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まさやん さんのレビュー一覧 

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     2021/07/17

     フォギーフットの1が割と面白かったので2も買ったが、更に面白かった。アダムとわこの関係がより親密になり、2人の内面も描かれ始め、2人に関係する新たな登場人物も登場し、話の内容が豊かになってきた。個人的にはヴァイキングと弟のトロールの話が一番印象に残っている。また、スウェーデンのクリスマスイブの話も良かった。次巻も期待できる。

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     2021/07/17

     フルートの名手クヴァンツの4曲のFl協奏曲が収められたCDである。(クヴァンツは300曲以上のFl 協奏曲を作曲したという!)ディクマンスの用いた2キーのクヴァンツフルート(オリジナルのコピー楽器)は1キーのバロックフルートよりも音の出が良く、音程も安定しているように聞こえる。とりわけゆっくりとした楽章で美しく歌うようにメロディーを紡いでいく。4曲とも全般にやや遅いテンポをとっており、特に第1楽章が遅く、初め、おやっと思ったが、テンポに関する彼らの解説を読むと、なるほどと思う。遅い分、Flの1つ1つの音がしっかりと聞こえ、早い演奏では聞き流しがちの音のつながりがよくわかって、曲の持つすべての旋律美が聞こえてくる。各パート1人のエリジウム・アンサンブルはすっきりさわやかな響きでFlソロを支えている。また、通奏低音にチェンバロではなくテオルボを使っており、極めて珍しいが、これはフォルテピアノとテオルボの音響的特性に共通点があるからであるという。このCDはこれまでのクヴァンツの演奏に慣れた耳に新鮮な感興をもたらせてくれる。

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     2021/07/16

     ロト指揮のレ・シクエルによる時代楽器と当時の演奏法によるマーラー、交響曲第1番『巨人』花の楽章付きである。第2稿を用いているというが、厳密に第2稿に従っているのかな?と感じるが……それはともかく、金管、木管、打楽器、ガット弦の弦楽器は現代楽器よりも柔らかい音がし、ビブラートを抑えたいわゆる「ピュアトーン」奏法は楽器ソロでも合奏でも美しい響きがする。しかし現代オーケストラの力強い迫力ある響きには及ばないところがあり、第5楽章の冒頭の感情の爆発的音響がやや物足りなく感じられるのが典型例であるが、それはロトの知的コントロールのせいもあるだろう。というのは、最後のコーダの推進力と迫力は現代オーケストラの演奏に負けていないからである。個人的には、交響曲第1番の本来の姿に近い演奏を聴けて良かったと思っている。古楽器や時代楽器
    による演奏が好きな私としては、ロマン派の音楽がもっと時代楽器で演奏され、録音もされないかなと願っている。

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     2021/07/16

     日頃から古楽器や時代楽器による演奏に親しんでいる者としてはやっとブラームスの2つのピアノ協奏曲も時代楽器で聞けるのは嬉しい限りである。第1番はリットナーとアルテ・デル・モンドによる世界初録音の時代楽器演奏があり、その生き生きとした刺激的な演奏が印象に残っているが、ロマン派的ではなく古典派的アプローチの音作りのような気がした。しかしシフ(オーケストラも)の演奏はロマン派の香りがする。第1番のアダージョがその典型例である。シフが用いた、1859年ころ制作されたブリュートナーのピアノ(時代楽器)は古典派時代のフォルテピアノとも現代ピアノとも違う音がするが、特に弱奏でニュアンスのあるやわらかな美しい音が出ている(シフの実力もあってか)。強奏しても現代ピアノのようなうるささはなく、無機質な音ではない。ロマン派時代のピアノの良さをシフはちゃんとわからせてくれる。ブラームスのピアノ協奏曲の本来の姿を人々に伝えたいというシフの思いにエイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団もよく応えている。時代楽器はその時代に求められた音・演奏・音楽を現在においてよみがえらせてくれる。あとはそれを聞いた我々がどのように感じ、感動できるかということになろう。私としては、シフだけでなく、他の演奏者によるブラームスの他の作品を時代楽器でもっと聞けるようにならないかなと思う。

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     2021/07/15

     超多作家のテレマン、まだ知られていない、録音されていない作品がけっこうあるのではないか。このCDも世界初録音の3つの序曲(組曲)が収められている。作曲年代の確定は難しいとのことであるが、曲を聴くとフランスバロックの上品な響き・威厳・趣味の良さが感じられるので、テレマンの比較的若い時の作品かなとも思う。最初の序曲は王侯貴族の威厳が感じられ、続く各舞曲も個性的で飽きさせず、テレマンの豊かな才能が発揮されている。オルフェオ・バロック管弦楽団の演奏はその特徴をきちんと押さえてフランスバロック音楽の品の良い上質な響きを我々に届けてくれる。

