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CHOPINIST さんのレビュー一覧 

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/23

    中米ハバナ生まれのピアニスト、ホルへ・ボレットの芸風は、同じ20世紀に活躍した演奏家のなかでも、ヨーロッパやアメリカ(USA)で人気を得たルービンシュタイン、ロシア的(ソ連的)ピアニズムで聴衆を圧倒したホロヴィッツやリヒテルとは違い、派手さはないものの、安定した技巧に支えられた大変おおらかなピアニズムが特徴的です。リスト直系の最後の弟子として、リスト弾きというイメージが強いボレット。このセットでもディスク2に収められたリストは素晴らしいのですが、私の個人的な曲の好みを含めてオススメするのは、すでに言及されているようにディスク1に収録された、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番と、ディスク3。ピアノ協奏曲のなかでも一番の難曲とも言われるラフマニノフのこの曲は、テクニックとともに、ロマンティックさ、ドラマチックが求められるものであり、彼にぴったりの曲と言っていいでしょう。ディスク3はショパン晩年の傑作であり技術に余裕をもって雄大なイメージが求められる『舟歌』。ブラームス作曲の「ハイドン変奏曲」をはさみ、再びショパンはバラード第2番。とてもドラマチックなショパンのあと、白眉は最後のシューマン『幻想曲』。ゆったりとしたテンポで、一つ一つの音をこれでもかというほど歌わて描き出す世界はまさに「幻想」。ディスク4のアンコール集では、ボレットの際立つテクニックを堪能できます。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/07/13

    ショパン生誕200年に贈る、ショパン演奏史に輝き続ける金字塔。とくにショパンを学習されるお子さんがいらっしゃる家庭にはぜひ家宝としてお持ちいただきたいセット。聴こえ方に若干違いがあるのは、アナログとデジタルの録音の違いではなく、11年間に使用された様々な録音場所の違いによるピアノや音響の違いによるものと思われます。アナログとデジタルの境目を感じさせないのはすばらしいことではないでしょうか? 誰もが評価する英DECCAの優秀録音は、バックで鳥の声(24の前奏曲)やクラクション(ロンドop.73)が聞こえるほどクリアです。 さて、内容についてですが、ときに力強く、ときに繊細なタッチでドラマチックかつロマンチックなショパンの世界を描き出すピアニズムに我を忘れます。そしてアシュケナージというピアニストの真骨頂であり、その人柄を象徴するのは、ディスク12,13に収録されているような演奏機会に恵まれない作品でも、丁寧な解釈と演奏でショパンならではの世界を描き出していることです。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/03/09

    DECCAへの旧録音と比べてみると、やはり技巧的な衰えは否めませんが、そんなことは忘れさせてくれるような音楽的な深みや、オーラを感じさせる名演。本当に「いい歳のとり方をした」ピアニスト・アシュケナージの真骨頂を聞くことのできる名盤といえましょう。心理的な描写が難しいとされるシューマンの名曲をこのように表現できるのは、ライナーノーツにもあるように、人生のすべてを音楽に捧げてきた人だけです。やはりアシュケナージは指揮者ではなく、偉大なるピアニストであることを改めて認識させられました。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/01/07

    ブラームスの交響曲は必須レパートリーにも関わらず、長年これといったものがなかったので、RCOの美しいサウンドで聴いてみようと思い購入しました。すでにご指摘のとおり、少しタメが足りないというのは同感です。あまりタメを取らないのは、ライプツィヒに行った今でも変わらない彼のスタイルのようです。しかしながら、期待していたとおりのRCOのこの上なく美しいサウンドが音楽を美しく流れさせ、余計な抑揚は不必要であることに気づかされます。とくに第1番第4楽章の有名なメロディでの弦楽器の合奏を聴くのは、至福のひとときといえましょう。併録の『大学祝典序曲』も、RCOの美しい響きによりさわやかな仕上がりとなっています。ブラームスの重厚かつ美しい響きを堪能したい方にオススメのセットです。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 10人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/01/07

    ブランデンブルグ協奏曲は、かつてゲーベル&ムジカ・アンティクヮ・ケルン盤を愛聴していましたが、近年はバッハ自体から遠ざかっていました。今回、久々に見直すいい機会になるだろうと思い購入しました。期待に反しないすばらしい演奏だと思います。シャイーの明快かつ細部までこだわり抜いた解釈が見事に生かされ、透明感があり、かつ躍動感のあるバッハが生まれています。DECCAの優秀な録音も手伝って、この協奏曲の真骨頂である各独奏楽器の個性までが見事に収められています。今後とも認められ続ける定盤となることは間違いないでしょう。

    10人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/01/06

    これまでショルティ&CSO盤やクーベリック盤などを聴いてきましたが、新たな決定盤が欲しく、このハイティンク&コンセルトヘボウ盤を購入しました。名門・コンセルトヘボウ管のサウンドの美しさは今さら言うまでもありませんが、とくに『田園』では各独奏楽器の音が美しく明確に収録されているのが大変心地よく感じられます。最新のLSO Live盤も人気のようですが、サウンドや各楽器の美しさではこの盤に及ぶことは決してないでしょう。
    次は1&3番を聴いてみます。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/01/06

    2009年の末に、この年の話題盤・パーヴォ・ヤルヴィとの比較を兼ねて購入。期待どおりのコンセルトヘボウ管の美しく柔らかなサウンドに、ハイティンクのオーソドックスな解釈がマッチして、大変よい演奏になっています。すでにご指摘のとおり、1,2楽章まではなんでもないのですが、3楽章の美しさ、4楽章のスケールの大きさは特筆に価するものです。巨匠・ハイティンクここにあり、といわんばかりの第九の名演のひとつに数えられるでしょう。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/01/06

