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風信子 さんのレビュー一覧 

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     2018/01/12

    Blu-ray Audioで聴きたいのでこのシリーズを求めた できれば全て映像付きで聴きたかった 何にしてもBDは響きが広がっていく空間を感じることができる爽快感を得ることができる LPの量感  CDの実在感 それらを超えてSACDからBlu-ray Audioの立体音響により生まれる自然な音場は心も身もリラックスできる音楽堂にわたしを連れていってくれる 一連のガーディナーによるメンデルゾーン録音でこの”真夏の夜の夢”こそ聴きたかった 期待は違わなかった 溌剌としていながら繊細な情調を保つ精神の有り様がうかがい見えて心地よい 最小限の語りも生きている そしてモンテヴェルディCho.の歌唱あってこその爽演となった この美しい世界はわたしが少年の頃 文庫本で”真夏の夜の夢”を読んだ時に見ていたものだ 人誰もが心に持っていていつでも還っていきたい夢の森なのだ 美しい夜朋と語らいながら聴きたい あなたも如何 

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     2018/01/12

    Live Videoで見て聴いた 先ず関心はピリオド派ガーディナーがどこまでLSOをいじっているか 弦楽は両翼配置にしながらもヴィブラートは特定の箇所以外には規制していない ティパニーのマレットは小ぶりで硬いもの 管楽器に古楽器使用は認められない 現代オーケストラの機能とスタイルを最大限生かしてメンデルスゾーンの真髄を開示し音楽を聴く愉悦を伝えようとしている 冒頭”ヘブリディーズ”の小気味よさに目が覚め その豊かなソノリティに胸が踊った 続くシューマンにはピリスのピアノが聴けた 陽に焼け皺が畳まれたかんばせには少年時の夢見る瞳が今も輝きを放っていた これほど清新な”ピアノ協奏曲”を聴いたことがない 爽やかな風が通っていったようだ 後半の”スコットランド”で驚く ヴァイオリン ヴィオラが立っている チェロは台上に坐し 弦楽の人数も減じている まるで自分たちの音楽のようにガーディナーとLSOは愛著を持って奏でた 濃密な一体感と高揚感が立ち上った 蓋し名演である 朋らに奨めたい あなたも如何 

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     2018/01/11

    皆 今こそ感謝しよう 心と口と手を持って とモンテヴェルディChoirがアカペラで歌う時 ”賛歌”は成立した ここでもルター訳のドイツ語聖書が用いられている グーテンベルクが発明した活版印刷技術400年記念祭に繋がるテキストなのかと読んでみたが 神への感謝が捧げられているばかりで具体的なつながりはないかと判じて気がついた そうなのか 活版印刷によって聖書の大量印刷が可能になったのだ この技術成果に最も浴したものの最たるものが聖書だったのだ 初演後改訂を加えてより長大になって演奏時間は1時間を超えた 後世演奏機会に恵まれないのはこの形態と長さが災いしている もったいないことだ 様々な催し物や季節・楽期の変わり目にもっと演奏されていい 明るく軽やかな曲想は心を華やげ口を滑らかにし活発に働く人の手を助けるだろう 見た目に臆せず常日頃耳傾けたいものだ あなたも如何 

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     2018/01/10

    名演 それ以上に愛情を感じさせる音楽の運びに感心する 慈しむ語り口はガーディーの持前だが LSOの共感無くして生まれ得ぬ響きだ 30歳 17歳 21歳時の作品の順に並べた面白さもある わたしなら”ルイ・ブラス”を掉尾に置くか ”宗教改革”を中に挟むかするだろう つまり作曲順に演奏する それでも”宗教改革”がメーンであることは動かない これを最後に据える意味はより”宗教改革”に重心をかけていることを表明していることになる ガーディナーもプロテスタントだろうか この一曲に殊の外深い思い入れがあるように感じられる すでに二つの序曲から克明な歌いかけと情緒が顕されている それは”宗教改革”に入ってより明確な表現意欲となって音楽を進めていく しかしどこにも厳めしさや押し付けがましさはない 静謐と温和な気が漂う清々しさだ 決定打でも定番でもない 人を虜にするような魔法は掛けられていない 連綿と続く日常の中にある感謝と歓びの声が聞こえる 何度でも耳傾けることになるだろう あなたも如何    

