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slave さんのレビュー一覧 

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     2018/06/21

    全体にプログラムが穏やかなものなので、演奏者の特徴がはっきりと判断できない点が多いが、かつてのブーニンは、「恣意的」な演奏家であった、それが魅力であった。ところが、DGに録音をし始めたころから、レガートでインテンポの演奏を行うようになっていった。この演奏方法は、演奏家の個性とは一致していなかったために、音楽は停滞し、音色も鈍っていったように思う。

    このCDでは、短い楽節の中でテンポを変えたり、アクセントを与えるなど、かつてのブーニンらしさが、少しではあるが、垣間見える。私は、このような「恣意的」な演奏で良いと思う。先生として生徒に教えることと、演奏家として自分がやることは異なっていて当然だ。

    このCDは、およそ30年振りに、ブーニンが、「感じるままに」演奏しようとし始めたことを記録している。録音からはピアノのメカニックの問題なのか、あるいは演奏家の技術的な衰えなのか、危なっかしいところも垣間見えるが、そういう点も「好ましい」と私は思う。機械的な演奏でなく、非常に人間味のある演奏の記録であり、貴重だと思う。このシリーズを続けてはどうかと思う。自宅で、気の向くままに演奏して行く、演奏家と聴き手の対話のシリーズを。永いトンネルを一緒に歩いてきた聴き手の一人としては、ブーニンの復活を祝いたい。

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     2018/03/12

    私はHMVで、この指揮者のダ・ポンテ3部作と、チャイコフスキーの6番を購入した。いずれも、聴こうとするが、聴き通せない。演奏が私には、時代楽器風、強弱を誇張する、緩急を誇張するだけのものに聞こえる。音楽がデジタルな感じがして、生きているものに感じられない。

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     2017/12/12

    ストコフスキーには、多くの偏見が面白おかしくくっついている。それは、真剣で孤高な芸術家対、大衆的エンターテイナーというような図式で語りたい評論家の作ったものであったり、オーケストラに黒人や女性を入れたストコフスキーへの意趣返しであったりする。

    実際に、ストコフスキーが行った現代音楽への貢献やオーケストラ改革だけを見ても、常人のなせる業ではない。

    ストコフスキーの演奏も、また、これらの功績に劣らない素晴らしさだ。その特徴は、「新鮮」「わくわくさせる」「聴いていて飽きない」「音楽が生きている」というような言葉で表せる。音色はカラフルで、オーケストラは良く鳴る。メロディーは、たっぷり歌うけれど、テンポはきびきびとして速く、それぞれの声部の扱いは、低音が重くて、その上に積み上げるというような鈍重なものではなく、それぞれの声部が、自在に歌うというものだ。その意味では、実はテンシュテットに似ていると思う。

    ストコフスキーは、オーケストラの奏者に言う。「君の演奏は、単調だ。なかんずく機械だ。毎朝来て、同じことを繰り返し、人間性を減らし、機械になる。君にとって指揮者とは何か?いらないのじゃないか?」

    「楽譜は、インクと紙に過ぎない。そこには、作曲家のインスピレーションはない。私は、作曲家のインスピレーションを再現しようとしているんだ。もっと本能で音楽を感じて!」というようなことをリハーサルでは常に繰り返して言う。

    プロの演奏家でこういうことを言って、かつ、演奏家を従わせることができるのは、ストコフスキー(1882年4月18日生)しかいないではないか。彼は、サン=サーンス(1921年12月16日没)、ブラームス(1897年4月3日没)などと同時代を生きている。マーラーやブルックナーなどどころではない。史上初のブラームスの交響曲全集の録音の完成者なのである。

    全ての偏見を忘れて、この貴重な録音に浸ることをお勧めする。あなたの音楽人生は、きっと変わる。

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     2017/11/17

    ピアノ協奏曲は改訂後のものが多く録音されているが、私はこの改訂前の盤が良いと思う。曲のせいなのか、それとも演奏のせいのかは判然としない。どうせなら、改訂前の版と改訂後の版で録音してくれればよかったのだけれど、とにかく、この演奏は、ディーリアンなら聞いておくべきだし、ロマン派のピアノ協奏曲に興味がある人も、これを逃しては勿体ない。

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     2017/11/02

    内容は、伝統的でないものが入っているので、1つ減点。アンサンブルは良好。ソロも綺麗でいい。ピアノ伴奏も、小さめの音響空間も聞きやすくていい。最近のウィーン少年合唱団の録音をやっている制作者には、参考にして貰いたいお手本のようなCD。

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     2017/11/02

    ピアノ伴奏でシンプルな編曲でやってほしい。
    成人の歌手をフィーチャーしたり、大きい編成のバンドをつけたり、深い残響をつけたり、そういう「素朴」というものから離れれば離れるほど、少年合唱の魅力は減る。フィリップから出していた時代が、一番良かったのじゃないだろうか。通俗的なウィーン歌曲の編曲をピアノ伴奏でやり、宗教曲はオーケストラやオルガンを入れていた。
    ライト・クラシックであるとしても、本格的なクラシックへの入門になるように制作して貰いたい。今の路線は、ポップスになってしまっている。

