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ハッチ さんのレビュー一覧 

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/08/04

    この演奏はなつかしい。1980年8月17日の演奏を同年12月のNHK-FMがザルツブルグ音楽祭の一環で放送した。その直前の1980年10月6日に同じ指揮者とオーケストラが昭和女子大人見記念講堂で同じ演目を演奏していて、どちらが優れているかの記事が雑誌にでたりもしたものだった。そのときはこちらのザルツブルグ音楽祭ライブのほうが高評価だったと記憶する。
    手持ちのザルツブルグ音楽祭の録音と来日公演を比較してみると、ほとんど同タイムで、ベーム晩年のゆっくりしたテンポで進む。注目はエントリーにあるように、第7番の終楽章で、冒頭はとてものんびりしたテンポだったのが、コーダに入って一気に加速。こういう推進力は1980年の来日公演では聞けなかったので、とても貴重。
    ラジカセで録音したテープを愛聴してきたが音質が良くないので、CD化されたのはとてもうれしい。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/11/18

    元になった記録映像が再放送されたのは1985年だったか。他の演目も含めて
    4回の放送だったとおもう。そのときはフィルムの傷もそのまま放送していた。
    幕間では、桜井センリが苦労してチケットを取りそれからペラキチになったとか、
    学生時代の愛川欣也がアイーダの凱旋の場面で兵士のアルバイトをしたとか、
    アイーダのバレエでソロを踊ったダンサーの話を聴けるとか、貴重な証言もあった。
    数年後にはNHKFMで音声の放送もあった。
    「オテロ」に関しては、最初の生放送の字幕入りを実験したとのこと。
    あらかじめテロップボードをつくり、音楽の進行にあわせながら差し換えていく。
    最初の方では失敗も目に付く。そういう放送初期の苦労も感じておきたい。
    (字幕はフィルムだったかビデオだったかに焼き付いているので差し換え不可とのこと)。
    収録は2月4日だが、音声だけの記録で2月7日公演分があって、
    LPやCDで販売されたのはこちら。第2幕フィナーレのモナコとゴッピの二重唱、
    2月7日では完全にずれているのに、どちらもあわせようとしないという
    意地の張り合いが聞ける。DVDの2月4日では、ずれはない。
    当時のオケや合唱のレベルはなるほど厳しいが、モナコとゴッピの
    動画が残っていることに感謝。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/08/13

    収録された作品のほとんどが再販。ベートーヴェンやメンデルスゾーン、ブルックナーの素晴らしいのはいうまでもない。
    このセットのうれしいのは、ブラームスの交響曲第1番、モーツァルトのアダージォとフーガ K.546、ベートーヴェンの大フーガ(弦楽合奏版)op.133が久しぶりに復刻されたこと。自分の持っているCDは四半世紀前に販売された東ドイツ製のもので、それ以来のお目見え。
    演奏は重厚で堅牢。遅めのテンポで、弦主体の古いスタイルの演奏。充実感はこのうえなしで、個人的にはコンヴィチュニーの録音の中でもっとも好んでいる。高音の冴えが少ない古めかしい音だが、鑑賞には問題なし。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/07/06

    チャイコフスキーのアンダンテ・カンタービレとボロディンのノットゥルノを一枚で聞けるお得盤。どちらもセンチメンタルな曲の代表になるが、それにふさわしい情緒連綿たる悠然とした演奏。映画「転校生」をみるときのように追憶に浸って、茫然としたいときにはうってつけ。
    自分のもっている古いCDでは、チャイコフスキー→ボロディン→ショスタコービッチの収録順なので、こういう聞き方にはよいけど、この盤はボロディン→ショスタコービッチ→チャイコフスキーなので、リアルな殺伐さが突然介入してくる。製作者がちょっと意地悪したのかな、と邪推したくなる。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/02/08

    バッハはもちろん重要な作曲家なのだけれども、かみしもをきて正座しないといけないような謹厳でまじめで重苦しい雰囲気がある。世俗カンタータや無伴奏組曲の舞曲でも時に息苦しい緊張感が必要。でも、そのような音楽にはなじめない気分のときがあり、そのときにはテレマンがよい。およそ精神性はなく、聴衆を楽しませることには天下一品。しかしいかんせん作品の量が膨大で、どこから手を付けていけばよいのかわからない。お奨めは「ターフェルムジーク」であるけど、そのさきに進むのによいのがこのセット。「忠実な音楽の師」というタイトルはいかめしいが、中身はハープシコード独奏曲、各種楽器のソナタ、小オーケストラの合奏、歌劇のアリアなど雑多で多彩な内容。この曲集はテレマン自身による「ベスト・オブ・テレマン」という趣き。他に収録されているのも、小編成合奏に、もう少し規模の大きい合奏、管楽器の協奏曲、カンタータなどとテレマンの作品の多様さを反映している。演奏はおもにカメラータ・ケルンが担当し、中庸を旨とした安心できる内容。1990年代の録音なので、音質も問題なし。協奏曲とターフェルムジーク抜粋の2枚はDeutsche Harmonia Mundi 50th Anniversary Editionに収録されているのとかぶっているのだが、そんなことは気にしない。セール価格の安いうちにどうぞ。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/10/03