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     2021/07/12

     日本ではまだなじみが薄いクレランボーの、おそらく18世紀初めに作曲された室内楽作品集であり、トリオ・ソナタ、Vnソロソナタ、クラヴサン用プレリュード、シャコンヌとヴァラエティに富む。ラモーと比べると少し古い音楽に聞こえるが、フランスバロックの上品な優雅さに溢れた佳曲が多く、聞いているとこちらも優雅な気分になれる。イギリス人3人、日本人1人から成るバッハ・プレイヤーズの演奏は濃い口ではなくやや薄口のフランスバロック音楽であるが、その分かえって上質な品の良さが感じられて良い。個人的には、勢いのある絶え間ない流れ感が心地よい2つのシャコンヌの演奏が1番気に入っている。

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     2021/07/12

     まずは年長の従兄アントニーン・コジェルフのファゴット、オーボエ協奏曲である。どちらも古典派らしい佳曲で、ソロ楽器が良く歌う。特にアッツォリーニのファゴットは趙名人級の出来栄えで、第1楽章のカデンツァではファゴットの呼びかけに1度だけホルンが応答する素敵なウィットまである。オーケストラの主奏・伴奏もいい感じである。レオポルト・コジェルフの世界初録音のファゴット協奏曲も古典派らしい佳曲で、通奏低音としてリュートが使われているのがとても珍しく、耳を澄ますとその可愛らしい音が聞こえてくる。ここでもアッツォリーニのファゴットはさえわたっている。最後のト短調交響曲は古典派疾風怒濤期の傑作の1つに数えてよい名曲で、ムッツイ指揮のカメラータ・ルソーが細部まで目を配った熱演を成し遂げている。第3楽章のホルンの咆哮が刺激的である。2人のコジェルフの良さを改めて知らしてくれる良きCDである。

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     2021/07/10

     ベートーヴェン晩年の3つのソナタをリュビモフが1828年製のフォルテピアノで弾いたCDである。3曲とも個性的な傑作で、OP.109ホ長調は若き日を懐かしんでいるような曲で、長大な第2楽章はかつての恋人との思い出を思い浮かべているような感じの優しくドラマチックな曲。OP.110 変イ長調は第4楽章のフーガが聞きもので、途中にロマンチックな曲が挟み込まれているという変わったフーガで、バッハとは異なるいわば「人間臭いフーガ」で、いかにもベートーベンらしい。OP.111ハ短調は老いを感じさせない力強い第1楽章、強靭な意思が感じられる長大な第2楽章(最後は静かで安らかに終わる。)から成る。リュビモフはこの3曲の個性をフォルテピアノの特性を十二分に生かして見事な演奏を成し遂げており、脱帽である。今後更にベートーベンのピアノソナタをフォルテピアノで録音してほしい。 

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     2021/07/10

     チェロの名手と言われたヴァンディーニのチェロ協奏曲と6つのチェロソナタである。ヴァンディーニの名は知らなかったし、その曲も初めて聞くが、7曲とも良い作品である。ゆっくりとした楽章では上品で抒情的な調べが随所に出てくるし、早い楽章では技巧的なパッセージが多いのにどこか上品な感じがあり、バロック時代の他の作曲家とはちょっと違う良さがある。ただ割と時間的に短い曲ばかりなので、もっと時間的に長い曲も書いてほしかったなぁと思う。そうすればもっと愉悦の時間に浸れたのに…
    ソロチェロを弾くエラナー・フレイの演奏は技巧的に問題がなく、アンダーボウのせいか、柔らかい音がし、上品であるうえに、情感豊かな演奏を成し遂げている。ヴァンディーニへの共感が深いのであろう。その彼女を6人の仲間がしっかりと支えている。チェロ好きな人はもちろん、バロック音楽が好きな人にお勧めのCDである。

