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colourmeister さんのレビュー一覧 

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/04/17

    Speakers CornerによるLPレコードSXL6081を聴いての感想。レジーヌ・クレスパンが36歳頃の録音である。最近の情感過多な歌手たちと違って、素直な表現に気品がある。レジーヌ・クレスパンもメトロポリタン・オペラなどではもっとダイナミックで濃厚な表現をすることもあったが、ラヴェルやベルリオーズでは繊細で艶のある感じがよく合っている。録音は広々とした空間表現、繊細なピアニシモから床を揺らすフォルティシモまで、レンジの広い高音質録音である。録音データはレコードジャケットには記載されていないが、HMVレビューに書かれている。盤質・盤状態ともたいへん良く、満足度が高い。

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     2012/03/28

    Hi-QからリリースされたLPを聴いての評価である。カラヤン/BPOの「新世界から」のEMI盤は、1977年録音の方が総合的には優れていると思うが、音楽の美しさを極めることに意欲的だった1950年代末のカラヤンと、関係の良い状態にあったBPOによる演奏は、とくにレガートの部分が美しく、一聴の価値がある。モルダウは交響詩「わが祖国」全曲ではなく、第2楽章のみである。録音はステレオ初期としてはまあまあだが、同時代のマーキュリーやデッカのようなクォリティではない。ビンテージ・オーディオ機器で再生すると良いかもしれない。両曲ともベルリンのグルネヴァルト教会。プロデューサーはウォルター・レッグとフリッツ・ガンス、エンジニアはホルスト・リントナーである。欧州プレスで、盤質・盤状態は鑑賞に支障のない程度。

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     2012/03/24

    ドイツ・エレクトローラからREFLEXEシリーズ2枚組LP(165-30 114/15)で発売された。当時世界初録音で話題となり、Grand Prix du disqueを獲得した。2000年頃にデジタル・リマスターされたが、このCD廉価版は、おそらくそのマスターを使っているのだろう。ハンス・マルティン・リンデの率いるリンデコンソートとエリク・エリクソンの率いるストックホルム室内合唱団の演奏はうまい。ソプラノのマルガレータ・リュングレンの歌唱は呼吸が少し不安定。録音は1973年、バーゼルのマルティン教会で、長い残響を伴う音場感の豊かな録音。教会の外の音まで入っているが、距離感ははっきりしない。やや音が重なって濁るところもあるが、雰囲気は良い。もともとメディチ家の祝婚のための音楽劇だから、こういう雰囲気なのだろう。CDの方がLPよりも細かい音がよく聞こえる。プロデューサーはゲルト・ペルク、トーンマイスターはヨハン・ニコラウス・マッテスである。

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     2012/03/17

    ショパンのワルツは、日本発売の楽譜には19曲入っている。ディスクでは、比較的古い時代のものは14曲、最近のものは19曲が多いが、中には20曲(イングリット・フリッター盤、スティヴン・ハフ盤)があり、マガロフ盤は21曲入っている。さて、ピリス盤は14曲で、曲順はリパッティ盤と同じ。曲の番号は作曲年順ではないので、続けて聴いたときの全体の構成を大切にしたいという意図だろう。実際、それは成功していると思う。最初のうちは普通のオーソドックスな演奏に感じるが、そのうち個性が表に出てきてピリスらしくなり、その世界にひきこまれる。音質は水準以上。ピアノのスケール感はあまりないが、音色の変化をよくとらえている。録音は1984年、サル・アディヤールにて。スーパーバイザーはフランソワーズ・ガルサン、エンジニアはヨランタ・スクラである。LPはNUM75144、初版CDはECD88067。

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     2012/03/17

    ギュンター・ヴァントはブルックナーやベートーヴェンの交響曲の演奏もすばらしいが、1970年から80年代は印象派や現代の音楽をよく指揮していた。このディスクの演奏は、明快だが分析的ではなく、ロマンティックに歌わせるところもあり、楽しめる。録音時期は、1982年、1999年と離れているが、どちらも奥行き感が抜群で音色が温かく、超優秀録音である。場所はハンブルクのムジークハレ、録音スーパーバイザーはゲラルト・ゲッツェで共通、エンジニアは「聖セバスティアンの殉教」がヨハネス・クッツナー、「展覧会の絵」がカール=オットー・ブレメルである。SACD層は16ビットマスターからDSDマスタリングされたと書かれている。JVCで杉本一家氏の手で丁寧にマスタリングされ、音匠仕様のディスクでプレスされている。ノーマル盤より音が滑らかで聴きやすい。

