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伝説の名演! コンドラシンの『巨人』ほか〜独EMI NDRシリーズ

2004年3月10日 (水)

ドイツEMI NDRクラシック・アーカイヴ・シリーズ 北ドイツ放送交響楽団のライヴ録音が10点発売されます。第1回発売には、四半世紀以上にわたり首席指揮者をつとめたハンス・シュミット=イッセルシュテットの演奏が6点、さらに伝説のコンドラシンの『巨人』などの演奏が収められています。
 価格もお求めやすく絶対のお勧めアイテムです。秋には第2回発売が予定されています。北ドイツ放送アーカイヴによる正規盤。


【交響曲】


■マーラー:交響曲第1番『巨人』(1981年3月7日,ステレオ・ライヴ録音)
キリル・コンドラシン(指揮)北ドイツ放送交響楽団

コンドラシン、最後の演奏会!
史上最強の『巨人』
この演奏会は、急病のクラウス・テンシュテットに代わって、北ドイツ放送交響楽団のアムステルダム公演をコンドラシンが指揮したもので、コンサート終了後、ホテルの部屋で心臓発作を起こし、翌朝メイドに亡くなっているところを発見されたという話はあまりにも有名。
 以前にオケの自主制作LPで紹介され、そのコピーである海賊CDも出回っていましたが、LPコピーとしても粗悪だった海賊盤と比べるまでもなく、北ドイツ放送局所蔵の音源から改めてリマスタリングCD化された当盤の音質はすこぶる良好、終楽章大詰めでのバス・ドラムの重量感あふれる連打まで過不足なく収められています。
 演奏は伝説化するにふさわしい凄いもので、圧倒的な昂揚から柔軟な情感までレンジの広い表現、終始一貫して小気味良く張り詰めたその表情が、この指揮者ならではの明快かつ筋肉質な造型感覚の中で、これ以上ないほど効果的に活かされた飛び切りの名演と言いたいところ。
 このオケの基本性能の高さとともに、急な指揮者交代というアクシデントによる緊張さえ味方にしてしまった感のあるコンドラシンの実力には脱帽です。これほど生気みなぎる名演を成し遂げた指揮者がまもなく急逝しようとは、誰に予想できたでしょう。

コンドラシンの名盤
→ショスタコーヴィチ:交響曲全集
→R=コルサコフ:シェエラザード
→マーラー:交響曲第7番『夜の歌』
→ハチャトゥリアン、他 ロシア名曲集


■ブラームス:交響曲全集(3CD)
・交響曲第1番(1967年6月5日モノラル・ライヴ録音)
・交響曲第2番(1967年10月30日ステレオ・ライヴ録音)
・交響曲第3番(1969年2月4〜5日ステレオ録音)
・交響曲第4番(1973年5月21日ステレオ・ライヴ録音)
・ハイドン変奏曲(1962年9月24日モノラル・ライヴ録音)
・大学祝典序曲(1970年9月2〜4日ステレオ録音)
ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指揮)北ドイツ放送交響楽団

交響曲は1967〜73年収録で、第3番以外はライヴ。重厚ドイツ的スタイルの権化、シュミット=イッセルシュテットの代表的名演。質実剛健を基調としながらも、細部の工夫などには往年の演奏家魂が見受けられ、とくに第4番は秀抜です。音質は、以前に出ていた他社盤(契約切れで廃盤)に比べメリハリの効いた整音が特徴で、モノラルの第1番と《ハイドン変奏曲》も明快。
■モーツァルト:交響曲33番(1971年6月30日〜7月2日ステレオ録音)
■モーツァルト:交響曲34番(1967年10月2〜6日ステレオ録音)
■モーツァルト:交響曲41番『ジュピター』(1965年9月13〜17日ステレオ録音)
ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指揮)北ドイツ放送交響楽団

収録順に1971、1967、1965年の放送用録音で、すべて優秀なステレオです。すばらしく見通しの良い構造と、いささかの揺るぎもない骨の太い造型、そして、そんな完璧といいたい器に盛られた表情の味わい 深さ、噛めば噛むほど滋味の増す豊かな“こく”等々、ドイツいにしえの美意識の結実と言うほかない見事なモーツァルト演奏。とりわけ《ジュピター》が秀逸。

【管弦楽曲】


■バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽(1971年4月26日ステレオ・ライヴ録音)
■バルトーク:管弦楽のための協奏曲(1966年2月20〜21日ステレオ・ライヴ録音)
ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指揮)北ドイツ放送交響楽団