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     2018/01/10

    この二曲はロンドン・フィルハーモニー協会に献呈されたことから異版を生むことになる ガーディナーはメンデルスゾーンがロンドンと関わったことから残った版を演奏している 第1番は二つの第3楽章を併録している 一般には”メヌエット”だが ”八重奏曲”を下敷きにして書き直した”スケルツォ”と入れ替えてメンデルスゾーンはロンドンで第1番を演奏した しかし 出版された時は”メヌエット”に戻っている ”イタリア”は1833年にロンドンで初演されている ところが帰国後改訂を決意したメンデルスゾーンは記憶を頼りに第2〜第4楽章の改訂をする 第1楽章も実行したかったが 二年間の契約でロンドンのフィルハーモニー協会にスコアを貸与していたため見送られた その後ロンドンを再訪しスコアの返却も受けたはずだが とうとう改訂版の完成を見ないまま他界した 出版はこちらも初版に拠っている ガーディナーはロンドンと因縁がある出版はされなかった改訂稿を取り上げている SACD BD-Audio どちらも素晴らしい音響と音楽が愉しめる あなたも如何  

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     2018/01/10

    壮大な全集の真ん中に立つ似つかわしい姿を見る ドビュッシーの管弦楽曲しかも他人の編曲も含めてまとめ上げようという遠大な計画であったのかと今更気づく フランスへ還ったか行ったか知らないが メルクル準の活躍から目が離せなくなってきた 日本のオーケストラを振った演奏を聴いていた時の印象は バランス感覚に優れた指揮者それだけに際立った個性の押し出しを感じなかった 強い印象が残らないイメージは彼をスターにまつりあげる機運を生まなかった これが幸いした ドビュッシーら印象派を中核とする近代フランス音楽の再現者に登用される機をつかんだ 色が付いていないことが期待を生んだ 案の定 ニュートラルで無限の可能性を感じさせる気を孕んでドビュッシーに寄り添って一緒に歌い出した 決して重くならない滞らない水や空気の流れのようなドビュッシーが広がっていく いつまでも聴いていられる 聴くものが自由に幻想を遊ばせる空間・広場を残した開放感がある 無個性と詰るなかれ 癖がない品格を備えた美があるではないか 先ずは耳傾けねば あなたも如何 

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     2018/01/09

    昔むかしLPで聴いたクリュイタンス&BPOではない いつものマルチチャンネル再生が無用になった 24bit/96kHzのリマスタリング SACD Single Layer化によって 音楽に命が宿った この盤は高価である 2枚半の金額で65枚CD全集が購入できる それでも手にし耳にしたことを悔いない ピリオド演奏を支持するわたしだが テンポがどうのヴィブラートがどうのこうの言う気が失せた ベートーヴェンの音楽に胸高鳴り果ては陶酔した それ程に実在感のある演奏なのだ 実は第1と第2の交響曲の間に挟まる三曲の序曲が聴きたくなって購入したのに シンフォニーの壮大な世界に圧倒された 200年前初めてこの音楽に直面した人々のなかにタイムスリップした 演奏の評価を超えてベートーヴェン音楽がもたらす驚嘆と叡智の嵐に吹かれ洗われていた 音楽は今生まれる この真理を体現し福音としてわたしに降らしもたらしたテクノロジーとその実現に邁進した人たちに感謝する これは聴かなければいけない あなたも如何  

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/01/09

    この一枚は”明晰な”と形容するが相応しい ギヨーのアーティキュレーション然り 録音然り フーガのバリアント一つずつが透視図法に描かれたように見えてくる 音楽が数学であるとは言い得て妙だ 音楽だけではない 美術も映像も いや物質も道具も 楽器も人間も宇宙も 数学による美の均衡の網にかかっている 数学のことわりこそ世界なのだ 況んや音楽をや バッハはバロックの音楽技法を集大成したのではない 音楽の自由と発展が世界の過去と未来をつなぐ糸のようなものなのだ されどそれは完全な美バランスを獲得し千変の情趣と心情を載せた音楽でなければならない 無限の未来へ繋がる道を歩みだす起点となる音楽を書き残したと言える 始まりも終わりもない音楽 時間軸の上にいつも降り立っては消えていく音楽 だがいつも生まれている 呼吸のごとく無意識に繰り返される ‥あっという間に聴き終わってしまう また初めへ戻ろう 聴きやめることができない あなたも如何   

