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JCS さんのレビュー一覧 

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     2014/12/10

     当初の予定が変更になつたやうで、一年早く出版になる!
     去年六本木のサントリー美術館で出会つた鳳凰堂の飛天たち、さらに臼杵の石仏様とどのやうに再会できるか、まつたく楽しみ。平安の昔の人々といまのわれわれが同じ日本人とは、たうてい思はれない・・しかし・・

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     2014/11/25

    実に素晴しい!たうとう・・
     実はこの中の「ある晴れた日に」とマノン「この柔らかなレースの中で」は、親父がコロンビアの電蓄を買つた時の試聴盤、17センチEPの裏面で、熱中して聴いてゐた。45回転盤でした。その表はカラヤンのスケーターズ・ワルツ。歌詞もオペラもカラスも何にも知らぬまま夢中で聴いてゐた。Chi sara? Chi sara? ..Che dira? Che dira?といふ箇所が、鬼火が闇に明滅するやうな、輝くやうな感じがして、そしてそのあとやつて来るクライマックス!そのあとに続いたマノンのまた甘美なこと。小学三年生の時だつたから、子供といへどバカにならない、と言ふか、当時から成長してゐないといふことに過ぎないか!?
     で、自分でレコードを買ふやうになつて、LPでは鈍くふやけた音で全然ダメ。かつての感激はどこに?CDでも国内盤、輸入盤、ナクソス復刻盤と聴いたが、やはりダメ。昔の45回転EPと比べてゐたからです。
     SACDが待ちきれず、今度のリマスター外盤CDを聴きましたが、音がキンキンして別物。これでダメなら遠いかなたの夢になると思ひつつかけたのです、SACD盤を。たうとう出会ひましたね。しかもはるかに、ただの再会以上!カラスのいきづかひさへ聞こえるやうで、オケの立派さ、豊かさも相まつて、音楽がより大きくたつぷりきこえて来ます。
     この頃は、プッチーニはもう聴かないやうになりつつあるのですが、かうやつて聞かせてもらふと、ある趣きにも出会ひ、耳を傾けたことでした。
     やはりSACDは素晴しい。皆さんの評判はこれから出て来るのでせうか。みんな買ひなほすことになつてしまふのか!嗚呼  

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     2014/09/12

     数年前(十年前?)かにEMIから発売された大きなセットに、全部含まれてゐたことを確認しました。今度のは音はスツキリしてゐるが細身。つまりEMIのはドンヨリして太めに響く、さう感じました。私は太めのはうが豊かな感じがして好みです。
     演奏は歌が、ピアニストといふか人間の内のりが感じられて、たぶん昔風なんだらうと思ひます。崩れたものはまつたくないと思ひます。ほんのわずかな歌ひくちにそれが感じられる程度のことです。それがとてもいいです。 

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     2014/08/16

    これは嬉しい立派な本だ。大冊ではない。名著といふやうな判断は私みたいな素人にはできない。著者の略歴に生年が書かれてゐないことが、この頃散見されるのはどうしたことか、女性でもあるまいし。本文から1938年生れと拝察した。すみません私は知らなかつたのですが、現役著名ピアニストにして教授。そして各国各地のコンクール審査員を歴任とある。
      作品111について「お説教というより、むしろ曲を解剖していくアラウ。天から降りてくる霊感を伝えようとするゼルキン。リヒテルは大陸を徒歩で横断し、ケンプはスケッチブックを持って海岸を散歩する。そしてべネデッティ・ミケランジェリは、機械好きな少年が目を輝かすかのようにピアノに向かうのだ。」(ABMの章)
      ほぼ100人のピアニストについて、ヨーロッパとわが国での演奏会やコンクールなどの体験ばかりのやうで!録音には殆ど言及されてゐない。だからリパッティとかハスキルとか論述されてゐない人たちもある。
      それぞれがみな聴き分けられ、特徴、特質やエピソード(と略歴)が述べられる。誰が一番などといふことは言われてゐないが、どのやうに尊敬畏敬が払はれてゐるかは、文章から分る。(またそれほど払はれてゐない人もゐる。)だから落ち着いて冷静に読める。
      前書きに「ヨーロッパにおけるピアニストの価値がどこにあるか、歴史的な必然性がどのような演奏に現れるか、よりよく理解してもら」ひたいといふ著者の希望が述べられてゐる。それがどこまで理解できるか、たのしみです。