《オケコン》は1966年の実況で、ドイツの放送局としても初期のステレオ・ライヴながら驚くほど優秀な音質。都会的な格好良い音響など一顧だにせず、民俗的な要素にも寄りかかろうとしない構造第一主義の厳しい アプローチが実に小気味良い演奏で、木管楽器の多彩な表情の味わいなどさすがドイツのオケ。1971年の《弦チェレ》も重厚かつ厳格で、音質もさらに優秀。
■ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集全16曲(1963年12月18,23日、1964年2月25日モノラル録音)
イシュトヴァン・ケルテス(指揮)北ドイツ放送交響楽団

■ヒンデミット:画家マチス(1967年8月21〜25日ステレオ録音)
■ヒンデミット:気高き幻想(1972年7月3〜5日ステレオ録音)
■ヒンデミット:交響的舞曲(1970年6月8日ステレオ・ライヴ録音)
ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指揮)北ドイツ放送交響楽団

《画家マチス》が1967年、《気高き幻想》が1972年の放送用録音、交響的舞曲が1970年のライヴで、すべて優秀なステレオ。この指揮者とヒンデミットの組み合わせはどう考えても最適と思われるだけに、当盤 の登場は大いに歓迎されるところ。堅牢な骨格、細部まで彫刻の行き届いた解釈に高密度な音響と、これらの作品の決定的名演と言って差しつかえないでしょう。
■ストラヴィンスキー:春の祭典(1969年1月22日ステレオ・ライヴ録音)
■ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲(1970年5月25日ステレオ・ライヴ録音)
■ストラヴィンスキー:詩篇交響曲(1970年3月16日ステレオ・ライヴ録音)
ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指揮)北ドイツ放送交響楽団

《春の祭典》が1969年、三楽章の交響曲と詩篇交響曲が1970年のライヴで、おそろしくリアルなステレオ。いっけん意外な組み合わせですが、頑固一徹に保持される重いリズム刻みの厳しさと堅固このうえもない造型感、細部に至るまで絶対におろそかに弾くことを許さない張り詰めた緊張と、徹底したドイツ的構造主義アプローチが強烈。これは掘り出し物です!

【協奏曲】


■ブラームス:ピアノ協奏曲第1番(1966年4月3〜4日モノラル・ライヴ録音)
■ブラームス:ピアノ協奏曲第2番(1963年5月5〜6日モノラル・ライヴ録音)
クラウディオ・アラウ(ピアノ)
ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指揮)北ドイツ放送交響楽団

第1番が1966年、第2番が1963年録音で、いずれもモノラル・ライヴながらきわめて良好な音質が嬉しいところ。アラウ全盛期のピアニズムがまず魅力的で、わずかなルバートを伴って悠然と展開する気高い表現、圧倒的な量感がたまらない強奏時のパワーなど、“巨匠”と言うにふさわしい懐の深いソロを、満点の気合で支えるシュミット=イッセルシュテット。名演です。
■モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番(1993年5月2日ステレオ・ライヴ録音)
■モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番(1993年5月3日ステレオ・ライヴ録音)
フリードリッヒ・グルダ(ピアノ&(指揮))北ドイツ放送交響楽団

【現代音楽】


■クジェネーク:弦楽のためのシンフォニエッタ『ブラジル風』
■クジェネーク:2つのピアノのための協奏曲*
■クジェネーク:11のすかし絵(以上1964年6月24〜26日モノラル・ライヴ録音)
■クジェネーク:クエスティーノ・テンポリス Op.170(1960年9月29〜30日モノラル・ライヴ録音)
■クジェネーク:交響的スケッチ「鎖、円、鏡」(1958年10月26〜27日モノラル・ライヴ録音)
*ゲルティ・ヘルツォーク&ホルスト・ゲーベル(ピアノ)
エルンスト・クジェネーク(指揮)北ドイツ放送交響楽団


※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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交響曲第1番『巨人』 コンドラシン&北ドイツ放響(1981)

CD 輸入盤

交響曲第1番『巨人』 コンドラシン&北ドイツ放響(1981)

マーラー(1860-1911)

ユーザー評価 : 4.5点 (35件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥1,980
会員価格(税込) : ¥1,723

発売日:2004年04月17日

  • 販売終了

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ピアノ協奏曲第20番、第23番 グルダ&北ドイツ放送響(1993) 

CD 輸入盤

ピアノ協奏曲第20番、第23番 グルダ&北ドイツ放送響(1993) 

モーツァルト(1756-1791)

ユーザー評価 : 5点 (17件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥1,980
会員価格(税込) : ¥1,723

発売日:2004年04月17日

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