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eroicka さんのレビュー一覧 

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/12/20

    この40代前半のポリーニの演奏は、覇気や感性が感じられ、技巧の点でも後年の2録音に勝ると思う。オケがウィーンフィルなのが貢献度大だ。第1番のベームの老練な構成 ウィーンフィルの美技、ポリーニの若々しい情熱…忘れがたい名演奏だ。この協奏曲のポリーニの録音3種の中では、これが断然傑出しているのは間違いない。相似形のアバド指揮のものは蒸留酒的な物足りなさがあり、ティーレマン指揮の最新版には少し期待したが、やはりズレがあり、肩透かしであった。この廉価盤こそが「買い」である。

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     2014/12/09

    主役がドミンゴとジェシー・ノーマン、端役にもF−ディースカウを配するという豪華布陣だが、豪華で個性的な主役が企画が好悪を分かつだろう。ショルティとウィーンフィルは遅いテンポとダイナミズム、繊細さと多彩な魅力を見せ、同時代のレコードではカラヤンと双璧の壮麗さだ。少なくとも外題役がペーター・ホフマンやジークフリート・イエルザレムだったら、文句なしに、この曲の理想的な「名曲決定盤」となっただろう。ドミンゴは巧みな歌唱と役作りで健闘をみせてはるが、発声がイタリアオペラ的になってしまうのが最大の難点だ。このイタリアオペラ的なものが醸し出す違和感は、ショルティの音楽づくりの方向性ともかい離しており、どうにも超保守的愛好者である私には我慢ならないのだ。この音源を初めて聞いたときに比べると、かなり慣れてきて許せるようにはなったが…。ノーマンはものものしく、ブリュンヒルデのようで、おとぎ話の初々しさが感じられない。人気歌手の話題性でキャスティングを決めたと思われる当時のDECCAの制作者たちの奇をてらった発想は、惜しまれる結果を残したとしか思えない。評価できるのは、重厚で巧緻なショルティの指揮とオケ、合唱の豊麗さ、脇役陣の力量だ。なお、この録音から数年後に、ドミンゴが、アバド指揮のウィーン国立歌劇場に出演したライヴの映像では、違和感はかなり薄らいでいる。恐らく、重厚なロマン性より、ラテン的な軽やかな躍動感を重視した指揮に、違和感少なく調和したのであろう。ドイツのオペラでは、歌手個人のキャラクターよりも、指揮者やオケ、演出との組み合わせが大切だと再認識させられるケースである。

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     2014/11/23

    「春の祭典」を代表する名盤の一つ。マルケヴィチは初演者モントゥなどと並んで作曲者の信任の厚い指揮者だったが、その片鱗をここで十分に楽しめるは。一見豪放で荒々しくダイナミズムと色彩に圧倒されるが、聴きこむと、その底には、曲の構成を意識して手綱を引き締めている怜悧な眼差し。だが、ワーナーや移籍したEMi系から出ない(らしい)というのは、名門レーベルの名折れとは思わないのだろうか。残念である。

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     2014/10/30

    後年の2種類の録音の純化された蒸留水のような世界よりも、この40代前半のポリーニの演奏は、覇気や感性が感じられ、技巧の点でも勝るように思う。オケがウィーンフィルなのが貢献度大だ。第1番のベームの老練な構成 ウィーンフィルの美技、ポリーニの若々しい情熱…忘れがたい名演奏だ。この協奏曲のポリーニの録音3種の中では、これが断然傑出しているのは間違いない。

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     2014/10/19

    明るいチェコフィルと一見端正な造形の中に、うごめく怒りと悲劇性がうごめく演奏だ。ナチスに家族を殺されたり、修羅の人生を送ってきた人だが、演奏はむしろ冷静で淡々としてみえるものが多い。その中では比較的感情が生で出てくる部分が見える演奏だ。使っている楽譜が少し違うせいか、聴きなれた旋律の音程が変な個所がいくつかあるが。