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     2017/11/02

    Glière: Symphony No. 3 in B minor, Op. 42 ’Il’ya Murometz’ 38:11

    Houston Symphony Orchestra
    Leopold Stokowski
    Recorded: 6 March 1957
    Recording Venue: Houston, Texas, United States


    Stravinsky: Petrushka - suite 16:30

    I. Russian Dance 7:00
    II. The Shrovetide Fair 0:55
    III. Wet Nurses’ Dance 2:24
    IV. Peasant and Bear 1:17
    V. Dance of the Gipsy Girls 1:05
    VI. Dance of the Coachmen and Ostlers 1:50
    VII. The Masqueraders 1:59
    Berliner Philharmoniker
    Leopold Stokowski
    Recorded: 17-20 May 1957
    Recording Venue: Berlin, Germany


    Bloch, E: Schelomo 21:41
    Symphony of the Air
    Leopold Stokowski
    George Neikrug (cello)


    Shostakovich: Symphony No. 5 in D minor, Op. 47 44:11

    New York Stadium Symphony Orchestra
    Leopold Stokowski
    Recorded: 1958
    Recording Venue: New York, United States

    I. Moderato 15:56
    II. Allegretto 4:51
    III. Largo 12:28
    IV. Allegro non troppo 10:56


    Excerpt  Scriabin: Symphony No. 4 - ’Le Poème de l’extase’, Op. 54 19:20

    Houston Symphony Orchestra
    Leopold Stokowski
    Ibert: Escales 14:04

    Orchestre National de France
    Leopold Stokowski
    Recorded: 1958
    Recording Venue: Paris, France

    I. Rome-Palerme 6:38
    II. Tunis-Nefta 2:19
    III. Valencia 5:07

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     2017/11/02

    フィッシャー=ディスカウ絶好調!!サヴァリッシュのピアノも自在に歌手をサポートしており、ポリーニ伴奏のザルツブルク・ライヴとはうって変わって、水を得た魚のような変幻自在の歌いぶりだ。この時期の日本に残っている放送用のライヴも公刊して欲しい。ヴォルフなど素晴らしかったのだから。

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     2017/01/18

    私は単売で全てのミンツのCDを購入し、聴きました。単売では入手しにくいものも一括して入手できるので、この機会を逃さないことをお薦めします。ミンツの演奏に私が惹かれるようになったきっかけは、バッハの無伴奏です。全ての声部が正しく歌い、対位法的に端正なフォルムの中で語りかけてくる、この音楽的知性に圧倒されました。ミンツがなぜ大手のレコード会社から契約を打ち切られたのか分かりませんが、彼こそは、現存する最高のヴァイオリニストであると言って間違いないと思います。強力にお薦めします。

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     2016/09/29

    この放送のオリジナル・テープは、録音・録画共にNHKの保存番組のリストにはありません。私は、この演奏を聴いてあまり良いとは感じませんでしたが、貴重な記録であることには代わりありませんし、エア・チェック、保存のご苦労の上に、テープを提供して下さった方には感謝しております。発掘音源について、「これは海賊盤だ」云々の論を憶測で展開する方がおられるようですが、録音の演奏印税の配分や、一般的な契約の内容を知っていれば、的を得た批判のようには思われません。そもそも、エアチェックであるかどうかは、スペアナを施せば分かることですから、そういうコメントをなさりたい方は、まず、ご自身で客観的な証拠を保った上で、「これは貴重なオリジナルの公開だ」とか、「これはエア・チェックである」と仰る方がよろしい。耳の印象は当てにならないものですから。言うまでも無く「夫人の保存していた音源」とか、「遺族の承認の下」などという枕詞は、いずれにしても演奏者本人の意思とは関係がありません。物故演奏家の記録の保存と公開は、テープの保存だけでも大変な作業ですから、素直に感謝して聴くか、それでなければ、演奏や録音音質以外の事柄に根拠もない憶測でもって、手を触れぬことです。

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     2016/04/13

    このCDを聴いて、改めてストコフスキーが好きになりました。とにかく、「感動させる」ことにウェイトを置いた演奏だと思います。リハーサルで、「音楽は機械的なものではない、作曲者の音楽的着想を、表現しなくてはならないのだ。そのためにはインスピレーションがいるのだ。情熱がないところには音楽は存在しないのだ」とオーケストラに説く姿は確信に満ちています。どのようにこの音楽の感興を徴収に伝えるか、どの角度から見せ、どういう輪郭を描くかということについて、極めて意識的であり、且つ、それをいつも変化させるというアイディアの豊富さは全く驚く他ありません。いくつもの録音がありますが、全て違います。古典については機械的な反復にならないように、斬新なアプローチを常に試み、新しいレパートリーについては、精密であり分かりやすく作品の魅力を聴衆に伝えようと奮闘するストコフスキーの多面性については、そろそろ、聴衆も偏見を捨てて、実像へと迫る時期が来ているのではないでしょうか。音の魔術師と言われた彼ですが、ほんとうは音楽の伝道師であったというのが正しいと思います。私の入手したものはCD−Rでしたが、内容に満足しましたので☆5つ。

