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フォアグラ さんのレビュー一覧 

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/07/06

    言わずと知れた「ファウスト」の名盤だが、1953年録音のモノ盤は出ているのに、このステレオ盤は手に入らなかった。久しぶりに聞いたが、やはりこれが一番だ。プラッソン盤もいいのだが、クリュイタンスは一段とスケールと色彩が勝っておりギャラントだ。歌手も最高。ヴァランタンもハンプソンよりブランクのほうがいい。クリュイタンスのパテ録音はビゼーもラヴェルもルーセルも音質が最低で残念至極。フランス盤は音がいいのかと思い、昔パリでクリュイタンスのLPをまとめ買いし、ヒーヒー言いながら持って帰り聞いてみたら国内盤と大差なかったという苦い思い出がある。幸い「ファウスト」は粗いながらも鮮明な音でこのCDも満足できる出来だ。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/24

    イギリスにはシベリウスの晦渋さを巧みな語り口で紡いでみせる指揮者列伝というべきものがあるが、コリン・デイヴィスはそれとは正反対のタイプである。無骨で徹底的に辛口、ファンタジーを膨らませようとしない。この頃のボストンはミュンシュ時代からのストレートで原色的開放的な音色を維持しており、そのためこのコンビのシベリウスは極めて異色のものになった。だから7番あたりは全くあわない。一方で1番の荒々しさ、4番の孤独は直接聴く者に突き刺さってくる。2番も極北の労働歌みたいだ。「ポヒョラの娘」もサウンドだけで聴き手を圧倒する稀な演奏だ。ロンドン響との2つの再録音はオケがシベリウスに慣れているのとデイヴィスが温和になったためこれほど異質感はないが、その分特色は減ってしまった。セカンドチョイスに是非お薦めしたい。

    8人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/05/30

    アンセルメといえば「スイスの時計職人のようば精巧さ」という某評論家のキャッチフレーズで完全にミスリードされた苦い思い出がある。粗いアンサンブル、揃わないアインザッツ、ああ昔はこのレヴェルで精巧といわれたのか、もう過去のものだな、と判断してしまった。本来のアンセルメの良さは、精巧とは反対の即興的で飄々とした音楽づくりにあり、玄人受けするものだと思う。このバルトークも精緻とは程遠い演奏だが、弾力のあるリズムと他ではあまり聞かない解釈で独特の魅力がある。特に「舞踏組曲」と「ルーマニア民俗舞曲」が名演。ただし、カッチェンの3番はケルテスとの再録音のほうが断然よい。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/04/29

    icaはテンシュテット、ミュンシュを目玉に、ケンペ、ボールト、カッチェンと私の好みの音楽家をリリースしてくれるので本当にありがたい。スタインバーグの映像も嬉しい。スタインバーグの来日演奏は椅子に座っての指揮でずいぶん老いぼれていたと記憶する。この映像では立っての精悍な指揮姿を見ることができる。印象を一言でいえば、プロ中のプロとなろうか。オケへの指示は的確、明快であり、ハイドンの55番のようなレア曲でも暗譜。タメを作らず前進する音楽づくりは相変わらずだが、決してルーティンには陥らない。ボストンが粗いのが意外だが、7番の両端楽章でのホルンの爆発など聞きどころも多く、この指揮者に興味がある人は買って損はない。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/04/17

    2曲ともロイヤル・アルバート・ホールでのプロムス公演だが、「英雄の生涯」の映像がブライアン・ラージ担当ではるかに見応えがある。真正面からケンペの指揮姿を捉えているのが貴重だ。ケンペは実に細かくオケにキューを出す人で、その意味では職人的と言えようが、その指揮姿がなんとも言いようがなく感興に充ちており、見惚れずにはいられない。ソロ・ヴァイオリンは名手エリック・グリューエンバーグだが、万全でないのは惜しい。グリューエンバーグも拙ったという顔をしている。しかし「戦場の英雄」では圧倒的な進軍を聞かせ、大団円まで一気に持っていく。「新世界」は映像が月並みなのが残念だが、演奏は猛烈に熱い。ケンペ・ファン必見。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/04/08

    「ミサ・ソレムニス」のCDは大半持っているが、このスタインバーグ盤はトップクラスの名演だと思う。スタインバーグらしい率直な運びで、タメを作らず、前へ前へ推進するが、不思議と力ずくな印象は与えない。早めのテンポだが、音楽を煽らないのでアンサンブルが崩れることはなく、至難な合唱も見事に歌いきっている。そしてじわじわと湧き上がる感動。やばい、どうやらスタインバーグは私の最も好きなタイプの音楽家のようだ。さらなる音源発掘を望む。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/03/10

    マルタンの「地に平和」が曲、演奏とも感動的だ。特にヘフゲンの歌唱には心を打たれる。競合盤も少ないのでお薦め。オネゲルではスイス・ロマンドの非力ぶりが顕著なのは残念。オネゲルの交響曲は優れた曲が多いのに名演は本当に少ない。その中ではアンセルメは上位ではある。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/02/01