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     2014/07/31

    実に見事。すばらしい。あたたかさ、やはらかさがあり、よく歌ふ。こんなピアノは珍しいと思ふ。
     アメリカへの楽旅のとき「女ホロヴィッツ」と言はれたとか。比較すれば、病的、異常なものはなくて、ずつと健康的。スカルラッティとかクレメンティをよく弾いたところも似てゐるのだらうか。ただ彼女はたくさん録音もしてゐるやう。ときどきショパンでなく、スカルラッティのやうに響く気もする。
     EMI録音の夜想曲やバッハを聴くと、このショパンより、音がさらにもう少しふくらみがあるやうに感ずる。
     ショパンは健康的ではなくて、病的な音楽を書いたと思ふ。彼女の演奏は見事だけれど、暗いところを覗き込んで像を結ばず、異なる位相で鳴つてゐる感じがした。肝心要のところで違つてゐる。健康と言へばルービンシュタインだらうが、彼は距離がある自分を分つてゐる。彼女は自分に挑戦しつづけてゐるやう。
     しかし見事。だからかへつて分つてしまふのではないか。明快、あたたかく、よく歌ふ。地中海の青空!?

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     2014/05/05

     音楽が好きな人には、感動するしかない、まつたく素晴らしい、分かりやすい作品。
      チャイコフスキイのヴァイオリン・コンチェルトをめぐつての物語、とも言へると思ひますが、俳優たちは、モチロン音楽家でない素人なのですが、じつに上手に演奏してみせてゐます。最後の場面で、コンサートの開始の時の音たるや、ひどいもので、わつ!これはどんな悲惨なことになるか、と思はせ、それがソロのあと、みるみる美しい音になつて行きます。それも素晴らしい聞き物見もの(のひとつ)。演じてゐた俳優達にも「奇跡的」な何かが起きてゐたやうで、メイキングにも、女性ソリスト役が演じたあと、涙、涙の様子が映つてゐます。
      同じ曲が映画のところどころで聞かれ、CDでさんざん聴いてきた曲ですが、名人芸でない名演で(つまり本物、本当の名演!)あらためてかういふ音楽であつたか、と感動しました。フランス語のせゐか、どこの誰が演奏してゐたのかは、まだ見落としてゐます。
      メイキングには、ロシア人の妙なフランス語が面白い、などとありますが、むろん吹き替えで見るのでは、全然分かりません!
      ロシア人達は、欧米人とは違ふ、まごころがより露出しやすいところがあるやうで、その点で日本人に近いと思つたりもしました。
      美しい傑作!

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     2014/04/25

     この頃、日本のレコード・ジャーナリズムもだいぶ変はつて来て、多士済々のやうなのは、進歩だなあと感じてゐます。欧米ならば、実演主体なのでせうから、当然日本とはさらにちがふ意見、評価を期待してゐました、特に物故者については。想像ですが、原著はさうたうに面白い本ではないか。と言ふのは、翻訳がいけません。訳者はフランス語はよくできる方なのでせうが、日本語はどうも。意味不明の箇所がかなりあります。ときどき中学生の答案か、と感じたりすることもあつて、せつかくのものを読み通す快感が得られず、じつに残念です。誤植も散見されるので、改訳、改版してもらひたいとさへ思ひました。
     リヒテルの章で「ルモンド・ドゥ・ラ・ミュジック」に二度にわたつて掲載された記事についての言及があり、そのなかにピアニストの手記(インタヴューの間違ひ?)もあるのださうで、どなたか、どこかで翻訳されてゐないか、ご存知ありませんか?
     添付された二枚の CDROMを聴くのはこれからです。録音年が記載されてゐないのですが、殆ど持ってゐるもののやうに思はれます。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/01/26

