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蓮華人 さんのレビュー一覧 

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/12

    目の上のタンコブのようなプレートルが、パリを軸として華々しく活躍しているのに対し、時にドレスデンなどを振ることがあっても、南仏の「田舎街」のツールーズに腰をすえ、ひたすらフランス音楽の啓蒙に身を賭してきたプラッソン。過去、単発の数々が新発見の喜びを与えてくれた。そして集大成され、まあ、有名どころでお茶を濁してきたプレートルからすれば、これは、まさに仏音楽の真髄なのだが…。HMVのレビューは「辞典」扱い。まあ、百科事典は仏に発しているので、そりゃそういう文化なのでしょうが…。でも一枚一枚をじっくり聴いてほしい。見かけの華やかさではプレートルに席を譲っているかもしれない。しかし、実に細やかに、音楽の呼吸を大切にしながら、切れの良い明確な響きにもかかわらず、ドビュッシーの霧や雲も暖かく伝えてくれる。アタックを強く出さず、音価に従った音の出しを要求しながら、リズム・テンポは融通無碍。エスプリを超えた仏音楽の極みに近づける。そんな気がする。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/12

    仏の宮廷テオルボ奏者のド・ヴィゼーと没年で4半世紀ほど遅いバッハ。音楽史的には、ほとんど関連がなさそうな2人をモンティエが結びつける。と言ってもバッハのチェロ組曲をテオルボ用に編曲し、チェロ組曲とよく似た楽曲構成を持つ「舞踏組曲」を並べただけだが。さてその成果は…?。自身の編曲によるバッハでは、同じ低音系の楽器でも、表現力の差が歴然であることを「再確認」させられた。ヴィゼーの作品では、まあ再三聴けば飽きも来ようが、テオルボ演奏者にとってはバイブル的存在なのだ、という「確認」が出来た程度で、まあ最後まで二人の溝は埋まらなかったのだった。ただテオルボの音はたっぷり楽しめる。バッハは恐らくこの一枚、ヴィゼーも希少。在庫一掃セールに間に合い、通して聴いてみた結果は「望外の喜び」ということで、きわめて個人的な最高を。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/11

    「南欧風のリラックス」ねー。まあそんな感覚なだろうが、安易な旅行ガイド的な説教で、つまらぬ「御託」を並べないでほしかった。まして「『ラローチャのドイツ物』の実力を知る好企画」ねー。ドイツ物でも突出した実力を示せなければ、そりゃメジャーレーベルが採ってくれないでしょう。確かにイベリアのベストはラローチャ。しかし、スペインのピアニストだからと言うわけではない。比類ない音楽性、技術、体力、精神力によるもので、これは他の、たとえば独墺系の作曲家にも繋がると思う。じゃ、なぜこの録音がVol.1なのか。すでに老境に入ったヨッフム。ラローチャも峠を越えている。この二人が、この夜、残した演奏。それが会場にいた多くの人たちに大きな感動を残したからではないだろうか。何が? 言葉では語れない奇跡のような演奏。その貴重な時間を再び味わうことが出来る。まさにライブの尊さを実感できる一枚だと確信する。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/11

    夜の騎行が「午前9ごろ出発」にタイムスリップしたような、明るくきびきび劇画チックなシベリウス。ルオンノタルのソルヴェーグ嬢はオベラチックに幽玄の霧を取り払い、四伝説曲は白鳥に気品なく「なよなよ」。レミンカイネンの帰郷はおどろおどろしくなったかと思えば、明るく元気な舞曲風になったりと「英雄的」な雰囲気に乏しい。で、全く駄目かと言えば、ある意味「目覚しい」演奏で、面白くまた楽しめる部分も多い。カラヤンから油分を抜いたような感じで、これはこれでシベリウスの新たな楽しみ方なのかもしれない。塔の乙女も貴重で、ここのソルヴェーグ嬢は、オペラチックに盛り上げ、満足行く出来。

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  • 20人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/11