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     2012/03/06

    ドビュッシーのピアノ曲では、茫洋とした、もやもやの演奏がよくあるが、クロスリーの演奏は明晰で、本質をよくとらえていると思う。和音をバランスよく美しく響かせるところと、メロディーを流麗に歌わせる部分をうまく共存させている。改装後の新オルセー美術館では、ルノワールやモネの絵画の色がより鮮明に美しく見えるようになったと報じられているが、この演奏もそんな感じである。4CDでこの価格は激安。但し解説書は付いていない。録音に関わったスタッフも表記されていないが、プロデューサーはディヴィッド・モットリー、エンジニアはバド・グラハムとリチャード・キングと推測される。録音は優秀。場所はイギリスのSnape Maltings Concert Hall。このCDは、ベルリンのb-sharpスタジオにて、24ビット / 88.2KHzリマスタリングされたという。

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     2012/02/23

    フルニエのチェロはおだやかで上品に歌う。ラロよりもサンサーンスに合っていると思う。つややかでなめらかで、力まない音楽が美しい。録音は、玉石混淆。ラロとサンサーンスは解説に1977年とある。ラロは、音は悪くないがジーンという電気的ノイズが終始鳴っているのが惜しい。サンサーンスは温かい音色で広がりもある。奥行き感はあまり感じられない。アンコール曲集は、解説に1963年とあるが、ドボルザークのユモレスクは高音質(だがフルニエはどこにいる?)、グノーのアヴェマリア、リムスキーコルサコフのインドの歌、サンサーンスの白鳥はヒスノイズがあり、音はやや古めかしい。制作:Mischa Meersson, バランスエンジニア:Alain Trachsler マスタリング:Bruno Pepeである。

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     2012/02/22

    ポール・パレーの録音はマーキュリーなどからいくつか出ているが、このディスクはこれまであまりCDになっていない曲目なので貴重である。演奏レベルは曲目によって同じ指揮者・オーケストラとは思えないぐらい違う。ラヴェルの「道化師の朝の歌」は洗練された名演、ラ・ヴァルスは個性的で、最近の演奏にはないおもちゃ箱的な聞こえ方がおもしろい。録音はコンサートホールレコーディングといって期待するほどのクォリティではないものの、悪くない。ディスクの説明書によると、リストの前奏曲とマゼッパは1958年という古い時代で、ヒスノイズはあるが鮮明。リストのメフィストワルツとサンサーンスの2曲は1977年で、オフマイクと思われるがきれいな音である。ラヴェルは1990年と記載されているが、録音年代ではなくリリースされた年代なのだろう。これは切れ味鋭く、広がり・奥行き感もあり、優秀録音と言えると思う。

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     2012/02/22

    オリビエ・メシアンや三善晃の音楽に似た印象がある。クリスタリーヌ(1988年)はガラス製のマリンバで演奏しているような透明で硬質な響き、テクノ・エチュード(2000年)は同じ音型の繰り返しが呪術的な陶酔へ誘う。曲の洗練度は極めて高い。演奏もうまいが、情感表現を期待するなら仲道郁代の弾く「星の動物たち」(アリオラ BVCC1094)が良い。録音はFレンジ、Dレンジとも広く、優秀だが、曲に合わせた意図的なものか少し硬質な響きがある。2008年10月、2010年1月オスロ、ソフィエンベルグ教会。DXD 録音(352.8kHz/24bit)のSACD Hybridである。 制作はストーレ・ヘベーク・オーデゴルデン、ヴォルフガンル・プラッゲ、田中カレン、録音エンジニアはモッテン・リンドベルグ、ハンス・ペーテル・ロランジュである。

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     2012/02/01

    これからアナログを始める人のためのガイドブックのようだが、さすがに角田郁雄さんの著書なので、最新の電源やPCオーディオなどのノウハウも盛り込んであり、これまでアナログディスクに親しんできた者にとっても参考になる内容が多い。賛同できない部分や「アレ?」と思うところもあるが、趣味の世界だからそれはそれで良いのだと思う。アナログ復刻盤が数多く発売されるようになってきたが、少しでも良い音を引き出すために読む価値のある一冊である。D.A.ノーマンの「複雑さと共に暮らす」(新曜社)には、「簡単すぎるものは退屈で、複雑すぎるものは混乱する。理想的な複雑さのレベルは動く標的のようなもので、それはエキスパートになればなるほどより複雑さを好むようになる」と書かれているが、アナログの世界はこれに該当すると思う。