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     2018/01/07

    ようやく手に入れた 四半世紀近く昔の録音ということもあり 注文したことも忘れた頃に届いた ヤナーチェク最期の年に初演された”挑戦”が聴きたかった p(左手),Fl(Picc),2Trp,3Trb,Tbという奇妙な合奏形態によるカプリッチョがそれだ リーンの弾くヴァイオリン曲集の後ろに付録のように置かれている 近似の合奏曲がない以上止むを得ないだろうが聴く機会を逸する どういう経緯で作曲され演奏されたのか知る人あればお教えいただきたい 急速緩徐中庸緩徐の四楽章で構成されているが 楽章内で頻繁にテンポは緩急を行き来する 形式感は把握しづらいラプソディックなもの 問いかけるようであり瞑想するようであり様々な表情が顕された 対話の形は様々なれど生きる歓びと希望がふつふつと湧き立ってくる音楽だった 何より肯定的情緒感が漂う ヴァイオリン曲も傑作でありリーン&ラヴィッチの快演が聴ける あなたも如何

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     2018/01/06

    弦楽合奏にすることで グリーグの思いの丈が直截伝わったように感じられて 頬筋が緩んだ 妙な緊張感や閉塞感が取り払われたと言ってもいい エルダルによる編曲に感謝しよう 何よりこの魅力ある音楽を耳にできる機会が増えようというものだ 第3番が未完で残された訳も窺えたように思う ホモフォニックの限界が見える 素材や発想を民謡に求めたはいいが行き詰まったようだ だからか残された遺稿は動機の展開を目指したようだがポリフォニーの発想がないグリーグは先へ進めなかったのだろう 勝手な想像で御託を並べたが グリーグの天分がかけがえのないものだったと愛惜するが故だ だが残されたト短調に美しい個性が留められたことを歓ぼう これからも人の心を揺す振り豊かな記憶の遺産となっていくだろう オスロ・カメラータのストレートな語りかけと親和感ある対話に好感を感じた また聴きたくなる演奏だ あなたも如何  

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     2018/01/05

    笛吹きとしてブリュッヘン最後の録音 もっと若かったと思っていたが不惑も中程に達していたのかと少々驚く 18世紀O.を組織して指揮者へと転じた その働きはピリオド・オーケストラの性能と表現力に想像以上の可能性があることを世界に示した それは機械文明のように音楽が進歩したのではないことを知らしめた わたしなどはハイドン・シンフォニーが退屈なものでないことを初めて認識させられたほどだ 斯様に指揮者ブリュッヘンの活躍があまりに目覚ましかったから 彼が人生の前半をリコーダー奏者として一斉を風靡したことを知らない人も多いのではないか 聴けば自分も笛が吹きたくなる 木から削り出した穴あき笛がこれほどに音楽の内包する幻想と千変万化の表情を歌い出せるのか 驚きと憧れが笛を手に取らずにはいられなくする 一本の笛もオーケストラもブリュッヘンにとっては同じ重さで 音楽への夢を載せる秤は水平を保っている そこから生まれた音楽は大小に拘らず夢幻の広野を駆け巡る 駆け去った後には人の温もりと優しい風が吹いているだけ 一枚で半時間余りの軽さ故 リコーダーなんてと言わず あなたも如何     

