Keyco インタビュー
2008年8月28日 (木)
text : HOSAKA & HORITA(HMV)
家具であれ音楽であれそうだと思うんですけど、
KEYCO もう既に、私にとっては自然なことになって来てますけど、プライベートをさらけるという意味では難しいものがあるかもしれないですよね。ただ、 たまたま私が好きなアーティストというのが、どちらかというと、自分の内面やプライベートとか人生観とか.....そういう人間的なものを音楽に反映させる人が多かったんですね。エンターテインメントとして全てのプライベートをシャットアウトしてアーティスト像を創り上げるやり方も否定するつもりはないんですけど、やはりライフスタイルと密接に音楽を生み出しているアーティストに心惹かれる。。。今回の作品でカバーさせてもらったアーティストの方々なんか、まさにそうですし。 --- 「上を向いて歩こう」にしろ「花」にしろ、まさに、歌い手のライフスタイルや思想を心の奥底から本当に思い描いているものを作品にしているものですもんね。 KEYCO ソウルを感じるんですよ。「上を〜」にしても「花」も「People〜」もソウルミュージックなんですよ、私にとって。彼らの歌からメッセージというか祈りに似たものを受け取るんです。非常にポジティブなね。心に自然に湧き上がる感情と直結しているから唄にソウルがこもる、ソウルが宿るんだって、そう思います。 --- 最近、いわゆる、ロハスとかエコという言葉だけが流行っていて。本質的なところが見えなくなってきているところで、そういうソウルというのは本当に大事ですよね。 KEYCO そうなんですよね!あと、ゴミ問題とかも真剣に考えなきゃマズイですよね、ってなんかすごく話が大きくなって来てますけど大丈夫ですか(笑)。 --- いやいや(笑)。続けてください! KEYCO では(笑)。あの、エコエコっていうのもね、その言葉の意味が企業のイメージアップに繋がるから使うっていうのも多くなってしまってきている気がするんですよ。でも現状はどうなんだろう?それをアピールする企業の社員の意識はどうか?とか、実生活で何か実践してんのかしら?とかね(笑)もちろん、こうした流行がいろんな人の意識改革のきっかけになってゆくことは良いことだと思うのですが、流行りが終わったら“ハイ、オシマイ”なんて、そんなことじゃダメなわけでしょ?きっかけをつかんだら個々に勉強してみる。実践してみる。そうしていくうちにいろーんなことが見えてくる。で、心から“そうだよなー、やんなきゃマズイよなー”って思った時、本当に意識が改革されるんだと思う。 --- なるほど。では、子供を産んでから、Keycoさん自身の音楽の聴き方自体も変わって来ましたか? KEYCO 年齢を重ねてきたということもあるとは思うんですけど、よりメッセージに関心が向くようになって来たと思います。表面だけじゃなくて深い部分を知りたいっていうか.....。 --- (笑)。なんかKeycoさんが掲げている「部屋聴き」という言葉がそのまま、インタビューで発言されている言葉を集約していますよね。 KEYCO 日常に普通に流れている音楽であって欲しいかなっていう感じですね。昔はね、例えばダンスホールの曲を演っていた時には、もう、クラブに行くときに車の中でがっしがしに流してもOKみたいな曲をイメージして創ったりしてました。でも今回は自分のライフスタイルに合ったもの。掃除機かけながらとか、ご飯作りながらとか、ほっと一息ついた時にとか、そんな時間に普通に聴けるカンジ。そういえば子供を産んでから、ティータイム的なゆっくりした流れの中に身を投じる....とか、一瞬深呼吸して考える.....とか、そんな時間が人間には大事だなぁって改めて気づかされた気がする。今回のCDは、そういう時間のお供にBGMとして流してもらえたら嬉しいなぁ。 --- なるほど。では、最近はまっている日常の趣味のようなものってありますか? KEYCO そうですねぇ、うちの子、絵を描くのがもの凄く好きなんですよ。放っておくとモノも食べずに一日中ずっと描き続けているくらい。それが結構周りの人にも好評で。海を越えてファンがいるくらい(笑)!その絵の額縁は私が創るんですけど、或る程度作品がたまったら、個展をひらいたりしてみようかなと考えていますね。趣味というのとはちょと違うかもしれないですけど(笑)。ゆくゆくは世界に向けても発信していきたいなって思っていますね。 --- (笑)。では、最後に作品の話を!このインタビューを読んでいただいたみなさんに最後にメッセージをお願いします! KEYCO 今回の作品はカバーが中心ですが、大事に歌い継いで行きたい普遍的なソウルミュージックを、今の等身大なKeycoが唄っているというところを感じてもらえたら嬉しいですね。あと、今回はインディーからリリースすることになったんですが、それ故に自分が思い描いている世界をCDジャケットからサウンドの方向に至るまで、よりダイレクト
に表現できたんじゃないかと思っています。なので今まで以上にリアルな私を感じてもらえると思います。普遍的に残っていくイイ音楽を皆さんとシェアしたい!ずっと大事にしていきたい!ってそんな作品なので、どうぞ聴いてくださいね!
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