    レヴュー欄でも時々見かけ、現に「さすらいのBass」さんもさうですが、このCDは自分が聴きに行つた演奏会の録音で、それは初めて。(このあとの読響とのベートーヴェンの三番、日比谷公会堂でのベートーヴェン変奏曲ばかりのリサイタル、と初来日の年に三回も聴けた!)まだ大学生で緊張、始まる前から興奮してゐて、音楽に心静かに耳をじつと傾ける状態ではなかつた。それにモーツァルトは K299の「愛らしさ」にまだ呪縛されてゐたやうな未熟さだつた。
     曲順はCDとは違つてゐて、K595 のはうが前半でした。(なぜ曲順を変へたのでせうか)後半の K482の第三楽章全曲がアンコールで弾かれました。(ベートーヴェンの晩もさう)そのアンコール演奏はすこし気が抜けてゐるやうに感じた。後日新聞評では吉田秀和氏が、前半と後半とでピアノの音が全く違つてゐた、と書いてゐたのを読みました。じつにその通りでした。
     しかしCDではそれほどはよく分からないやうです。卓上ステレオとコンポと時々聴き比べてみるのですが、どちらででもピアノの音はじつにきれいに鳴つてゐますが、どちらも記憶とは違つてゐる。
     それにN響。かつてはこのCDでのやうにキレイな音ではなかつた。スイトナーでもマタチッチでも聴きましたが、オケが美しく鳴つてゐるといふ経験は、レコードで聴き実演でも聴いた外国オケの場合と比べ、したことがなかつた。数年後にギレリスが来日してブラームスの二番をやり、ピアノの美しさに感嘆したあと、後半は三番の交響曲だつたのですが、音がザワザワ、ザラザラしてゐて、演奏がどう、サヴァリッシュがどうと言ふ前に、音楽に入つて行けなかつたといふ経験は、いまだに鮮烈です。(スミマセン)
     それから演奏ですが、練習魔のリヒテルとの練習は、十分ではなかつたのではないか、と感じてゐます。
     CDを作る時なにが行はれてゐるか、40年以上経つてから思ふのも滑稽でせうが、LPだ、CDだ、SHMだ、SACDだ、それから復刻盤だとか、いろいろ言はれ、それぞれに違つてゐると、なにが本物かといふ問ひをいつもかかへなければならないやう。それでいい、それが正しい、といふことになるのでせうか。
     N響でいちばん最近聴いたのは、去年の演奏会形式マイスタージンガー全曲ですが、音は昔とはぜんぜん違つて、清潔なキレイなものでした。もはやCDを作つてもあまり違はないのではないか。これはオケの努力と聴衆の愛情と経済繁栄の共同作業の成果。ほかのオケも同じ。
     リヒテルのK595は、自分にはこれで四つ目。K482は三つ目。ほかの作曲家の場合と違ひ、弾かれた時期によつて異なる、といふことが一番少ないのがモーツァルトであるやうな感想を持つてゐます。

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     2014/01/11

    LPのパチパチ音が大きく鳴るところがあつたりしますが、太田さんの仰るとほり、音は大変明確にして豊かだと思ひます。フルトヴェングラーが若々しいやうに感じるくらゐ、明晰、迫力にも富んでゐます!もちろんローマ盤や他のスタジオの録音のやうな、音楽として完備された録音ではない、とは思ひますが。元の盤も抜粋だつたのでせうか。これほどのものなら、是非全曲が聴きたいのですが、いかがでせう?

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/09/09

    日本人ならすぐわかる良さ!みなさんに本当に喜ばれただらうと思ひました。それ以外に、このレビューを読むやうな人に言ふなら、声にも伴奏にも舞台芸のイヤらしさがなくて、声、響きだけで素晴らしさが感じられます、とだけ。

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     2013/04/08

    ヘルシャーが雑誌で高く評価されてゐるのを見て購入。戦後のドイツ人のチェリストを聴いてみたかつた。落ち着いて充実してゐて、すばらしいです。ロストロポーヴィッチが悪達者に聞こえてきます。カイルベルトのオケとのバランスがかなり操作されてゐて、それが残念。そちらもすばらしいので。あはててナイとのベートーヴェンとのソナタなどを注文しました。