    開けて吃驚、玉手箱。な、なんとオリジナルの解説ブックレットが、そっくりそのまま、それも全作品分詰められているではないか。まあ、廉価セットの常ならば、申し訳程度の「総合解説」でお茶を濁すはずなのに。BISは高く、なかなか手が出ず、躊躇の上、購入を断念し続けてきた身とすれば、「ヤッタネ」なのだが…。これでは高額を支払って単売で買い揃えたれた方々の、怒りを抑えられないのでは。「まあ聞いてください」と書かれるのもつらいので、先にお詫びを。「玉手箱を開き髪が一本白くなりました。12年間が一気に過ぎてしまったからでしょう。浦島太郎の如く罰を受けたのです。なにとぞ、先にお買い上げいただいた方々には、寛大なお心を持ってお赦し頂けますよう、BISに成り代わりましてお詫び申し上げます」

    20人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/11

    同じ2枚組みのフォルテシリーズで欠けていた「有名どころ」の管弦楽曲集が、クレルボ交響曲ともに「在庫一掃セール」で入手でき、ラッキー!。「有名どころ」は同じEMIからのフィルハーモニアで楽しんではいたが、やはりボーンマスとの幽玄無窮のアナ録も欲しかったところ。このダブりなしの4枚で、ほぼ「全集」と言えるような内容になり、目出度し目出度し。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/11

    カントロフ・オーヴェーニュと入れた一枚がインスピレーションシリーズで出たので買ってしまっていたものだから、ダブってしまった。しかし、まあ全然気にならない価格。まず今後録音される可能性が少なそうなパリッシュ・アルヴァルスが、「最終在庫処分」の投売りで買えたことに満足しよう。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/11

    ルービンはショパンより「ブラームスがお好き」なのかもしれない。2種のPコンでは厚く塗りこめられたピアノ書法から、ともにストレートな響きを引き出す。和音を押さえる指一本一本の力、打鍵のタイミングがぴたり揃っているのだろう。特に室内楽では、雄弁すぎるピアノを押さえることなく雄弁に語らせ、他の線の細い楽器との協調関係を維持する、濁り少なく、晴朗な響きが、いいプロポーションを生み出している。共演者も名手ぞろいで、ブラームスの世界を満喫させてくれる。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/08

    ウィーンフィル在任中の録音が「実はありました」みたいに大量に出てくる可能性が有るや否や。実は初っ端のニューイヤーコンサート以降、一枚も手元にウィーンフィルとの録音盤がない。有るのは斎藤記念数枚にベルリンフィルだけ。コアなファンを自負できない程度の者がとやかく言うのは、危険なのだが、本当にライブ含めてどれだけの録音が残されているのだろう。吃驚するほど大量に出てきたら、まあ財布が厳しくなるので、とりあえずDGの70枚組が、廉価セットで出てくることを祈りつつ、クリック。本セットはシェヘラザードなど、個人的にはフムフムという感じなのだが、良くも悪しくもクラシックをこよなく愛する日本人としては、最高以外の評価を下すことは、ちょっと難しいかな。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/07

    独唱2人の水準。ウィーンフィルのその当時のレベル。ワルターの棒を含め、もう評価してどうなるというものでもない。この時代の、この日この時に3人とウィーンフィルがともに舞台に立ち、録音が行われた。そしてその演奏が、世界中で音楽を愛する人たちに、計りしれない「感動」と「虚無感」をもたらした。そうした事実だけで、この録音は歴史遺産的な存在になっていると思う。個人的には青春の一番「危うい」時代に聴き込んだこともあり、忘れ難い録音となっている。ある意味、私にとっても「歴史遺産」なのかもしれない。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/06

    4番が普通ぽいテンポで、後は、リニア並みの高速運行。全てが一気呵成で、故に一番大きな括りである一つの楽章が、一つの大きな高潮のうねりを作りだす。ある意味「贅沢」な音楽のきき方なのかもしれない。ベートーヴェンの作品自体にもそんな仕掛けがあるようで、ノーリントンの主張をサポートしている。シュツットガルト放送響との演奏では、ライブということで、さらに抑揚が大きくなり、急速なテンポにもかかわらず、恰幅の良さも感じさせる。しかし、そうした高潮感が管楽器の抑制を失わせる結果となり、音量的なバランスを崩してしまったと思われる個所が少なくない。アクセントを強めに出させるノーリントンだが、管だけでのアフタクトの打ち込みまで強奏させることはないと思うので、このあたりはライブが裏目に出てしまったのかもしれない。だが実に気持ちよさそうにぶっ放す。すべて演奏者にとってもこの高速運転は快感なのかもしれない。で、観衆は?