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     2014/10/18

    LP時代、長らく親しまれてきた名盤。シュナイダーハンの持ち味が出た典雅で気品ある演奏。ヨッフムの指揮も急がすバランスが良い。シュナイダーハンにはフルトヴェングラーとの凄みのあるライヴがあり、それには敵わないが、シュナイダーハンの芸風はこのセッション録音でこそ味わえる、最近、この顔ぶれの57年録音もCD化されて、一部の店で流通しているが、やはり音の良さでこちらに軍配が上がるだろう。

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     2014/10/13

    日本ではまださほど有名でなかったころのヴァントの来日公演。まだ「ワント」と呼ばれていた。初めて聴いてズシリと重厚な響きを、当時のあまり巧くないN響から引き出し、ロマンと古典的風格を漂わせた巨匠的な演奏を聴かせた。「ワントなんざ無名な指揮者でもベームばりのすごい演奏を聴かせるとは只者ではない。ドイツの指揮者層は厚い」などと愚かにも感心していたら、徐々に名声を高め、その15年後には押しも押されぬ巨匠として楽壇に君臨した。先見の明があったかなかったか知らないが。このCDは収録時間が短いのが惜しいが、あの驚きの瞬間に邂逅できるのは懐かしくうれしいことである。

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     2014/09/14

    ウィーンフィルが往年の響きを保っていた最後の時代の名演。文句なしにこれらの曲の代表的1枚として推せる。甘美な響きの中に寂寥感を滲ませるウラッハの系譜に連なるものではあるが、幾分明るく艶やかな印象だ。オイロディスクの録音が美しい。個人的にも長年親しんできたもので、ウラッハやレジナルド・ケル、ランスロ、シュミードル、ペイエ、ストルツマンなど、様々な録音を聴いてきているが、結局はここに帰ってきてしまう。

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     2014/07/05

    少なくともブラームスやベートーヴェンは数年前にDGからCD化されていたはずものだが、高かったブルックナーのDG全集も加わると、迷いながらもライブラリーに加えたくなるのがマニア心だ。サイズもコンパクトで収蔵に助かる。後年のEMIとのロンドン録音よりは風格より若い情念が前に出て意外にフルトヴェングラーなどを思わせるような大胆さも見える瞬間があり、面白い。ベートーヴェン、ブラームスは特に往年のフルヴェン時代のオケの渋い響きが魅力的で、ステレオのブルックナーはオケや音質はまちまちだが、晩年のライブやEMIのドレスデン録音の格調高さとも違う活力が満ち溢れる。録音の古い5番は63年に修道院でコンセルトヘボウとライヴをPHILIPSと撮り直しており、本人もやや不満があったのかも知れない。しかし、ベルリンフィルとの4番などはカラヤンオケに変貌しつつあるオケの力も相まって出色の出来だ。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/06/14

    ピアノ協奏曲第一番のほうは、60年代からの定番的名盤。巨匠2人のガチンコ横綱相撲のごとき、スケールの大きな演奏だが、ポーカーフェィスの裏でいきり立つカラヤンに、若くして海千山千のリヒテルが挑むといった趣。オケの輝かしい」強奏が目立つ派手で物々しい演奏だが、ウィーン交響楽団も健闘ぶりは見せている。ただし、表現が外面的すぎるきらいもあるが。リヒテルはカラヤンに煽られつつクールなスタンスで弾いているが、東側世界の中のみで活動していいた頃のモノラル録音2種の方が実は彼らしさは出ている。実際、カラヤンの切張りを前提にしたようなセッション録音の仕方にも不満を抱いていたという説もある。というわけで、リヒテルを深く知りたいのなら、ぜひアンチェルやムラヴィンスキーとの共演も聴いてほしい。ロストロポーヴィチの方は、違和感は微塵もなく、豊麗な美技を堪能できる。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/06/14

    ベーム翁がなくなる前後、当時話題になった名盤。ベルリン盤の隙のない構成力と、ウィーンフィル来日公演の中間を行く表現だが、老いてなお意気盛んだ。オケも旧東独の看板オーケストラだけに、今のSKDよりはるかに技量が高く、魅力を高めている。

