シンフォニーだけ聴いての感想だが、良く言えば超オーソドックス。悪く言えば超無個性。サバリッシュが辿り着いたブラームスの結論がこれだと思うと、あまりにも寂しい。もっと言うならば、誰が指揮をしてもこれくらいの演奏は出来るのだ。巨匠の芸風に一番遠い存在とも言えよう。この録音から10年余りを経た彼も80歳になる。是非、名実共に恥じないような再録音へ期待を寄せたい。

ウィーン・フィルの音に限れば、艶やかで、美しい古き良き時代のウィーン・フィルサウンドの名残が聴ける。 ベームの棒は、集中力が途切れがちで、特に１、２番ではテンポの遅さと相まって、スケール感があると言うより、間延びしているように聴こえる。 マシな３、４番にしても、ベーム自身 の老いの影がちらつく。同じ聴くなら ＢＰＯとの旧盤がベストであろう。

下の方で誰かも言っている通り、ベーム、カラヤン、ヴァントなどの「大指揮者」とは比べられないものの、総じて格調高い「佳演」だと思います。値段も安いので、ブラームス交響曲全集のコレクションの一つに加えてもいいかもしれません。音質はやや物足りないですが、オケと録音時期を考えると、仕方ないでしょう。

ブラームスはドイツの北部か東部のオケが合う。Skdもいい。暗くくすんだ音色、重く厚ぼったい響き、木の香りとほんのりした暖かさ。ザンデルリンクは、こうしたオケを生のまま活かして、真っ当なブラームス像を具現している。しかし、より深い味わいがあるのは、ＮＹやロンドンのオケを振ったワルターやモントゥーの録音だ。音楽ににじみ出る人徳の差というべきか。

この人のブラームスは最高であり、この全集も素晴らしい。しかし、ＳＫドレスデンとの旧盤の方が更に良かった。旧盤が忘れ去られるとすれば、こんなに残念な事は無い。

まだこのＣＤは発売されてないが、私のエア・チェックテープで確認した印象ではこの日の演奏よりも２日前の１０月１６日NHK収録の日の方が、演奏の集中度と完成度は高いようだった。１６日のCD化を私は望む。

同指揮者の９０年代のライブ録音盤での音質をも凌ぐほどの凄いリマスタリング盤が出た！１番のフィナーレのあまりの美しさ力強さには、生きる希望を与えられた気がしました。絶対にお薦めします。偉大な指揮者のご冥福をお祈りします。

ちょっと期待外れでした。75年の1番（それも3月22日）に比べると、不完全燃焼で終わっちゃったようです。逆にマイスタージンガーは、ゲネプロとは言え、立派な演奏で重厚な響きが心地よくさすがでした。最後にDr.ベームの「Danke」が聞こえ何かほのぼのとする一言です。

安いこともあってかこの全集への評価はすこぶる高い。確によい演奏だ。最高かどうかはわからないが、良質といったところか。３.４番が特によいと思う。しかし、時々生ぬるいと思うのは僕だけだろうか。勿論よい演奏だが、ほかの指揮者の全集も二つぐらいは持っていてほしい

これってステレオ録音？モノラルに聞こえる。それに音の輪郭がはっきりしない。ブラームスは4楽章がなかなかの熱演だから余計に残念。イタリアの１楽章はリピートしてないね。これも残念。ボールト好き専用のCDだ。