    これは朗報。1980年代前半に「音の詩人ディーリアス」と銘打たれたLPがまとめて発売された。ジャケットの水彩画が美しかった。そのときに収められたものと同じ演奏が収録されている。自分にとって懐かしいのは、メレディス・デイヴィス指揮の「レクイエム」「田園詩曲(説明では牧歌)」「村のロミオとジュリエット」とメニューイン/フェンビーの「バイオリンソナタ」集、グローブス指揮の「高い丘の歌」「海流」「人生のミサ」など。単品CDはあるがなかなか見かけないので、こうやってまとめられるのはうれしい。しかも最近の競合盤よりも魅力と味わいのある演奏だと思う。必ずしも万人受けする音楽ではないが、いろいろな発見のある音楽。ビーチャムやバルビローリ指揮の管弦楽曲には未収録があるようなので、それは別途入手する必要がありそう。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/30

    「夫婦の愛は神聖」というテーゼで書かれた「フィデリオ」1814年からわずか45年後の1858年に、このテーゼをコケにしたオペレッタが書かれたことにまず驚こう。巨大劇場で上演するような演目ではないので、こういう狭い空間で、若い歌い手を集めて、早めのテンポ(CDのプラッソン盤やマッティス盤との比較)にしたのは大正解。学芸会風の演出は細かいギャグをいれて、目を飽きさせない。とくにバレエの8人(男女)がチュチェを着たり、天使になったり、蠅になったり、地獄の働き手になったりと大活躍。彼らのスタントも楽しもう(とくに第3幕エンディングの蠅の踊り)。歌のほうもデッセーのコロラトゥーラ、ジャン=ポール・フシェクールの芸達者ぶり(実声とファルセットの使い分け)がとりわけみごと。ライブの収録にしたのも大正解(アンコールの「地獄のギャロップ」はたぶん最速演奏)。CDでは臨場感が消えて寒々しくなっているから。あと、指揮者の左にすべての弦楽器、右に管楽器を集めた昔風のオケ配置なのにも注目。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/15

    このセットではなく1980年代の初出盤を聴いての感想。1990年よりまえの巨匠の録音と比べるとベートーヴェンが20-30歳若返った感じ。ここのベートーヴェンは、楽譜にトリックやジョークをしかけたり、過度な奏法の要求を演奏者がクリアできるか試したり、新しい楽器を加えたサウンドがどうなるかを実験したりする、お茶目でいたずら好きで好奇心旺盛な進取の作曲家。こういう人物像を描くのに40代のノリントンと30代のタンはうってつけ。どんな曲でもティンパニ協奏曲になってしまう解釈と9番終楽章の行進曲の仰天テンポに驚こう。交響曲は6枚だったのを収録曲を組み替えて5枚組に再編成。ピアノ協奏曲は3枚組だったのを「合唱幻想曲」を外して2枚組に。そのためどれかが2枚にまたがっているはず。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2011/05/29

    ピアソラ・キンテートはバンドネオン、バイオリン、コントラバス、ピアノ、エレキギター。ヴァーサス・アンサンブルではバンドネオンがサキソフォンに、エレキギターがアコースティックギターに代わる。ピアソラの「つんのめるようなリズム」、高揚感、都会の孤独や寂寥、神経質ないらだち、こういうものはヴァーサス・アンサンブルにはない。そのかわりに気楽に聞ける。BGMで流し聞きのできるピアソラ演奏。「ブエノスアイリスのマリア」のマリア役がクラシック音楽の発声で歌っているのは企画のミスだと思う。録音が非常によいので、とくに「神秘のフーガ」での楽器の絡み合いは大きめのスピーカーで聞くのがよい。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/21

    1988年に吉田秀和が朝日新聞の月評で「アルヴォ・ペルトを知っていますか?」と問いかけたのが、この国で知られるきっかけになったとおもう。そのときは「Tabula Rasa」と「Arbos」しかCDショップには置かれていなかった。しばらくしたら、黒田恭一が「暮らしの手帖」で紹介していたと記憶する。そのあと、1989年4月29日のTBSドラマで池澤夏樹「スティル・ライフ」が田中裕子と南果歩の主演で放送され、BGMがこの2枚のCDだった。1990年に池袋の聖カテドラル教会で「ヨハネ受難曲」が初演され、ほぼ同時期に作曲者が来日していた。これはNHK教育TVのペルト特集で放送された。まあ、こんな具合に、ペルトが受容されていた時期があったことを記録しておこう。ちなみに1995年の忌まわしい出来事のあと、ペルトは音楽評論家にたたかれることが多かったこともあわせて記載しておき、ともあれ、懐かしいCDが復刻されることを喜ぶ。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/10/12

    吉田秀和氏が滞欧中にTVでみたという映像かもしれません。「世界の名指揮者」(新潮文庫/ちくま文庫)のベーム編に感想が書かれています。ご参考まで。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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