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     2018/01/05

    まるで御負けのように言われてしまったベートーヴェン以外の三曲が素晴らしい ぺぺ・ロメロ(年を取ったな!)のソロを得た”アランフェスCon.”から味わい深い 中間楽章が終わる時の後ろ髪を引かれる想い そしてフィナーレのユーモア これらはそうそう聴けるものではない 続く”幻想Sym.”は先ず映像で見られることが愉しいなと観ていると 第二楽章でコルネットが登場したじゃないか 現代ではカットされてしまうオブリガート・パートが演奏されている 欣喜雀躍 スコアを出してきて||◀◀を押す ベルリオーズが何に日和ったのか後に割愛したのが信じがたい ブリリアントな舞踏会に無くてはならない音色だ ”アルプスSym.”はブルゴス最期の年の記録 病を得たのだろう 頭髪を失った指揮者の登場に愕然とする しかし足の運びその表情には生気が戻っている 俯いた貌が上がって”夜明け”の旅立ち 厳しさを湛えた精悍な眼差しがオーケストラの胸を射抜くと 音の流れが堰を切って溢れる 気づくと立って指揮しているじゃないか 前年は椅子に頼っていた老人がなんということだ しかも暗譜で振っている DNSOに気合いが入った 音楽が輝く 残された時間に神は若さという救いを与え給うた 奇跡を見た コンセルトフセットは特別な空間となった ブルゴスの”白鳥の歌”を聴きながら泣いた ベートーヴェンはデジャビュに囚われる 5番7番に僅かに一聴の価値ありか ともあれあなたも如何      

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/01/04

    もう18,9年前の録音になるが 無伴奏の六曲と共に根強い人気を得ている演奏だ 久方振りに耳傾けた こうでなければならないと痛感した ダールとアスペレンの演奏がその生命の輝きを放ち続ける分けが聴き取れる 明晰なのだ その音彩が鮮やかなだけではない リズムもフレーズもそれが持つべき均衡が保たれ躍動しているから音楽の生起と帰結に恣意や無理な力が加えられていない 自然美のごとき世界が広がっているのだ バッハの音楽が本来あった姿で再現されていると見える凄さに勝るものはない また6番の異版が掲載されてバッハの音楽製作の一端が覗けるのも愉しい 三十代のバッハがケーテン時代に室内楽の創作と発表の庭を得た歓びさえも伝わってくる 正版と異版どちらが先に生まれたのかは明白だ バッハの作曲の過程が窺える メロディーの発想があり 和声を付け その後コントラプンクト化へ進んだものと見える インプロビゼーションからヴァリアントしたとも言える この美しいバッハはいつまでも座右に置かれるだろう あなたも如何

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/01/02

    ピアノで弾くから”ピアノ曲”ではないのだなと痛感した 子どもの時 ベートーヴェンやラヴェルの洗礼を受けて わたしの中に音楽の世界が広がっていった だからわたしは日本音楽あるいは早坂が提唱した東アジアの音楽世界から見れば エトランゼなのだ ホモフォニーそしてポリフォニーが音楽の構造だと認識していた者には いつまでたってもモノフォニーに留まっている音楽は遠い世界を感じさせる 勿論わたしのDNAの中にも日本ペンタトニックの感性はあるのだが そこにわたしが音楽を通して見ている世界はない 小川典子が坂本の一曲をアルバムの表題に戴いた気持ちがよく分かる 小川とて所謂西洋音楽の世界で生きている人であれば ピアノの楽器としての機能を生かせないかまたは必要としない音楽を自らの音楽の窓口であるピアノを通して世に問うには勇気がいっただろう だからこれはあくまでわたし自身のために弾いていると言い聞かせざるを得ない さてこれを聞いた世界の人たちは何を思うのだろうか わたしのように西洋に気触れてしまったあなたも如何

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/01/02

    モーツァルトの”ウェーバー姉妹のための歌曲集”でその声に耳馴染んでいたとはいえ これほどの美しさを何に例えたらいいのだろう サビーヌ・ドゥヴィエルが母国のオペラ・アリアと歌曲を歌えば モーツァルトの時と比べるべくもない表現の豊かさで語りかけてくるのだ わたしのようなオペラ音痴が耳を取られてしまった 協奏するのがロト&レ・シエクルと来ては言うことがない 取り上げられた曲の幾つかはそのオペラや曲集の中で聞いていたはずなのだが フランス語に不案内からだろう 取り立ててその曲が印象に残っていないので凡て初めて聴く歌のようだ それでも音楽の魅力に惹きつけられて聞き惚れた 数曲重唱部に加わったデヴォスとクレバッサも素晴らしい歌唱を聴かせてくれる できれば美しい人と過ごす時間に聴きたいものだ あなたも如何   

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