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ジョージ さんのレビュー一覧 

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/08/19

    マイナーな意見であることを前置きして、、、マルチヌーの「戦場のミサ」。これは大変な名演ではないか?なんと静謐な演奏だろうか。これ1曲をとっても購入した価値は高い。もちろん他に収められたベートーヴェンやモーツアルトも壮年期の的確で正確無比で、それでいてときにエレガントなあの指揮姿が目に浮かぶ。このボックス、サヴァリッシュに敬意を抱く者にとってはとんでもない宝物となろう。

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  • 10人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/02/19

    確か自伝(自伝ではないと彼は言うが)で、「モーツアルトに尋ねてみたい。このテンポで良いのか?と」というような趣旨でモーツアルトへの想いを語っていた。世間からは安全運転・メゾフォルテな指揮者という概念が敷衍しているが、私はこの人のライブを数多く聴いたけども、一度もそんなことは思わなかった。特にモーツアルトやシューベルトにおけるゆるぎないテンポの中を自由に流れるエレガントな響きは今もはっきりと覚えているし、どこまでもテンポを守り、立体的な響きをこの人のようにさりげなく自然に表して見せる指揮者を余り知らない。ここに収められている39番を聴いてもその感想は同じだ。どなたかのブログで「どのオケを指揮してもサヴァリッシュの音がする」と書かれていた。恐らく否定的な意味で。でも私はそれこそがこの指揮者の目指したものではないだろうかと思うのだ。絶対にゆるがない「音楽に対する姿勢」が、どの楽団を指揮しても反映されているということの証左であり、楽団と指揮者の理想的な相乗関係が現出している明らかな結果だと信じて疑わない。このディスクについての感想が遅れたが、一瞬立ち上って消えていく演奏という過程で、指揮者の意図(心とでもいおうか)をこれほどまでに忠実に表現して見せたウィーン・フィルを目の前にして満足したであろうことは容易に想像できる。ブルックナーの最後の207小節目からの転調してクローズしていく部分の情感の籠った安定感。消え入る瞬間の何とも言えない静寂さに、サヴァリッシュとウィーン・フィルの阿吽の呼吸を聴く。
    この記録は、音楽への邪念雑念なき忠実無垢な姿勢に対する天使からの贈り物だろうか。たぶんそうだろう。

    10人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/09/22

    驚いた。指揮者ドホナーニ。この人、こんな重厚でズッシリとした音楽を作る人だっただろうか。「ラインの黄金」で「なんて軽い音を出す人なんだ」と思って以来、敬遠してきた。BGM程度に考えて購入したのだが。。。ウィーン・フィルが唸っているし、ものすごい重厚な勢いで押し寄せてくる。ウィーン・フィルの特徴である金管楽器が一枚板のように響くのも「こりゃワーグナだぜ!」とスカッとする。また、べったりすることなく、フォルテッシモでの立体的響かせ方!それでいて、一つ一つの音にぎっしりと詰まった物語を音で表現してしまう情報の多さ。この音の波をバックに、ヘイル、プロチュカ、ハイルマンの歌唱が特筆されるものだ。それは、単なる歌唱にとどまることなく、このオペラが内包する「救済」というテーゼの構築過程を、ありのままに飾ることなく素直に表現していると感じさせる点。今では失われつつある「アンサンブル」の醍醐味があるということである。そこに、ベーレンスのゼンタ。苦悩を前面に出したヘイルが相手だからこそ違和感なしに聴きこめる。いろんな方向性が考えられる作品だが、苦悩のオランダ人を中心に全体が流れていく、そういったドラマの濃さをドホナーニは求めたのかもしれない。

    いずれにせよ、数々の同作品音盤のなかで、指揮者とオーケストラ、そして歌手が同じベクトルを向き、見事に合致した記録ではないか?

