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金山寺味噌 さんのレビュー一覧 

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     2019/07/27

    フランスの俊英ピアニストであるジョフロワ・クトー、幼い頃からブラームスの音楽に親しんできたというクトーだけあって、作品が手の内に入ってる感じで伸び伸びとリラックスして弾いているな、という印象。ややゆったり目のテンポ設定で、抒情的でしなやかなブラームスである。『ハンガリー舞曲集』では原曲の4手用版ではなくブラームス本人の編曲によるピアノ独走版を用いるなど工夫も凝らしている。時に渋く重厚に演奏されがちなブラームスのピアノ曲の新しいスタイルの演奏として楽しめるアルバム集である。音質も非常に良好で、まるで目の前でピアノを弾いてもらってるかのようだ。日本語解説付き。

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     2019/06/21

    1991年9月&12月、モスクワ、モスフィルム・スタジオでのセッション録音。フランス・ハルモニア・ムンディ保有の録音を廉価盤レーベルの雄ブリリアントが廉価盤としてリリースしたもの。指揮のヴァシリー・シナイスキーはかのキリル・コンドラシンのアシスタントで、師匠コンドラシンの手兵であったモスクワ・フィルのシェフを務めたこともある。このシベリウスの交響詩全集もその時期の録音である。シベリウス独特のヒリヒリするような冷涼感はあまりないが、堅実で素朴で土臭さを持った演奏、という印象。炸裂する金管はいかにもロシア風味だ。妙なアクセントをつけずに率直な解釈で演奏しているのでシベリウス初心者の入門盤としてはおすすめ。録音場所が比較的規模の小さなスタジオだったせいか響きはややデッドだが、音質はまずまず。

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     2019/04/19

    アンジュルム(スマイレージ)結成からリーダーを務めてきた和田彩花(あやちょ)のラストシングルであり、彼女の卒業を記念する作品である。『恋はアッチャアッチャ』のはっちゃけ感は今のアンジュルムを象徴しているかのようだし、あやちょの長年の”戦友”福田花音(まろ)が作詞を手掛けた『夢見た15年』はあやちょの15年のアイドル人生を最も近くで見てきたまろでしか書けない内容だと言える。『アッチャアッチャ』のMVの完成度の高さは必見もの。

    新メンバーとして加入した伊勢鈴蘭(れらたん)と太田遥香(はーちゃん)の成長ぶりが実に頼もしい。最近のハロメンでは珍しい「完全素人」出身のれらたんの伸びっぷり、はーちゃんの整ったルックス、共に注目に値する。あやちょも安心して卒業できるのではないかな。

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     2019/04/06

    リヒテンシュタイン出身でドイツで活躍した後期ロマン派の作曲家、ヨーゼフ・ラインベルガー(1839〜1901)の作品集。オルガンの名手として知られ、かつ作曲家、指揮者、音楽教師と多彩な活動をした。教師としては『ヘンゼルとグレーテル』で知られるフンパーディンクや大指揮者フルトヴェングラーを育てた事で知られる。作曲家としてはオルガン曲を中心に宗教音楽や合唱曲、交響曲、オペラ、室内楽、歌曲など幅広い分野で作品を残したが、死後その作品の大半が忘れ去られ一部のオルガン曲が細々と演奏されるのみであった。近年、ラインベルガーの作品が録音・実演の両面で取り上げられる機会が徐々に増えており、再評価されつつある作曲家だと言える。本盤もその流れにおいて制作されたものである。

    1989年4月17〜20日&1990年3月8日・9日、旧西ベルリン・ダーレム、イエス・キリスト教会での収録。ラインベルガーの代表作であるオルガン協奏曲第1番と第2盤、およびオルガンとヴァイオリンのための組曲が収録されている。オルガン演奏はアンドレアス・ユッフィンガー、ヴァイオリンはエルノー・セヴァスティアン、伴奏はハルトムート・ヘンヒェン指揮ベルリン放送交響楽
    団。オルガン協奏曲第1番は穏健でなだらかな美しい曲だがいささか平板でおとなしすぎるかな、という印象。第2番は劇的起伏豊かでメリハリの効いた内容であり、作品としては第1番より聴き応えがある。オルガンとヴァイオリンのための組曲はヴァイオリン・ソナタの伴奏をピアノからオルガンにしたような内容の珍品。旧東ドイツ出身の中堅ヘンヒェンは手堅く丁寧な指揮ぶりで知られる職人タイプの指揮者だが、このアルバムでも彼らしい丁寧な指揮ぶりを披露している。SACDということもあり音質は抜群である。

