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eroicka さんのレビュー一覧 

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/03/20

    クナは、戦後バイロイト音楽祭が再開された51年から64年まで毎年のようにパルジファルをバイロイトで演奏し、その録音も残っているが、その中でもこの51年の演奏が指揮も歌唱も白眉のものといわれている。残念ながら3種類ほどしか聴いていないので、詳細な比較検討は出来ないのだが、有名な62年のPhilipsのステレオライヴ盤よりかなりテンポが遅く、好調時のクナらしい悪魔的な呪縛感や蠢く黒い情動のうねりが冴え、月並みながらさすがといわざるをえない。好不調の落差が大きく好悪の分かれるクナだが、真骨頂を知るには最適の名盤だ。

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     2013/03/20

    クナは、戦後音楽祭が再開された51年から64年まで毎年のようにバイロイトで演奏し、その録音も残っているが、その中でもこの51年の演奏が指揮も歌唱も白眉のものといわれている。後年のPhilipsのステレオライヴ盤よりかなりテンポが遅いが、好調時のクナらしい悪魔的な呪縛感や蠢く黒い情動のうねりが冴え、月並みながらさすがといわざるをえない。好不調の落差が大きく好悪の分かれるクナだが、真骨頂を知るには最適の名盤だ。LPで正規ルートで発売された音源だけに、モノラルでも十分に鑑賞に値する音質だ。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/03/12

    初期の3作品以外はバラで持っているが、フルヴェンの有名なロンドンでのセッションLP録音は無論、バイロイトライヴもクナやカラヤン、カイルベルトのものはdeccaやEMIの録音したライヴで演奏や音質には定評があるし、へーガーのタンホイザーも良質のセッション録音で録音年代のわりに聴きやすく演奏もロマン的だ。安いので文句を言うのは粋ではないが、指輪は駄目だとまでは言わないまでも、これらの名演奏に比べれば、音質以外は著しく見劣りする。50年代ならカイルベルトやクレメンス・クラウス、クナ、ケンペらが優れた全曲演奏をライヴで残しているのだがら、画竜点睛を欠くとの謗りは免れまい。安い音源をステレオ・モノラル取り混ぜてというのはコンセプトの統一感を欠き、最初期の作品以外は、モノラル録音で構わないから往年の名演奏にこだわってほしかった。

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     2013/03/08

    サヴァリッシュといえば、リヒャルト・シュトラウスやワーグナー、ブラームス、シューマンなどでの堅牢なアンサンブルと造形力を生かした演奏が印象的だが、シューベルトでも素晴らしい名盤を残している。緻密で美しい5番や端正で活気ある「グレート」も昔のSKDの響きを生かした良い演奏だが、印象深いのは「未完成」。悪く言えば個性の薄いサヴァリッシュのイメージと異なり、遅いテンポで特に第2楽章はいつになくロマン的である。30年以上前、名指揮者ベームの追悼演奏会か、ベームの代役何かかで、ウィーン・フィルを指揮して未完成を演奏したのを、FMで聴いたことがあるが、それを思い出す。そのウィーンでの演奏は、かなり遅いテンポに美しい歌心と芳醇なオケの響きが印象的で、同様にテンポは遅いが構成感を重視したベームの演奏とは異なり、N響での端正で生真面目な演奏ぶりとは違ったロマンティックな演奏ぶりに驚かされた記憶がある。FM放送の貧しい音からもムジークフェラインザール?に溶け込むホルンや木管、弦の響きは実に美しさは感じられた。亡き先人を弔う悲しみが生んだ名演奏だったのだろう(OrfeoやAltusからその音源が発売されないだろうか)。それから月日は経ち、当時はまだ50代だったサヴァリッシュもまた天寿を全うした。クライバーンやマリー・クレール・アランが相次いで鬼籍に入ったが、懐かしい名演奏家が去るのはさびしいものだ。

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     2013/03/02

    LP末期に親しみ個人的にも思い入れのある名盤。四半世紀すぎた現在聴いてみても、その会場の熱気がそのまま真空パックされたかのように新鮮に聴こえてくる。破綻のない技術、激しい情動、きらめく音色、何もかもが素晴しい。当時はチャイコフスキーとラフマニノフの協奏曲がLP1枚ずつバラ売りで1枚2500円もしたが、それこそ何度も暗記するほど、そして溝が磨り減るほど聴いた。アルゲリッチのチャイコフスキーは、このコンドラシン盤のほかにも、デュトワやアバドと共演したものなどがあるが、テンションの高さではこのコンドラシンと共演したものが最高だ。アルゲリッチのラフマニノフも卓越した技と激しい情念が印象深い。シャイーの指揮も覇気と若いしなやかさがあって、終幕にいくにつれ白熱する。ラフマニノフの協奏曲第3番の代表的な音源であることは未だに変わらない。いずれの演奏もライヴ会場の雰囲気(咳払いなどはカットしているが)を30年近く経った今にそのまま生々しく伝え、眼前で音楽が演奏されているような錯覚を覚えさせる。

