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フォアグラ さんのレビュー一覧 

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/11/16

    アニヴァーサリー・エディションとして続くようだが、最初に出たベートーヴェンとロマン派交響曲集がなんといっても白眉だ。評判の割にいまいちなブラームスとワーグナーが別セットになったのもありがたい。いまさらながら、クレンペラーは真の孤高、唯一無二の芸術家だと思う。演奏効果は一切無視し、ひたすら音楽構造の掘り下げに注力する。アレグロは遅くなり、アンダンテ、アダージョは早くなる。内声部は徹底して掘り起こされる。初めは違和感なしには聴けないが、やがて次々に明らかになるその面白さに抜け出せなってくる。今回改めて感嘆したのは「イタリア」(「スコットランド」に比べ評価が低いのは理解できない)「幻想」「新世界」チャイコフスキーの5番、6番。躁鬱のクレンペラーにぴったりの筈のシューマンが微妙なのも面白い。フィルハーモニアの技量に不満はないが、オーボエ奏者だけは残念。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 12人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/11/15

    演奏は優れたものがたくさんあるのだが、何せ音が悪すぎる。特にシュトゥットガルト放送と南西ドイツ放送のものが酷い。コンサートホールだからこんなものかもしれないが聴き続けるのが辛くなる。シューマンいいのになあ、残念。リマスタリングで鮮明になった分、お粗末な録音がより際立った。日本コロムビア盤をお持ちの方は大事にされた方がいい。

    12人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/20

    廉価セットの乱発で新譜に手が回らないが、そんな中でもこれは聴きたいと思わせる数少ないひとりヘンゲルブロック。ドヴォルザークの初期交響曲中一番の魅力作である4番とチェコ組曲という選曲からしてバッチリだ。アクセントを強く、メリハリを利かせてリズミックに展開する音楽づくりはシャイーと共通するが、ヘンゲルブロックのほうがはるかに腕が上であり、実に清新な4番に仕上がっている。チェコ組曲のほうはノスタルジーが少々不足かな。これで録音がもう少しよければ満足なんだが。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/02

    内田光子は私にはよくわからない。テイトとの録音よりはずっといいと思うが、内田の演奏では、モーツァルトの魂は天空を駆けない。いつ翔ぼうか思索している感じなのだ。今思いついたが、ルドルフ・ゼルキンのモーツァルトも同じような印象だった。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/09/30

    オネゲルの交響曲全集では、このプラッソン盤をまずお勧めしたい。響きは透明、明晰であり、晦渋にならずオネゲルの真摯な音楽を聞き手に届けてくれる。こんなに柔らかなオネゲルは他で聞いたことがないが、それでいてリズムのキレはデュトワ、ボド、ルイージより上であり、音楽の美しさがストレートに伝わるのが心地いい。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2012/09/16

    ルーセルの交響曲は4曲とも面白く、もっと聞かれてよい音楽だ。全集では、ドゥネーヴ、エッシェンバッハ、ヤノフスキがどれもなかなかの出来栄え。デュトワはリズムのパンチに欠けお勧めしない。躍動感とリズムのキレではこのヤノフスキが一番。マイナス点は録音がやや遠く粗めなことと、トゥッティで音が飽和状態になってしまうこと。音自体悪くはないんだが・・。

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  • 9人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/09/04

    オーマンディは生前欧米に比べ日本で異常に評価が低かったが、死後は逆転。日本での評価はうなぎ上りなのに欧米では忘れられた。外盤でオーマンディの選集が出たのは初めてではないか。これを機に評価の定着を望む。この選集も本当に楽しい。合唱入りの「威風堂々」があるかと思えば「ルル組曲」が出てきて同等に楽しませる。学生合唱の素人発声による「カルミナ・ブラーナ」が予想外に面白く、「惑星」にいたってはもうノリノリ。ジョン・ウィリアムズの「アランフェス」もいいなあ、と言っていたらきりがない。「大地の歌」が第1、5楽章のみ収録されているが、これも名演であり、ぜひ全曲聞きたい。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/08/23

    リチートラは本当に惜しいことをした。フリットリ、ウルマーナ、ヌッチと揃ったこの録音はリチートラの代表盤ではあるが、残念なことにムーティの意味のない急スピード運転によって沸騰点に達することなく終わってしまう。3点cを出させないとかそういう問題ではなく、単なるムーティのヴェルディ理解の不足と思える。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/08/23

