LITTTLE TEMPO　TICO　インタビュー

続き…

徐々にだろうけど、
パンを演る人や、
パンの魅力が広がっていけばね、
伝わればいいかなと思ってる。

--- アルバムの話と別で。スティールパンのお話を聞きたいのですが。

TICO　あ。パンね。いいよ。

--- 去年、田村玄一さんと、Buffalo Daughterの大野由美子さんと組んだ3人のスティールパン・バンド、Sunshine Love Steel Orchestraを結成して。ライブも行い。その後にスティールパンのワークショップも始めたということですが、それは、スティールパンの魅力をひとりでも多く伝えて行きたいという気持ちから来たものなのでしょうか？

TICO　後輩を育ててね。僕の老後の安定を求めて…ていうのは冗談で（笑）、ライブを観てくれた人で、“スティールパンを演ってみたい”という人が最近多くなってきて。でも、楽器自体が日本だとレアじゃないですか。その辺の楽器屋では全然売ってないし。買うとしても結構高いから。軽いノリで手を出せないこともあってという。そういう話をよく耳にするようになって、じゃあ、俺たちも楽しめるような感覚でワークショップみたいなものをやろうかって話になって。
　 とはいいつつも、玄さんも大野さんも俺もバンドがあるから。メインの仕事には出来ないんだけど、空いている時間になんとかワークショップ開いてね。それでパンの仲間が増えたらいいじゃないですか。で、その中で、演奏がイケてる子がいたら、一緒にライブで演奏するっていうのもアリだと思っているから。

--- ワークショップでは、TICOさん自身が手取り足取り教えているんですか？

TICO　教えているっていう感覚はほとんどないですよ。一緒に演奏して楽しむだけだから。俺、人に教えるなんて、そんな余裕ないから。

--- スティールパンって、見ていると結構難しそうに見えるんですけど…。

TICO　そんなに難しくはないよ。2時間くらい演ってれば出来るようになるし。その日に初めてやってきた子たちが、ワークショップの最後にみんなで1曲演奏出来るくらいになれるしね。それでみんな喜んで、“わー！すごい！”ってなるんだよね。それがまた楽しいのよ…。
　 こうやってね。徐々にだろうけど、パンを演る人や、パンの魅力が広がっていけばね、伝わればいいかなと思ってる。

--- スティールパンの魅力って、言葉では言い表し難いものなんですか？

TICO　まあ、実際演ってもらったほうが早いかもね。パン2つだけで1曲演奏しただけでも、お互いの音が共鳴し合って、すごく気持ちいいわけですよ。なんともいえない感じ。そこは間違いないからね

--- その共鳴する音の心地よさというのはどのような感覚なんでしょうか？

TICO　もう、常に夢心地。それに、空気の振動でパンの音が伝わっているから、叩いた音が隣の楽器に共鳴したりするから。その共鳴したときになんともいえないハーモニーになったときに、“おう！　来た！”って感じ。

--- 他の楽器では決して味わえない感じですか？

TICO　そうだね。だって、スティールパンはドラム缶で出来ているからね。もうさ、ゴミからあの音が出るということが信じられないじゃない？
　 その初期設定から既に夢心地な楽器なんだよね。あとは、楽しいからやってる感じ。

--- それこそスティールパンの発祥である、トリニダードの歴史も踏まえた上で、好きになったというのもありますよね？

TICO　そうだね。トリニダードの歴史は重要だよ。でも敢えてここでは話しないね。軽くなっちゃうからね。また別の機会にでも。

--- わかりました。機会があったらよろしくお願いします。それと、いつか機会があったら実際スティールパンを演奏して、その気持ちよさを是非体感してみたいですね。どれだけ気持ちよいかのかを。

TICO　家で演奏してても近所から苦情が来ないからね。隣のおばあちゃんも気持ちいいなと思いながら聴いていると思うんだよね。
　 俺の勝手な想像だけど。だって、うるさかったら言いに来るでしょ？　それがないからさ。それだけ気持ちいいんだろうなって。

--- なるほど。今日はありがとうございました。最後にHMV ONLINEでのこのインタビューを最後まで読んでいただいた方に一言お願いします！

TICO　1人、10枚買ってください。数量のところに「10」って入力してクリックすればいいから（笑）。

--- それでは改めて、10枚買ってもらえる方に向けて（笑）、一言お願いします！

TICO　えっと……。じゃあ、
　 “みなさん”、“こんにちは”、“ありがとう”、“TICO”。
　 この言葉を使って締めよう！　じゃあ、この言葉を上手く並べるからね…。書き方も指示するからね……。
　 よし！　じゃあ、締めの言葉は、これで！

　 “みなさん。　コンニチワ！　ありがとう。　TICO ”

おわり…