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　2012/02/08

マーラーの６番の如き始まる第３交響曲。エッシェンバッハの演奏は、あのフィラデルフィアとの名演奏を彷彿とさせる。ルーセル独特の節回し、硬質な抒情も見事に表現される。３楽章のユーモアの表出も素晴らしい。４楽章はパリ管の実力が如何なく発揮されている。「くもの饗宴」は構成力と多彩な音色で聴き手を飽きさせない。

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　2012/02/08

往年の名盤を収録しています。若き日のＣ・デイヴィスの「幻想」は才気煥発なところと妙に落ち着いたところが同居しており、今振り返ると興味深い演奏です。２楽章はコルネット入り。今井さん独奏の「ハロルド」も聴き応え十分。何より思いで深い「葬送と凱旋（勝利）の交響曲」が収録されているのが嬉しいです。今聴くと実に単純明快ですが、４０年近く前ＦＭで聴いて少年は感動し、少年指揮者のレパートリーになってしまいました。期待したデュトア盤は明快すぎたので、この盤が依然トップの地位を死守しています。録音も年代を考慮すると優秀です。

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　2012/02/08

ケルンとの演奏が好きで、意固地な私はそれ以降新譜が出ても、頑なに見て見ぬふりをしてきました。ケルンが一番さ、ということで。ヴァントの演奏はだいたい聴く前から予想できてしまう。ブルックナー耳を持たない私は、演奏に深みが増した、と言われてもよく分からないので。何せ、ブルックナーは録音が良くなければ、と思っているくらいですから。きっかけは巨匠の死、でした。ライブがこんなに出ていたとは知りませんでした。ＮＤＲとの一連の演奏を聴き、ミュンヘンやベルリン・ドイツ響との演奏を聴き深みというものが少しわかった気がしました。そこへこの価格のＢＰＯが登場。即、購入。ヴァントの神通力がＢＰＯをかつての純ドイツ・オケへと変貌させているかのようです。世評は両論あるように聞きますが、私個人としては推薦です。

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　2012/02/06

ミサ・ソレムニスとともに、その真の姿を現したドイツ・レクイエム。重厚にして速めのテンポという、この時期のクレンペラーの奇跡とも言える表現がＳＡＣＤ化によって、見事に体現されている。奇跡の前に言葉なし。

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　2012/02/06

人類の至宝遂にヴェールを脱ぐ。この日が来ました。何たる音楽。クレンペラーの描いた全貌が手に取るように見える（聴こえる）。言葉で形容する虚しさを感じます。まずはお聴きあれ。ベートーヴェンのクレンペラーの最高傑作を。

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　2012/02/06

このテンポでなければならない、という強い説得力のようなものを感じる稀有のＣＤ。エネルジコの凄まじさ、アンダンテの耽美的メロディ。フィナーレの悲劇的結末へ向かう一心不乱な様。孤高の巨匠の傑作だと思います。

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　2012/02/06

あくまでも私見ですが、これぞブルックナー！と大声で叫びたい。４番の理想の形です。某誌だと、準推薦か無印だろうし、ブルックナー信者の方からはお叱りを受けると思いますが。盤歴４０年で一番気に入った４番です。

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　2012/02/06

自称マルティヌー・ファンを唸らせた恐るべき、驚くべき、圧倒的名演奏。悲しみをここまでリアルに体現するとは、エッシェンバッハ恐るべし。メインのバルトークも、まるでフィラデルフィアのために書かれ、フィラデルフィアに献呈されたのじゃないかと錯覚するくらい。管弦楽のための協奏曲というタイトルの意味が良く分かりました。

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　2012/02/06

エッシェンバッハの力量をいやというほど感じられる圧倒的名演。マーラー１番に求めるものはリスナーによって十人十色。私にとってこれは理想的名演で、iPodに入れて聴いています。そのスケール感といい、細部に徹底的に拘った解釈といい、もうこれ以上の１番はないんじゃないか、というくらい気に入っています。勿論、賛否両論が出るタイプの演奏ですね。併録のリュッケルト歌曲集も「真夜中に」の深遠さ、「私はこの世に･･･」の厭世感、寂寥感は他では聴けないものです。

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　2012/02/06

Ｂ・トムソンの最高の遺産であるとともに、ＲＶＷ全集の中でも他の追随を許さない最高峰の全集。Chandos特有の曖昧模糊とした録音も、ここでは良い方向へ働いている。私の好きな２番は原典版による故ヒコックスの巨大な録音が聳え立っているが、現行盤ではトムソンかバルビローリでしょう。５番における宗教的色彩もバルビローリ盤と双璧。全曲の出来はサー・エイドリアンに勝るとも劣らない出色の全集です。

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　2012/02/05

パリ管音楽監督在任中に遺した唯一のラヴェル。選曲がユニークで「夜のガスパール」の管弦楽版（コンスタン編）がナレーション付きで収録されている。ピアノで聴き慣れた耳には最初違和感があるが、編曲の才溢れるコンスタン・ヴァージョンの印象派的色彩、不気味さに次第に引き込まれていく。「クープランの墓」「古風なメヌエット」「道化師の朝の歌」はパリ管の底力を見る（聴く）思い。私の好きな「亡き王女のためのパヴァーヌ」は幾分遅めのテンポで理想的解釈。このコンビ、もっと録音遺して欲しかったなあ。

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　2012/02/05

自称アンチ・カラヤンが買ってしまいました。７０年代に入った中学生の頃、「ホームコンサート」、モーツァルト後期交響曲集、チャイコフスキー三大交響曲、ブルックナー４番、７番を、それこそＬＰが擦り切れるまで聴いた世代です。恩人です、カラヤンは。ＣＤ時代そしてＬＤが出ても何故か手が伸びませんでしたが、ＤＧの６０とこの第１集は手が伸びました。６０のレビューにも書きましたが、これこそが究極のカラヤン・マジック。こちらは、車での通勤時に１日１枚ペースで最後から順番に聴いております。自分が少しずつ若返っていくような錯覚に陥ります。好きではありませんが、偉大だと思います。

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　2012/02/05

最高の演奏ではないのかもしれないが、収録曲すべて巨匠の愛した曲であり、こうしてボックス化されたことによって、その存在意義は一層高まったと言える。ドヴォルザークはどれもマッケラスらしい演奏でファンには堪らない贈り物であるし、ライブ収録の「わが祖国」は、マッケラス第二の故郷への献呈である。

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　2012/02/05

相性の良いＳＣＯとのモーツァルト。巨匠が到達した境地ですね。奏法云々より、音楽性ですよ。２９番冒頭の何という香り。押し並べて名演揃いです。定評あるレーベルの録音だけに、隙はない。

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　2012/02/05

旧全集ではモーツァルトの神童ぶりや天賦の才を満喫しましたが、本セットではマッケラスの巨匠ぶりを味わいました。録音もナチュラルです。ＳＣＯとの全集を期待したのですが、惜しくも巨匠は帰らぬ人に。それにしても、最晩年まで、実に生きた音楽を作ってくれたものでした。