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     2021/07/10

     谷和野さんの本格的長編マンガ『アドレスどちら』@、謎の多い家・学校・社会の中で戸惑いながらも、真実を知ろうとして前向きに生きるサイラスとそれを取り巻く人たちの心模様が面白い。この漫画を読んでいてふと思ったのは、古代ギリシアの哲学者プラトンの『国家』に出てくる原始共産主義と呼ばれる理想社会である。ここでは生まれてくる子供は個々の夫婦のものではなく、すべての夫婦のものとされ、社会全体で育てられ、将来は国家の統治者や国防者(軍人)となるという話である。もしかして谷さんはこれにヒントを得たのかな。それはともかく、第2巻が待ち遠しい。なお、最後におまけ?ででている「冬の落とし子」は読後にほんわかした気持ちになるいつもの谷さん物語でした。

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     2021/07/10

     オーボエの名手であったプラッテイの12のチェロソナタ集であるが、なかなか良い曲が多い。中でも第1番ト短調、ゆっくりとした第1楽章ではもの悲しそうな旋律をチェロがしみじみと歌い上げ、第2楽章は、初め小さな音でややゆっくりとチェロが奏したかと思いきや、突然階段を駆け下りるかのようにチェロが激しく下降音を奏でて驚かされる。他のソナタも情感たっぷりな緩徐楽章と、生き生きとした急速楽章の対比が素晴らしい。また、1番〜6番のソナタでは通奏低音としてオルガンとチェンバロが同時に用いられているのが珍しい。(ただ、ソロのチェロが単旋律楽器として扱われているのが少し物足りない気がする。)ガリジオーニはプラッティの緩急楽章の特徴をきちんととらえて技巧的にも申し分のない演奏をしており、ラルテデラルコのメンバーがそれを下支えしている。12曲一気に聞くのではなく、気分に応じて1、2曲ピックアップして聞くのが良い。

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     2021/07/08

     谷和野さんの作品は、読み終わると、何となく心が温かくなる。ドライで少し冷たい現代社会を癒してくれる貴重な存在である。この『はてなデパート』もその1つで、同じデパートで6つの不思議な人間ドラマが繰り広げられるが、いずれも温かい人間の情が根底に流れている。もっと多くの人に知られてよいマンガだと思うのだが……

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     2021/07/08

     日本では知られていないクルピンスキー(ウェーバーと同世代)、ドブジンスキ(メンデルスゾーン、シューマン、ショパンと同世代)、モニューシュコ(19世紀半ば)のオーケストラ作品を時代楽器で演奏、世界初録音である。3作品とも短調なので少し暗く緊張感のある響きがするが、最後は明るく長調で終わり、随所でポーランド民族音楽の調べが聞こえてくる点が共通する。3作品ともなかなか聞きごたえがあるが、ドブジンスキの交響曲第2番ハ短調は前期ロマン派の傑作の1つに数えても良いと思う。
    ヤロスワフ・ティエル指揮のヴロツワフ・バロック管弦楽団は苦労してこの録音を成し遂げたようで、ポーランド愛に満ちた素晴らしい演奏をしている。歴史の中に埋もれてしまったこの3人の作品がもっとたくさんの人に聞かれて欲しいと思う。

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     2021/07/07

     バッハも好んだというリュートハープシコード(ラウテンヴェルク)によるヴァイスのリュート曲集である。リュートハープシコードは少し乾いた音がするが、ハープシコードよりも優しく典雅な響きがする。音色はハープシコードと同じで均一ではっきりしているが、音の強弱はない。このため単調な演奏になりがちだが、テンポのゆっくりした曲でその長所が引き出せるように思われる。リュートは音の強弱や微妙な音色の変化を出せ、素早い音の流れも軽やかに出せるので、リュートハープシコードよりも音は小さいが、表情豊かな音楽表現ができるのが良い。というわけで、普段はリュートで聞き、時々気分を変えてリュートハープシコードで聞くようにするのがいいかなと思う。

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     2021/07/07

     タルティーニのVn協奏曲はヴィヴァルディと比べると、感情表現や技巧性で少しおとなしいというか、上品な感じがする。しかし緩徐楽章ではヴィヴァルディよりもより豊かな歌うような調べが聞こえてくるが、ジュリオ・プロティーノも細かいニュアンスをつけながら実にたっぷりとした歌のような調べを奏でていて素晴らしい。Vnソナタト短調は第3楽章が「悪魔のトリル」というタイトルの由来であるが、これまで聞いた数名の演奏ではどこが悪魔なの?という感じであったが、ジュリオ・プロティーノの演奏を聴いてなるほどと初めて思った。特に彼の奏する重音奏法は少し不気味な響きがして、いかにも悪魔の音だぞ!という感じがした。彼はなかなか優れた感性と技巧の持ち主である。

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