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フォアグラ さんのレビュー一覧 

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     2014/12/10

    グリュミオーのモーツァルトといえば、コリン・デイヴィスとのステレオ盤が定盤になっているが、私はこの旧盤のほうをお奨めしたい。とにかく、これほどの美音を他で聴いたことがない。「トルコ風」の出だしから目がくらむほどだ。そう書くと音色だけの表面的演奏と思われるかもしれないが、実際はその反対で、品格のある申し分のないモーツァルトである。グリュミオーといえど、これほどの美音を聴かせてくれるものは多くなく、その意味でも貴重だ。

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     2014/12/05

    「愛と海の詩」は意外に名演がない。ショーソンのオーケストレーションは分厚く、豪勢に鳴らすことも可能だが、それでは「イゾルデの愛の死」みたいになってしまう。ショーソンの音楽はもっと淡く儚いもの。それゆえ、ピアノ伴奏で歌う歌手も結構いるのだが、やっぱりここはオケ版で聴きたい。その万全な演奏は、ロス・アンヘレス/ジャキャ盤のみといってよかったが、このロット/ジョルダン盤はそれを上回る出来であり、現在のベストだと思う。「シェエラザード」も大好きな曲であり、これも名演。ロットの細やかな歌いくちとジョルダンの巧妙なタクトが光る。

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     2014/11/07

    録音の少ないオークレールの貴重な初出盤。ラヴェルとバルトークはラジオ・フランスのスタジオ録音で、鮮明だが、きつく硬い音質がオークレールの良さを幾分スポイルしているのが残念。67年ボルドーでのライヴ(30代で引退したという情報は誤りか)はモノラルながら音質も大変よく、素晴らしい演奏が楽しめる。グリュミオーにも通じるフランス系ならではの伸びやかで明るい音色と端正な表現が、テレマン、ストラヴィンスキー、シューベルトという時代もスタイルも全く違う曲目のどれからも魅力的な音楽を引きだしていて飽きることがない。

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     2014/10/17

    70年代のブーレーズは私にとってアイドルだった。取り上げる曲も当時は未だ前衛といわれていたものでどれも新鮮だったし、ジャケットもかっこよかった。学校帰りにレコード店に寄り、ピンクフロイドかキングクリムゾンかブーレーズかどれを買おうかと迷いに迷った。今こんな尖がった指揮者がいないのもクラシック低迷の一因ではないかと思うが、間違いなくブーレーズのCBS録音は時代を動かしていたと改めて認識させられる。今回オリジナルジャケットとカプリングでのBOX化は望外の喜びであり、その装丁、音質とも満点の出来。久しぶりに聴いて驚かされるのは、その演奏の切れ味が少しも古びていないこと。「春の祭典」「ペトルーシュカ」はやはり超名演だし、バルトークもシェーンベルクも最高にスリリング。DG録音ではここにあるヒリヒリ感が完全に欠落してしまっている。今のブーレーズには興味がないが、かつてブーレーズと時代を共有できたことは幸せなことだった。

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     2014/10/02

    ドゥニーズ・ソリアノ(1916-2006)は、タリアフェロとのフォーレのソナタ(1934年録音)がかつてEMIから出ていて、いい演奏だったので覚えていた。録音はこれしか出ておらず、早くに活動を止めてしまったのかと思っていたら、この50年代末のラジオ・フランスへのスタジオ録音が出て驚かされた。聴いてみると、彼女の録音が出ていない理由もわかる。未だ40代そこそこなのに技巧の衰えが目立ち、第一線のヴァイオリニストとはいいがたい。むしろダルレのピアノが素晴らしく、それを聴くべきだろう。

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     2014/09/17

    ライナー&スティーヴンズの「カルメン」は同じソニーから52年のメト・ライヴが出ているが、出来栄えは断然このスタジオ録音のほうだ。スティーヴンズは美人歌手として有名だったが、声量はさほどなかった人のようで、ライヴでは声を張り上げオーバーな表情付けが鼻につき、ライナーのテンポについていけない失態もあった。スタジオ盤ではそんなことはなく、妖艶な歌唱を楽しめる。他の配役も強力で、アルバネーゼのミカエラ、メリルのエスカミーリョは全く素晴らしい。ライナーの引き締まった指揮も抜群であり、音質もよく、今尚「カルメン」の名盤として古びていない。なお、第4幕への前奏曲でプロヴァンス太鼓が使われていたり、グランド・オペラ形式上演としてバレエ音楽が挿入され、そこに「アルルの女」のファランドールが出てきたりという珍しい改変がある。

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     2014/09/16

    「三角帽子」は組曲版。ロペス=コボスはN卿で快演を聴かせてくれたが、30年前の彼は表情が淡泊でもうひとつのりきれていない。シャブリエもリズムが重く盛り上がらない。オケとの相性もよくないのかもしれない。スイス・ロマンドとのトゥリーナは一転して優れた演奏。

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     2014/09/12

    ローレンガーというとデッカへの60年代後半以降の録音が知られているが、先日EMIエレクトローラから出たヴンダーリヒのオペラ・ハイライト臭での歌唱が実に魅力的で、この人の全盛期は60年代前半ではないかと思っていたところにこのセットが出た。折り目正しく清廉な歌唱はシュターダーを思わせるところがあるが、一方でプッチーニやベッリーニとの相性も大変よく、全曲盤がないのが惜しまれる。歌曲では、ベーレントとのデュオが楽しい。お気に入りはガルシア・ロルカ編の「スペインの9つの古謡とロマンツェ」。モノーラルながらスタジオ録音が大半で音質もよい。