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     2019/03/21

    敬虔なカトリック信者であったブルックナーは交響曲とともに宗教音楽の分野にも力を入れ、傑作として名高い『テ・デウム』や全3曲からなるミサ曲、モテットなど多くの作品を残した。このアルバムはミサ曲の全集録音および『テ・デウム』を収録した3枚組で、元は旧東ドイツの国策レーベル、ドイツ・シャルプラッテンの録音である。

    ミサ曲第1番を指揮したニコル・マットは1970年生まれのドイツの中堅指揮者で、合唱指揮からスタートしてオーケストラの指揮にも進出、ナクソスなどに活発な録音を行なっている。合唱のヨーロッパ室内合唱団は彼の長年の手兵である。ミサ曲第2番・第3番および『テ・デウム』を指揮したハインツ・レーグナー(1929〜2001)はブルックナー演奏のエキスパートとして知られ、読売日本交響楽団のシェフも務めた日本の好楽家にもお馴染の名匠である。

    ミサ曲全曲録音や『テ・デウム』の録音といえば巨匠オイゲン・ヨッフムによる名盤が有名であるが、それに比べるとこのアルバムの演奏は重厚さ、奥行きの深さにおいて一歩譲る点があるのは否めない。マットは収録当時32歳の若手であり、レーグナーにしても重厚さよりも緻密さとか小気味よさで聴かせる指揮者であるため仕方ない部分もあるが。その代わりマットの演奏には若手らしい覇気と合唱指揮出身らしい丁寧さがある。レーグナーの速めのテンポ設定による推進力に富んだ力感ある演奏はさすがで、ブルックナーの音楽の聴かせどころをよく心得ている感がある。愛妻家であったレーグナーは夫人に先立たれ
    た晩年は精彩を失い、まるで火が消えるようにして第一線から去っていったが、この時の録音にはまだ精彩があり、レーグナー最盛期の最後の輝きの記録と言えようか。このアルバムの最大の売りは音質の良好さで、前掲のヨッフム盤は古い録音で音質の鮮度はやや落ちるため、本盤の音質の良さはいいアドバンテージである。いい音質でブルックナーを聴きたいブルクネリアンにはおすすめ。

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     2019/03/10

    カントリー・ガールズのミニアルバム、リリース日があの「伝説の先輩」ももち(嗣永桃子)の誕生日であり、やなみん(梁川奈々美)の卒業記念盤という意味でも注目に値するアルバムである。収録曲全5曲のうち4曲はネット配信によってリリースされた楽曲で、今回が初CD化である。ネット環境に縁遠い人にもカンガルの楽曲を楽しんでもらえる一助となるだろう。やなみんのカンガルにおける卒業曲『弱気女子退部届』はまさに彼女のために当て書きされたかのような詞で、先日のハロコンでもメンバーが涙ながらに披露していた曲である。これはさすがに聴いてて胸にキタなぁ(笑)。

    5曲目には代表曲『愛おしくってごめんね』の再録音バージョンが収録されている。今の5人のメンバーによる歌唱での収録であり、これからのカンガルを見て下さい、というメンバーの決意表明のようにも思える。ももち先輩の影響は今でもカンガルのメンバーには色濃く残ってはいるが、だからと言っていつまでもももち先輩の影響下で甘んじていては成長できない。この5人による『愛ごめ』の再録音は、言わば「脱ももち」へ向けてメンバーが踏み出した第一歩だ、という風に僕はとらえている。

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     2019/02/10

    モーニング娘。’19の牧野真莉愛(まりあ)の最新写真集、期待に違わぬ出来栄えで大いに満足。彼女の18歳の誕生日にリリースされたので、撮影時は17歳、わざわざキューバまで行って撮影したというところに制作サイドの意気込みを感じる。今やハロプロのグラビアエースと言っても過言でないまりあだが、グラビア撮影の
    オファーが殺到しているそうだ。輝くような美貌とパーフェクトなプロポーション、当然だろう。表情の作り方やポージングもさすがによくこなれてきていて、まりあがかなりグラビアについてよく研究しているな、と感じた。キューバと言えば野球が国技で、自分も野球好きであるまりあが地元の野球少年たちと交流するシーンをおさめたショットがあったりするのもいかにも、という感じだ。

    付録のDVDではさらにまりあの美しいプロポーションのしなやかな動きを堪能できる。インタビューでの屈託のないしゃべりも彼女の魅力である。購入して損なし!!

