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1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2010/05/04
厳粛で威厳を備えたフラグスタートの歌唱と音楽性は深く、しかもいっさいの歌い崩しを避け、愚直に有節賛美歌を誠実に歌い上げていく。伴奏はすべてオルガンのみ。派手さはなく、プロテスタントの教会で賛美を聴いているような心持にさせる。フラグスタートのファンのみならず、賛美歌に興味のある、教会で歌ったことがある、そんな方にもぜひ聞いてほしい入魂の一枚。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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10人の方が、このレビューに「共感」しています。 2010/05/02
久しぶりに聞いてみてびっくりしたのは、低音の充実。華麗さとは程遠い、野暮ともいえる愚直なバスの上に音楽を積み上げていく手法は、一時のベルリンフィルを思い起こさせ、これは華麗なテクニックとエキセントリックな感性でショパンを弾いて聴衆を魅了したピアニストたちとは一線を画した音楽であることを実感しました。実際、ショパンの録音はこのセットに収録されたピアノ協奏曲くらいしか残されていないのではないでしょうか。 今日はシューマンの独奏曲を2曲聞いてみました。 昔LPで聞いていた「子どもの情景」と、彼女の演奏でははじめて聞く「森の情景」。 子どもの情景は実に安定した演奏で、奇を衒ったところは皆無。安心して音楽に浸ることができます。聞こえてくるのは演奏の素晴らしさよりもむしろ曲の素晴らしさ。そして音楽に込められた物語性と、いつくしむような優しさ。音楽の本質を見事にとらえています。 さらに素晴らしいと感じたのは「森の情景」。低音に支えられた安定したハーモニーと絶妙なフレージングにイマジネーションの飛翔が加わり、めったに聞くことのできない名演となっています。なんていい曲! もっともっと多くの人に聞いてもらいたいと願わずにはいられません!
10人の方が、このレビューに「共感」しています。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2010/04/10
協奏曲4番をとりわけ好んで演奏した20世紀の巨匠バックハウスは「何回練習しても、出だしがうまく弾けない」と語った事がある。しかしルイサダはこのコンチェルトの冒頭から美しい夢の世界に聞くものをやすやすと連れ去ってしまう。ルイサダはまるで祈りのようにひとつひとつの音を大切に丁寧に弾き込んでいて、実に感動的。全体的に優美で、これだけ美しい4番を他に知らない。ミッコ・フランクもルイサダの意図をよく理解し、ルイサダに寄り添いながらも手堅い指揮を行っている。余白に入ったソナタは水準以上の出来ではあるが、コンチェルトの魅力には及ばないようだ。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2010/03/16
1,2楽章聞きごたえがありました。3楽章、4楽章、無い物ねだりかもしれませんが、やはりオーケストラの限界があるのでしょうか、もうひとつ感興がわきませんでした。全体的に演奏の傷がところどころあることを考慮して評価しました。ハイドンはとても面白く聞きました。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2010/02/23
心配していた音質は良好。演奏はミトロプーロスの音楽性とオーケストラの統率力が遺憾なく発揮された充実した名演です。タイプとしてはノイエ・ザッハリッヒカイトの旗手ラインスドルフに近いが、さらに硬質で硬派で芯の通った辛口の演奏です。最近流行の横に広がっていくような分析的なマーラーではありませんが、一気呵成の求心力は、全く弛緩なく全曲を一気に聞かせるパワーにあふれています。僕の評価は4と5の中間。値段が安いので、☆5つに!
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2010/02/19
悪い演奏ではないが、カルテット1楽章冒頭のテーマはとても表面的な印象を受けるし、全体的にもう少し懐の深さが欲しいというのが率直な感想。ピアノ五重奏ではピアノも弦も、もう少し求心的な演奏を聴かせてもらいたいと感じる。しかしこれがこのカルテットのスタイルなのだから致し方ない。それともフランクにベートーヴェン的なアプローチを求める自分が間違っているのか…
最近NAXOSレーヴェルからファイン・アーツカルテットのディスクが次々発売されるのはとても喜ばしい。どのディスクも硬質の鉛筆でデッサンしたような正確で犀利なアンサンブルが特徴で、どれも情感よりは知性に重心の寄った演奏である。今回このCDの発売を知り、30年以上のフォーレファンとして非常に期待が高まった。晩年のフォーレの音楽に、決してロマンティックな弾き崩しは許されない。その点、このファイン・アーツの演奏は実に好ましい。あくまでも純音楽的にこの楽曲にアプローチし、その結果としてフォーレの抒情性が立ちあがってくるのである。特に1番の1楽章、氷のように冷たく、透き通った表現は決して忘れられるものではない。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2009/11/07
4番をこよなく愛しているが、ピアノで聞く4番はまた素晴らしい。演奏も実に充実して、演奏者の気概が伝わってくる。カップリングが悲劇的序曲なのがまたうれしい。聞いてみて良かったと思う。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2009/11/07
ブラームス。以前メロドラムから出ていたものと同一音源だろうか。それにしては高音部が聞きづらい。一方、中音域、低音域は比較的よく拾っており、デッカ録音とは異なった<バックハウスの重厚な音色が楽しめる。バックハウスは最晩年とは異なり気持ちよくバリバリ弾いていて、爽快。ベートーヴェンは改めて聞き直して、やはり名演。もう30年以上前からこの演奏は聴いているので、今更音の悪さは気になりません(個人的な見解です)。古きよきウィーンフィルとシューリヒトの名人芸が楽しめます。
2人の方が、このレビューに「共感」しています。 2009/11/07
モーツアルトはオーケストラの出来が、スタジオ録音よりも段違いにいい。ブラームスはピアニストも指揮者もオーケストラも作品に没入し、全く先を急がず、一音一音をかみしめるように進んでいく。それでいながら全体は巨大なスケールの建造物のような趣があり、「立派」としか言いようがない。3楽章後半、チェロが奏でる主題に、ピアノがトレモロで絡むところ、ピアノがあまりにも美しく、涙がこみ上げてきた。
2人の方が、このレビューに「共感」しています。
4人の方が、このレビューに「共感」しています。 2009/10/10
名人芸を披露する華麗な曲よりも、抒情的な作品に深い感動を覚えました。夜想曲やワルツの一部は、戦前のホロヴィッツの演奏とならび、僕にとっては最もインパクトの強い圧倒的名演です。
4人の方が、このレビューに「共感」しています。
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