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与世山澄子インタビューA

Monday, August 4th 2008

無題ドキュメント
与世山澄子 インタビュー


 沖縄"インタリュード"より、与世山澄子。
アーティスト特集 「カスバの女」で
与世山澄子の特集記事を掲載中。
ご覧になりたい方はこちらから。
沖縄インタリュードより、与世山澄子。

与世山澄子 インタビュー


マル・ウォルドロンにバックをやっていただいた頃は、
彼がもう60過ぎてですからね。私の方が幸せですよ。
すごいバックを付けてくれています。


--- ジャズとは少々関係ない話になってしまうのですが、沖縄でご自身のお店「インタリュード」を営みながら、普段どういった生活を送っていらっしゃるのでしょうか?

与世山  ただのおばさんです(笑)。お掃除おばさんです(笑)。

--- 毎日お店に出て、おそばを作っていらっしゃるのだとか。

与世山  おそばのおばさん(笑)・・・いや、あれは、たまたまなの。1階は喫茶で、息子がそばを打つものですから、それをちょこっと出していたら、たまたま「情熱大陸」で、台所までカメラが入ってきて(笑)。いつの間にか、そば屋のおばさんになっちゃって(笑)。ただ、家族2人でやってるだけで、別にお店をやっているって感じでもないですから。「インタリュード」自体は、長いですからね。もう35年になりますから。

--- 2階のジャズ・ラウンジには、地元の周りのシンガーや、コンボなんかも出演されたりするのですか?

与世山  いえいえ、出るのは自分だけです。私とピアニストが2人、時々来るぐらいです。もう長いですからね。メンバーがどうのこうのというのは全く。好きなようにやってます(笑)。週3回は、定期的に歌っています。

--- 生まれ育ったのが小浜島ということなのですが。

与世山  小浜には住んではなくて、母が私を身ごもった時に里帰りして、あそこで生まれただけで。戦後、小学1年の半分ぐらいで石垣島の石垣小学校に移って、そこを出ています。

--- 今までの活動で、多くのミュージシャン達と知り合って、日本各地を転々とされていると思うのですが、外国での活動やライヴを行なったことはあるのでしょうか?

与世山     外国は行ってないです。お話は何度か頂きましたけどね。でも、外国から来日したミュージシャンが沖縄に来た場合は、いつもご一緒しています。この間も、ヨーロピアン・ジャズのセバスチャン(沖縄在住のオランダ人ドラマー)と桜坂劇場でやりました。

--- では、マル・ウォルドロンと最初に出会ったのも沖縄で?

与世山  そうです。それは、レコード会社のテイチクが、ユニオン・レーベルでジャズをやっていた時に、たまたまお声をかけていただいて。テイチクから、マルさんが八重山に公演に来るということで、すぐ行ってくれということになって。で、マルさんのステージに飛び入りみたいなカタチで、まずはご一緒したんですね。マルさんは偉大な方ですからね。ちょっとやそっとじゃ、共演のOKいただけませんでしょ?だから(事前に)ステージでご一緒して、それから、マルさんのOKが出たわけですよね。

--- マル・ウォルドロンといえば、やっぱりビリー・ホリデイの伴奏で・・・

与世山  いやいや、よくそう言われるんですけれど・・・ただ、彼が若かりし頃、出始めの頃ね、ビリー・ホリデイの伴奏にお付き合いしただけでね。このエピソードが彼にずーっと付いてまわって。そんな、歌伴だけの人じゃないですよ。ものすごく素晴らしい方です。むしろ、20代の頃ビリー・ホリデイと一緒になって、私のバックをやっていただいた頃は、もう熟年、60過ぎてですからね。私の方が幸せですよ。すごいバックを付けてくれています。

--- 「Left Alone」に歌をお乗せになった時は、やはり感慨深いものがありましたか?

与世山  そんな、大袈裟なものじゃないですよ(笑)。曲は曲で、その人なりに表現するということで。ただ、そういった曲を歌わせていただける喜びはありますけどね。マルさんが亡くなってからのレコーディングなんですが、やっぱり・・・ね。

--- その時々で出会った人やタイミングで、共演曲などは、特に決め事はなく、という感じでしょうか?

与世山  全くないです、私の場合は。演奏寸前にパァーっと出してやる場合もあるしね。


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与世山澄子
1940年、八重山小浜島に生まれる。16歳でデビューし、1957年、ボブ・ホープとレス・ブラウン楽団と共演。1972年の本土復帰まで米軍基地のクラブでフル・オーケストラをバックに活躍する。復帰の年にジャズ・スポット「インタリュード」をオープン。お店での演奏の傍ら、本土公演も増えジャズ評論家や著名人から賞賛される。1983年、待望のファーストアルバム「イントロデュージング」が発売され地元沖縄以上に本土で熱い注目を集めた。1984年、世界的ジャズ・ピアニスト、マル・ウォルドロンとの共作『ウィズ・マル』を、1985年には3rdアルバム『Duo』を発表。そして、2005年8月に20年ぶりの新作『インタリュード』をリリース。2006年3月のTBS系『情熱大陸』に出演したこともあって、再び彼女の歌声に注目が集まるようになった。2007年には中江裕司監督の映画『恋しくて』に出演。同年、森田芳光監督の映画『サウスバウンズ』にも出演し、映画界でもその個性を発揮し活動の場を拡げた。現在も、沖縄はもとより全国でのライブ公演を中心に精力的に活躍中。今なお進化し続ける、日本屈指の実力派ジャズ・ヴォーカリスト。

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