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     2019/01/26

    Juice=Juiceの植村あかり(あーりー)、3冊目の写真集。研修生の頃からその美貌とプロポーションの良さで知られたあーりーだが、去年末に20歳をむかえ、美貌にさらに磨きがかかった感がある。沖縄・久米島の青い空と海のもと、伸びやかなあーりーの美しさを堪能できる。特にスラリと伸びた長くて美しい美脚が実にまぶしい。彼女のトレードマークでもある片えくぼは相変わらずかわいらしい。付録のDVDでの、クールビューティーな外見からは想像できないのんびりした無邪気なしゃべりはいつも通りに楽しい。

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     2019/01/26

    エミール・ギレリスによるベートーヴェンのピアノ・ソナタ選集(全集録音を目指していたがギレリスの死によって未完となり、選集録音扱いとなった)からの分売。第21番『ワルトシュタイン』は1972年1月、旧西ベルリン、UFAトーン・スタジオでの収録、第23番『熱情」は1973年6月、旧西ベルリン、ヨハンネスティフト教会での収録、第26番『告別」は1974年12月、同じくヨハンネスティフト教会での収録。3曲とも「鋼鉄のタッチ」の異名を取ったギレリスの強烈な打鍵と磨き抜かれたテクニックが圧倒的である。威風堂々たる世界観でベートーヴェンの音楽を力強く表現し、楽曲の曲想を深く掘り下げることに成功している。第一人者にふさわしい威厳と品格も備わっており、円熟期に到達したギレリスの至芸を堪能できる。音質良好。

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     2018/12/21

    この本を読んだ感想を一言で表すなら「玉石混淆」であろうか。評価できる部分、できない部分が入り混じったような本である、という印象を受けた。それぞれに論じたいと思う。

    【評価できる点】さすがにベストセラー作家というべきか、筆力はさすがに高い。歯切れよくテンポのある文体で、読者を一気に「百田ワールド」へと引き込んでいく。歴史書をとっつきにくいと感じている人も、これなら読みやすいはずだ。ベストセラーになっているのも決してフロックではない。全書中のハイライトと言えるのはやはり朝日新聞批判(465p〜 )であろう。ここからの「朝日・リベラル批判」の文章の熱量は明らかにそれまでの文章と異なっており、百田氏はここが書きたかったからこの本を書いたのでは、と思えるほどだ。WGIPについて指摘したのも(421p〜 )いかにも百田氏らしいチョイスと言えよう。また、江戸時代の財政家荻原重秀を「ケインズを先取りした」先覚的な経済改革者として評価した(184p〜 )ところは大いに首肯できる。

    【評価できない点】全体を通して天皇および皇室についての扱いがアバウトかつ冷淡に感じられるのは、保守派を自任する人の著書としては違和感を覚える。継体天皇の出自についての論考やその後の「万世一系」についてのコラム(30p〜 )、崇徳天皇の出生についての記述(82p〜 )などが特にそうだが、皇統について論じることへの百田氏なりの思いとかスタンスが余り伝わってこないのはどうなのだろうか。昭和天皇についての記述についても通りいっぺんのような印象を受けた。思うに百田氏は天皇や皇室への思い入れがそれほど
    深くないのではないか、そう感じられてならなかった。また、鎌倉・室町・戦国時代は近年定説の見直しが盛んで、最新の研究成果が次々と発表されているが、百田氏の記述は従来通りの古い定説をほぼなぞったもので、情報のアップデートがなされていないのはちょっと気になった。例えば応仁の乱が起きた原因については「息子を将軍にしたいという母の我儘な思いからだった」(130p)と日野富子ひとりに責任を被せるように書いているが、呉座勇一氏の『応仁の乱』を読んだ後ではこの認識はいかにも単純すぎると感じられる。「各地の大名同士の戦いは歴史的にはさほど重要なものではない」(134p)という、戦国時代についての認識にはとても賛成できるものではない。各地の大名同士の戦いが収斂されて三英傑の天下取りへと繋がっていくのであり、これを無視するのはあまりに乱暴すぎるのではなかろうか。もう一つ、全体を通して「朝鮮」を不必要なまでに攻撃的に書く一方で「中国」について多少遠慮がちに書いているのはやや気になった。