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  • 9人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/06

    知名度の割に録音の少ない指揮者としては最右翼かもしれない。65〜69年のベートーヴェンの全集が、あまりにも著名だが、それとてほとんどが唯一の録音。ブラームスも十八番だったはずなのに、残されている録音は多くない。この4曲は、NDRSOとのライブをNDR放送が収めていたもので、所謂、「放送用録音」。4番以外は極めて締まった演奏で、1番の灼熱感は筆舌に尽くせないほどだ。しかし4番は、若干荒れた演奏で、オケのコンディションもあまりよくないようだ。冒頭の主旋律も一音一音クレッシェンドするような、膨らむような響きで、あるいはアインザッツの揃いが悪く、イッセルシュテットの棒によるコントロールが万全でないのかもしれない。ただ、どこか命を惜しむような、足取りを確かめながら進むような雰囲気が、曲想とよく合い、不思議な「名演」となっているような気がする。いずれにせよ、1番を聴いて受ける深々と感銘だけでも「最高の交響曲全集」と言っても過言でもないほどで、本当に買えてよかった。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/06

    なぜムーティがケルビーニにぞっこんなのかわからなかった。89年、ルイ18世のための荘厳ミサ曲が「鳴り物入り」で登場、絶賛(レコ芸誌上だけかも?)の嵐が吹いたこともあり、まあ当然買ってしまった。EMI技術陣の不出来でマッスの大きな舞台をとらえきれず、音像がボケ、混濁感も感じ、聴いて以前の演奏を探そうともしなかったし、その後、ポチポチと出る新録も殆ど関心を示しつつも、棚を飾るまでには至らなかった。今回、ボックス化で6枚組みで3000円以下(荘厳ミサ曲の国内盤は3100円だった)で買ってしまった。まあ値段のことはさておき、一番初めに入れた男声合唱のレクイエムを聴き、ムーティが集中的に録音を進めていた理由のようなものが感じ取れた。ハ短調のレクイエムにも共通する太く力強いユニゾンと、クライマックスで拡張されたコーラスがもたらす灼熱感。そしてぶっきらぼうだが、明確な主張を持つ管弦楽。何より、馥郁とした香を放ち続けながら、うねり、流れ、そして高みでトゥッティによって放たれる、大いなる「祈り」の想い。やっと合点がいった。ちなみに荘厳ミサ曲は、初発の国内盤と別のCDを聴いていると思えるほど、音が生々しい。

    8人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/04

    マルティン・ハーゼルベックはオルガン奏者として著名だが、指揮もWAをウィーンで最も優れた古楽器アンサンブルに育て上げるなど、並の力量ではない。オーセンティックだが、古くささは微塵もなく、明るく典雅な響きのが心地よく、最高のテレマンを楽しませてくれる。対してインデアミューレの指揮になるオケに表情が乏しく、その分オーボエが抜きん出る感じで、まあ、オマケと言う感覚。

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     2010/09/04

    おそらく古楽器でのレファレンスを目指しワーナーはコープマンに依嘱したのだろうが、オファーしたメジャーの担当者が板挟みになりそうな演奏。誠に聴きやすく、なおかつ熱い思いも伝わり、どこをとっても瑕疵の一つもない。まさに完璧。しかし、微笑むような優しさがあって、あらゆる評論家の論評を前後矛盾だらけの文章にしてしまいそうな、まあ、奇跡のようなマタイだ。そのお陰もあってか、ほとんどまともに聴いたことがなかったヨハネを、最後まで一気に聴かせていただきました。まずはコープマン先生に感謝いたします。

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