2人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2014/01/05

音質的にも演奏的にも素晴らしい復刻ＣＤだと思います。エネスコの音は、心の奥深くまで染み入るような音で、このＣＤを１枚聴いただけでも、エネスコの偉大さがわかります。振幅の変化が細やかで変幻自在なヴィブラート、ダイナミックで劇的な表現力、音楽解釈の説得力など現代のヴァイオリニストの多くが持ち合わせていない美点を、エネスコはたしかに持っています。このＣＤに収録された演奏は、全て名演だと思いますが、特に、コレルリの「ラ・フォリア」とプニャーニの「ラルゴ・エスプレッシーヴォ」は、超名演だと思います。

1人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2014/01/03

ＳＰレコードの復刻ＣＤで定評のあるオーパス蔵によるＬＰレコードの復刻ＣＤということで聴いてみましたが、古い録音の割に音質が良くて、エネスコの音楽表現の意図がヴィヴィッドに伝わってきます。エネスコの演奏は起伏に富んでいてスケールが大きく、大変魅力的です。７１歳頃の演奏とは思えないほど力強さがあり、ピツィカートでは、弦が切れるのではないかと思わされるほどの勢いが感じられます。クライスラーやティボーの洒落た演奏もいいですが、エネスコの深く心に刻み込まれるような感動的な演奏も聴き応えがあっていいですね。

2人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2014/01/02

エネスコによる「クロイツェル」は、フーバーマン（フーベルマン）の名演を彷彿とさせるような男性的で力強い、しかも、深遠さを感じさせる熱演だと思います。技術的なミスは多めですが、それを気にさせないような演奏で説得力があります。全体的に勢いや迫力があって、音そのものに魂がこめられている感じがします。ベートーヴェンでもシューマンでも、エネスコは、繊細さと大胆さ（豪快さ）が同居していて、ついつい引きこまれてしまいます。ヴァイオリン好きの方に特にお薦めです。

1人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2014/01/02

非常に珍しいエネスコ晩年の録音が聴けるという意味で、価値あるＣＤだと思います。単に、巧まい、というよりは、むしろ、心に響く、切々と心に訴えかけてくる、というタイプの演奏で、ＣＤの演奏が終わった後も、深く耳の奥に、というか心の奥深くに、エネスコの音楽が刻まれる感じがします。エネスコの録音は数が少ないので、こうした良質な復刻ＣＤが増えていってくれることを期待しています。

0人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2013/11/03

ベートーヴェンを得意としていただけあって、ブッシュのこの録音は、なかなかに説得力があります。一方で、高齢から来る技術的な衰えも散見されます。録音状態は、この時代の録音にしては比較的良く、ブッシュのヴァイオリンソロの音は、比較的明瞭に聴くことができます。そんなわけで、最高の名盤とまでは行きませんが、なかなかの名盤と言えるのではないかと思います。

2人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2013/10/24

このＳＡＣＤハイブリッド盤はとても音質が良いので、フーバーマン（フーベルマン）のスゴサが良くわかります。超人的な演奏技術とダイナミックで迫力のある音楽表現にノックアウトされてしまいます。ブックレットの解説もいい感じです。今回はVol.1とのことですので、続編が発売されるのを熱い期待を持って待っています。

2人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2013/10/18

ジョシュア・ベルの巧さ、絶妙さに脱帽！このＣＤでは、ジョシュア・ベルは様々なジャンルの超有名アーティストと共演（競演）してますが、どんな相手と共演（競演）しても、ジョシュア・ベルの良さがうまく発揮されていて、改めて、この人は本当に巧い人だなぁ、と思わされました。
巧さもさることながら、洒落た表現や味わい深い表現、素朴なメロディーでの素朴な歌いまわしなど、ジョシュア・ベルの素晴らしさ全開のアルバムだと思います。

1人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2013/09/20

以前発売されていたＣＤと今回のリマスターされたＣＤを聞き比べると、リマスターの効果で若干音質が改善しているように感じられます。
チャイコンもラロも、フーバーマンの劇的な表現にはただただ圧倒されるばかりです。フーバーマンの音楽表現は、胸に直接ググッと迫ってくるものがあります。ヴァイオリン好きには堪らない演奏と言えます。