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  • 17人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/09/06

    上質の演奏揃い。オーケストラの魅力には抗しがたく、マズアの指揮もおおらかで、かつ決して平凡ではない。8番がやや力不足と感じたのと、ヤングの超名演のある1番は表現が古いと思ったが(マズア以外もそうなのだが)、他の曲はいずれもトップクラスの充実した名演。録音もよく、よい買い物をした。70年代はカラヤン、ヨッフム、ケンペ(急逝で頓挫)、バレンボイムらが全集録音を開始し、ほかにも優れた演奏が次々に出てブルックナー・ブームが起きた。そのなかでマズアの全集はほぼ無視された。マズアの評価は「どうしてこんな名門にボンクラ指揮者が」というものだった。(ハイティンクもそうだ)当時学生で音楽誌を熟読し、なけなしのお金でLPを買っていた私にマズアの選択肢はなかった。今回HMVの広告を見るまで存在すら忘れていただけに尚更その優秀さに驚いたのだが、新譜で出た時に無視した評論家筋には、音楽見識の未熟さという以上に「悪意」すら感じる。ここで好意的なレビューを書かれているリスナーの方々のほうがよほど公平だし、マズアの実力を再認識できて感謝している。

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     2014/08/11

    番号を目安に聴きはじめたら全然違う曲が流れてきて面食らった。私の大好きなKV515が第2番と表示されている。KV516が第3番だ。いつから表示番号が変わったのだろう。演奏も期待にそうものではなかった。シネ・ノミネはシューベルトが素晴らしかったが、このモーツァルトでは合奏の緻密さが減退し、アクが強くなっているように思える。この団体も結成40年。ブダペスト、アマデウス、スメタナ、アルバン・ベルク等四重奏団は年季が入るほど馴れ合いから粗いアンサンブルになることが多く、シネ・ノミネも前例どおりのようで残念だ。録音も残響過多でマイナス。

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     2014/08/03

    グラウプナーはバッハと同時代人で当時の作曲家人気ランキングでは、1位テレマン、2位ヘンデル、3位グラウプナー、7位バッハだったそうだ。今では忘却の作曲家だが、ドイツのマイナー・レーベル(cpo、MD+G等)で世界初録音が続き、再発見が進んでいる。このソプラノのための教会カンタータ集を聴いても、並の作曲家ではなかったことは明らか。実に美しい音楽だ。フォイエルジンガーのノンヴィブラートによる歌唱も素晴らしく、バーゼルのコンソートもいい味を出している。これだけの実力者の大半の作品が未開拓というのは大きな楽しみでもある。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/07/26

    これは本当に鮮烈な演奏だ。第1楽章提示部のリピートをしない演奏は久しぶりに聴いたが、バッティストーニは音楽をとにかく前に進めたいのだ。その第1楽章そして続く第2楽章のわくわくする躍動感は全く素晴らしい。終楽章大詰めでのアッチェレランドがこんなに見事に決まったのもはじめて聴いた。眩しいほどの若さ、青春交響曲極まれり。そして何より凄いのは、客演でこれだけオーケストラを乗らせ、しかも乱れがないことである。マゼールの死に落胆していたところに、こんなに素晴らしい才能の登場を見つけられて幸せだ。録音も超優秀。

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     2014/07/04

    今回のワーナーによるリマスタリングは大半は成功と言っていいのではないか。例えば、ロッシーニ序曲集。ほぼ同年録音のガンバ指揮のロンドン盤と比較して、カラヤン/フィルハーモニアの寝ぼけた音にはあきれていたのだが、このリマスタリング盤ではガンバのエロクエンス盤と鮮度、色彩、音の抜けとも遜色なくなっている。ベルリン・フィルとの録音はあまり変わった印象がないが、フィルハーモニアのものは良くなったものが多い。この頃のカラヤンは未だ「レガート・カラヤン」になる前であり、音楽をくどくせず、明快で颯爽とした指揮ぶりが大そう好ましい。立ち上がりの鈍い録音が足を引っ張っていたのが今回改善されたことで、充分に楽しめるセットになっている。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/06/02

    ガーディナーがまだモダン楽器のアンサンブルでバロックをやっていた時代の録音でいわば過渡期だが、そんなことどうでもいいくらい素晴らしい演奏だ。誕生日のオードのなんという輝かしさ、楽しさ、一方で葬送音楽の悲痛極まりない盛り上がり。とても300年も昔の音楽とは思えない。それを最高の歌唱で聴かせる独唱、合唱。ガーディナーの最高傑作の一つだと思う。録音も、この後のフィリップス、アルヒーフよりはるかに生々しく、美しい。パーセル入門にも最適。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/05/23

    第1集と同じく、遅めのテンポによるスケールの大きな演奏である。マゼールというと、次はどういう仕掛けをしてくるかという興味が先に立ってしまうが、この演奏を聴いていて、それは誤りであると気付いた。ここには80代半ばにさしかかった指揮者が少しも弛むことなく巨大かつ繊細な表現をなしえた至芸がある。先入観なく現代の巨匠の演奏を堪能すべきだ。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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