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フォアグラ さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/04/18

    ブルックナーの伝記や評伝を読むと、必ず「ブルックナーは気が弱く、他人の意見に左右された」と書いてある。私にはどうにも納得しがたい。これほど独創的な交響曲を書いた人が音楽史に存在するだろうか。習作交響曲や序曲を聴くと、元々メンデルスゾーン、ブルッフ程度の曲を書く力を持っていたことがわかる。人の意見に左右されるならば、普通この路線でいくだろう。ケーゲルはブルックナーの前衛性に徹底的に焦点を当てた解釈を聴かせる。各声部は激しくぶつかり、金管は気でも狂ったかと思うほど爆発的に咆哮する。オルガン的な響きはかけらもなく、フォルテは耳が痛いほど。ブルックナーの音楽がとんでもなく異質なものであることを再認識させる怪演である。5番、6番、9番が大推薦。8番がそれに継ぐ。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/04/15

    グッドオールはクナッパーツブッシュの熱烈な信奉者であったことはよく知られている。ここでも、遅いテンポ、壮大な音作りにクナの影響を感じる。しかし、ここには肺腑を抉る心の叫び、慟哭はない。聴き手を震撼させる瞬間もない。当然ながら、これはクナの「パルシファル」とは別物である。では、この演奏はつまらないかといえば決してそんなことはない。グッドオールのもと優しく美しいワーグナーが流れる。日々の悲惨な情報に神経が逆立つ中、今の私にとってグッドオールの音楽は最上のヒーリング・ミュージックになっている。これを「パルシファル」の真髄だという気はさらさらないが、「パルシファル」にこういう側面があることも事実である。歌手で目立つ人はいないが、グッドオールの表現では弱い第2幕をクリングゾールのフォルウェルが見事に引き締めている。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/04/12

    「BACHの主題による幻想曲とフーガ」から圧倒される。テクニックの切れ味、難所でも少しも荒くならない明晰な音色、アムランなら当然といえばそうかもしれないが、やっぱり凄い。「孤独な中での神の祝福」も、方向性が明解であり、すこしも晦渋にならない。「タランテラ」もまた壮絶。前半のプロでもこれだけの聴きごたえだが、さらにトリにトドメのように「ソナタ」が来る。ソナタは近年グリモー、ユジャ・ワンの好演があったが、音楽の構成力、スケールの大きさでアムランに一日の長がある。リストを満喫できるディスクだ。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/04/11

    「4つの最後の歌」以外の主要なオーケストラル・リートの大半が入っているという選曲がいい。なかでも、初めて聴いた「詩人の夕べの散歩」は素晴らしい曲だ。これまで取り上げられなかったのが不思議である。ダムラウ、ティーレマンの演奏も申し分ない。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/04/10

    ジョスカンの宗教曲中最も有名な作品を選曲。この頃のシャペル・ロワイヤルはベストメンバーであり、演奏は極めて美しい。ヘレヴェッヘは合唱指揮のほうがいいと思うのだが。尚、このハルモニアムンディのシリーズはCDとして珍しくFSC認定証付きである。しかも反射面がブラックのディスクでちょっとびっくりする。聴き比べた訳ではないので何とも言えないが、音質もよく感じる。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2011/04/08

    ヨンダーニ・バットという指揮者については殆ど知らない。紹介文もなし。シンガポール出身のカナダ人だという話を聞いた覚えがあるが、正確なところはわからない。ただ、このグラズノフは捨てがたい良さがある。実に熱っぽい演奏なのだ。たっぷりと歌い、管を咆哮させ、ダイナミックに盛り上げる。フェドセーエフやスヴェトラーノフのように力で押すのではなく、音楽が弾けるような演奏。1987年のASV原盤で、当時のシャンドスなどと同様の残響過剰、低音不足のいかにもイギリス・マイナーの音質であり苦手な音なのだが、演奏の楽しさがそうした不満を忘れさせる。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/03/24

    ずいぶんデッドな録音だ。鮮明ではあるが奥行きがなく、響きは羅列的であり、演奏のアラも目立ってしまう。残念ながら、ここでのオケ、合唱、独唱とも第1級の水準に達していない。私は2番より8番のほうがはるかに優れた曲だと思うし、特に第2部は真に感動的である。(同じテキストによるシューマンの音楽も大好きだ)しかし、この曲の演奏の真価は声楽陣の出来にかかっている。テンシュテットは遅いテンポで渾身の音楽を作り出し、部分的に深い感銘を呼ぶが、最後まで指揮者の表現を演奏者が具現できていないもどかしさが残る。思えば2番の超名演は奇跡であり、奇跡はそう何度も起きないと納得すれば、新盤にもそれなりの味わいはある。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/03/04

