HMVインタビュー:RAZORS EDGE
Tuesday, March 9th 2010
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スラッシュ・ハードコア・バンドとして活動をスタートさせ、シーンの頂点を極めたRAZORS EDGEの通算5枚目となるフルアルバム『Sonic! Fast! Life!』が3月10日に発売になります。
今回はRAZORS EDGEボーカルのKENJI RAZORS氏にインタビュー。新作についてはもちろん、楽曲制作時の話、オススメの作品、注目しているバンドなどお話していただきました。それではKENJI RAZORS(RAZORS EDGE)インタビューを最後までお楽しみ下さい!
- ---ニューアルバム『SONIC!FAST!LIFE!』の完成おめでとうございます!さっそくそのニューアルバムについてお聞きしていきたいと思います。今回で5枚目のアルバムとなりますが、毎回作品ごとにコンセプトなどあると思いますが、今作はどのようなことを強く意識して制作されましたか?
RAZORS EDGEサウンドという筋は通しつつ、前のアルバムと同じものはら無いように、より良い楽曲を作りたい、新しいサウンドに広げたいと思い、重ねてきた結果です。前作がメロディを強く出した作品で、それはそれですごく良かったんですけど、ライブでは、もっとメロディがなくてもスコーン!ってやっているほうが僕らっぽいなってツアー中に気づいたんで、ハードなものを増やそうと。出来上がってみると、いい感じにメロディアスなとこもあったりするんですけど。簡潔に言うとオーバーホールをしてエンジン全開みたいなのを作ろうという感じで作りました。
- ---昨年、1年間かけて制作されたんですよね?
年明けて元旦あたりから曲作りを始めて、11月にレコーディングが終わって、12月にマスタリングして完成したんですけど、本当1年かかりました。もちろん、ライブをやりながらですけどね。
- ---今までの作品もそれだけの期間かけて作っているんですか?
いつもは、もうちょっと曲作りの期間が短いかな。今回は8月と11月の2回に分けてレコーディングしたんですけど、8月のレコーディング直前まで曲作って、その後にまた曲作りを始めたりして、曲をいっぱい作ってましたね。実はまだ入れてない曲もたくさんあるんですよ。
- ---また作品作れちゃいますね。
作ろうと思えば作れるくらいの素材がありますよ。
- ---それだけ時間かけて作られたということは苦労された点も多かったんじゃないかと思われますが?
曲作りの時は毎週毎週スタジオに入ってリハーサルを重ねないといけないんだけど、前々作くらいから僕がパソコンでドラム打ち込んでギター弾いて作ったデモをメンバーにメールで送って聴いてもらって、から進めてたんですが、1年半くらい前から僕だけ東京に引っ越してきているんで4人での曲合わせが経済的にも時間的にも無理があって。なので僕以外の3人の練習の音をメールで送ってもらって、それをまた僕がチェックしてっていうスタイルでやったんですけど、その形に慣れたんでスムーズに進みましたね。
- ---今回の作品の中で、一番の聴きどころ、ここにこだわりましたというところはどこでしょうか?
今回20トラック入ってるんですけど、同じような曲を入れてもしょうがないので、各ジャンルの楽曲が入っていて、最後まで楽しく飽きずに聴ける1枚になってます。
- ---今回のタイトル『SONIC!FAST!LIFE!』ですけど、1曲目に収録されている曲と同タイトルですが、どのような経緯でこのタイトルにしたんですか?
漠然と作りたいだけの曲を作っていた結果、8月のレコーディングを終えた時点で、アルバムの核になるキラーチューンが無い事に気付いて。その後に何曲か目標としてるアルバムには足りてないタイプの曲を作ろう!ということで数曲作ったんですけど、1曲目作ろうぜ!ってなって出来た曲が「SONIC!FAST!LIFE!」なんですよ。歌詞も語呂がいい感じで、意味を気にせず響きが良いもので弾けた感じに。それがうまい具合にハマったので、タイトルもこれにしちゃえ!ってことで『SONIC!FAST!LIFE!』にしました。
- ---今までのアルバムと今回の作品とでは、特にここが違うんだぞとういうところは強いて言えばなんでしょうか?
腹のくくり具合ですかね。エンジニアさんに任せていればいいところもあるんだけど、それだけじゃ不満が残るところも過去にはあったので、今回は自分らのエゴを通して、音質にしても演奏的にも、多少メロディのキーが外れて音痴でも、聴いてて、歌っていて気持ちよければOKでしょうっていう。そういうものを優先させたことが前作と全く違いますね。楽曲もハードめになったっていう違いもあるんですけど、肌触りが良い意味でザラザラしていて感触が全然違いますね。
- ---レコーディング中のとっさの思いつきから生まれたという「TRAIN TRAIN TRAIN」ですが、その誕生のときのお話を是非聞かせてください。
練習の時、ドラムが用事で先に帰った時があったんですよ。その時に残った3人で、僕がギターボーカル、ベースがドラム、ギターがベースという感じにパートを変えて、遊びながらジャムセッションで出来た曲が、アルバムの最後の曲「I HATE WRITING LYRICS」の原型の曲なんですね。レコーディングが思ったより早く終わって時間が余っちゃった時に、練習テープをパッと聴いたらその原曲が出てきて、完成した曲とその原曲が全く違う曲になっていたんで、お!これを使おう!って出来たのが「TRAIN(reprise)」。その曲をリアレンジしてロングバージョンにしたのが3曲目の「TRAIN TRAIN TRAIN」。レコーディングの時はみんなで余った時間で桃鉄をやるんで、そういうタイトルを付けようって(笑)。ミサイルが「TRAIN TRAIN TRAIN」どうですかって言うんで、それをそのまま(笑)。なのでブルーハーツとはまったく関係はないです。
- ---普段はそういう曲作りはしてないんですよね。
そうなんですよ。パンクバンドがやらんような作曲(パソコンでのデモ作り)をしてるくせに、何曲かはそういうのもあるんです。
- ---他にもそういうふうに作った曲があるんですか?