    こうして論じていくとやはり「玉石混淆」の印象はぬぐえない。

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     2018/12/17

    『イギリス組曲』は大バッハが1722年ごろに作曲したと考えられる作品だが、作曲の詳細な経緯や『イギリス組曲』という通称の由来などは不明である。同時期に作曲された『フランス組曲』と対を成す作品で、『フランス組曲』が典雅で洗練されているのに対し、『イギリス組曲』はより重厚で技巧的な内容である。

    ヘルムート・ヴァルヒャのこのアルバムは1959年5月2〜8日、ハンブルグ、旧EMIレーベルでの録音。やや遅めのテンポ設定で、他の録音と同様に雄渾かつ堅実な演奏である。バッハ演奏に生涯を捧げた巨匠ヴァルヒャの至芸をいかんなく堪能できる古典的名盤。音質はさすがに古いが(多少の改善はあるけど)、力感ある響きである。

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     2018/12/03

    『フラリ銀座』はつんく♂Pの楽曲提供作品。昔なつかしいムード歌謡を現代風にアレンジ、つんく♂Pらしい仕掛けと遊び心に満ちた、実に楽しい作品。ダンスの振り付けもコミカルでMVで見てもおもしろい。『自由な国だから』は若手作家の大橋莉子さんの楽曲提供で、リーダー譜久村聖(ふくちゃん)と同じ平成8年(1996)の生まれというから、ついにメンバーと同世代の作家の作品が歌われるようになったというのが興味深い。抽象的で思索的な内容の歌詞と王道なEDMサウンドの融合が興味を引く実験性に富んだ楽曲と言える。歌の柱小田さくら(おだんご)と現・娘。のエース格佐藤優樹(まーちゃん)の存在感が際立っている。『Y字路の途中』も大橋さんの作品で、今作をもって卒業するサブリーダー飯窪春菜(はるなん)がセンターを担当。切々と訴えかけるようなバラードである。今まであまりフィーチャーされなかったはるなんの歌を堪能できるのがうれしい。

    付録DVDは『フラリ銀座』のMV。DA PUMPのメガヒット曲『U.S.A.』のMVを仕上げた監督が担当、ユニークで楽しめる作品である。

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     2018/11/22

    つばきファクトリー、待望のファーストアルバムがいよいよリリース。現在のつばきFの勢いがそのまま詰まったような、充実した内容である。ルックスとパフォーマンスの両面で成長の著しいつばきFの魅力を堪能する上で、CDとブルーレイ・ディスクの2枚組みという構成はファンのニーズに応えたものだと言える。個人的には良曲揃いであったインディーズ時代の楽曲のMVが収録されているのはうれしい。特典映像としてジャケット撮影時のメイキング映像が収録されているのは気が利いている。つばきFの魅力を広く知ってもらえる手助けになるアルバムではないだろうか。

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     2018/10/20

    モーツァルトの作品を演奏することをライフワークとしていた巨匠カール・ベームと、「鋼鉄のタッチ」とあだ名されたピアノの大家エミール・ギレリス、この2人のヴィルトゥオーゾの唯一の共演となったアルバム。1973年9月&11月、ウィーン、ムジークフェラインザールでの収録。協奏曲第27番は両実力者ががっぷり四つに組み、風格と威厳に満ちた堂々たるモーツァルトである。近年のモーツァルト演奏は古楽器、古楽奏法を意識したスリムでシャープな演奏が主流なので、こうしたモーツァルトはもう聴けないだろう。ベームの事実上の手兵であったウィーン・
    フィルも甘美で流麗な美音で存在感を見せている。一方、2台のピアノのための協奏曲は実娘エレーナ・ギレリスとの親子共演。父娘の息はぴったりで、堅実でしっかりとした演奏。ベームの伴奏指揮も骨太で重量感、安定感抜群である。音質良好。

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     2018/10/20

    フランスの名指揮者ピエール・モントゥー(1875〜1964)は89歳で亡くなるまで生涯現役として活躍した人であった。このラヴェルの作品集は死の5ヶ月前である1964年2月の録音で、オケは手兵ロンドン交響楽団。モントゥーとラヴェルは同い歳で公私にわたり親交のあった間柄で、モントゥーはラヴェルの音楽の紹介者として大きな役割を果たしてきていた。演奏を聴いてみても作品が完全にモントゥーの手の内に入っているな、というのが伝わってくる。最晩年ということもあり枯れた味わいがあり、飄々としていてあざとい作為などは一切感じられないが、経験豊富な名人による円熟しきった名人芸を堪能できる。高雅な品格とフランス人らしいエスプリに満ちた名盤であろう。音質は若干の古さを感じるが鑑賞には支障なし。

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