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宇野珍会長 さんのレビュー一覧 

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     2010/03/16

    なかなか考えさせてくれるBOXだ。どの指揮者も「ウィーンらしさ」を出さないタイプだからだ(当時のメータも)。そういう指揮者陣でこのBOXを組んだウィーン・フィルは保守から脱出しようとしているのだろうか? まず、メストとブーレーズの演奏にはびっくりした。ハイドンが現代音楽的にどうしても聞こえてしまう。新鮮で耳を洗われるのは確かだが、どうも違和感を感じてしまうのはぼくだけではなかろう。メータは一気呵成に描き上げており、これはこれで好感が持てる。近年の惰性的な演奏に比べれば、きわめて野心的といえよう。ぼくが最も驚いたのはドホナーニだ。これもまたウィーンらしさが隠れているのだが、あまりに清潔な音色に脱帽。セル/クリーブランドの絶頂期を彷彿とさせる高潔さが光る。これだけでも買う価値はあるかもしれない。ところで近年はムーティが録音したはずだが、どこかリリースするのだろうか? 一時期はグラモフォンが録音したと聞いたのだが・・?

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     2010/03/09

    初期の民族舞踊から引用した曲2つに挟まれ、いささかセリー主義に傾倒しているトロピカル交響曲という、何ともきわどいカップリングだ。度々作風を転換していたミニョーネの紹介盤としてお勧めしたい。作風を転換していたとはいえ、3曲とも管弦楽法はレスピーギに通じるものを感じるくらい、かなり色彩的で意欲的だ(ミニョーネはイタリア移民といえよう)。演奏はべらぼうに明るいサンパウロ交響楽団だが、ここでは陰影をしっかり出しており充実感がある。ただネシュリングの棒に応えきれていない箇所も多々感じられ、リズムがやや大味な気がする。コーラスも大味だ。これが南米の土地柄なのだろうか?

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     2010/03/01

    皆さんご指摘のカメラワークは確かに微妙だ。演奏だが、楽章により○ンポ感の好みが別れると思う。第1楽章はぼくには速いと感じた。引き締まった上に当時の香りがむせるほど伝わる点は嬉しさの限りだ。しかし大筋でフレーズの掴み方があまりに短く、どうもセカセカとしたぎこちなさを感じてしまう。3楽章だけはフレーズを小掴みにしにくい点、形式や楽器の美感に溢れており、この楽章だけは採れる。

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     2010/02/23

    印象、描写が優れた3曲だ。「森」を聞いていると、師のコルサコフの影響はおろか、グラズノフに批判的なプロコフィエフにさえ影響を与えたような形跡さえ感じてしまう。さすがに「ステンカ・ラージン」はコルサコフの「シェヘラザード」と通じており、ニンマリしながら聞いてしまった。3曲とも約15分を越えてくる重量級だが、楽曲形式というより情景により場面の転換があるので、堅いことを言わずに聞き入ることが可能だ。演奏するスヴェトラーノフは晩年ということもあり、暖かくも太いタッチで堂々と描いていく。もう少しリズムに敏感だと曲も冴えてくるが、目一杯の明るさを放射し、その不足を十分に相殺できる。値段が安ければいいのだが、そこを加味して4点とする。

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     2010/01/28

    正直このコンビには?と思う人事であったが、ディスク聴いて驚いた。まるでチェコ・フィルのように統率が取れ、シルクの肌触りような弦楽器がここにある。管・打楽器が軽いのはロンドンのオケの常なので仕方あるまい。とはいえ、その上質に磨かれた弦楽器が織り成す和声は、全てが抗し難い魅力だ。珍しい作品を取り上げたことも評価し、星は5つとした。

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     2010/01/27

    ぼくはあまり現代音楽には詳しくないが、この曲は素晴らしいといえよう。呼応(反復語法ではない)を全面に押し出した作風(スピーカーを揃えないとわかりにくい)だが、メシアンに影響された洗練された和声が随所に顔を出しており、エスプリさえ感じさせるのだ。2重の影の対話はさらに呼応が強くなる。それにしてもブーレーズの木管の使い方は、レポンも含めて唸らされる。革新性は当然だが、保守的配慮も見られる当ディスクは誰の耳にも馴染みやすく、是非手元に置きたい一枚といえよう。

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     2010/01/22

    何せ日フィルである。聴く気も起きないところだが、フルネ指揮ということで断腸の思いで聴いてみた。第一楽章冒頭のモチーフ提起から弦が干からびており、やはり日フィルだなぁと感じてしまった。しかし進むにつれてこのオーケストラの限界は越えてしまい、フルネの棒により潤いのあるしっとりとした何かが加わっている。テンポは遅いのだが、鳴りっぷりがよいので豊麗だ。ニュアンスも適度に味付けされておりまこと心地よい。特に驚いたのはスケルツォ。割って入るホルンの強奏はベーム盤に適わないものの、決して引けをとらない素晴らしさだ。フィナーレでホルンがすべり気味になるのが残念だが、日フィルがここまで豊かな演奏をできたことは、先入観を捨てて認めなければならない。見事の一語に尽きるといえよう。よって内容的には★4つだが、今回はサービスしておきたい。