『Very Best Of Pizza Of DeathII』に入る曲もそうですね。他にも何曲かあったなぁ。不思議とそういう曲のほうがいいんですよね。
- ---実際、今回はPVにまでなる曲になったんですもんね。
まさかそんなとこまで出世する曲になるとは(笑)。
- ---先ほどお話にも出ていた20曲目「I HATE WRITING LYRICS」で歌詞を書くのがキライと歌っていますが、実際そうなんですか?
あー、もうね、本当に嫌いですね!最近は、誰か書いてくんないかなって思ってます(笑)。
- ---全曲歌詞もケンジさんが作ってらっしゃるんですよね?
全部、僕が書いてますね。1アルバム10曲でいいバンドだったらね、10個のマテリアルでなんとか書けるかもしれないけど、僕らみたいに20曲くらいになるとね、言いたいことも伝えたいことも20曲になる前に全部出ちゃうんですよ。なんかテーマがないなぁと考えてて、歌詞書くの本当に嫌だなと思ったからそれを歌詞に(笑)。でも歌詞にも書いてるけど、歌詞のない曲って、何か伝わんないみたいな。くだらない言葉でも、そいつの言葉で発しないと、曲自体存在の価値が無くなるんちゃうかなって思う。細野晴臣が昔、歌詞なんて何でもいいんだけど、でもなきゃダメなんだよねみたいなことを言っていて、ああ、ホントだー!って思ったことがあって、そういう意味も込めてね。
- ---他にも、いい曲がいっぱい入っていますよね。
2年前くらいに僕が大好きな海外のメロディックバンドALLのギターのStephen EgertonからMySpaceに、お前達のサウンドは良いから、うちにレコーディングしに来なよってメールがきたんですよ。ま、アメリカなんですけどね(笑)。そこから始まったやりとりで、今回やっとミックスダウンを頼むことが出来てたんです。6曲目「YOU GOTTA DANCE!」、7曲目「VERY VERY」、18曲「METAL MAD」の3曲。音が他と全然違うから、聴いたら分かるんだけど。アメリカ特有の乾いた感じで、いい意味で各々の音に隙間があるんですけど、音が全部前に飛んでくるような感じがあってね。日本でミックスしてもこういうふうにはならんなって、僕的にすごい面白かったです。アルバム全体的にはハードな曲が多くなってるけど、1曲づつの中に色んなアイデアが詰め込められたなって思います。
- ---アルバム通して聴いていても、1曲1曲がそれぞれ印象的なんですよね。1曲1曲がしっかり残るんですよ。
作っているものとして、そこが伝わるのが一番嬉しい。やっぱり勢いだけで聴かれて、なんとなくうるさいバンド、激しいバンドってだけで終わると悲しいんでね。ちょっとの人でも、気づいてくれたら嬉しいです(笑)。周りを見渡しても僕らみたいなサウンドで、ここまでいろんな要素を詰め込んだオリジナリティのあるバンドもなかなかいないんじゃないかという、自信がありますね。
- ---そういう曲だったり、メロディはどんなときに浮かんだりするんですか?
実はメロディから作る曲のほうが少ないんですよ。ドラムの打ち込みを流しながらギターを弾いて、あっ、このリフかっこいいな!というところから、詰めて練っていくみたいな感じなんです。でも、最初のインスピレーションは家にある膨大なCDとかレコードを聴いているときに、パッ!とくるんですよね。この感じ何やろ?って、で、コピーしたりしてると、あ、なるほどな!って、自分ら風のアイデアが浮かんでくる。インスピレーションをもらう感じです。無のところから降りてくるのを待つってミュージシャンの人は言うけど、実際はみんなもそんなことはないんじゃないかなと思ってて。やっぱ、なんか見たり聴いたりした時に、パッ!っとひらめく、何かとリンクするのが作曲の原点じゃないかな。こう十何年もやってると、曲作りに煮詰まった時期もあったんですけど、その作曲方法を見つけてからは、何曲でも曲が書けるんで、今は楽しいですね。
- ---今回のジャケなどはどんな感じになるんですか?
自分としては物の所有感も大事なんで、アートワークにもすごいこだわってやってます。やっぱり、ジャケ見てワクワクして、中見てスゴイ!わーっ!って楽しんでもらいたいなと。あとは、ライナーノーツを入れてみようかなとか、海外のバンドがやるようなことをやろうと思っています。
- ※気になる続きは次のページへ!!今回のアルバムを作るエネルギーのひとつにもなったKENJI RAZORSおすすめ作品や、注目しているバンドの話など!KENJI RAZORS動画コメント、応募抽選プレゼント情報も掲載!!

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- RAZORS EDGE
Sonic! Fast! Life! - 2010年3月10日発売
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- Very Best Of Pizza Of DeathII
- 2010年4月21日発売
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- RAZORS EDGE
Thrashingo Goes Lovely - 2008年6月発売
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- RAZORS EDGE
Sweet 10 Thrashers - 2006年10月発売
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- RAZORS EDGE
Magical Raw Flyers - 2005年6月発売
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- RAZORS EDGE
Magical Jet Light - 2005年5月発売
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- RAZORS EDGE
Razors Rising - 2003年4月発売
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- RAZORS EDGE
Thrash Em All - 2000年5月発売
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- RAZORS EDGE
Thrash March Cd - 2005年5月発売

Vocal:KENJI RAZORS
Bass:MISSILE
Drums:KRASH
Guitar:TAKA BEEF
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