    初めて聴くオペラだが、ジョルダン、ルイージにメッツマッハーと近年3種も全曲盤があるということはそこそこ知られているのかもしれない。フンパーディンクの音楽は大そう美しく、オーケストレーションも多彩であり、ドイツ後期ロマン派のサウンドにどっぷり浸れる。足りないものがあるとすれば、クライマックスに向けての悲劇的な盛り上がりだろうか。どこまでもメルヘン調で終わってしまうため、やや肩透かし。演奏は最上。フォークトは見栄えもするためワーグナーで売れっ子だが、彼の柔らかく軽い声質はヘルデンではなくこの王の子こそ適役であろう。暗めの声のバンゼもいいし、ゲルハーレル、シュナウトの脇、メッツマッハーが引き出す繊細な響きも万全。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/08/23

    「オランダ人」の荒削り、強直なイメージとは正反対の精妙、透明な演奏である。オーケストラは常に柔らかくふくよかな響きを保ち純度が高い。独唱、合唱もヤノフスキの方針に完全に合致しており、「水夫の合唱」も、豪快さ、荒々しさの全くない整然としたものになっている。こうしたアプローチを聞いたことがないので演奏の評価は難しく、正直私の好みのワーグナーとは違うが、ワーグナーの中ではやや劣る印象の「オランダ人」に新鮮な光を当てたものとして一聴の価値がある。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/07/28

    ミア・パーションは北欧らしい透明で清潔な声、表現の持ち主。どことなくルチア・ポップを思い出させる瞬間がある。エロティックではないので、ヴォルフやリヒャルト・シュトラウスはきついように思うが、ここでのシューベルトは誠実な歌唱で聞かせる。「グレートヒェン」でクライマックスを作る構成もよい。後半の北欧ものは、まさに水を得た魚。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/07/26

    フィナーレのカットがいただけないなあ。これさえなければ星5つでもよかった。この演奏の魅力はなんといってもウィーン・フィル。セッション録音なのにキズが目立つのは不思議だが、それでもこのオケならではの音色、歌はこぼれんばかり。録音も極めて優秀であり、鮮明な上に立体感もある。クレツキ結構いいと思いますよ。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/07/06

    言わずと知れた「ファウスト」の名盤だが、1953年録音のモノ盤は出ているのに、このステレオ盤は手に入らなかった。久しぶりに聞いたが、やはりこれが一番だ。プラッソン盤もいいのだが、クリュイタンスは一段とスケールと色彩が勝っておりギャラントだ。歌手も最高。ヴァランタンもハンプソンよりブランクのほうがいい。クリュイタンスのパテ録音はビゼーもラヴェルもルーセルも音質が最低で残念至極。フランス盤は音がいいのかと思い、昔パリでクリュイタンスのLPをまとめ買いし、ヒーヒー言いながら持って帰り聞いてみたら国内盤と大差なかったという苦い思い出がある。幸い「ファウスト」は粗いながらも鮮明な音でこのCDも満足できる出来だ。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/24

    イギリスにはシベリウスの晦渋さを巧みな語り口で紡いでみせる指揮者列伝というべきものがあるが、コリン・デイヴィスはそれとは正反対のタイプである。無骨で徹底的に辛口、ファンタジーを膨らませようとしない。この頃のボストンはミュンシュ時代からのストレートで原色的開放的な音色を維持しており、そのためこのコンビのシベリウスは極めて異色のものになった。だから7番あたりは全くあわない。一方で1番の荒々しさ、4番の孤独は直接聴く者に突き刺さってくる。2番も極北の労働歌みたいだ。「ポヒョラの娘」もサウンドだけで聴き手を圧倒する稀な演奏だ。ロンドン響との2つの再録音はオケがシベリウスに慣れているのとデイヴィスが温和になったためこれほど異質感はないが、その分特色は減ってしまった。セカンドチョイスに是非お薦めしたい。

    8人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/05/30

    アンセルメといえば「スイスの時計職人のようば精巧さ」という某評論家のキャッチフレーズで完全にミスリードされた苦い思い出がある。粗いアンサンブル、揃わないアインザッツ、ああ昔はこのレヴェルで精巧といわれたのか、もう過去のものだな、と判断してしまった。本来のアンセルメの良さは、精巧とは反対の即興的で飄々とした音楽づくりにあり、玄人受けするものだと思う。このバルトークも精緻とは程遠い演奏だが、弾力のあるリズムと他ではあまり聞かない解釈で独特の魅力がある。特に「舞踏組曲」と「ルーマニア民俗舞曲」が名演。ただし、カッチェンの3番はケルテスとの再録音のほうが断然よい。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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