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「ジプシー・キャラバン」ジャスミン・デラル監督インタビュー

Thursday, January 24th 2008

 
「ジプシー・キャラバン」 ジャスミン・デラル監督 インタビュー
     
「ジプシー・キャラバン」
ジャスミン・デラル監督 インタビュー
 
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「ジプシー・キャラバン」
2008年1月12日より、渋谷シネ・アミューズにて公開中!
他、全国順次ロードショー!

 

 

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第3回
「映画に恋におちる」
 
 
--- アンフェアなことに対して、「その人の本質を見て欲しい」ということが、映画作りの原動力なのですか?

ジャスミン  まず、この映画は実は、偶然から始まったの。ジプシーのコンサートにたまたま行って、「フィルムを撮らないか」と言われた時に、ジプシー映画はもう撮っていたから、2本目を撮ることは、全然考えていなかったのね。
  だけど、その彼らのステージは本当に、魔法のような世界だった。あとね、彼らのバックステージでのダイナミックな姿を観た時に、「これは映画にしないと、逆に罪じゃない?」と思うくらいに、素晴らしいものだったの。
  ジプシーの彼らが夜、食事をしながら、音楽を奏でているパーティーに、誰でも「参加してみたい!」って、思うでしょ?(笑)。その、「パーティーに行ってみたい!」っていう欲求と、「彼らの音楽を聴きたい!」っていう、2つの欲求を満たしてくれて、彼らの魅力的な内面を映し出せるっていう場は、めったにあるものではないと思ったの。
 例えばね、健康食品って、まずくて、あんまり食べたくないでしょ?(笑)。それと一緒でね、政治的な意図を持って、「ジプシーを差別してはいけない!」っていう映画を作っても、健康食品と同じで、必要かもしれないけど、あんまり食べたくないと思うの。「土曜の夜まで健康食品なんて食べたくない!体に悪いかもしれないけれど、おいしいものを食べたい!」って(笑)。
 自分のそんな欲求を満たしつつも、実は知らない間にそういう、偏見などに目を向けられるっていうことで、この2本目の映画を作ったのよ。

 
 
   
   
--- どういう時に監督は、映画を撮りたいという気持ちになりますか?

ジャスミン  私がその場にいて、偶然でもいいけれど、見たり聞いたり、私が何かを特権的に見ること、感じることが出来た瞬間に、多くの人と分かち合いたいと思って、映画にしたくなっちゃうの。それから、自分の目を開かせてくれるような事象を分かち合うって、すごくエネルギーのいること。特に私の場合は、全身全霊をかけてやってしまうから(笑)、110%のエネルギーが出せる状況じゃないと、映画は作れないわ。
  あとはね、自分が初めに感動して、思い入れを持って愛してないと、だめだと思うの。だって、映画を撮った後も、多くの時間とエネルギーを、献身的にそのテーマにかけなくちゃいけないんだから。私は、チョコレートケーキが大好きなんだけど(笑)、でもそれは、30分くらいでいいでしょ?(笑)。
  うーん、そうね、恋愛に似てるかもしれない(笑)。多くの人と出逢うけれど、恋に落ちる相手は、1人でしょ?(笑)。恋に落ちた理由に、理由なんてないもの。もう、恋に落ちちゃったら、落ちちゃった、ってだけよね?(笑)。だからそれだけ、打ち込めるものなのよ。うん、恋に落ちるのと同じね(笑)。

 
   
   
「ジプシー・キャラバン」 ジャスミン・デラル監督 インタビュー  
   
   
--- 監督の見たものを多くの人と分かち合う場合に、例えば、映画以外にも文章で伝えたり、ジャーナリズムであったりと、いろいろな表現があったと思うのですが、たくさんの選択肢の中で、どうして映画を選ばれたのですか?

ジャスミン  来世では、音楽家になるつもりよ?(笑)。でも今は、楽器が演奏できないから、映画を撮ってるの(笑)。私は仕事を選択するうえで、はっきり言って、理想主義者なの(笑)。
  「この地球上の中で、私が生きたことで、ほんのちょっとでもいいから、いいことがあって欲しいな」って思っていて。そのためにはまず、「政治家はどうかな」って思ったんだけど、性格的に向いてないと思って(笑)。そして次に、映画というのは、コミュニケーション手段として、とってもいいと思ったの。
  押しつけではない、無理やり観てもらうんじゃないけれど、それを観た人には、感じてもらうことが出来るから。

--- では、:影響を受けた映画監督など、いらっしゃいましたら教えて下さい。

ジャスミン  うーん、たくさんいるわ。でも、ケン・ローチかしら。彼の映画はとても、ドキュメンタリー的な精神があるから好きなの。彼は、全てを完璧にコントロールしていると思うわ。他には、ラウ・ペックも好き。ルワンダやアフリカでドキュメンタリーを撮っている人よ。あとは、タルコフスキーの「サクリファイス」も好きね。この作品を観た時に、映画の持つパワーというものを知ったの。週末、「ちょっと、たのしんで観てくるわ」っていうものだけが映画じゃないんだなっていうことを、初めて教えてくれた映画だったの。
 私はね、現代社会において、メディアの持つ力、インターネットやTVや映画の持つ力っていうのは、個々の人間が持ちうる以上のものを人に伝えられると思うし、影響を与えうる存在だと思うの。「ジプシー・キャラバン」みたいな、独立系の映画は、なかなか厳しいかもしれないけれど(笑)。UPLINKさんのような会社が、世の中にたくさんあればいいのに(笑)。

--- 「ドキュメンタリーは、フィクションではない」と言われますが、監督の視点や編集で、いろんな真実の見え方があると思うのですが、そこで判断する時に、何が一番の、ドキュメンタリーの核になりますか?

ジャスミン  私自身、最初のジプシー映画(「AMERICAN GYPSY」)を撮る時に、「私の権限は、一体どこまであるのか」ってことで、すごく悩んだの。「ジプシーでない私が、ジプシーの映画を作っていいものなのか」って。
 そして、真実を伝えるのがドキュメンタリーだから、「その真実って、一体何なのか?」ってことを考えた時に、「誰の目で、誰の視点で撮られるか」ってことが、結局は大事だって。それが、監督の視点ね。
 最初の映画(「AMERICAN GYPSY」)は、私が映っているの。私が彼らに質問を投げかけて、私の目を通して、私という主観的な媒体を通して、それを描いてる。観る側にもわかるように。
 だから、おっしゃる通りね。監督の、正直な視点が大事になるって思うわ。ただ、正直な在り方っていうのも、いろんなスタイルがあるけれど(笑)。

 
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