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ムーミン・パパ さんのレビュー一覧 

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     2009/08/14

    スラットキンはアンダーソンの曲をアメリカのクラシックとして評価しているようだ。これ見よがしの効果を狙わず,ノーブルな演奏を心がけているようだ。99年発売の国内通常盤を聴くと上品な録音で,全体にオケがスピーカーの向こう側に位置し,奥行きのある音で上品に鳴る。まるでイギリスのオケのようだ。このSHM盤では金管群が向こう側にある点は基本的に変わらないものの,音が少々派手になる。また弦が少し前に張り出して来て,前後の幅が大きくなるような感じだ。全体的にオケが積極的な印象に変わり,アメリカのオケといった風情になったのには驚いた。わたしは聴き慣れていることもあって通常盤の方に魅力を感じるが,SHM盤を好きになる人も多いだろう。

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     2009/08/13

    フレスコバルディもL.クープランも表面的なものをそぎ落とした禁欲的な演奏であり,音楽そのものが聞こえてくるようだ。聴くたびに身が引き締まり,汲めども尽きせぬ深みがある。表面的なイタリア的,フランス的というような形容を超えた高い次元の音楽が聞こえる。また近接録音がそのような印象をより強めているようだ。音像はかなり大きいが,セオンやフィリップスの頃に比べると遙かに音がよい。また戸外の鳥の鳴き声なども聞こえる。ただし,添付の日本語解説書には少し問題がある。フランス国王が戴冠を受ける場所が「レームの大聖堂」だったりする。フランス国王が戴冠するのは代々ランスの大聖堂だということは西洋史を多少でもかじったものならすぐ分かる。原文の解説書でも作曲家のMichi,ヴィオール奏者(これもヴァイオリニストと訳されている)のMaugersなどほとんど知られていない人名が出てくるので分かりにくいのであるが,「ブランシェーロ」(原文ではブランロシェ,ブランシュロシェの二通り),「ピッチンニ」(ピッチニーニ。ピッチンニとは別の作曲家),ボーアン写本が「Bauyn写本」になっているなど,およそ音楽学者とは思えないミスと怠慢が散見されるのは残念だ。

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     2009/08/07

    作曲家は1〜3,5,6,9がズィルヴィウス・レーオポルト・ヴァイス,4がロベール・ド・ヴィゼー,7,8がベルンハルト・ヨアヒム・ハーゲン,10,11がジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガーとなっている。演奏者は1〜3がロバート・バルト,4がエリック・ベロック,マッシモ・ロスカルド,10,11がマイクル・レオポルド,ベッキー・バクスターとなっている。ナクソス録音のコンピレーション・アルバムだろうが,どれもしっかりとした演奏であるし,優雅な音を奏でてくれてバックグラウンドには最適である。これで興味を持たれた方は全曲演奏を求めればよろしいのではないだろうか。

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     2009/08/02

    この盤のフォーマットはCDと書いてあるが,CDではない。コピー・コントロールCDなるへんてこりんな盤だからだ。試しにエラー表示の可能なDAコンバーターで再生すると何秒かごとにエラー表示が必ず出る。1枚が終わる頃にはエラーの総数は膨大な量になっている。機械によってはパチッというノイズが出ることもある。有田さんには何の恨みもないが,残念である。演奏はアンデルセン(アネルセン?)とエネスコ(最近はエネスクというようだ)のものが案外面白かったが,どちらも短いのが残念。シューマンの3つのロマンスはオーボエに比べるとフルートはどうしても淡泊になりがちだ。ファン・エイクの曲はリコーダーの切れの良い演奏になれているので,少し鈍い感じになるのは否めない。バロックのものはさすがに長年演奏してきているだけに堂に入ったものであると感心した。再版の折には通常のCDとなることを願う。

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     2009/08/02

    ブラヴェの曲は本当にどれも素晴らしいなあと思う。特に作品2の2は音楽的にも技巧的にも素晴らしい曲だと思う。いろいろな奏者が録音しているので,多分この分野では有名曲なのだろう。素人考えでは有田氏のフルートの音はフランス音楽向きではないような気がするが,どんな難しいパッセージも颯爽と吹き飛ばし,叙情にも欠けていないと思う。特に同曲のガヴォッタの速いパッセージをこれほど余裕を持って演奏できる奏者は欧米でもほとんどいないだろう。この曲に「おしゃべり」という副題が付いているのが納得できる演奏だ。このCDがヨーロッパのメジャー・レーベルから出ていたら大変な名声を得ていただろう。また録音がもう少し良ければなお良いのだが。悪いわけではないのだが,どうも鮮度という点で物足りない気がする。チェンバロの音(この盤ではデュルケンのコピー)もこのシリーズではいつもただチャラチャラ鳴るだけでパッとしない。楽器のせいもあるのだろうか?演奏だけなら満点だ。

