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ヤナハル さんのレビュー一覧 

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     2024/07/20

    「ポッペアの戴冠」の前日譚であることにすぐに気づかされます。ネローネの母アグリッピーナが主人公のようですが、血は争えないと言うか、アグリッピーナの野心はネローネを超えているように思います。権謀術数がどこまでも駆使される人間の飽くなき欲望がテーマ、そんなことはこの歌劇を聴こうとする人は皆ご存知なのでしょうけど、エメリャニチェフに興味を持って、手に取ったCDにすっかり魅了されてしまいました。ガーディナーやアーノンクールに比べてどうなのかは分かりませんが、ヘンデルの歌劇の世界をエメリャニチェフは見事に描ききっていると思います。期待に違わぬ素晴らしいCDです。ディドナートのアグリッピーナがやはり絶品でしょう。バルトリの後を継ぐメゾ・ソプラノはこの人なんでしょう。

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     2024/07/18

    テレサ・ベルガンサ。カルメンとロジーナが絶品だった。1993年と言えば、ベルガンサは60代を迎えているから、歌手としては十分に晩年と言っていいだろう。多少不安に思いながら、購入した。ファリャやカルメン、イザベッラはもちろん名演だった。殆ど衰えは感じられない。今回特に掘り出し物だったのは、アントン・ガルシア・アブリルなるスペインの現代作曲家であった。現代音楽と言っても、後期ロマン派風の濃厚なロマンティシズムを感じさせる時代を超えた傑作である。聖ヤコブ歌曲集、折角だから英訳を頼りに歌詞を日本語に直してみた。予想通り、まあ歌詞は非キリスト教徒にとっては、どうでもいいようなものだった。でも、音楽は大変気にいった。アントン・ガルシア・アブリル。ヒラリー・ハーンのヴァイオリン独奏曲も出ているようなので、いずれ聴いてみたい。

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     2024/07/09

    「ほどけたリボン」という素敵なタイトルに牽かれた。プルーストとアーンにはずっと関心を持っていたこともあるが、アーンとシャブリエのピアノ二重奏をブラレイとル・サージュが弾いているということに、さらに強く牽かれた。他愛のない旋律が紡がれていく、ブラレイとル・サージュをもってしても、こんな軽い感じなんだと初めは思った。ところが、聴き進めるうちに、こんなちょっとお洒落な世界があってもいいではないか、これも人生の粋な本質ではないか、少しずつ魅了されていった。ピオーの「私はこの唇を当てたから」に至り、このアルバムが逸品であることを確信した。最後の「傷病兵の眠りのために」は間違いなく一級品だろう。単なる小粋なアルバムではない。

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     2024/07/08

    以前渡邊順生さんのバッハのチェンバロ協奏曲集を購入して愛聴していた。それから、みやまコンセールで、鈴木優人さんとバッハ・コレギウム・ジャパンのバッハを聴いて、感動した。こんなに少人数で演奏するんだと驚くとともに、一つ一つの楽器の際立ちが素敵だと思った。渡邊さんの方も同じくらい少人数であったから、こんなものだろうと思ったので、暫く買い控えていたけど、HMV の5枚以上で40パーセント引きという罠にうっかりはまってしまった。でも、流麗な渡邊さんのバッハよりも多少ギクシャク感が強いところが、逆に手作り感が魅力的に思われた。お二人とも8番を復元されており、これも大変興味深く聴かせていただいた。両方をこれからとっかえひっかえ繰り返し聴いていきたい。鈴木さんの第2集の購入はまた数年先かな。楽しみは先へ取っておかないと。

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     2024/07/08

    NHK交響楽団の定期演奏会でのプロコフィエフをテレビで見て、聴いて、心奪われた。40年ほど前、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲の1番だったろうか、美しいと表した人がいた。まだ、ベートーヴェンやメンデルスゾーンに夢中になっていた時期で、プロコフィエフって美しいんだ・・・と半信半疑の思いだった。でも、ハーデリッヒのヴァイオリンは間違いなく美しい。プロコフィエフの前にラプソティックなドヴォルザークを聴いてみたいと思った。N響とのプロコフィエフに負けず劣らず、美しく、そして感動的な演奏だ。ヤナーチェクやスークのおまけも豪華だ。次は、プロコフィエフ、バッハと聴き進めていきたい。
    それにしても、どうしてこんなに安価なのだろう。ありがたいけど、音楽の本質を反映していない。