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     2011/11/13

    幻想交響曲は小澤征爾の「おはこ」なので、何度も演奏されているはずだが、そのわりに現在入手できる録音は少ない。「小澤征爾が表現したい幻想」を聴きたいなら、最新のニューヨークライブだろうが、「私が聴きたい小澤征爾の幻想」なら、躊躇無く本盤である。全体のデッサンがしっかりしていて、ディテールが突出することなく、大きなタッチで描く。ラヴェルも大変良い。ボレロではピッコロが他の楽器と異なる調の平行音程を吹く部分の音量バランスが絶妙。亡き王女のためのパヴァーヌは少し速度が遅い気がするが、情感が行きすぎることはない。録音は、この時代のDGとしてはかなり優秀。幻想交響曲(1973年)は、なぜか第3楽章以降の方が音がよい。ラヴェル(1974年)は音場感が豊かで音質は良い意味で柔らかく、特に管楽器の質感が良い。プロデューサーはトーマス・モーリー、幻想交響曲はディレクター & エンジニアがハンス・ペーター・シュヴァイクマン、ラヴェルはディレクターがトーマス・モーリー、エンジニアがゲルノート・ヴェストホイザーである。

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     2011/07/18

    2000年頃に購入した初版を聴いてのレビュー。最初はそれまでのドビュッシーとずいぶん違う演奏だと思った。滑らかで温かく、古楽奏法に多いアクセントの強い表現もあまり聴かれない。何度か聴くうちに、これが1番普通のドビュッシーだと思うようになった。楽器は「古楽器」といっても、製作年代はかなりばらつきがあり、1804年製から1999年製まである。「ピリオド」にこだわっているわけではなく、適切な音色の楽器を選んで使っているということなのだろう。録音は、間接音は少なめだがドライな音ではなく、くつろげる音質。ミシェル・ベルンステインとシャルロット・ジラール・ド・ケランフレックのコンビ。

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     2011/07/18

    1960年代に、あるピアニストのラヴェルを聴き、変な音楽だと思った。1970年代にジャック・ルヴィエのラヴェル(カリオペ)を聴き、60年代に聴いたのは音やリズムが違っていたということがわかったが、ルヴィエ盤は音同士が混ざって濁るところがあり、気になった。これらと比べると、岡本愛子盤は音の正確さやリズムのニュアンスなど隔世の感がある。「クープランの墓」はやや装飾音が重いと感じるが、これは好みの問題だろう。録音の少なかった岡本愛子のディスクが少しずつ増えてくるのは嬉しい。蛇足だが、「パレード」は、埋もれていて2008年に出版された曲で、録音に加えたことは良いが、ディスクのメインタイトルにしてしまったのは違和感がある。すでにタロー盤やティオリエ盤があるし、日本人初録音というのは今や「価値」ではない。録音はクリアーで。ディレクター & エンジニアは小島幸雄。

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     2011/07/18

    三和睦子のディスクは初めて聴くが、すばらしいチェンバロ奏者だ。上質の葛餅のような質感と言ったら良いだろうか。曲はすべて編曲ものだが、はじめからチェンバロのために書かれた曲のように聞こえる。楽器はアンリ・エムシュ1751年に基づくアンソニー・サイディ製(2005年)、響きの美しいチェンバロである。録音も楽器の響きを活かし、豊かで、音の伸びや切れ味も良い。2008年、パリ・ノートルダム・ボンスクール病院チャペル。エグゼクティブ・プロデューサーは小伏和宏、ワオンレコードは日本のレーベルだと思うが、ディレクター & エンジニアはマニュエル・モヒノ、彼はグロッサ・レーベルにたくさん録音している。176.4KHz 24bit PC、ADCはCrookwood Igloo、マイクはDPA4006である。

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     2011/07/17

    録音のすごさについては、炭山アキラ氏が詳しく書かれているので、そちらを参照いただくとして、ミシェル・ベルンステインは、?忠実度録音というより、ベートーヴェンの脳の中にあった「フォルテピアノの進化形」の音を実現しようとしたのではないだろうか。モダンピアノは確かに広いコンサートホールで演奏するのに適した大きな音量を持つ楽器に進化したが、ハンマーが弦を打つダイレクトな感じや、音色のデリケートな変化は失ってしまった。つまりベートーヴェンが求めた、当時のフォルテピアノでは困難だった機能的な要件は満たされたが、感情の起伏(心情の微妙な変化、激情、苦悩など)を表現するには適さない方向に変わってきてしまった。このディスクではそれぞれの曲の表現に最適なフォルテピアノを用い、録音技術によって機能的な不足をカバーしながら、理想の音に接近したのだと思う。

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