    第1番の冒頭から、とても鈍重な滑り出しで心配になりました。サウンドも今まで聴いてきたRCOのものとは違うもの・・・ライヴ録音だからか、それとも指揮者のせいか、はたまたあのRCOでもDGが録音すればこうなってしまうのか、と余計な憶測ばかりが頭を過ぎりました。しかし、ピアノが入ってくるとその憶測もどこかへ行ってしまいました。相変わらずのブレハッチの明快かつ繊細なピアニズムに聴き入ってしまうばかりです。第2番の方はセッション録音のようなので、第1番のようなバランスの悪さはなく、安心して聴けますが、やはりサウンドの違和感は拭えません。ハイティンクのPHILIPS録音のような各楽器の美しさ、シャイーのDECCA録音のようなクリアさ、そしてRCO Liveの録音のような臨場感は微塵も感じられない録音です。
    今回、第1番をライヴ録音で収録した理由は私にはわかりません。どちらにしろ、ブレハッチの今後には大いに期待しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/01/06

    ファーストアルバムであるリストは未購入なので、このショパンは、私がアリス=紗良・オットの演奏を聴く初めての機会となりました。さて、彼女の容姿と同じく端正な演奏を聞かせてくれるかと思えば、いい意味で大間違い。第1番から大変堂々とした演奏でした。すでにご指摘のように、技巧に走ったりせわしなくなることはまったくなく、かつ繊細さも失わない、きわめてショパンらしいバランスの取れた演奏だと思います。このたびの協奏曲録音も楽しみにしています。

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     2010/01/05

    かつてNHKの「スーパーピアノレッスン 〜ショパン〜」で彼の演奏を聴いて以来、彼の演奏をCDで聴くのは初めてとなりました。フランス的ロマンチシズムに溢れた個性的かつ現代的な演奏。日本での収録という彼のこだわりも生かされたアルバムといえるでしょう。ただ、技巧的に圧倒されることがないのが彼の弱点ともいえるでしょうか? 昨年、彼のコンサートを聴きましたが、譜面を見て演奏し、チャーミングで温かみを感じる演奏でした。 そんなスタイルが、日本の聴衆に支持され続けることを願います。

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     2009/12/09

    シューマンは、ルービンシュタインの大きな手を想像させる、豪快な和音で進みます。ジュリーニの指揮もルービンシュタインのピアノに合ったスタンダードな演奏です。グリーグも豪快な和音から北欧の雰囲気をダイナミックに表現した名演。ただし、すでにご指摘のとおり、オーケストラがイマイチでしょうか?ショパンの『アンダンテ・スピアナート』は、数少ないオケつきの原曲バージョン。オケの役割は少ない曲とはいえ、こちらもオケがルービンシュタインのダイナミックなピアノについていけていないのが残念。同じ『アンダンテ・スピアナート』であれば、10年ほど後のピアノ・ソロバージョンの方が聴きものでしょう。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/12/03

    テンポ、解釈ともに、いかにもアシュケナージらしい明快で模範的な演奏で、初めてこれらの作品を聴く人にはぜひオススメしたい1枚です。アシュケナージの演奏については素直すぎて味気ないなどといわれることもありますが、実際に「演奏」をしたことがある人はわかることですが、スタンダードな演奏というものは、なんの工夫もなく、奇抜なことをしていないからといって成し得られるものではありません。聴く者に少しでも違和感を感じさせてはならないという点で、スタンダードな演奏というのは難しいものなのです。そう考えればアシュケナージはピアニストとしても指揮者としても、類稀な才能を持った演奏家といえるでしょう。映画にも使われた21番の2楽章など、ぜひお聴きください。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/26

    巨匠・アシュケナージの、息子ヴォフカとの初共演アルバム。実はアシュケナージは、これまでにもショパンの「4手のための変奏曲」やラフマニノフの4手や6手のための作品でも共演してきましたが、2台のピアノとしてはこれが初めて、しかも全曲がフランス音楽を代表する2人の作曲家、ドビュッシーとラヴェルの2台のピアノのための作品で構成されているという点でも画期的なアルバムです。父譲りの美しいヴォフカのピアノが、巨匠である父のピアノと意気投合して、2台のピアノとは思えない一体感を生み出しています。「小さなオーケストラ」といわれるピアノという楽器の魅力や可能性を存分に引き出した演奏と言えるでしょう。すでにご指摘の音についてですが、録音ももちろん関係していますが、ピアノの調律の問題もあります。ハンマーを柔らかめにすると、すこしこもり気味の柔らかい音になります。アシュケナージは柔らかい音を出すためにそのような調律を依頼したのかもしれません。

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     2009/11/20

    今年(2009年)発売のキーシンのプロコ3番を聴いたあとにこのアルゲリッチの演奏を聴けば、その違いは一目(聴?)瞭然! やはりアルゲリッチはすごいです。キーシンは丁寧に描いている感じがしますが、プロコフィエフの演奏に関してはそれだけではダメなのです。やはりプロコフィエフはこうでなければ! そう思わせてくれる永遠の名盤です。

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     2009/11/20

    ラフマニノフの代表的作品に、若きピアニスト・ベレゾフスキーは真摯に向き合っているように思われます。とてもいい演奏だと思います。それでもやはり、この作品の演奏では、あのアシュケナージの右に出るものはやはりいないかと思います。ベレゾフスキーのこれからに期待しましょう。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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