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盤捨印 さんのレビュー一覧 

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/02/22

    2か月前から予約していて今日届きました。
    マーラーの9番、それほど詳しくないのでみなさんの参考になるかどうかわかりませんが私見を述べさせていただきます。

    この演奏に関しては3楽章後半あたりから、かなりヤバくなり(スミマセン! これ以上適当な表現が見つかりません)、
    4楽章は完全にヤバイです。ヴィオラのウォルフラム・クリストも木管、金管のトップもみんないってしまっていて、別次元の音楽になっています。
    アバドの音楽は室内楽的であり、ときに協奏曲的であり、シンフォニックというよりも楽団員の自発性が重んじられたアンサンブルの妙が生命線ですが、そうした音楽性がこの4楽章において曲想と見事に融合し、楽曲の本質を的確にとらえ、再現、再創造に成功しています。
    今回のルツェルン祝祭管弦楽団、前回の4番では参加していなかったナターリャ・グートマンが復帰。そしてホルンの主席はブルーノ・シュナイダーが起用されています。シュナイダーの安定して深みのある輝かしい音色は4楽章の大きな魅力となっています。
    「寄せ集め」「こけおどし」などと一部で揶揄されてきたルツェルン祝祭管弦楽団ですが、「ここまできたか・・・・」というのがこのDVDを鑑賞した直後、今の感想です。
    なお、今までのアバド / ルツェルンのDVDに比べ、今回の画像の発色はよくないのですが、これは4楽章後半の演出に備え機材を選定したことに由来するものかと思います。

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     2011/01/22

    「心より出づ。願わくは再び心にいたらんことを」。言うまでもなくベートーヴェンの晩年の大作、「ミサ・ソレムニス」の楽譜に作曲者自身によって書き込まれたことばである。このことばを作曲のモットーに据え、時流に迎合する事を好まず、反前衛を貫いてきたのが別宮貞雄である。このCDに収められたチェロ協奏曲は別宮の作品の中でも特に詩情豊かで親しみを持ちやすい作品である。作品全体は「秋」のトーンが支配しているが、それは季節の「秋」であると同時に人生の「秋」でもある。悲哀と離愁、焦燥と諦観。聞くものにさまざまなイメージと共感を引き出し、何度聴いてもあきさせない。堤剛のチェロは完璧。若杉弘の指揮する都響の表現も痛切に秋の情感を訴えている。一人でも多くの人がこの曲と演奏を耳にしてほしいと願わずにはいられない。
     やや時流に流されて作曲したと別宮が自嘲気味に述懐する「ヴァイオリン協奏曲」。だがこれも別宮ならではの作品である。西村朗など、この曲を推す識者は多い。やや攻撃的でリズミックな第3楽章は聴き応え十分。前橋の強靭にしてしなやかなヴァイオリンが、この佳曲に花を添えている。

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     2011/01/03

    解釈、アゴーギク、弦のみならず管楽器までの表情、全体の構成、指揮者に応えるオーケストラの力量…すべてが「決まっている」。いったいどんなリハーサルを行ったのか、そんな余計な興味まで湧いてしまう。さらにこれほど特異な演奏であるにもかかわらず、マーラー5番としての違和感は全く感じられないのは奇跡と言ってよい。マーラー5番の魅力を堪能し尽くすことができた。

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     2010/12/30

    曲(選曲)よし、演奏よし。繰り返し聞くたびにルトスワフスキの世界がますます広がっていくように感じられる。素晴らしいディスク。

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     2010/12/20

    きりりと引き締まった造形。完璧なアンサンブルと音のバランス。揺るぎのない厳格さを持ったフレージング。こうしたヴァントの特長である堅固な建造物のような曲作りは健在ながら、ミュンヘンフィルのの柔軟性とライヴの高揚が程良い隠し味となり、より広汎なリスナーを惹きつけるべき稀有な名演となっている。ひとつの演奏の系譜における頂点を極めた演奏と思う。

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     2010/11/28

    快速なテンポでよく歌いながら、まるでアバド/ルツェルンのように始まるが、突然テンポが落ち、細部を拡大鏡で見る様なミクロ視点の演奏が展開し、再び音楽は流れだしていく。巨視的な視点と微視的な視点が交差し、絡み合いながら音楽は展開していく。実にユニークで聞きごたえのある演奏だ。音楽の深い解釈と、フィラデルフィアの類まれな合奏能力が相互に補完し合い見事な名演を繰り広げている。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/11/28

    まさに至高の演奏です。特に1楽章、涙なくして聴くことができませんでした。ダイナミックの変化で音楽を作るのではなく、音の響きそのものが直接心に語りかけてくる、そんな演奏です。先入観を持たず、耳を傾けたい音楽です。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/11/26

    このコジェナーの独唱による「私はこの世に忘れられ」の映像を半年ほど前に見て以来、いつDVDが発売されるのか心待ちにしていました。ワルター/フェリアー/VPOに匹敵する素晴らしい演奏だと感じました。コジェナーの歌唱は表情もまた本当に魅力的です。4番の交響曲は未聴ですが、最近の一皮も二皮も剥けたアバドの力まざる自然な音楽の流れの中に曲の本質を的確にとらえた充実した演奏からもおおいに期待が持てると思います。もちろん、予約しました。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2010/11/23