    2曲とも傑出した演奏である。6番第1楽章の透徹した響きの美しさ、終楽章のハチャメチャぶり。そして12番第1楽章の息苦しくなるほどの緊張の連続、第3楽章のたたみ込みの激しさ。これほどの演奏はムラヴィンスキー以来といっていい。オーケストラも素晴らしく、このコンビは今まさに旬だ。録音も優秀。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/31

    コンプリート・キャピトル・レコーディングズが非常によかったので、DG時代のものも聴きたくなり購入。いやあ、素晴らしい。キャピトルに比べ音がいい分、スタインバーグの非凡なオーケストラ・コントロールがより明確になった。2曲とも大編成の曲だが、響きが濁らない。それでいてティンパニの打ち込みは誰よりも強烈。さらに、音楽は常に推進力を持っている。ボストンとしても小沢とは比較にならない充実ぶりだ。これほどの実力者を過小評価してきた日本の音楽評論て何なのだろう。まあ、遅ればせながらスタインバーグ再発見が出来てよかった。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/25

    オイロディスク原盤の「交響的練習曲」と「色とりどりの小品」を収録。音質良好。シューマンのこの2曲ではリヒテル以上の演奏を知らない。少々フォルテが乱暴ながらも構築感、スケール、メリハリ、ロマンティックな歌いくちいずれも圧倒的だ。リヒテルのソフトは演奏、音質とも玉石混淆。本当に優れたものは末永く大事に扱ってほしい。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/18

    ゆっくりと楽しんで全曲聴き通した。改訂版による珍演であるブルックナー以外は全て上質の演奏。特に好きなのは、トッホ、ヒンデミット、フィルクスニーとの「皇帝」。あと、「悲愴」、ヘンデル、ハイドン、ラヴェルあたりも非常に良い。どれも率直な演奏であり、一聴すると平凡と紙一重なのだが、音楽が無理なく語りかけてくるところにこの人の実力を感じさせる。スタインバーグといえば、晩年の来日時の演奏が硬直したもので印象が悪かったのと、当時の批評が2流の職人扱いだったため、興味が全く持てなかったのだが、同様の人も多いのではないか。このセットで面目一新。ぜひコマンド録音もセットで出してほしい。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/12/15

    ソニーのMETシリーズからリーゼ・スティーヴンスの2組が出たが、お薦めはこちら。有名な「カルメン」はスティーヴンスの声が衰えていて楽しめない。「ミニヨン」では声も表現も瑞々しいし、他の歌手も適材適所。ペレティエの指揮も感興に充ちている。セヴァスチャン盤、アルメイダ盤より優れていると思う。1945年録音なので音はいまいちだが、悪くはない。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/11/16

    モダン楽器にハイピッチ、即興なしのコレッリなんて時代錯誤と言われそうだが、コレッリの端正なメロディをグリュミオーほど豊かに、気品高く奏でたものはない。10番など心に沁みいるようだ。作品5の代表盤として推したい。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/10/28

    ヤングとインバルの2つのブルックナー・シリーズが絶好調である。ともにどんどん良くなっているのが頼もしい。ヤングは1番が超絶名演だったし、インバルも先の6番が素晴らしかった。競合となる2番はインバルの圧勝。2番は冒険的な実に面白い曲であり、第1楽章はワクワクするような楽しさがあるのだが、そうした魅力を引き出した演奏は少ない。ヤングももたつく。インバルは流石にはずさない。旧盤も名演で今も愛聴盤だが、今回はオケがはるかに優秀でずっと聴きごたえがある。1877年版使用もいい。キャラガンによる1872年版と比べ、1877年版は冗長な部分、混乱した部分を整理しただけで、魅力的なエピソードが削られるようなことは全くなく、全ての点で優れている。ヤングはキャラガン版での演奏であり、大きく損をした。学者に振り回されず、8番では初稿を使い、2番では最終稿というインバルの見識を讃えたい。2番の代表盤とするに吝かでないが、拍手は不要だと思う。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 10人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/09/29

    カプソン兄弟の室内楽はハズレなし。このフォーレも素晴らしい出来だが、もうひとつ付け加えたいのは、エベーヌ四重奏団の好演である。実によく歌い、しかもべたつき感がなくハーモニクスが清潔。カプソン兄弟と共通する美質を持ったグループだ。素朴で地味なヴィアノヴァや第1ヴァイオリン以外が落ちるパルナンより上であり、そのおかげで全曲中の白眉である2つの五重奏曲が充分な聞き映えするものとなった。マイナスはピアノの収録が不鮮明な点だが、SP盤を想わせる凝った装丁とありえない激安価格がカバーしており、最高と評価したい。

    10人の方が、このレビューに「共感」しています。

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