って名前で世の中に出ていいのかなと思って。相撲茶屋という名前を売ってきてそれで好きになってくれている人もいるけど、心機一転それをすべて捨てて一からやろうやっていうことで、バンド名も変えたんですよ。locofrankと付けた理由は全くないです。ロコってスラング辞典では麻薬、他にも暴れるとか暴走するとかいう意味があるんです。響きもいいしロコは付けたいなと思っていて、ロコにいろいろ足してたんですよ。そしたら横でフランクフルトを食っとって、誰がロコフランクシナトラ!とか、フランクシナトラにかけて言った時に、ロコフランクって良くない?ってなって。調べてみたら、フランクフルトのフランクってチンチンっていう意味があるんですよ。ロコフランクって暴れるチンチン、暴走チンチン、って、ヤリチンやん!って、それで。

---え?それで決まったんですか?

:さっきの話からしたらね、売り出すからちゃんとせなあかんって言ってたのにね。結局、新しい名前もそうやって決まってるんですよ。

笹原:でもまあ、それが俺らなんだろうなっていう。

---影響を受けたアーティストもいろいろ聞こうかと思ってたんですけど、今までの話からしてHi-STANDARDですよね?

:僕はHi-STANDARDですね。

木下:僕もHi-STANDARDですね。

笹原:僕ももちろんHi-STANDARDなんですけど、それ以外でというとLAGWAGONとか、Pennywiseです。僕はHi-STANDARDを知る前の中学生時代に洋楽のバンドで知ったのがLAGWAGONとPennywiseとThe Offspringだったんですよ。この3つの中で特にLAGWAGONが好きで、ずっとLAGWAGONを聴いてました。だから、個人のドラムのプレイとしてはLAGWAGON、Pennywiseに大きく影響受けてます。一番最初に聴いていて、このドラムの速さかっこええなって思ってたバンドなんでね。実際に人から「LAGWAGONとか好きなんじゃない?」って言われたこのとありますし。

---それって、嬉しくないですか。

笹原:めっちゃ嬉しかったです。LAGWAGONみたいだね、って言われた時はホント嬉しかった。やっぱり影響は受けてますね。

---では、今後の活動予定をお願いします。

笹原:とりあえず、アルバムを出して7月からは全38箇所ツアーを回ります。それ以外は何も決まってないですね。

木下:ツアー頑張ります。

---では、最後にHMV ONLINEをご覧のみなさまにお一人づつメッセージをお願いします。

木下:6月16日に出ます。自信作といえば毎回そうですけども、これを聴いていただけると目にライブが浮かんでくる、そういう音源になっています。是非、ツアーのほうにも遊びに来てください。お願いします!

:今、パッケージというものがなくてもこの曲を聴ける方法だったり、好きな曲をパソコンなどで見れたりという状況ではあるんですけど、やっぱり僕らの伝えたい、楽曲含め歌詞メッセージというものを、是非、手にとって、見て頂けるとありがたです。その上で、ライブを観ていただくと、より自分達の持っている感情をすべてぶつけているんで何か分かっていただけるのではないかなと思いますので、是非、ライブに来ていただけると嬉しいです。

笹原:今、俺が言おうとしてたこと全部言われましたわ。今、これを見ている人はパソコンで見ていると思いますが、たまには画面から離れていただいて、実際の目で生身の人間をみていただいたほうが面白くなるんじゃないかなと思います。あとは、みんなの顔を覚えていただいて、観に来た時にね、フロントの2人ばっかりに声を掛けるんじゃなくて、たまには俺に声を掛けてくれよと。俺もメンバーやぞと。それだけです。

---じゃあ、写真をちゃんと載せておきますので、みなさんに是非チェックしてもらいましょう。ありがとうございました!!!

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profile

Vo/Ba:木下 正行
Gt/Vo:森 勇介
Gr/Cho:笹原 達也

大阪在住の木下 正行(Vo/Ba)、森 勇介(Gt/Vo)、笹原 達也(Gr/Cho)の3人で1998年に結成。2003年前身バンドのバンド名から同メンバーで現在の“locofrank”に改名。同年10月にリリースした1st MINI ALBUM『Starting AGE』以来、ミニアルバム2枚、フルアルバム3枚、7inch EPや海外バンドとのスプリットなどもリリースしている。また、国内外を問わず数多くのライブをこなし、FUJI ROCK FESTIVAL、SUMMER SONICやROCK IN JAPAN FES.などの大型フェスへも参加。2006年には念願であった自主レーベル“773Four RECORDS”を立ち上げ、CDリリースからマネジメントまで自主で行い、マイペースながらも次代に流される事のない活動を続けている。