【発売】ベルティーニ&シュトゥットガルト放送響/SWR録音集(5CD)

2024年01月12日 (金) 06:15 - HMV&BOOKS online - クラシック


全曲CD初出! ベルティーニ得意のレパートリー
貴重な東京ライヴを含むシュトゥットガルト放送響とのホットな名演集


ケルン放送響や東京都響との名演の数々で日本にも多くのファンを持つガリー・ベルティーニ。彼がシュトゥットガルト放送響と遺した演奏が南西ドイツ放送のマスターテープから初CD化。いずれもベルティーニ得意のレパートリーで、シュトゥットガルト放送響との初顔合わせから1996年の来日公演のライヴを含む、資料としても貴重なボックス・セットです。
 ベルティーニは現モルドヴァ(当時はルーマニア領)に1927年に生まれました(生年に関しては異説あり)。母は生物学者で医師、父は詩人で翻訳家だったと言います。子供のうちに一家はパレスチナへ移住。ベルティーニはヴァイオリンを学び、ミラノのヴェルディ音楽院に進みましたが、その後パリのエコール・ノルマル、パリ音楽院、ソルボンヌ大学で作曲、指揮、音楽学を学びました。その後はイスラエルで活動。1955年に合唱団「Rinat」(現イスラエル国立合唱団)を創設、1965年にはイスラエル室内アンサンブル(現イスラエル室内管)を創設し、ジョスカン・デ・プレから同時代の新作までを演奏してイスラエル楽壇に多大な貢献を果たしました。メニューインに招かれてヨーロッパ・デビューをイギリスで飾ったのは40歳近い1966年のこと。ドイツ・デビューは更に遅く、1971年。その後は着実に活動の場を広げるとともに評価を高め、ケルン放送交響楽団の首席指揮者やフランクフルト歌劇場の音楽総監督などを歴任しました。
 シュトゥットガルト放送響には1978年4月に初登場、その時の演奏がここに収められたベルリオーズの『幻想交響曲』ですが、初顔合わせとは思えない繊細緻密かつダイナミック、緊張感に満ちた演奏を展開しています。5か月後には同じ作曲家による序曲をスタジオ収録するために招かれており、デビュー・コンサートが成功であったことがうかがわれます。オーケストラに対するベルティーニの要求は厳しいものであったと伝えられていますが、1971年から77年まで首席客演指揮者を務めたチェリビダッケに練磨されていたシュトゥットガルト放送響との相性は良かったものと思われます。その後もベルティーニは客演を続け、1996年秋には楽団の日本ツアーを指揮しました。このセットの冒頭と最後に収められた演奏は、そのツアーでの録音から採られています。
 日本ではマーラー指揮者の印象が強いベルティーニですが、古典派からロマン派では引き締まった造形から熱い情熱がほとばしるような演奏を聴かせます。ここに収められたのは、いずれも彼が得意とした曲ですが、ハイドンの2曲とモーツァルト、シューベルトは録音では初出レパートリーのようです。モーツァルトとハイドンにおける品格、シューベルト『未完成』に聴く表現の振幅の大きさが聴きものです。ロマン派以後のレパートリーでは『イゾルデの愛の死』のクライマックスにおける圧倒的な高揚感と、その後に続く浄化された響きに息をのみます。ドビュッシーでは、オーケストラと合唱の妙なるサウンドから官能性が立ち上る様は耳をとらえて離しません。
 すべて南西ドイツ放送(SWR)のオリジナルマスターからのマスタリングですが、1980年代のライヴ録音の一部で演奏ノイズ、電気的なノイズ、左右チャンネルの偏りが少しあります。(輸入元情報)

【収録情報】
Disc1
● モーツァルト:交響曲第40番ト短調 K.550

 録音:1996年12月1日、東京芸術劇場(ライヴ)
● ハイドン:交響曲第53番ニ長調 Hob.I:53『帝国
 録音:1985年1月25日、 Liederhalle Stuttgart(ライヴ)
● ハイドン:交響曲第95番ハ短調 Hob.I:95
 録音:1983年2月3日、 Liederhalle Stuttgart(ライヴ)

Disc2
● ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 Op.92

 録音:1995年4月13日、Liederhalle Stuttgart(ライヴ)
● シューベルト:交響曲第8(7)番ロ短調 D.759『未完成』
 録音:1996年11月8日、Staatstheater Karlsruhe(ライヴ)

Disc3
● ブラームス:交響曲第1番ハ短調 Op.68

 録音:1996年11月8日、Staatstheater Karlsruhe(ライヴ)
● ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 Op.90
 録音:1985年1月25日、Liederhalle Stuttgart(ライヴ)

Disc4
● ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14

 録音:1978年4月14日、Liederhalle Stuttgart(ライヴ)
● ベルリオーズ:『ベンヴェヌート・チェッリーニ』 Op.23〜序曲
 録音:1978年9月28日、Liederhalle Stuttgart(セッション)

Disc5
● ドビュッシー:選ばれた乙女 L.62

 イレアナ・コトルバス(ソプラノ)
 グレンダ・モーリス(アルト)
 シュトゥットガルト放送合唱団
 録音:1984年9月、SDR Funkstudio Stuttgart(セッション)
● ワーグナー:『さまよえるオランダ人』〜序曲
● ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』〜第1幕への前奏曲
● ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』〜イゾルデの愛の死
 録音:1996年11月28日、東京芸術劇場(ライヴ)

 シュトゥットガルト放送交響楽団
 ガリー・ベルティーニ
(指揮)

 ステレオ録音

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