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     2015/12/04

    ザラ・ネルソヴァをはっきりと意識したのは、エルマンとの2枚組のCDを聴いた時です。その時に、「そう言えば、エルガーのチェロ協奏曲で有名な人だっけな」という感じでした。また、グールドとの共演の録音も残っています。チェロの演奏は、どうも押しつけがましく、豪快に音を鳴らすのが、受け付けないという方にはお進めできる演奏家です。ネルソヴァはボロッホから作品の献呈を受けた演奏家でもあるのだそうです。演奏ぶりは親密であり、まさに琴線に触れるというタイプのものです。チェロの「ボベスコ」とでも言えばよろしいでしょうか。

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     2015/11/24

    モノラルの古い録音ですので一般にお薦めはできませんが、私は満足しました。この録音は従来、音が悪いと言われていたようです。そう言えば、そのような話もあったな、と思いますが、私は、初めて、この録音を聴きました。少なくとも、この復刻では、RAIローマ(なぜかこちらの録音は古くから持っていました、もしかしたらスカラ座のものも仕舞い込んでいるだけかもしれない)よりいいかも知れません。フルトヴェングラーの古い録音を、いろいろに謳い文句をつけては再発売するのは、感心しない商法ですが、私は、このエルプ再生の復刻のシリーズは総じて満足しております。後からデジタル処理でノイズを除去するよりは、予め、ノイズが少ない再生方法を採用することは、奥行きがある再生音の実現に寄与しているように思います。聴き疲れしないので有難いと感じます。

    是非、早く、残りの3夜も復刻して頂きたいと希望致します。

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     2015/11/24

    トスカニーニの演奏は、本来はオペラ指揮者の流儀のものと思います。メロディーを柔軟に謳い、音量の増減、テクスチュアの粗密とテンポの変化を有機的に組み合わせて、伸縮自在な演奏をきかせます。しかし40年代のトスカニーニは、この変幻自在さを抑制し、極力少ない変化で一貫した演奏を行おうとしたように思います。それはおそらく、編集可能な録音に意識が向かったことと関係が深いでしょう。異なる機会の演奏で録った録音素材を編集してレコードを出し、そのレコードの気に入らない箇所を修正することに意を払った結果、所謂「即物的」な演奏な流儀に陥ったように感じます。この演奏でも、自然なテンポの伸縮と謳いまわしを意識的に、一定の拍の中に収めようとする意識が明瞭に覗えます。このような演奏流儀の変化を、「トスカニーニの老化によるリズム感の硬直」と考える人もおられるようですが、そうではないと思います。テープ録音が、トスカニーニをインテンポの指揮者にしたのだと思います。このブラームスは、そうしたトスカニーニの苦闘がはっきりと聞き取れますが、私は30年代などの自由自在な流儀のトスカニーニの方が好きですし、このトスカニーニの変化を十分に理解していない現代の指揮者が、下手なインテンポの演奏を繰り広げるのは、辟易します。尚、私には、トスカニーニはイタリアの指揮者として馴染みの薄いドイツ音楽を演奏する際に、オペラ的に演奏するという、当時では全く斬新な、ドイツの演奏伝統に縛られない演奏の切り口を見出したことこそが、演奏史上の最大の功績であるように思っております。たまたまインテンポになったことで、フルトヴェングラーとトスカニーニという分かりやすいマスコミの図式になったことはレコード会社の商売のためであって、トスカニーニという指揮者の過渡的な一面でしかないと思います。

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     2015/10/31

    ブーレーズを「冷たい」とか「冷徹」「鋭利」「透徹」というような単語で見ていた私には、長らく、ブーレーズという音楽家が理解できませんでした。しかし、ブーレーズは、単に、完璧な音楽家なだけだと気が付きました。彼は、作曲家の工夫や曲のなりたちのすばらしさや面白さを、パズルや手品の種明かしをしてみせるような、そしてその態度が単に、淡々と、味わい深く、行われているだけであると気が付きました。結局、彼の録音はほとんど全て入手して片端から聴いていますが、面白いです。曲の面白さが実によくわかります。聴いた後に、カタルシスもなければ、興奮もない。単に、純粋な美しさが分かるだけ。彼のドビュッシーの「海」はガス抜きのエヴィアンのような美しさです。グラン・パルティータという曲を、私は今まで退屈を感じずに聴いたことがありませんでしたが、この演奏は素晴らしいです。私には、作曲家が直接語り掛けてくるような、そのような不思議な感じを持ちました。ブーレーズには、モーツァルトやバッハ、あるいはハイドンなどに取り組んでおいて欲しかったと痛感しています。彼の現役時代をずっと見て来たのですが、奇妙な評論家のいい加減な評言に惑わされたため、彼の真価になかなか気が付けなかった自分の浅はかさを恥じずにはおられません。(☆が1つ足りないのは、ピアニストが嫌いだからです、尚、ライナーは読んでおりません)

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