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Kitaraマニア さんのレビュー一覧 

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/03/23

    NHK交響楽団への客演によって、日本とは縁の深かったMaestro Suitnerも他界されてしまった。久しぶりにBrahmsを聴きたくなり、このCDを取り出してみた。ライブならではの高揚感といった並な言葉で評することの出来ない音楽がある。決して過去の東ドイツの政治を肯定するわけではないが、やはり今では滅多に聴けなくなった古きドイツの響きがここにはあり、スタイルは異なるが、フルトヴェングラーやコンビチュニーに通じる安定感、Brahmsに求められる重厚な音楽の造りである。先日、某公共放送でベルリン国立歌劇場のショート番組を流していたが、本管弦楽団について、現任監督が「政治体制が変わって、就任したときには埃をかぶった骨董状態だったが、自身の就任後に再び磨きをかけた。」といった旨のコメントを話していたが、あまりにも寂しいコメントである。この演奏については、この指揮者とオーケストラの四半世紀に亘るつながりが、音楽の構築やテンポの揺れにも安心感、自信といったものが感じられる。Suitnerの演奏は他者の追従を許さない孤高のBrahmsであると思う。襟を正して聴きたい演奏である。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/03/09

    現在、飛ぶ鳥を落とす勢いのラン・ランが、ショパンをどのように弾くのか、2年前の出張中にサンフランシスコ交響楽団との協演を聴く機会があった。ここでは、良く言えば、大変、明朗快活な演奏、悪く言えばアクロバチックな演奏だった。改めて、このCDを聴き直し、実演で受けた印象は変わっていない。聞き手の好みと言えばそれまでなのだが、ラン・ランの演奏には陰影といったものを感じることが少ない。短調の曲でさえ長調に聞こえる。これを一つの演奏スタイルではあるが、私などのように、ショパンの協奏曲に静的、また、事象の陰を演奏で表現してもらいたいと思っていると、全曲を聴き続けるにはつらいものが有る。技巧的には全盛期のホロビッツを凌駕するかもしれないが、ホロビッツには鬱的狂気といったものが演奏には感じられ、それが彼の弾くショパンなどはたまらない魅力でもあった。今後、かれの演奏スタイルがどのように変化するか解らないが、かつてのヴァン・クライバーンのようにはならないことを願っている。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/16

    顕 様のご質問ですが、悲愴に関しては、2分50秒辺りで、ホルン、クラリネットが1拍早く入っています。このために、他のパートとのずれが明らかに聞こえます。ラストコンサートと異なり、指揮のミスに関しての記載はありませんが、Toscaniniの入りの指示が間違ったのではないかと推測されます(ボエームでも本番で乱れたのは有名ですし)。Wagnerに関しては、前日のリハーサルでは「ジークフリートのラインへの旅」でティンパニの入りについての記憶障害を起こした部分の記録も残っています(ALTUS盤)が、本番ではタンホイザーの15分50秒辺りから16分30秒辺りまでが、バラバラになっており、ここで、指揮が中断したものと思われます。
    さて、肝心の演奏ですが、悲愴については、数あるファイナルコンサートの全てを聞いてはいませんが、このCDの音質は確かに格段に改善されていますし、当時のNBC交響楽団の力量を十分に捕らえています。また、上述の演奏の乱れは、如何にToscaniniの指揮に忠実であったかを証明しているとも言えます。
    演奏の内容については、やはり老いを感じさる部分もあり、悲愴については正規盤のMono録音のほうが力強く、優れていると思います。また本盤の第3楽章の欠落部位のつなぎも違和感をぬぐえません。Wagnerについては、一部の乱れは記録的価値以上のものは無いと思いますが(この辺りはToscaniniファンかどうかで判断が分かれるでしょう)、演奏全般としては、Wagner指揮者としてのToscaniniを知る上で、今回のStereo盤はMono録音を凌駕しています。Mono盤や他のStereo盤では捕らえられなかったToscanini-NBCの演奏美がここには有ります。
    以上、一部は万人向きではありませんが、特にWagnerはmust hearですので、評価は星4つです。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/01/12

