第25位
2005年7月25日 (月)
世界一の酔いどれバンド
「過小評価されているアーティスト」第25位はRod Stewart、Ron Wood、Ronnie Laneなどが在籍していたFaces。
"酔いどれバンド"こう表現されることが多かった70年代前半のイギリスのロック・シーンを賑わせたFacesはR&B感覚を軸にルーズなロックンロールを聴かせ、ライヴでは陽気でリラックスしたステージを披露。全英、全米のファンを沸かせてきた。
母体となったスモール・フェイセズ
元々はRonnie Lane、Steve Marriott、Kenney Jones、Jimmy Winstonが1965年に結成したSmall Facesが母体となっている。彼らは"All Or Nothing"のヒット一躍人気となり、R&B感覚溢れるパフォーマンスなどが評価されRolling Stones、The Who、Pretty Things、Yardbirdsらとともに英R&Bシーンを代表するバンドとして現在でもモッズ・ファンを中心に高い評価がされている。古くは70年代後期から80年代初頭のUKパンク系のアーティストから最近ではBlur、Ocean Colur Sceneなどに影響が見受けられるが、中でもとりわけ影響力をモロに受けているのはPaul Wellerだろう。
その後Ian McLaganが加入し黄金のメンバーとなったものの、1969年にバンドの中心人物だったSteve Marriottが脱退(Steve Marriottは当時ザ・ハードにいたPeter FramptonらとHumble Pieを結成)。 残された3人のメンバーはここで団結し新たなメンバーを迎え入れることとなった。
ロッド・スチュワート、ロン・ウッド加入。フェイセズ誕生へ
ここで新たに迎え入れたメンバーとは、元Jeff Beck Groupで活躍していたRod StewartとRon Wood。Ron Woodは昔から好きだったというSmall FacesからSteve Marriottが脱退したというニュースを聞き自らバンドへの加入を申し込んだそうだ。そしてRod Stewartのほうも、68年にソロ・アルバムを作成した際にIan McLaganがバックを務めたという経緯からそれぞれ加入となったようだ。
そうして彼らはバンド名から"Small"を取りFacesとして新たなスタートを切ったのだった。
名盤『馬の耳に念仏』
70年にはSmall Faces時代とはまた異なったロック・フィーリングが詰まったFacesとしてのデビュー・アルバム『First Step』をリリース。その翌年の71年にはポール・マッカートニー作曲の楽曲も収録された『Long Player』、『Nod Is As Good As A Wink To A Blind Horse - 馬の耳に念仏』の2枚のアルバムをリリースした。
彼らは「マリオット抜きスモール・フェイセズ」というマイナスな見方を覆し、よりラフでルーズなロックンロールの醍醐味溢れる活動を見せ付け、「ストーンズの二番煎じ」などとも陰口を叩かれながらも、Faces独自の爽快な切れ味で人気を博していくのだった。
この『Nod Is As Good As A Wink To A Blind Horse - 馬の耳に念仏』ではルーズな持ち味が人気の彼ららしいロックンロール・サウンドやミディアム・バラードなどが堪能できる。Ron WoodのギターとIan McLaganのキーボード、そしてリズム隊によるアンサンブル、それに絡むRod Stewartの哀愁ヴォーカル。ここには完成された魅力がある。
フォロワー的バンドがRolling Stones以上に彼らを目標とするのもその哀愁帯びたカッコよさ、佇まいからだろう。
このアルバムからは”Stay With Me”がチャートを上昇しFacesとして初のヒットを記録。この勢いに乗りアルバムも初のゴールドを獲得したのだった。
全英チャートNo.1となった『Ooh-la-la』
ソロ・アーティストとしても活躍していたRod Stewartのお陰もあってか、アメリカでのライヴも盛況だったFacesは、73年にリリースした『Ooh-la-la』で英チャートのトップを獲り、グループ最高のセールスを記録。ジャケットの顔の目とアゴの部分が動くという仕掛けも話題となったのだが、内容的には前作『Nod Is As Good As A Wink To A Blind Horse - 馬の耳に念仏』を越せるようなものではなく、どこかちぐはぐな印象が残る。
この作品のリリース後にはオリジナル・メンバーだったRonnie Laneが脱退を表明。
後任にFreeで活躍をしていた山内哲を迎え再び新たなスタート切った。
解散 〜 それぞれの活動へ
しかし、ソロ・キャリア華々しいRod Stewartのレーベルの契約問題から活動したくても出来ない状況に追い込まれていったFacesは自然とバラバラになっていく。 そして75年『Gasoline Alley』、『Every Picture Tells A Story』など世界中で大ヒットを記録したアルバムを持つRod Stewartがイギリスの税金支払いを逃れるためにロサンゼルスに移住。そして、Ron WoodはMick TaylorにかわりRolling Stonesに加入など自然消滅に近いかたちで解散となった。
モッズ・ヒーロ、Steve Marriottが在籍していた時代のSmall Facesがきちんとした評価をされているのに対し、Rod Stewart、Ron Wood、Ronnie Lane、そして、のちにThe Whoに加入することとなったKenney Jones…、バンド解散後の彼らの活躍を考えるとこれだけのメンバーが揃っていたFacesはもっと評価されるべきバンドだろう。
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
Faces - THREE OF THE BEST
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輸入盤
Nod Is As Good As A Wink To Ablind Horse -馬の耳に念仏
Faces
ユーザー評価 : 4.5点 (15件のレビュー)
価格(税込) : ¥1,320
会員価格(税込) : ¥1,148発売日:1993年08月31日
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販売終了
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販売終了
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輸入盤
Five Guys Walk Into A Bar (4CD)
Faces
ユーザー評価 : 5点 (10件のレビュー)
価格(税込) : ¥9,999
会員価格(税込) : ¥8,922発売日:2004年07月10日
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販売終了
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