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     2024/07/06

    23歳の若者の指揮。多分大部分は年上のオーケストラの奏者を相手に大変興味深い演奏を聴かせてくれる。モーツァルトは何度も同じことを言うから、繰り返すときには少し装飾を付けるということか。木管の気ままとも思えるような装飾は、まだよく分からない。と言うか、両手を上げて絶賛する勇気はまだない。でも、繰り返し聴くうちに、このモーツァルトの面白さに納得させられるような気がする。いや、本当はこの演奏十分に面白いと思っているし、きっと名演の部類なんだと思っている。アーノンクールのお尻を振るような40番のメヌエットを思えば、まだかなり全うではないか。
    23歳、カラヤンがアーヘンかどこかの歌劇場の音楽監督になったのも20代ではなかったろうか。まだちゃんと聞いていないけれども、マケラと同様に、ペルトコスキの大成を期待したい。もちろん、従来の王道ではなく、我が道を堂々と歩んでいっていただきたい。

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     2023/02/21

    レコード芸術の大賞受賞ということで、購入した次第ですが、リヒターの厳しい演奏ともメンゲルベルクの濃厚で多感なものとももちろん異なるしなやかで颯爽とした印象を受けました。クイケンやヤーコプスのものよりもさらにスピード感があり魅力的に思いました。
    キリストを架刑台に送るのに逡巡するピラトと執行を迫る群衆は、ウクライナに軍事侵攻するロシアを思い出させます。プーチンにはためらいはないかも知れませんが、プーチンを支持する国民も高齢者を中心に多いと言いますから、やはり頭のいかれた指導者を正すことができない国民の責任も大きいのではないか。第二次世界大戦中の大本営も同じような状況だったのではないか。今回もやはり人類が何度も繰り返してきた愚かな過ちを感じました。
    メンゲルベルクのような重さはないけれども、マタイの福音書が、バッハが訴えかけるものはやはり大きく、さらにスリリングな演奏に心動かされました。

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     2022/07/24

    最近(?)流行りのコンセプト・アルバムで、バッハと同時代と言うか、バッハの後の世代の音楽家たちの作品も含まれており、大変興味深いCDであると思う。バッハに対して批判的であると言われているシャイベの作品は初めて聴いたが、なかなかの力作である。でも、当時としては古臭い音楽とされていたのかも知れないが、やはりバッハは素晴らしい。最近では、いやバッハのヴァイオリン・ソナタ全集全体を通じても、出色のアルバムと言えるのではないか。
    プラムゾーラーとグリスヴァール、最高の音楽家たちである。ビオンディやスワールトだったかしら、何とかボネとかボネトとか、素敵なヴァイオリン奏者が次々に出てきており、素晴らしい時代である。

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     2021/11/02

     プルーストの生誕150年ということで、プルーストに関わりのあるCDがいくつか出ている。イッサーリスの方に食指を伸ばしたついでに、購入したこのCD、未だに演奏家の名前が覚えられないのであるが、むしろイッサーリス以上に気に入った。と、言うより、もはや虜になったと言ってもいい。冒頭のアーンからプルーストの催したサロン・コンサートもかくありなんと唸りたくなるほど雰囲気抜群の演奏である。シューマン、ショパンと小品が続くが、この流れも素晴らしい。そして、フォーレのヴァイオリン・ソナタに至り、もうため息しか出てこないが、演奏家の名前が出てこないのが申し訳なるほど見事な演奏会である。あと何回聴けば、このヴァイオリニストとピアニストの名前を覚えられるだろうか。