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     2010/01/22

    ぼくは水戸室内管での共演を聞いたが、解釈は同じのようだ。あの時代掛かったスローテンポ、大きなうねりは健在だ。水戸のほうが技量が高いため比較はできないものの、リヨン管は線が細いながらも検討している。全体的に歌う傾向てで統一しているが、2楽章の13分を越えるテンポは、さながら主観的といえよう。スケルツォはトリオで早計にならない解釈は微笑ましい。フィナーレは情緒的だ。ここまでしっとりと歌ってきたメルクルの棒が、巨大なうねりになって押し寄せてくる。コーダの余韻は何に例えようか! 古楽奏法とは一線を画した、まこと立派なベートーヴェンであり、出色の出来栄えといえよう。木管にもう一捻りあれば、同曲のベスト5に入れたいくらいだ。

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     2010/01/12

    まず、録音の素晴らしさに耳を奪われるだろう。ぼくの安い装置でも、会場にいるかのごとく振動が伝わってくるのだ。肝心の演奏だが、鳴るところは鳴っていて壮観ではあるが、どうも指揮が冷静のきわみ、制御が行き届いているのが引っ掛かってしまう。大変高度な演奏であるのは間違いないといえるが、果たして感動に結びつくかはリスナー次第といえよう。好みでいえば行進曲のリピートはカットしてほしかった。

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     2009/12/04

    前半のウェストサイドのみ書きたい。DGから出した録音があるが、これは意欲的なテンポと表現力、さらにLSOが力のかぎりを尽くした名演だった。それに比べるとこの演奏は一見大人しく見える。動に対して静といえよう。譜読みはさらに深くなり、オーケストラを無理に動かすことなく、自然なテンポで演奏しきっている。その中に抜群のセンス、SFSの名人芸がちりばめられており、まこと愉しさのきわみといえよう。少なくともノリで早合点するドゥダメルの演奏とは次元が違う。大人のダンディズムがここにある。アメリカ音楽ファンにとどまらず、ぜひ手元に置きたい一枚といえよう。

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     2009/11/20

    この演奏を生で聴いたが(厳密には再テイクの日)、非常に軽いメンデルスゾーンである。小澤がドイツ系の曲を振ると、慎重になって腰が重くなるのが常だが、これは軽快ながらも迫力がある。一歩違えばビゼーといえよう。とはいえその軽い音の美しさは素晴らしいの一語に尽きる。これがマイクに入りきっているか興味津々だ。再テイクの日は合唱が不在でソリストしかいなかったが、なかなか聴き応えのある歌唱力だったことを末筆ながら付け加えておきたい。

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     2009/11/16

    近頃はライバルであったムーティとの関係が良好とのことだ。お互いが主催する音楽祭やオーケストラで交流しはじめるとは、嬉しさのかぎりだ。ムーティは先駆けてケルビーニの掘り起こしを行い、グルックに着手しつつあるようだ(どうもグルックは難航しているらしいと聞くのだが)。これに啓発されたかアバドも機軸を「復興もの」にシフトしつつあるようだ。オーケストラはモーツァルト管弦楽団ということで、繊細な解釈に対応できる反面やや荒っぽさが残る(当盤もややヒステリックな箇所があるが、モーツァルトのシンフォニーほどではない)。しかし強靭な弦に朗々と歌う姿はイタリアらしい。今後はアバドとムーティに期待したい。

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     2009/11/10

    興味深いディスクである。こんなに知的なバーンスタインを想像が付かない方が多いと思う。残念ながら論理が客観的とは言い難いが、それでもこの説明力と知性には脱帽である。これはヤング・ピープルズ・コンサートと合わせて持つべきといえよう。

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     2009/10/19

    冒頭のボリュームにまず仰け反った。こんな弱音はありだろうか?? 進むにつれて、細部にいろいろな変化球を投じているものの、どうも有機性を感じない。リズムがこなれていない箇所もあり、どうも違和感を感じてしまう。一気にフィナーレまで聞きとおしたが、どうもコントラストを大きく取って味付けを加えただけであり、ぼくにはいただけなかった。巨人というサブタイトルがある以上、マーラーの青春という青臭さが必要だとして、もっと立派に仕上げるべきではなかろうか? もっと剛毅に押せる箇所はあるはずだ。細かいリハーサルの内容を着実に確認しました、という感が拭えない。まさに木を見て森を見ず、といえよう。

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     2009/08/31

    るのー氏に同感といえよう。お世辞にも絶対的名盤とは言えないが、指揮者とオーケストラの奮闘を垣間見ることは出来、珍妙なバランスには良い意味でハラハラされられてしまう。4番は地に足が着いているのに豪快な鳴りっぷり、しかもデリカシーもあり俊逸だ。1812年のフェードアウトも特筆大書したい。1番はムーティ盤が意外と強いのだが、このアニハーノフ盤はもっと現代的な荒涼さをよく表現できている。「カットしたからだめだ」というのは早計といえよう。

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