    腹にズシリと重たいパンチをくらったような、ワーグナー特有の毒にやられたような・・・「ヤバいね、ワーグナーにマジでやられた」そんな気分だ。これだけ濃いので、好き嫌いはあるかもしれない。ただし、小生はこういうのを聴きたかった。

    また音響が良い。オペラハウスで上演に接しているような幅の広さと、細かな表情が聴ける両面を兼ね備えた優秀なものだ。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/06/19

    徹底的にデュトワの美意識が透徹された美演。描写音楽という立場からではなく、もちろん作品の物語性を尊重しつつ、あくまでも音楽として突き詰め抜いた演奏。賛否あるがそれだけこの曲の深淵さを垣間見るということであると認識する。特徴的なのは、ティンパニや打楽器類の音色である。決して邪魔をしない。デュトワの微細なるこだわりだろう。聴き終わった後の何とも言えないリッチな気分が最高に心地よいのだ。録音から20年たった今も色あせることのない、最美なるリムスキー=コルサコフの世界を堪能できる。

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     2011/05/28

    どうしても好きになれなかった曲、春の祭典。その嫌悪感を覆してくれたのがデュトワだった。のちにNHK交響楽団やフィラデルフィア管弦楽団と聴かせたアップテンポではなく、じっくりと腰を据えて、一音も無駄にしない姿勢。モントリオール交響楽団から響いてくるのは、あの原始的な変拍子の洪水にかき消されそうになるストラヴィンスキーが施したかすかなるメロディーだ。これだけメロディーがない(それまでの音楽に比べて)音楽なのに、ちゃんと「あ〜、春の祭典ってこんなメロディーあるんだな」と気づかせてくれる。やはりデュトワらしい春の祭典と言えるだろう。響きもモントリオールならではの良さが失われていない。誰にも真似できない味、妙味満載のストラヴィンスキーであり、彼らの残した大量の音盤のなかでも際立って輝いている名盤であると信じて疑わない。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/03/09

    ブックレットも何も読まずに聴いてみた。
    ショスタコーヴィチをここまで聴きやすくした演奏もなかなか無いだろう。それは悪い意味で言っているのではなく、ショスタコーヴィチ演奏の歴史的な垢を削ぎ落とした姿をここに聴くことができるという意味においてである。こんなに抒情的な音楽であったとは。音楽自体の性格もあるのだろうが、まるでブラームスやマーラーのような響きですらも発見した。
    「今風」なショスタコーヴィチであろうが、作曲家が散りばめたテクニック、そして隠れた和声をこれほど美しく、そおして迫力感を失わずに演奏しているオケもさることながら、指揮者の洞察力、そして新鮮な感覚は特筆に値する。
    純音楽的な素晴らしい「1905年」である。

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     2010/02/20

    バイエルン国立歌劇場の音楽監督&音楽総監督として取り組んだサヴァリッシュの記念碑的なシュトラウス盤だ。歌手とオーケストラのアンサンブルが見事。やはりサヴァリッシュでしかこういう上演は無理だと思う。バイエルンの黄金時代の幕開けに相応しい素敵な上演の記録である。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/19

    「思い通りにやらせてくれよ」的なそれまでのサヴァリッシュではあまり聴くことがなかった一種の「弾け」。そう、この人は本来「客観は主観」という彼の言葉に現れている如く、計算計画的な安全運転指揮者ではない。フィラデルフィアに潜む独特のドイツ的な音色を引き出し、かつて無い「新世界」を聴かせる。8番は極めてユニークだ。ビロードの楽団を通して「私のドヴォルザーク観」を頑固なまでに貫くと、こういうドヴォルザークになるんだなあと納得した。

    腹の底に確かに響くドヴォルザークである。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/17

    静まり返った空気のなかで静謐に流れて行くレクイエム。ことさら強調してレクイエム然とさせるわけでもなく、ひたすらロマンティックな静寂感を浮かび上がらせて行く。サヴァリッシュの合唱の響かせ方の巧みさが非常によく現れている演奏だと思う。
    あらゆるドイツ・レクイエムのレコードの中で、最もブラームスを感じることが出来るものではないだろうか。

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     2010/02/16

    自然に開始され、風が吹き抜けるように自然に音が消えていく。
    あまり演奏されることのない音楽だからこそ、音楽への「こうあらねばならない」という先入観を抱くことなく聴くことができる。スウィトナーの音楽性を実によく現した録音であると思うのだ。全てが「自然」に流れていく。できるようでなかなか容易ではない演奏であろう。
    こういうモーツアルトがもう聴けないと思うと、寂しい思いがする。

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