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     2020/11/25

     「利口な女狐の物語」は、傑作中の傑作であり、モーツァルトやワーグナー、ヴェルディの作品にも比肩する人類の至宝である。音楽が良くできているから、上演されれば必ずと言っていいほど、名演になるのではなかろうか。マッケラスの振るいつきたくなるくらい魅力的なCDが、代表盤であろう。ルチア・ポップのビストローシカが素敵だった。ノイマンのCDも良かった。サイトウ・キネン音楽祭における小澤征爾による上演も music bird で聴いたが、ややプッチーニ風のオペラ的な歌唱が目立つ演奏であったが、それでもこういうものもありかと面白く思った。ラトルのヤナーチェク、大いに期待したが、少々期待し過ぎたかも知れなぃ。もう少し輝かしい音を期待していた。悪くはないけど・・・。

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     2020/11/24

    五嶋みどりがようやくベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を録音してくれた。実にしなやかで、優美と言うより機動力に長けた演奏と見た。ニ長調の穏やかな世界に安住することなく、躍動して見せてくれた。でも、もう少しピリオド楽器の世界に寄せてぎくしゃくさせるか、あるいは思い切りスケール感たっぶりの演奏にするか、した方が良かったと思う。

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     2020/11/23

    面白い。ベスイデンホウトのフォルテピアノは相変わらず快調である。なるほと、作曲当時はこれに近い響きだったのかも知れなぃ。ただ、聴いているうちに、少しずつ現代ピアノの美しい音色が恋しくなる。アンスネスや内田光子の作り出す音楽とは別物と考えるべきなのかも知れなぃ。エラス=カサドとフライブルクのオーケストラは文句なしに素晴らしい。こちらは、あちらこちらでかすれたような響きが逆に魅力的である。骨董的と言うよりも、むしろ今生まれたばかりの音楽であるかのように生き生きとしている。

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     2020/11/23

    ロトはそれほど極端に変わったことをするわけではないのに、実に新鮮で刺激的な音楽を聴かせてくれる。「運命」はクルレンツィスよりもロトの方が好きである。それにしても、ゴセックが面白い。第3楽章から、突然気合いの入った音楽になる。作曲時70歳になる直前だから、多くの作曲家たちが多分筆を置いたであろう、あるいは鬼籍に入っている時期に十分に立派な作品を残したのだ。若き(ゴセックに比べればはるかに若い)ベートーヴェンに比べれば、古いタイプの音楽には違いないが、ベートーヴェンと同時代の作品として、歴史に残して、もう少し聴かれてももいいと思う。ゴセックはこの後さらに30年近く生きたようだが、ベルリオーズの音楽も聴いたに違いない。ハイドンからモーツァルト、ベートーヴェン、ロッシーニ、シューベルト、ベルリオーズと、古典派からロマン派へ通じる流れを見て、感慨深いものがあったであろう。尤も、当時の音楽界の認識は今日とは随分異なるかも知れないけれど。

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     2020/11/23

    クルレンツィスは「悲愴」は凄いと思った。間違いなく歴史に残るCDであろう。「運命」は今さらあのようなずっしりとした重い演奏にするわけにはいかなかったのだろう。予想通り余りにもフットワークの軽い、軽快な演奏であると思った。聞き慣れない音があちこちで目立つのもいつもの通りである。それにしても、軽い。十分に刺激的ではあるのだけれども・・・。

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     2020/11/14

    今シューマンが本当に面白い。ホリガー、ガーディナー、交響曲はまだだけど、エラス=カサドも、そしてついにロトもやってくれた。シューマンのギクシャクとした、どこか素人臭い管弦楽曲は、彼らにとっては取り組み甲斐があるのではなかろうか。ブラームスほど、完成されている感がない、けれども芸術的味わいは決して負けていない、好き嫌いは別にして。ロトは今回レ・シエクルは使わずにケルンのオーケストラを選んでいるけれども、実にしなやかに刺激的な演奏を展開している。シューマン特有のおたまじゃくしが踊るような弦楽器が堪らない。それにしても、アバドはどうしてシューマンの交響曲を録音しなかったのだろう。「ファウストの情景」の素敵なCDを残しているのに。

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