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Top 100 Japanese pops Artists - No.89

Wednesday, September 3rd 2003

■オリジナルラヴプロフィール

1966 オリジナル・ラヴこと田島貴男は、東京都大田区で生まれる。
1985 田島貴男を中心に、オリジナル・ラヴの前身となるバンド“レッドカーテン”を結成。
1987 この頃60年代のサイケデリック・サウンドを目指していたが、 もっと幅広いジャンルの音楽を吸収しようという姿勢からバンド名をオリジナル・ラヴに変更。
1987 ミント・サウンド・レコードのMint Sound's Christmas Albumに参加。 このレコーディング時にピチカート・ファイヴ小西康陽と知り会う。
1988 田島貴男、ピチカート・ファイヴに加入。
1988 アルバムOriginal Loveリリース。 この頃から、ビ−バップ、フェイク ジャズ、ソウル、パンク、ブガル−、60'Sポップス、etc・・のエッセンスが混じり合ったバンド独自のポップスサウンドが固まりはじめる。
1990 田島貴男、ピチカ−ト・ファイヴを脱退。以降から、渋谷クラブ・クアトロでのライヴは 音楽ファンの間で話題を集める。
1991 2枚組メジャー1stアルバムLove!Love!&Love!リリース。
デビュ−盤にして2枚組という大作で、オリジナル・ラヴ独自のサウンドとセンスの良さで高い評価を得、日本レコード大賞アルバム・ニューアーティスト賞を受賞。
初のベストアルバムSunny Side Ofリリース。
1999 デビュ−10周年を記念して2度目のベストアルバム変身リリース。
2001 田島貴男ボーカル参加曲、東京スカパラダイスオーケストラめくれたオレンジリリース
2002 ムーンストーンリリース
2002 はっぴいえんどトリビュートアルバムはっぴいえんどParadeに参加。
2002 松任谷由美 カバーアルバムQueen's Fellows:yuming 30th anniversary cover albumに参加。
2003 踊る太陽Early Completeリリース。

オリジナル・ラヴは結成時4人、メジャーデビューして5人、その後3人になり、現在は田島貴男1人で活動。

90年代初頭,渋谷をその象徴にし繁栄を手に入れた流行音楽。いわゆる渋谷系のはしりと言われたオリジナル・ラヴ。 本人は渋谷系じゃないと主張していたが。ちなみにオリジナル・ラヴをオリラヴ、もしくはジナラヴと略すのは御法度で、正しく略すならOL(オーエル)と呼ぶ というのが、ファンの間で通っている話。

オリジナル・ラヴの音楽は、あらゆるジャンルの音楽ブラック・ミュージックをベースとしたグルーヴ 感あふれるサウンドで一世を風靡したために、 未だにそのイメージで語られることも多いが、それは一断面でしかない。過去リリースされたアルバムごとにそのサウンドは 進化・吸収して更なる広がりを私達に見せてくれている。初期の音源から現在までの音楽性を辿ってゆくと、目を見張るサウンドの広がりを知ることが出来る。

例えば初期にリリースされたLではイマジネーションを呼びおこす詞とサウンド、そして圧倒的なボーカルで構築された独自の音空間が広がる最高傑作で、テクノや音響派の影響を受けている。
Eleven Graffitiでは自由自在なフットワークで描かれた鮮烈でPopな楽曲群から、Desireでは世界中の音楽が集約された濃密な音作りをみせる。
Rainbow Raceでは和製ロック、Eyesではアシッドジャズやブラスを導入、結晶ではJazzyなど、貪欲なまでにその時の田島のやりたい音楽を表現してきている。 オリジナルのアルバム8枚の他にリミックス盤やベスト盤も多数。

Very Best Of Original Loveではあの名曲「夜をぶっとばせ」から朝日のあたる道まで全ての夜を鮮やかに彩るオリジナル・ラヴ最強のベスト・アルバム。 ボーナストラックに加え、高野寛&田島貴男のスペシャル・ コラボレーションによる92年の大ヒット・シングルWinter's Tale 〜冬物語〜も収録。

変身では、今までレコーディングを行った田島の声がまったく異なる楽曲がぎっしりと収録されている。 思い通りのヴォーカルスタイルを獲得しつつあり、まさに「渋谷系」だったころの かん高く、青さが感じられるヴォーカルだったインディーズ時代 そして官能的な声の最新曲などが堪能できる作品。「変身」という意味を納得できる。

アルバムSanny SideではEyesで劇的な成長を遂げた田島の新ヴォーカル・スタイルは、ここでかつての曲にあてはめられたことで、 バンドのスタイルにまで昇華された。 そして、大きく開きつつあったスタジオとライヴの差も大きく埋められることになる。オリジナル曲とまったく違うこの アルバムのアレンジは、当時のライヴのアレンジを基調としている。また、新しいスタイルで以前の曲を蘇らせるというこのアルバムのコンセプトは、後のXlにも通じるものがある。
田島の音楽のこの新たな展開は、バンドとしてのオリジナル・ラヴを大きく変えてしまう。このアルバムから次第にオリジナル・ラヴ本来の姿である田島貴男のソロ・プロジェクトという方向へと流れ始める。 メンバーもこのアルバムを挟み大きく変動。オリジナル・ラヴの変化は、アルバムだけを聞いていると捉えどころのないものなのだが、 ベスト盤を聴いていると変化の過程を伺うことができる。これらのアルバムはバンドのグルーヴの質の変化を捉えた貴重なドキュメントともいえる。

代表曲は1993年の接吻(ドラマ「大人のキス」主題歌)、1996年のプライマル (ドラマ「オンリーユー 〜愛されて」主題歌)と、「リング〜最終章〜」の主題歌だったStarsなど ドラマタイアップの曲がもっとも知られている。また、東京スカパラダイスオーケストラとの 衝撃的なコラボレートシングルめくれたオレンジで今までになかった層へも知名度が一気にUpした。両者から漂う 同じ肌触りの色気と、そして何よりもこの疾走感に鳥肌が立つヒットチューンでシーンを騒がせた。

オリジナル・ラヴの楽曲はクオリティが高く、多くのアーティストにカバーされているのも有名。 中でも中島美嘉接吻(アルバム Relaxin With Japanese Lovers Japanese Lovers Rock Collections に収録)、矢野顕子夢を見る人(アルバムHome Girl Journeyに収録)、Birdwall Flower(DVDBird tour 1999 LIVEに収録)など、他アーティストからリスペクトされているのも頷ける。

ライヴをオリジナルと聴きくらべると、さらにその世界が広がるだろう。 CDだけでなくライブで聞いてさらにそのオリジナル・ラヴサウンドは何十倍もの光輝くサウンドになる。
いつまでも飽きるという言葉は無縁なサウンドであると言いたい。

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