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     2009/07/29

    少し前まではハルモニア・ムンディのユーゴ・レーヌの盤を愛聴していたが,それが少しおっとりとしているとすると,こちらはもっと表現意欲の点で積極的で溌剌としていて,目下の愛聴盤である。リンデの弟子であるせいか,さすがに格調の高さもある。装飾音も過度でなく何度聴いても飽きの来ない演奏だ。バックの低音群の奏者たちも雄弁である。また,なによりこのレーベルらしく音質が素晴らしい。どの音も良く聞こえるのにそのどれもが良く解け合って何かの楽器が邪魔になるということがない。まさに光彩陸離たる録音で,これほどのものはそうあるものではない。楽器はブレッサンとステンズビーを使用しており,解説もあるが,その他の楽器の詳細が全くないのは画竜点睛を欠く。それはともかく,多少値段は張るが,この盤を購入して後悔することはないだろう。

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     2009/07/01

    ホルンのパウル・ファン・ゼルムが実演でもこれほど上手く吹けるのかどうか分からないが,当盤で聴く限り技術的には相当な水準である。師のバウマンやヴォウデンベルフを上回っているかも知れない。現代のホルンと比べてもさほど大きな違いは感じられないのだが,それがかえって「では何のためにナチュラル・ホルンで吹くの?」という疑問につながる。なにしろハンド・ストップの音がほとんど濁ったように感じられないのだから。それを目立たせるかそうでないかに奏者の主張があるのだろうが,これならモダンのホルンで吹いてくれた方が良いと私なら感じてしまう。どうも全体にただサラサラと抵抗なく終わってしまうという感じが強い。これにはフリーント率いるオケにも責任があると言わなければならない。バックグラウンド・ミュージックとして聞き流す分には最適なのかも知れないが。

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     2009/06/15

    このシリーズは実に面白い。しかもこの盤では日本にこれほどのトランペットの名手がいるのにも驚いた。神代氏は東京フィルに在籍しているということだ。19世紀の……とあるが,ナチュラルトランペットは18世紀のもの。これは比較対照のためなのだろう。またスライドトランペットという楽器も名前は聞いてはいたものの初めて見た。それだけに写真だけではどの部分がスライドするのかが分からなかった点が惜しまれる。全体に個々の楽器に対する記述がほとんどないのは少し不親切で,音だけを聴けということなのだろうか。また楽器の製作地でアメリカのWorchesterは本家イギリスと同様ウォチェスターではなく,ウスターと読むのではなかろうか。とはいえ,全楽器の写真が見られる点は親切だ。個性のあるデザインと音色双方を目と耳で楽しめるというわけだ。また,それぞれの楽器が親しみのある曲で聴ける点もただの博物館趣味に終わっていない。たとえば,「私のお父さん」,「ヴォカリーズ」,「アメイジング・グレース」,「ヴェニスの謝肉祭」等々聴き慣れた曲が多く,曲だけ楽しみたいという向きにもおすすめできる。19世紀のエラール製ピアノもとても良い音色だ。

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     2009/06/13

    ハイドン・イヤーに相応しいCDが出た。バリトンの音色も一聴に値するものであるし,リラ・オルガニザータもポジティブ・オルガンに似た暖かな音色であり,ただ楽器が珍しいというだけではない魅力がある。演奏者にコワンやモザイク四重奏団の名前が見られる通り垢抜けた魅力的な演奏である。私が特に期待していたのは2曲目のディヴェルティメントイ短調で,以前にアルノンクールがダス・アルテ・ヴェルクのLP「マリア・テレジア時代のウィーン宮廷音楽」に入れていたものと同じ曲だが,復刻盤は出ていない。これが期待に違わぬ良い演奏で長年の渇きを癒すことが出来る。ホルンの高音もスリリングで当時の宮廷の音楽会では演奏者も聞き手もはらはらしたことだろう。

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     2009/06/03

    この人の演奏には一目惚れしてしまった。まず音が美しい。その上,どの曲ものびやかで雅である。フラウト・トラヴェルソが実は易しい楽器なのではないかと誤解してしまうほどだ。市瀬礼子のガンバも堂々としていながら繊細な心配りがある。コーネンについては今さら言うまでもなかろう。録音も実際の各楽器をバランス良く捉えている。もう少し奥行きがあれば最高だったかもしれないが,それは好みの違いかも知れない。いずれにしろこのCDは私の宝物だ。

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     2009/06/03

    カルショーのシューリヒトに対する悪評は有名だ。ところが,シューリヒトがクリュイタンスと共にウィーン・フィルを率いてアメリカ楽旅をしたのは『ハフナー』,『未完成』を録音したのと同じ年の暮れであった。この事実と考え合わせると,予定していたフルトヴェングラーとE.クライバーが急死したからとはいえそんな指揮者をオーケストラが選ぶわけがない。シューリヒトはつねに厳格で徹底的な練習を要求した指揮者だったことから,理事会が費用の高騰を心配したのだろうか。このCDでは音が国内盤LPにも及ばない点が残念だ。モノの方が良い。

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