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     2013/03/02

    LP末期に親しみ個人的にも思い入れのある名盤だが、四半世紀すぎた現在聴いてみても、その会場の熱気がそのまま真空パックされたかのように新鮮に聴こえてくる。破綻のない技術、激しい情動、きらめく音色、何もかもが素晴しい。当時はチャイコフスキーとラフマニノフの協奏曲がLP1枚ずつバラ売りで1枚2500円もしたが、それこそ何度も暗記するほど、そして溝が磨り減るほど聴いた。チャイコフスキーは海賊盤以外では、このコンドラシン盤のほかにも、デュトワやアバドと共演したものなどがあるが、テンションの高さではこのコンドラシンと共演したものが最高だ。ラフマニノフも卓越した技と激しい情念が印象深い。シャイーの指揮も覇気と若いしなやかさがあって、終幕にいくにつれ白熱する。ラフマニノフの協奏曲第3番の代表的な音源であることは未だに変わらない。これらの名盤はライヴ会場の雰囲気(咳払いなどはカットしているが)を30年近く経った今にそのまま生々しく伝え、眼前で音楽が演奏されているような錯覚を覚える。

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     2013/02/25

    アメリカのオケとの共演より欧州のオケとの共演の方が、彼の鋭角的な造形と乾いたサウンドという個性を、欧州のまろやかなサウンドが中和して、良い味をかもし出す。セルもショルティと違い、力でオケに自己流を押し付けるのではなく、自らの個性を前面に出しつつも自然にオケと調和しながら演奏していく。時にはドボ8のように派手でセルらしからぬ演奏もあり、面白い。SONY時代のものが彼の真骨頂だとしても、これらの名盤は捨てがたい魅力を放つ。ドボ8のほか、シベ2やブラ3などが白眉で、CBS音源とは違った滋味深く熱い演奏となっている。

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     2013/02/22

    有名なアマデオの全集やDeccaのセッション録音に比べて、ライヴらしくアグレッシブで自由闊達な演奏だ。セッション録音も素晴らしく同じ傾向は感じるのだが、この録音は勿論、60年代以降のザルツブルクのライヴやウィーンでのライヴ盤などを聴いてしまうと、煌きや自在さという面で、やはりグルダはライヴが似合うとしか思えない。彼が愛したジャズにも似た一期一会の即興性にも通じるところがある。音質もモノラルではあるが比較的良好だ。もっと早くこの音源が発掘されなかったのが残念だ。

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     2013/02/22

    個人的にすでに持っている音源も多いが珍品もいくつか収められ、価格も含めて良心的な企画だ。ライヴ録音など一部をのぞけば、協奏曲や室内楽録音を網羅している。10枚程度集めただけの中途半端なBOX企画とは一線を画している。確かに音質はEMIなりで復刻専門のレーベルに比べると、ノイズ削減が先され音楽の持つ雰囲気や響きの風合いが薄まってしまうのは惜しいが、勝手にエコーを加えたり擬似ステレオにしたりするDocument系やイタリア系マイナーレーベルのわずらわしい音質よりはマシだ。コルトーの演奏はあらえびす氏の本などにみられるように、戦前は、ロマンや粋、香気の高さが賞賛され名盤の代名詞との評価であったが、技巧の弱さに対する批判がつきまとい、いまやティボー同様に前世紀の遺物呼ばわりされることが多い。確かにこうして聴いてみると、晩年のみならず壮年期から技巧的に綻びのある演奏も少なくなく、現代の正統派のピアニストでは許されないだろう。ただ、昔のそうした大らかさが芸術表現の懐の深さをかたちづくった部分も大きく、今でも往年の巨匠に惹かれる人が絶えないのもまた事実である。これだけの音源が一挙にそろうのは珍しいので、興味ある方は早めにお取り寄せになったほうがよいだろう。

