goma 『Cyborg』 インタビュー
2008年3月18日 (火)
GOMA-interview
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インタビューの最後にサイン入りグッズのプレゼントがあります!
(GOMA、以下G) 3年ぐらいですねー、途中で1回ハードディスクがぶっ飛んで、それで一時期中断しちゃってたんですけど。
−−−今回のアルバムを聴いて、わりと集大成的な感じを受けたんですけど、それはもともと10年のアニバーサリーイヤーを意識されてたんですか
G そうですねー。なんか10年のタイミングでちょうどこれが出来上がったっていうのもあるんですけれど、集大成的なものが創りたいって思ったんですよ。
最初、ストリートカルチャーとかHIPHOPのダンスから入ってきて、んでまぁダンスミュージック全般が好きになっていって、ディジュリドゥに出会って、オーストラリアに渡ってアボリジニの人たちと生活して、でそのあとロンドンに渡って、大都会の中で生活して…自然のすごい、社会とは切り離されたような、アボリジニと一緒にいるような大自然の良さもわかるし、で大都会の良さもわかるっていうか。
−−−今回は全部ディジュリドゥで演られて(録られて)るんですけれど、意識したというか、なんでそういうふうにしようと思ったんでしょうか?
G そうですね、GOMA da DIDGERIDOOという名義で演るときはとことんディジュリドゥにこだわってやりたい、ディジュリドゥの可能性をもっと自分の中で追求したいっていう企画というかプロジェクトなんですよ。
ディジュリドゥ=ビヨーンっていう音のイメージみたいのがまずあるんですけど、それをまず超えて次ぎのステップに行きたいなぁっていうのが自分の中にもあって。
それで、かなり自由度の高いつかい方っていうか、今までに無いような使い方で、なおかつ楽しめるような使い方っていうのをやっぱり自分の中である程度意識してとりかかったのがきっかけでもあるんですけど。
まあほんと、さっきの話のつづきになりますけど、自然の良さと都会の良さ、その2つのいい部分をいい形で、自分の通ってきたルーツみたいなのをいい形でMIXさせて、なにか創れたらなぁというのが最初きっかけですね
−−−今回ディジュリドゥの音を今まで以上によく聴いたと思うんですけど
何か新しい発見はありましたか
G いや、もぅーいっぱいありますよ。コンピューターのすごさもやっぱすごいわかるし、ディジュリドゥっていう楽器の幅広さがものすごいわかるんですよね。ディジュリドゥがさっきの話だと自然の象徴で、コンピューターはまぁ大都会の象徴で。
ディジュリドゥなんか本当にトランペットみたいに押さえるところのない、ただの木の筒で、それに息という風が吹かれて鳴ってるだけの自然なのものに、現代のテクノロジーを合わせると何とでもなるんだなぁと、要はそれをつかいこなせれるようになるか、こなされるかみたいなそういう部分のおもしろさ、バランス加減みたいなのが自分の中にあります。
−−−ふーむ、、そのへんが今回の作品のテーマになってると思うんですけど、音を分解、解析、再構築という行為をなさってアルバム制作なされたようですが、その行為こそが自然とテクノロジーとの共存、今の時代を蘇らせるということにつながるものなのでしょうか?
G やっぱなんかディジュリドゥっていう楽器自体がもつ可能性?自分の中ではそこに着目することによって新たな世界が見えてきてるんですよね。ディジュリドゥの音って、目に見えない世界なんですよね。
ま、例えば、ドレミとかだったら譜面があって、譜面にこう目で見て書けるじゃないですか、ビートとかも拍数とかあって書けて譜面になるんですけどディジュリドゥの場合は、そういう譜面とかの世界、目で見える見えないとかの世界じゃないんですよね。
−−−うんうん
G そういう楽器が、世界最古の木管楽器というくらい歴史があるのにかかわらず、今までそんなに世界的な広がりをみせてなかったっていうか、それがここ最近、ここ何年かで急に、世界中レベルで拡がりをみせつつあるというのが、その目には見えない部分で、‘感覚’?でとらえるような音というか意識というかそこが結構大切にこれからなっていくんだっていうこと。
人類の歴史、地球の歴史のなかで、この楽器・ディジュリドゥというもの自体がフューチャーされてこう今(現代)の時代に表にこう徐々に徐々に出てきてるってこと自体が、そういうメッセージをもってきてるんじゃないかなと思うんですよね。
−−−ふーむ
G 目では見えないけれど感じる部分、直感的部分を、もっとみんな意識して生きろっていうか、誰が何て言ってるからっていう感じじゃなく、自分の直感的な部分、感覚的な部分、もともと人間とかもそういう感覚的な部分ってすんごいあったとおもうんですよね。
そういう部分をやっぱり意識してもう一回そういう「声」、「感覚」とかを、もう一回自分の中に取り戻せっていうふうな意識が、自分の中にすごい俺はあって。
地球の温暖化とかもやっぱり、実際目で見てどうのこうのとかっていう感覚じゃないじゃないですか。ただ単に人類のなかにそういうのを感じる人たちが出てきて、ほんとまだまだすごい感覚的な部分だとおもうんですよ。
だから実際目には見えない部分だけど、そういう、肌でかんじる、人間もひとつの生き物として感じる、感覚的な部分をなんかもう一回思い出したほうがいいんじゃないかなーって。
それがこれからの時代で大切な部分になってくるんじゃないかなーって、気はしてるんですけれど。
−−−時代がディジュリドゥを求めてるっていうような
G 自然と、俺がこれで生活できるようになってること自体が、なんかそういう気もするし、やりはじめて10年前とか10何年まえとか、演れる場所すらなかったし、ほんとだれも知らなかったし、やってても、ナンじゃあれ?みたいな感じやったけどね、それで居場所が無くって、オーストラリアに渡って、アボリジニの人達と生活して、ていう感じやったんですけど・・・。それがいま、ぜんぜん状況が変わってますけど、ね。
−−−うん、そうですよね
G そういう、ね、俺の存在自体がもしかしたらそういうことのメッセージなんじゃないか、なんかそう思わされるというか。自分でやってる意識的な部分ってぜんぜん変わってないから。
なんか。このタイミングにこれができた・・・っていう感じなんですね。いついつまでにこれを創ろうって、その「もの」が出来上がったときがリリース時期って思ってて。
そしたらこれが、ちょうどこのタイミングでできあがってきたというか、ハードディスクがつぶれたりとか、データが吹っ飛んだりとか、そういうのがなかったらまた全然ちがう時期にできてたと思うんですよね。
−−−なんかそれを暗示してるかのような・・・
G そうですね。ちょうど自然にこの順番でこれができてきてみたいな。
んで、やっぱりコンピューターをつかいこなせるようになるのに、やっぱ始めてから3年ぐらい掛かったってかんじですかね。
やっぱ自分の中で鳴ってる音に近づけたくても、ひとつの作業するのにすごい遠回りな作業をしてしまう・・・。プラグインとかエフェクターのつかい方をマスターするのにすごい時間が掛かったし、ま、一個一個キックをつくるのとかでも、その音の作り、こうしたらこういうのになってくるみたいなのを自分のなかで納得するのに、まぁそれくらい時間掛かったってかんじですね。
−−−完全にイチから覚えていったっていうことですよね
G そうですね。
世界最古の木管楽器と、最新テクノロジーをこうブチ合わしたら、ちょうどいまの世の中に打ち出すのに、なんかおもしろいメッセージ性をもった形にできるんじゃないかなぁっておもったんですよね。
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