2人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2013/08/01

録音状態はあまり良くないですが、いつものクライスラーのあの音・あの節回しが聴けるので、幸せな気持ちになれます。クライスラー自身の自作曲の演奏は、さすがは自作自演と唸らせる絶妙な節回しとテンポの心地良さが大いに楽しめます。クライスラーファン＆ヴァイオリンファンの必携のＣＤと言えます。

0人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2013/06/17

６０年前の録音とは思えないほどの艶やかでリアルなサウンドに驚きました。ジャック・ゲステムもトーマス・マジャ−ルも、２人とも知らないヴァイオリニストでしたが、２人とも魅力的な演奏をするヴァイオリニストだと思いました。こういう小品集を巧く聴かせるのは、なかなか難しいことですが、２人ともそれぞれ個性的な演奏で大いに楽しめました。ヴァイオリン音楽が好きな方には、ぜひ聴いていただきたいＣＤです。ＣＤ２枚組でこの価格は、お買い得だと思います。

0人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2013/02/19

シュロモ・ミンツのソロは、技術も完璧で音色も素晴らしく、充分に感動的です。パガニーニにしても、ちょっと真面目（誠実）過ぎる感じがしないでもないですが、ミンツの凄さは、はっきりと伝わってきます。
パガニーニが愛用したガルネリ「カノン砲」は、パワフルなヴァイオリンであることはわかりますが、音色的には、ずば抜けて素晴らしいという感じは特にしません。ミンツがもっとじっくりと弾きこむ時間があれば、違った結果になったかも知れませんが・・・。
ヴァイオリンが好きな方であれば大いに楽しめるＤＶＤだと思いますので、お勧めいたします。

5人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2012/10/25

フリッツ・クライスラーの小品を弾くカンポーリは、クライスラー本人の自作自演に匹敵するような魅力的な演奏を展開しています。カンポーリの演奏は、歌い回しが自然で美しいことに加えて、テンポがとても良いので、聴いていて非常に心地良く感じられます。
「赤とんぼ」など日本の歌をヴァイオリンに編曲したものが２曲収録されていますが、センスの良い編曲とセンスの良い演奏なので大いに楽しめます。
その他の小品の演奏も、魅力的な歌いまわしで小気味良く聴かせてくれます。本当に素晴らしい演奏ですし、大いに楽しめる演奏だと思います。

0人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2012/10/25

カンポーリの温かく伸びやかな音は、ヘンデルのヴァイオリンソナタに良く合っていて、しかも、カンポーリの歌いまわしも、ヘンデルの音楽に良く合っていて、素晴らしく聴き応えのある演奏だと思います。
カンポーリのヘンデルのソナタの演奏は、テンポが良くて、溌剌としていて、何度聴いても新鮮さが感じられます。
このＣＤは音質も良いので、カンポーリの甘みのある美しい音がたっぷりと堪能できます。
バッハの「シャコンヌ」では、ヘンデルのソナタでの明るく伸びやかな演奏とは違って、カンポーリは、より厳格にカチっと弾いていて、なかなかに聴き応えがあります。
よって、大いにお薦めできます。

2人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2012/10/25

生々しいほどの高音質でカンポーリの名演奏が蘇りました。メンデルスゾーンのコンチェルトもブルッフのスコットランド幻想曲も、このカンポーリ盤こそが決定盤と言えるのではないかと思います。
カンポーリのソロが素晴らしいのはもちろんですが、共演のオケのサポートも素晴らしいので、とても聴き応えがあります。
この高音質盤で、カンポーリの他の曲の演奏もぜひぜひ聴いてみたいものです。続編に期待したいと思います。

2人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2011/10/16

７０年近く前の録音とは思えないほど音質が良くて、ハイフェッツならではのガット弦を擦る音までがリアルに再現されています。当初発売されていたＲＣＡ盤のＣＤよりも音質が良くて、ハイフェッツのすごさを改めて実感しました。
ハイフェッツの演奏は、キレ味鋭くてシャープなところがあるのは確かですが、音そのものは、温かみがあって、熱い情熱が感じられます。こうした小品では、ハイフェッツの節回しの上手さ、特に弱音の使い方の上手さ（抜きどころの上手さ）が良くわかります。
ハイフェッツの全盛期の素晴らしい演奏ですので、ぜひ多くの方々に聴いていただきたいと思います。