    Bernstenの提唱で始まったPMFも20年を数えましたが、このDVDは第1回の記録であり、また巨匠最後の日本での記録です。リハーサルでは、体調の悪さも垣間見えますが、音楽に対しての情熱がそれに打ち勝ち、研修生のオーケストラを仕立て上げていく様子が大変貴重です。若き日の大植氏やMs. Alsopも出てきます。レジデント・コンダクターのみならず、PMFの卒業生が現在では、世界のあらゆるところで活躍しており、日本でこのような活動が行われていることを、是非確認していただければと思います。
    本番のSchumannの演奏ですが、DVDにあるVPOとの演奏(DG)に比べ、オケのメンバーが若い分、Bernsteinの個性がより強く反映され、第二楽章最終部での起立して演奏する弦楽器などは、CDには無い映像の威力を見せつけます。VPOとの演奏が、professionalであり恐らくはウィーン・フィルの枠組みが感じられる演奏であるのに比べ、本演奏は音楽の若々しさやBernsteinの試みを見て、聞き取ることができるので、彼の遺産としては独自の輝きを持つものと思います。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/01/12

    Finziの曲は、まだ日本では認知されているとは言い難いが、歌曲、合唱曲やを中心に美しい曲が残されているようです。残念ながら実演を聞く機会は有りませんが、本CDは、Finziの入門には絶好の演奏であると思います。演奏も録音もまとまりがあり、単にmeditationではなく、曲そのものが印象的に響き渡ります。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/01/12

    ブラームス、メンデルスゾーン、チャイコフスキーの協奏曲、バッハの無伴奏は、どうしても晩年のDGへ録音した演奏と比較せざるを得ず、解釈の深遠さ、また私個人としてMilsteinに抱いているバイオリンの音色という面では、全てが後年の録音のほうを好みますし、一般の方へは勧めます。年代のせいか、EMIの録音のせいか、バイオリンの音色に鋭さが無く聞こえ、MilsteinをMilsteinたらしめたクリスタルグラスのような艶やかな音色が今ひとつと思います。ソナタや小品は楽しめますが、同時代であれば、Heifetzのほうが録音としてはアウアー系の個性を良く捕らえていると思います。どちらかというと、Milsteinに興味を持たれた方が聞くべきCDであると思います。余談ですが、「ロシアから西欧へ―ミルスタイン回想録」を読まれることもお勧めします。一層、Milsteinへの思い入れが増すこと請け合いです。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/12/01

    総じて可もなく不可もなく、といった演奏に思います。値段が安いに越したことはないと思いますが、演奏の芸術性を論じるときにはコストパフォーマンスは評価要素にはなりません(1回聴いてお蔵入りなら、逆に高い買い物です)。演奏と録音は、さすがに現代の技術を反映して良いとは思いますが、聴いた後の感動はありませんでした。いわゆるブルックナーの大家と言われる方々(朝比奈、ヨッフム、チェリビダッケ、シューリヒト等)には彼らが解釈した、ブルックナー音楽の強烈な個性というものが感じられました。精神性で論じるのみでなく、音楽の造りの陰影や全曲を構成する上でテンポの設定という点でもです。正直、ブルックナーを聴きたいと思ったとき、この演奏を聴きたい、戻ってくる、という感想は得られませんでした。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/09/21

    早速、札幌交響楽団定期演奏会での会場販売で入手しました。ライブならではの荒さも若干ありますが、このCDでは、ヤナーチェクの一音一音は大変美しく、この指揮者と作曲家の特別な繋がりがよく解る秀演です。ドヴォルザークは、前回の6番交響曲のさわやかな快演とは異なり、低音から積み重ねた重厚な音造りで4楽章構成の楽曲を主題を明確にし楽章をつながりに必然性を感じさせる演奏は大変すばらしいです。録音もKitaraホールのすばらしさを良く伝えていると思います。是非、一聴をお勧めします。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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