インタビュー 【アイゴン】後編
Friday, June 27th 2008

interviewer : Nishio/Horita(HMV online)
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前編 『俺の感覚って94年なんだっ』 |
2008-06-18 |
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『 立体的な音楽体験をいつもしたい 』
會田茂一 結構自分のバンド、FOEにしてもエルマロにしてもHONESTYにしても、全部歌詞を書いてるんで、今回新たに挑戦することとか無いかなと思って、結構考えてみたんですけど、そう意味でちょっと意識したのは、すごいパーソナルなものを作るという頭のまんま、歌詞もパーソナルだとちょっとつまんないかなと思って、相反する、ちょっとヒントを出さないと意味が通じないような、点になってるような歌詞がいいなと思って。 --- この間、エルマロのライブを観させてもらったんですが、子供さんが最後に出演してましたよね(笑) お子さんが生まれたっていうのは歌詞に影響しましたか? 會田茂一 あ〜そうかもしんないですね。歌詞だけじゃなくて、子供が生まれたっていうのは色んな意味で影響してるかなっていうのは思っていて。 このジャケットもそうかもしれないし(笑)だからって子供趣味になるとかっていうんじゃないんだけど(笑)なんとかお兄さんになろうっていうのじゃないんですかど(笑) ますは時間の使い方が全然変わったっていうか、早起きになったし、無駄な時間があまりなくなった。そう意味では作業的にも、悩んでる暇が無い、みたいな感じ。そんなふうに時間を使ってアルバムを作ったし。 ロブ・クロウも子供が生まれてソロを作って、アルバムの写真に子供が写ったりしていて、そういうところでもちょっとシンパシーがあったのかもしれないし。あっパパ友って意味じゃないですよ(笑) 一般的に道徳的に正しいという意味じゃなくて、ちゃんと正しく生きなきゃみたいな、恥ずかしくない作品も作りたいし、リリースした作品を聴く対象に子供が加わったことで、何か伝えたいというか、こんなものを聴いて欲しいとか、歌詞に関しては、この一行で感じてもらえるものがあったらいいなとかはあったかもしれないですね。 でもこの前のライブの時のアンコール前に子供連れて行くぐらいの親バカっぷりなんで、ちょっといいのか悪いのか(笑)
--- アルバム制作にずっと集中されていたと思うんですが、ここ最近気になってる音楽や、アーティストなどがいたら教えてください。 會田茂一 結構色んなところで話してるんですけど、アメリカンインディーズだとか結構マニアックなものを聴いてる気がしてたんですね、CDとかも向こうのレーベルから直接ネットで買ったりだとか。でもはっと気づくと、うっとりして聴いてるのはメタリカとかフーファイターズだったり世界で一番売れてるロックバンドだったりしてるんですよね(笑)。 そのへんのところが、バランスとは言わないですけど、自分でも不思議だなと思っていて。 無抵抗に西海岸とかの激しい音楽とかも聴くし、特に僕が凄く好きなのは、ストーナーと呼ばれる、メルビンズとかクイーン・オブ・ザ・ストーンエイジとか、あの辺の感じっていうのは結構大好きで、なんか追っかけて聴いてるかな。 それに対してレコード屋さんにいって買うのがロックステディとかが多いんですよね。自分の中でも説明がつかないんですけど、i-PODとかでメタリカ聴いた後でロックステディ聴くと、なんとも、甘いしょっぱい、しょっぱい甘いみたいな(笑)、でも自分ではものすごいバランスとれた音楽観なんですよね。 僕もバンドいっぱいやったりしていて、実際しゃれみたいにやってるところもあるにはあるんだけども、いつか古くなる新しい音楽っていう意味じゃなくて、どっか新しい成り立ちの音楽っていうのを作りたいなって思ってて。 まあドラムンベースじゃないですけど、古くなっちゃう新しい音楽っていうのは出ては消えみたいな、いろんなトピックにはなってるとは思うんだけど、本格的に、ジミヘンとかみたいにギターの弾き方そのものが変わっちゃう瞬間みたいな、ロックのスタンダードの定義がちょっと変わるみたいなのにちょっとでも近づけたらいいなっていう大きい目標は持ってますね。 最近の気になる音楽っていうのから外れてるんですけど(笑)、ものすごいラジカルなものをおっかけて聴くというよりは、自分が楽しむっていうのと、どんな音楽が台頭しているんだろうっていうバランスっていうのが、90年代、2000年ちょっと超えたぐらいよりは、ゆるやかにっていうか、もうちょっと楽しんで聴いてるのが多くなってきたかなって思ってますね。
--- 柚木さんのアルバムはもう聴かれましたか? 會田茂一 はい、じっくり聴いてる時間がなかったのでまだちょっとなんですけど。すごい柚木さんっぽいっていうか、それが良かったなと思って。まあ、これを僕っぽいってとってくれるかは分からないけど、柚木さんのアルバムは、柚木さんっぽいっていうのが凄く出てたし。もともと言ってた、エルマロのアウトキャスト形式にして、ソロ2枚出すとかっていうのもかなりおもしろかったんじゃないかなって、今になって思うと。
--- アイゴンさんのはパーソナルな部分がでていて、見事に対照的になっていますよね。 では最後にHMV.co.jpをごらんのみなさまに一言おねがいします。 會田茂一 木村カエラさんとかいろんな人とかに曲を書いたりとか、プロデュースとかをさせてもらって、アイゴンとか會田茂一とか名前をチョコチョコ見たことがある人がいたら、じゃあどんな人なんだろうっていうのに対して、今回は名刺代わり的な意味をもって作ったので。 そういうのをきっかけに聴いてみたのに、ヴォーカルに他の人をフューチャーしてたりとかしてると、結局この人なんだったんだろうとかになりかねないので、まずは最初に自分てこんな感じですみたいなので作ったつもりなんで、そういうふうに興味もって聞いてくれた人がいればいいなと思うし、僕はレコード買えばこのジャケットのコレって誰が作ってんだろうと思って、今だったらインターネットで名前を検索してみるとか、僕がレコード買い始めた頃って言うのは、日本盤のライナーノーツで、そこに出てる、(例えば)マルコム・マクラーレンてこんな人なんだとか知ってどんどん広がっていくんだけど。そういう立体的というか豊かな音楽体験が、いつも自分でもしたいと思うし、音楽好きと言われる人達、特に音楽好きじゃない人でも、そういう世界があるって言うのを知った上で楽しんでもらえたらいいなってすごい思いますね。 それからさっき子供の話とかも出たんですけど、自分の節目としてはすごくいい作品ができたなって思うんですよね。コレがなくては次に進めない感じっていうのをすごいつくっていて感じました。
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