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     2014/05/25

    70年代末、BOX盤で売り出され話題になった名盤。ウィーン楽友協会に招かれいつも以上に白熱した演奏を展開している。特に弦はヨーロッパの残響の豊かな会場での演奏だけに豊麗な響きだ。かつてのLPではヒスノイズが多く音が遠くまるで2階席で聴いているような音だったせいか、ファンの間に評価が分かれ、90年代まではCDが市場に流通していたのにここ10年ほどは廃盤になっていたはず。持っていたCD(当時のLPは人に売ってしまった)と比べても、どういう操作をしたのか驚くほど近い音像の鮮明な響きになっており、大げさな売り文句も、これに関していえば、全く嘘ではないといえる。特にショスタコーヴィチは別物で腹に響く手弦や打楽器の生々しさが凄まじく、いつものホームので演奏同様のムラヴィン節炸裂だ。3楽章は弦や管の休止がホールの長い残響と溶け合い崇高で美しい。
    未完成も古典的フォルムの中に激情がほとばしり、優れた演奏だ。これは曲の性格上、PPが多く、テープの高域ノイズをカットできず改善が難しかったのは残念だ。テープノイズの問題はもともとの録音状態に起因したもののようで、一説には気難しいムラヴィンスキーが、この2日の公演の録音に難色を示したため、ORFがマイクを目立たない場所に置かざるを得なかったという事情があったようで、その状況を考えると致し方ないものと考えるべきだろう。

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     2014/05/25

    70年代末、BOX盤で売り出され話題になった名盤。1978年にウィーン楽友協会に招かれいつも以上に白熱した演奏を展開している。特に弦はヨーロッパの残響の豊かな会場での演奏だけに豊麗な響きだ。かつてのLPではヒスノイズが多く音が遠くまるで2階席で聴いているような音だったせいか、ファンの間に評価が分かれ、90年代ごろまではCD化されていのにここ10年ほどは廃盤になっていたはず。持っていたCD(当時のLPは人に売ってしまった)と比べても、どういう操作をしたのか驚くほど近い音像の鮮明な響きになっており、大げさな売り文句も、これに関していえば、全く嘘ではないといえる。この復刻作業には快哉を叫ぶしかない。弦や管の休止がホールの長い残響と溶け合い美しい。テープの高域ノイズをカットできなかったのは残念だが、一説には気難しいムラヴィンスキーが録音に難色を示したため、マイクを目立たない場所に置かざるを得なかったという事情があったようで、その状況を考えると致し方ないものと考えるべきだろう。

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     2014/05/14

    現在のN響を指揮してプロデビューしたときも、最後の舞台になった大フィル名古屋公演でも、演奏曲目はこの曲だった。革命を避けて来日したロシア人指揮者に師事した朝比奈翁だが、ひょっとしたら、世紀末ロシアの息吹を受け継いだものとすら思えるほど、ロマンティックで大胆、濃い演奏だ。テンポは約48分で遅めだが、ドイツ的な重厚な響きで、時折、テンポを大胆に動かし、ライヴらしい緊迫感を生んでいる。録音はライヴとしては悪くないが、その分、当時の大フィルの技量に物足りなさを抱く部分もあったのも確かだが。

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     2014/05/11

    録音がかなりオンマイクで、音が近く、オケの中で団員として聴いているような響きでバランスがよくない。しかし、ユニークなことに、普段溶け合ってしまいあまり聴こえないような木管楽器や弦の独特の美しいサウンドが楽しめる。木管楽器の美しさにはおどろいた。打楽器が後ろに引っこみ、ロシアのオケらしい荒々しい迫力が薄れているのは難点だ。チャイコフスキーの5番も晩年のムラヴィンスキーらしい無愛想さの中にロマンの滲む演奏だが、それよりもプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」のほうが、切っ先鋭い演奏で印象に残った。

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