    曲も指揮者も「初めて」なので、控えめに書きます。名作6番を味わうには十分な演奏。全体的に「ロシア」臭さぷんぷんで(ロシア文学の世界が思い浮かんできました)、反面色彩の変化は乏しく、抒情も一本調子ではありましたが、これが指揮者によるものか、曲そのもに由来するのかまではよくわかりませんでした。コンドラシンあたりと聞き比べて見たら一目瞭然なのでしょうが…指揮、オーケストラ、技術的にはまだ向上の余地があると思いますが、曲の盛り上げ方はよく心得ていて、リス向けの選曲と言えそうです。6番と10番で80分近い演奏時間。この濃厚な世界にどっぷりハマり続けるのはかなりハードです。

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     2010/11/12

    ケンプ/ライトナーが素晴らしい出来だったので、更に期待を込めて購入しましたが、予想を越えた名演でした。フルトヴェングラー存命中のベルリンフィルの音はあくまでも重厚でドイツ的。ケンペンはスケールの大きな音楽を創り出しています。演奏に出来不出来の多かったと言われるケンプのピアノ。即興性を重視したということなのでしょうか。まずは1番の演奏に度肝を抜かれます。生き生きとして自由闊達。絶妙なニュアンスとすぐれた解釈は聞き手を夢中にさせます。これはおそらく絶好調のケンプなのでしょう。番号が進むにつれ、ケンペン/ベルリンフィルのバックは威力を増し、極めて質の高い全集を完成させています。数あるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集の中で、最もドイツ的でしかも質の高い演奏として、その価値は変わることはないでしょう。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/11/12

    アバドの音楽を言葉で語るのは難しい。リハーサルの時、楽団員に要求することは「聞く」ということ。その結果、細緻で自然でバランスのとれたアンサンブルが生み出される。だが、その先アバドがどういう音楽を目ざしているのかがよくわからない。解ってもわからなくても、音楽そのものは美しく、その響きが心にしみわたってくる。それは癌で倒れたのちのアバドの音楽に共通して言えること。何が変わったのか…それもわからない。が、奇を衒わず、自己の主張を押し付けることもなく、音楽は自然に流れ、聞く者を感動させる。これは一つの理想ではないだろうか。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/10/24

    屋上屋を架すことは避けたかったのですが、このディスクに収録された「悲歌」があまりにも素晴らしい演奏なので投稿いたしました。アバドは最近一連のペルゴレージの録音が絶賛されましたが、もともとこうした合唱曲が得意なのでしょうね。ブラームスの悲歌、普段あまり聞かれることのない佳曲だけにこのディスクは貴重です。交響曲の方は、このアルバムが発売された直後、吉田秀和さんの好意に満ちた批評が残されていますので、お読みになられた方も多いことと思います。ブラームスは、作曲家にならなかったら女声合唱の指揮者になりたかったといったことがあったそうですが、まさにそうしたエピソードを彷彿とさせるドイツロマン派の重厚さと濃厚なロマンティシズムとは一線を画した、繊細で抑制の効いた美しい4番です。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/07/09

    大好きなバラード4番は傑出した演奏。大変感動的な名演です。これだけでも買って良かった。

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     2010/06/18

    最近のアバドの演奏に惹かれて購入しました。それにスコアを持っていないので、こうした複雑な構成の曲の演奏を映像で見られるのは色々発見があります。知っている顔があちらこちらに見えて、それも楽しみでした。演奏ですが、個人的にマーラーの5番そのものがあまり面白いと感じられないので、参考になるかどうかわかりませんが、オーケストラ同様、やや拡散した印象を持ちました。完成度はあまり高くないかもしれません。もともとアバドのDVDやCDを買い求める方は病的な感情の表出など望んではおられないでしょうが、もちろんこの演奏も解釈的にバランスのとれたものでした。曲の性格にもよるのでしょうが、聴衆の受け止め方も1年後の7番に比べるとやや冷めていたように感じられます。僕自身、演奏にはそれほど感動しませんでしたが、記録としては大いに楽しめました。

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     2010/05/29

    まずはブラームス。昔LPレコードで聞いていたんですが、CDになって初めて聞き直してみました。
    とってもいいですねェ。
    セル・クリーヴランドの贅肉をそぎ落したソリッドでシリアス、しかも清涼感あふれるサウンドと、ロストロとオイストラフの真剣勝負。手に汗握るスリリングな名演です。レコードで聞いていた時はオイストラフのヴァイオリンが少し弱く感じられたのですが、CDで聞くとそんなことありません。それにしてもロストロは絶好調!
    実はこのCDに集録されたもう一曲、カラヤン指揮のベートーヴェンが聞きたくてこのCD購入ました。カラヤン演奏そのものはものすごくいいんだけど(あの宇野大先生も激賞)、いかんせんフルオーケストラで大砲を撃つような巨大な響きはこの曲に似つかわしくない気がいたしまして…もっと室内オケ的な演奏を後日買い直すことにいたしました。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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