    地元出身なので陰ながら応援している諸戸のセカンドアルバム。発売に先立って開かれたデビューリサイタルを聴いてきた。モーツァルト、シューベルト、リストと年代順に構成されたプログラムだが、尻上がりに良くなり、リスト後年の「エステ荘の糸杉にT」「エステ荘の噴水」が最も聴きごたえがあった。華奢な見かけによらず、懐の深いピアニストという印象。「即興曲」もよかった。CDでは、やはりピュアなイメージが強いが、内田光子のような重苦しい音楽にせず、自然に音楽が流れるところが素敵だ。「楽興の時」はさらに優れている。ただ、カメラータの音の抜けの良くない録音は残念。ナマの彼女の音のほうがずっときれい。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/02/26

    イブラギモヴァ、バティアシヴィリ、神尾と若い女流ヴァイオリニストをたて続けに聴いているが、みな個性が違い楽しい限りだ。神尾は実にたっぷりとおおらかに歌う人だ。それでいて少しも大味にならない。これまでの日本人ヴァイオリニストにいないタイプだと思う。レヴューでは意見が割れているようだが、邦人によるチャイコフスキーとしては最高ではなかろうか。あまり演奏されないプロコフィエフの2番がカップリングなのも高得点。この演奏もいい。トーマス・ザンデルリンクとハレ管弦楽団のバックが立派なのは大きな驚き。どうしてこんな組み合わせなんだろうと思った私の情報不足。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/02/26

    私もN響定期を聴き録音を楽しみにしていたが、期待を大きく上回る出来であった。ショスタコーヴィチの1番には、オイストラフ/ムラヴィンスキー、コーガン/コンドラシンという超ド級の名演があるが、バティアシヴィリ盤はあらゆる点で両盤を凌駕するものといえる。第1楽章の虚無の表出から技巧を感じさせず、音楽だけが聴こえてくる。パッサカリアの痛切極まりない祈りの歌から壮絶なカデンツァを経て終楽章の大爆発まで息をもつかせない。恐るべき集中力。サロネンのバックがまた極上。ムラヴィンスキーを凌いだ唯一の演奏ではないか。オケもバイエルン放送響で本当によかった。サロネンはロンドンのオケよりも1ランク上のオケを率いるべき才能である。併録の曲も興味深いが、正直ショスタコーヴィチで満腹だ。

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     2011/02/26

    イブラギモヴァ、ティベルギアン、言いにくいし覚えにくい。ロシア人とフランス人のベートーヴェンというのも面白いが、これが極上のムジチーレンになっている。どこにも片意地はったところはなく、しかも常に新鮮さを欠かさない。素晴らしいデュオだと思うが、私は特にティベルギアンのピアノに惹かれた。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/02/26

    「皇帝」のオーケストラ・パートとしては、このクレンペラーはフルトヴェングラーと双璧ではないか。微妙に音楽をうねらせるフルトヴェングラーに対して、終始インテンポで堂々たるスケールの音楽を構築するクレンペラー。どちらも圧巻だ。他の曲でもクレンペラーの偉大さは際立っているが、この雄大な音楽にのってバレンボイムが自由闊達なピアノを聴かせる。これまた聴きごたえ充分。全集としてトップにあげてもおかしくないと思うのだが、何故か過小評価されている。バジェットプライスになった機会に是非聴いてほしい。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/02/25

    チェンバロという楽器を聞くのは難しい。これまでCDでもナマでも満足したためしがない。とくにアレグロで疾走するときのシャリシャリという騒がしい音が苦手である。通奏低音でも、チェンバロよりもリュート、テオルボのほうがはるがに心地よい。この楽器の魅力を知らしめるには、本当の銘器と名録音が必要なのだ。これがその数少ない一品である。なんといういい音だろうか。音は澄みきり、シャリシャリ音皆無。響きにコクがあり、飽きさせない。演奏も実に素晴らしい。これを聞くとピアノによるバッハには戻れなくなる。もう10年以上昔の録音だが、これを凌ぐチェンバロ録音は出ていないと思う。武久氏は近年オルガンと合奏がメインのようだが、是非「パルティータ」も録音してほしいものだ。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/01/27

    グノーのオペラでは比較的知られたものだそうだが、私は初めて聴いた。悲劇的な緊迫感はないが、グノーの音楽はどこまでも美しく、アルルが舞台ということもあり、タンブーランも鳴らされ楽しい。演奏はこれ以上望めないほど魅力的。フレーニが素晴らしい美声でミレイユをこまやかに歌っている。79年録音というと、カラヤンの「アイーダ」と同年だが、こちらのほうがフレーニの良さが出ている。他の歌手もプラッソンの棒さばきもフランスオペラの理想像といえる出来。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/01/27

    皆さん絶賛の嵐だが、私は第1幕で引いてしまった。シュワルツコップとユリナッチのいちゃつきが熟女レズにしか見えず、耐えがたい。第2幕でかわいいローテンベルガーが出てくるとほっとする。ユリナッチは決して不細工なわけではなく、美人というべきなのだが、おばさん体型が隠せないのだ。オペラ映像の難しいところであり、これだけの名演奏でも視覚的には1度見たら再度見る気にはなれない。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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