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     2013/02/21

    この公演の直後の1954年4月〜5月にかけてバックハウスは来日しており、東京や兵庫、京都、名古屋などで公演した。日本での公演録音は、上田仁指揮東京交響楽団との「皇帝」ぐらいしか残っていない模様だが、曲目は、ここに収められたベートーヴェンは勿論、バッハ、ブラームス、ショパン、シューマン、シューベルトと、彼としては幅広いものだたようだ。当時の新聞を見たり、実際に公演を聴いた方の話を聴いたりしたが、まだ戦争の傷のいえぬ当時の日本では、メニューインやハイフェッツなどと並び、大変なセンセーションを巻き起こしたのは間違いない。これが、音楽評論だけでなく文化人の間でも日本でのバックハウスに対する評価を高める一因になっただろう。その意味で、バックハウスという名前に興味のあるならば、この当時、心技体が充実していた巨匠の辛口ながらもロマンがにじみ出るような演奏を聴いておくべきではなかろうか。堅牢でケレン味のないモノラルのベートーヴェン全集と同じような表現だが、ライヴらしい即興性と熱さが感じられる。小品も温かさがある名演だ。おそらくこのような演奏が日比谷公会堂などに鳴り響いたのであろう。よく録音を残してくれたものだと感心するが、一方、廃盤にせずにコンスタントに市場に出せるようにしてもらえないのか、とも思う。

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     2013/02/21

    バックハウスが亡くなる直前、最後のリサイタル。老いに加え体調の悪さも手伝って、綻びが目立つうえ、体調悪化で中断してしまった曲もそのまま記録されている。老いた腕で持つ筆には粗も目立ちながらも、逞しい筆致で禅につらなる枯淡の境地で山水を描ききる優れた水墨画をみるような印象だ。大曲よりむしろ、シューマンやシューベルトの小品に溢れる温かさと諦観が素晴らしく、この小さい曲を通じて深い音楽を聴かせており、この巨星が消えゆく最後の光芒に相応しい1枚だ。最近バックハウスの音源は冷遇されているが、特にこのアルバムは人類の文化遺産であり、未来永劫廃盤にしてはならない。

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     2013/02/12

    前からイタリア系のマイナーレーベルから出回って知られた音源だが、よく正規ライセンスを得て発売できたものだと発売当時は感心したものだ。まだ若いグールドが渡欧して盛んに演奏会に出ていた頃の記録の中では珍しさ、出来栄えともに出色のものだ。おそらくカラヤンとはこれが一期一会だろう。比較的普通の造形の演奏だ。ドイツ的な暗い響きのオケを速いテンポで颯爽と雄渾に演奏するカラヤンに、グールドは若々しい清新さで応えている。慣れていないカラヤンとベルリンフィルの前で萎縮したのか、グールドはいつもの個性を強く主張せず、カラヤンともども己の芸風を矯めて歩み寄って立派な「協奏曲」の演奏という共同作業をしている。それがこの演奏の素晴らしさを生んでいる。随所でグールドは青春の瑞々しい叙情を表現しており、スタジオなどにこもらず、もっと協奏曲で火花の上がるような名演を残してくれたら、と惜しまざるを得ない。カラヤン十八番のシベリウス5番は、グールドとの協奏曲の印象がかすむほどの名演。このライヴらしい熱気は後年のセッション録音からは聴かれない。この一夜でこれだけの贅沢な音楽経験ができた聴衆がうらやましい限りだ。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/02/10

    ミュラーをはじめ往年のワーグナー歌手のオーラに圧倒される。歌のスタイルは古さがあってもこれだけのスケールを出せる歌手は、いまのバイロイトには何人もおるまい。エルメンドルフの指揮は節度ある引き締まったオペラ的手腕の中にロマンがにじむ。何よりオケやコーラスの神々しさが当時のバイロイトの神聖さを象徴している。3割程度もカットされていて、特に歌合戦の場面は物足りないのが難だ。しかし、1930年の録音としては存外に音は悪くない。英国のパールレーベルから出ているCDより聴きやすく整えられている。

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     2013/02/06

    15年ほど前に某大手出版社から出ていた音源つき解説本の付録に入っていた音源。68年のスカラ座なので当然冴えないモノラル録音だ。アバドの若々しい気力と覇気を聴くためのCD。ギャウロフはさすがだが、他の主役級の力量のバラつきが大きいのは残念だ。どうせなら、77年のスカラ座公演のステレオ音源を発売してほしかった。

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     2013/02/06

    METでの実質5幕版での上演。いささか長丁場だし、多少歌唱には凹凸がないとは言えないがスター歌手ぞろいで、レヴァインの指揮も壮麗だ。面白みはないもののオーソドックスな演出と絢爛な舞台は安心して楽しめる。何よりレヴァインのゆったり構えつつ自在なテンポと歌手とのチームワークも尊重するオペラ的職人芸がこの名演の大きな柱になっている。まずこの歌劇を初めて映像で知るならば、奇をてらった演出や演奏は好ましくなく、このレヴァインのものは、カラヤン、ムーティやハイティンクの映像とともにお勧めだろう。アバドの若い頃のスカラ座のライヴ映像も残っていれば日の目をみることを祈りたい。

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