パウラ・モレレンバウム独占インタビュー!
Wednesday, August 27th 2008

パウラ・モレレンバウム、アルバム『テレコテコ』を語る text by Yutaka Oikawa(HMV)
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『テレコテコ』のアルバム・コンセプトについて
![]() --- 1曲目の「テレコテコ」がそのままアルバム・タイトルになっていますが、どうしてですか? パウラ・モレレンバウム(以下パウラ) この曲は1942年のボサノヴァ以前のサンバの曲で、歌詞を見ると、奥さんか彼女が待っている家に、タンボリンを叩きながら街中をふらふら歩いているという、ボヘミアンな内容なの。そのイメージがこのアルバムに合っているのではないかと思ったんです。また、そのサンバが後にジャズやクラシックの影響を受けてボサノヴァにつながっていくので、それもタイトルに相応しいと思いました。更に、「テレコテコ」とはタンボリンを叩く音、擬音語なので、海外で発売する時に訳さなくていいのかな、と思ったのよ。 --- 昨日ライヴを観させていただきましたが、冒頭タンボリンを叩きながら登場されましたね。お祭りっぽくて良かったです。 パウラ そう、それを表現したかったの。
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アルバムのアートワークからしてレトロ風ですが、1曲目が終わり2曲目の「カーニバルの朝」になるとスクラッチ音が入って、いきなり意表をつかれたのですが(笑)、このアイデアはパウラさんのものですか?
パウラ このアイデアはアレンジャーのアントニオ・ピント(Antonio Pint)のものよ。ブラジルではこれからこのアルバムが出るのですが、ブラジル盤は日本盤と違って1曲目が「カーニバルの朝」なんですね。だから、出だしがいきなりスクラッチ音なので、CD工場から電話があったのよ、「これ何かの間違いじゃないでしょうか?」って(笑)。
パウラ そう、それが私達の狙いだったの! というのは、この曲は世界中で最も美しい曲で、「イパネマの娘」のように有名だから、例えばパーカッションの部分も皆の意表をつくようにしたかったの。この曲には坂本龍一が参加しているのよ。
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そうですね。アルバムの中の他の曲にもあてはまるのですが、昔の曲をそのままカバーするのはつまらないというか、意味が無いので色々なところに、様々な仕掛けをしているような気がするのですが。
パウラ 昔の曲をそのままやってしまったら音楽の教科書、授業みたいになってしまうので、そういうことはしたくなかった。新しい世代が聴いてくれるような内容にしたかったので、そういったびっくりさせるような要素も入ってます。このアルバムはボサノヴァを創った人たちが、何に、どのような音楽に影響されてボサノヴァを創ったのかを探っているアルバムなのです。アコースティックな部分を入れつつ、エレクトロニックな部分も入れたかったの。
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坂本龍一さんと再び共演して、今回何か面白いエピソードはありましたか?
パウラ 当初サカモトには2曲送ったのですが、彼が「カーニバルの朝」をやりたいと言ってきたの。それでギターとパーカッションと仮のヴォーカルを録音したものを送り、それに彼がピアノを乗せるということだったのです。そうしたら、彼から、まるで1枚のアルバムが出来るくらいのたくさんのバリエーションが送られてきて(笑)、その中から今回のを選んだのよ。ご存知のようにサカモトはブラジル音楽に造詣が深いですよね。
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3曲目の「さよならなんて言わないで」と続く4曲目「サンバとタンゴ」には旦那様であるジャキス・モレレンバウム(Jacques Morelenbaum)のチェロが入ります。彼のチェロが入ると雰囲気がガラっと変わります。今回は全曲ではなく、曲によって参加していますがなぜですか?
パウラ う〜ん。あなたが言っているとおり、ジャキスが入ると確かに雰囲気が変わるのですが、ただ今回のアルバムは「パウラとジャキス」のアルバムではなくて、自分のアルバムの中にジャキスがアーティストとして入ってもらうというかたちを採りました。そのうちまた一緒にやると思うわ。
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【パウラ・モレレンバウム・バイオグラフィー】
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ブラジルを代表するボサノヴァ・シンガーのひとり、パウラ・モレレンバウムはリオ・デ・ジャネイロ生まれ。プロとしてのキャリアを1980年,セウ・ダ・ボカというコーラス・グループのメンバーとしてアルバムをリリース、ブラジル国内をツアーしたことに始まる。82年2枚目のアルバムのミュージカル・ディレクターだったジャキス・モレレンバウムと知り合い、結婚。ソロ・シンガーの道を歩み始め、同時に女優としても活躍する・・・
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