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     2013/04/07

     目を開き、よくしやべるカラヤン!演奏会ライヴもあるが、インタヴューと録音やリハーサルのシーン、それからムターやBPO楽員、録音技師のコメントが殆どのドキュメンタリー。よくこなれた日本語の字幕。外盤の日本語字幕は、残念ながら妙な日本語に出会つておどろくことがあるが、このパンフレットには「翻訳:カズコ・オカザキ」と明記してある。かうあるべき、と思ひます。立派!
     ムターによれば、限界まで追ひ詰める凄まじさを感じて十年間は避けてゐたのださう。集中の激しさ、転換の早さはすごい。バルツアだつたと思ふけれど、有名な(外国では?)「カラヤン・アーチ」開始からクライマックスまでゆるやかに雄大にかかるアーチを生み出すために、指示するカラヤンは鷲のやうな鋭い爪を研いで、オケやコーラスに当たるやう。スチュワート、BPOとジークフリートを練習するシーンでも、その他どのシーンでも、何十年か経つたいま、それを再び見る登場人物たちはみな感嘆しきり。天才といふか、本当のプロフェッショナルの厳しさ・・ 
     音を磨き、音響を磨き、その果てに生まれてくる音楽は、こころを明かす、こころを開くといふやうなものではなく、自分は誰とでも親しくなる娘たちとちがつて、とカラヤン自身が言ひ、ひとは達成した仕事で評価されるべきだ、と言ふ。その果てに生まれてくるのは何なのか、もういちど聴き直さうか、と思ひました。磨かなければ生まれない音楽はある!?(こなひだ東京春祭・N響のマイスタージンガー全曲で、ドラマといふより、日本人のキレイな響きの演奏を聴いたあと、家でドイツ人のクナのCDを聴くと、オケや聴衆や町、国の人々と一緒に生活してゐた人の音楽だなあ、と息を吹き返すやうな気持ちを味はひました。)
     スゴイヴィデオだと思ひます。まず主人公がスゴイからです。面白いのは、何故か映像に執心してゐたところは、全く出てゐません。

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     2012/10/07

    ひとに笑はれるほど、映画の見方は下手らしいのだけれど、かうしてDVDを買つて見るやうになつて、映画館で(効果に?)圧倒されてばかりゐるやうな幼稚な見方からは脱出しつつあるかも。よくあるたたみ掛けるやうな進み方はなくて、しかし間延びもまつたくなく、その点快いテンポでした。絵もきれい。私もラストには感激しました。
     映画のエンディングには主人公はまだ存命の大学教授とあるが、皆さんのレヴューはどれも主人公の「統合失調症」には触れてゐない。何故?
     映画は、病気の主人公の幻覚を混ぜる。いつから幻覚になつたのかがよく分からなかつたのは、私の見方のせゐか。カメラの視点は、恋人・妻の視点でもなければ、他のまはりの人の(=観客?)といふ作り方でもない。主人公の視点から離れなかつた、と思つた。だからつまり、変人の、偏執的な主人公に私は同情してゐました。
     トリックがあつたのだらうか。好きな時に何度でも見られるのが、DVDのありがたい特権ですから、そのうち確かめてみようと思ひます。

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     2012/07/20

    邦文では本や批評が少ないので大いに期待して購入。しかし何度取り組んでも読み続けられない。読み難いのは何故?原文が悪文か、翻訳のせゐか。論究する事柄に尾ひれが多すぎる。もつと整理して大づかみに記述表現できないものか。自分の生理に合はなくて、結局拾ひ読み。

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     2012/06/30

    たくさんの普通の人々に愛され(支援され)た、孤独な天才。「普通」と言つても、天才に比べてのはなしだが。ピアノでゆつくりと弾かれた田園交響楽が秋の紅葉で飾られた風景に流れて行くのが、開始ですが、演奏のすごい集中力・・ グールドの生涯で、どれほどのことが知られてゐたのかは知りませんが、40代の母のただ一人の子供として生まれ、その母が入院したとき、病院の感染を恐れて、いちども見舞いに行かれず、亡くなつた後、ひどい後悔に苛まれてゐたこと、等々、自ら招いた苦しみを、まはりの人々はただ見てゐることしかできなかつた・・といふやうに、生活について、多く語られてゐる。他の音楽家の妻でありながら、子供ふたりを連れてグールドと同棲生活をし、「三角関係」と、その女性自身が呼んでゐて、スキヤンダルには違ひないが、その彼女の娘が目を真つ赤にしてグールドの死後、悲しみを語つてゐる、等々。軽薄なところ、スキヤンダラスなところ、まつたく無し!作品の主人公は普通の人々のやうな気がしてしまふのは、天才よりも、そちらの方が分かりやすいからか。だが、必見!と思ひます。

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